クリーニング

https://w3id.org/jp-cos/UpperSecondaryDeptSNES-Hearing/2019/クリーニング

詳細情報

学習指導要領(一部改正情報)
特別支援学校高等部学習指導要領 2019年2月 告示
学習指導要領掲載順
12
障害分類
聴覚
学校種別
特別支援学校高等部
教科名
Laundry
くりーにんぐ
クリーニング
学習指導要領コード3桁目
j
学習指導要領コード3桁目に対応するFコード
Lj
教科コード
8Ej
F教科コード
A8UELj
科目がある
クリーニング実習
クリーニング機器・装置
クリーニング理論
クリーニング関係法規
公衆衛生
繊維
課題研究
Type
教科等

被参照情報

'関係がある'としての参照元:
クリーニング
'教科がある'としての参照元:
特別支援学校高等部学習指導要領 2019年2月 告示
'教科等'としての参照元:
第8款 クリーニング
第1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングを通じ,公衆衛生の向上に寄与する職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニングについて体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニングに関する課題を発見し,職業人に求められる倫理観を踏まえ合理的かつ創造的に解決する能力を養う。
(3) 職業人として必要な豊かな人間性を育み,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
第2 各科目
〔クリーニング関係法規〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニング関係法規に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するようにする。
(2) クリーニング関係法規に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) クリーニング関係法規について,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 法制概要
ア 法の意義と役割
イ 衛生法規の概要
ウ 衛生行政の仕組みと意義
(2) クリーニング業法
ア 沿革と目的
イ クリーニング師の免許等
ウ 細則
(3) 関係法規
ア 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
イ 水質汚濁防止法
ウ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
エ 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律
オ 労働安全衛生に関する法律
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)及び(3)については,クリーニング業の関係法規及び従事者の健康保持などに関し,事例を基に具体的に取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,法の役割と運用,衛生行政の仕組みなどについて,クリーニング業と関連させながら指導すること。
イ 〔指導項目〕の(2)については,クリーニング業の社会的意義,営業者や従事者としての心構え,倫理観及び遵守事項に触れること。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,ドライクリーニング溶剤の有害性,排水と環境汚染の関係,従事者の環境衛生などの概要を取り扱うこと。
〔公衆衛生〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 公衆衛生に関する実際的な知識について体系的・系統的に理解する。
(2) 公衆衛生に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) クリーニングにおける公衆衛生について,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 公衆衛生の概要
ア 公衆衛生の意義
イ 公衆衛生の歩みと課題
(2) 環境衛生
ア 生物と環境
イ 生活の変化と環境の変化
ウ 自然環境と社会環境
エ 環境衛生活動
(3) 予防衛生
ア 疾病の予防
イ 感染性疾患
ウ 生活習慣病
(4) 感染症
ア 感染症と社会生活
イ 種類と発生要因
ウ 予防接種
(5) 消毒
ア 消毒の意義と定義
イ 消毒の種類と方法
ウ クリーニング業と消毒の必要性
(6) 環境への配慮
ア 公害の種類と環境保全
イ クリーニング業と環境汚染対策
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)については,人と環境との関わり,科学技術の発展と環境汚染,環境保全の必要性などについて,事例を取り上げて具体的に指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)については,水,空気,日光や衣食住などへの関心を深め,公害や環境汚染と環境衛生活動との関わりについて指導すること。
イ 〔指導項目〕の(3)及び(4)については,医学の進歩と高齢化の進展,疾病予防等の学習を踏まえ,感染症とクリーニングとの関わりについて具体的に取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(5)については,クリーニング業法に基づく被洗物の区分, 消毒法と各種消毒薬の取扱い,従事者の業務停止等を取り上げること。
エ 〔指導項目〕の(6)については,クリーニング業務に必要な環境汚染対策を重点的に指導すること。
〔クリーニング理論〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニング理論に関する実際的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニング理論に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) クリーニング理論について,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 衣服と汚れ
ア クリーニングの歴史と目的
イ 着衣の目的
ウ 汚れの種類
エ 汚れの付着機構
(2) クリーニングの科学
ア クリーニングの三要素
イ 洗浄作用のメカニズム
(3) 水と洗浄作用
ア 硬水と軟水
イ 硬水の欠点と軟化法
(4) 界面活性剤
ア 界面活性剤の構造と性質
イ ビルダーの種類と働き
ウ 補助剤の種類と働き
(5) 洗剤と溶剤
ア 洗剤と溶剤の違い
イ 洗剤と溶剤の働き
(6) ランドリー
ア ランドリーとウェットクリーニング
イ 被洗物と洗濯方式
ウ ランドリーの工程
(7) ウェットクリーニング
ア 被洗物
イ 洗剤と洗濯方法
(8) ドライクリーニング
ア 溶剤と洗剤
イ 工程と洗浄方式
ウ 溶剤管理と清浄方法
(9) 特殊加工とシミ抜き
ア 各種加工の目的と種類
イ シミ抜きの用具と機器
ウ シミの分類と判別
エ シミ抜きの方法
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を中心として取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,着衣に伴う汚れの種類や性質などに重点を置いて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(4)については,界面活性剤の種類などに重点を置いて取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(6)については,ランドリーの特徴と適する被洗物,工程に沿った洗剤濃度や洗濯時間などに重点を置いて取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(8)については,ドライクリーニングの特徴,有機溶剤の取扱いと人体に及ぼす影響,廃棄物の処理などに重点を置いて取り扱うこと。
