聴覚

https://w3id.org/jp-cos/disabilityCategory/Hearing

詳細情報

コード割り当て表掲載順
2
関連リンク
http://ja.dbpedia.org/resource/聴覚障害者
名称
Hearing Impairment
ちょうかく
聴覚
Type
障害分類

被参照情報

'障害分類'としての参照元:
エ 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部において,学年の内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動の内容は,2学年間かけて指導する事項を示したものである。各学校においては,これらの事項を児童や学校,地域の実態に応じ, 2学...
オ 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部においては,生徒や学校,地域の実態を考慮して,生徒の特性等に応じた多様な学習活動が行えるよう,第2章に示す各教科や,特に必要な教科を,選択教科として開設し生徒に履修させることができる。...
(ウ) 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部において,学年の内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動については,当該学年間を見通して,児童や学校,地域の実態に応じ,児童の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を考慮しつつ...
(3) 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部の外国語科については,外国語活動の目標及び内容の一部を取り入れることができること。
第1款 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校 各教科の目標,各学年の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては,小学校学習指導要領第2章に示すものに準ずるものとする。 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱いに当たっ...
1 視覚障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 児童が聴覚,触覚及び保有する視覚などを十分に活用して,具体的な事物・事象や動作と言葉とを結び付けて,的確な概念の形成を図り,言葉を正しく理解し活用できるようにすること。
(2) 児童の視覚障害の状態等に応じて,点字又は普通の文字の読み書きを系統的に指導し,習熟させること。なお,点字を常用して学習する児童に対しても,漢字・漢語の理解を促すため,児童の発達の段階等に応じて適切な指導が行われるようにすること。
(3) 児童の視覚障害の状態等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項から着実