オ 〔指導項目〕の(9)については,シミ抜きに関する知識,薬品の取扱いと管理,被洗物の損傷などについて取り扱うこと。
〔繊維〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 繊維製品に関する実際的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 繊維製品に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 繊維製品のクリーニングについて,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 繊維の種類
ア 繊維素材による分類
(2) 繊維の性質と判別
ア 各種繊維の性質
イ 各種繊維の判別
(3) 織物と編み物
ア 織物の組織と性質
イ 編み物の組織と性質
ウ 不織布など
(4) 繊維の各種加工
ア 各種加工の目的と種類
(5) 付属品や飾りのクリーニングと取扱い
ア 付属品の取扱いと損傷などの防止
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)及び(4)については,各種繊維の特徴,判別方法及び加工などについて実験・実習を通して指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)については,各種繊維の用途や取扱いに重点を置いて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(3)については,織物と編み物のそれぞれの用途や取扱い, 不織布,人工皮革などに重点を置いて取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(4)については,防水,防虫加工方法などについて取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(5)については,ボタンや飾りなどの破損や熔解防止の方法について取り扱うこと。
〔クリーニング機器・装置〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニング機器・装置に関する実際的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニング機器・装置の活用に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) クリーニング機器・装置の活用について,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) ランドリー機器・装置の構造と操作
ア 洗濯機と脱水機
イ 糊煮器と湯沸器
ウ 乾燥機
エ ブラッシング器具
(2) ドライクリーニング機器・装置の構造と操作
ア 洗濯機と脱水機
イ 清浄装置
(3) 各種プレス機の構造と操作
ア ワイシャツプレス機類
イ ズボンプレス機類
ウ シーツローラー
(4) シミ抜き機器
ア 蒸気シミ抜き器
イ 超音波シミ抜き器
ウ ジェットスポッター
(5) ボイラー
ア ボイラーの構造
イ ボイラー用水の管理
(6) 機器・装置の安全な操作と事故・危険防止
ア 蒸気バルブ
イ 電源とモーター
ウ 事故・危険防止
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(4)については,各種シミ抜き機器及び道具類の取扱いに関して,実技や実習を中心として指導すること。
イ 〔指導項目〕の(6)については,機器・装置の安全な操作,点検及び事故・危険防止に関する事項を関連させながら取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,基本的な構造,原理及び機能とその保守管理について,安全な操作と事故・危険防止の観点から重点的に取り扱うこと。
〔クリーニング実習〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニングに関する実際的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニングの実践に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) ランドリー
ア 洗濯物の受付と仕分
イ ランドリーの実際
ウ 被洗物の種類別乾燥方法
(2) ウェットクリーニング
ア ウェットクリーニングの実際
イ ドライクリーニングした被洗物の取扱い
ウ カーペット
(3) ドライクリーニング
ア ドライクリーニングの実際
イ 溶剤の管理と清浄方法
ウ 有機溶剤と廃棄物
(4) 仕上げ
ア ハンドアイロン仕上げ
イ シーツローラー仕上げとたたみ方
ウ 各種プレス機による仕上げと手直し
(5) シミ抜き
ア シミの判別と使用薬品
イ シミ抜きの実際
ウ 薬品の取扱いと管理
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア クリーニング工場などの産業現場における見学や実習を通して,機器・装置が適切に扱えるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)から(3)までについては,表示記号からの仕分やそれぞれの被洗物に適した洗濯方法と工程などに重点を置いて指導すること。特に,(3)については,溶剤の管理と清浄方法に留意して取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(5)については,薬品の取扱いなどを具体的に指導すること。
〔課題研究〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,社会を支え産業の発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニングの各分野について体系的・系統的に理解するとともに,相互に関連付けられた技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニングに関する課題を発見し,クリーニングやクリーニング関連産業に携わる者として解決策を探究し,科学的な根拠に基づき創造的に解決する力を養う。
(3) 課題を解決する力の向上を目指して自ら学び,公衆衛生の保持増進に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 調査,研究,実験
(2) 産業現場等における実習
(3) 職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,〔指導項目〕の(1)から(3)までの中から個人又はグループでクリーニングに関する適切な課題を設定し, 主体的かつ協働的に取り組む学習活動を通して,専門的な知識,技術などの深化・総合化を図り,クリーニングに関する課題の解決に取り組むこと が...
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,クリーニングの見方・考え方を働かせ,見通しをもって実験・実習などを行い,科学的な根拠に基づき創造的に探究するなどの実践的・体験的な...
(2) 各科目の指導に当たっては,各種化学繊維や仕上げに関する機器や技術の進展を踏まえ,科学的な知識と実際的な技術が習得されるよう留意すること。
(3) 地域や産業界等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験活動を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) クリーニングに関する課題の解決方策について,科学的な根拠に基づき理論的に説明することや討論することなど,言語活動の充実を図ること。
(2) 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう工夫すること。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品などの安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止や環境保全の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。また,廃液の処理についても十分留意するものとする。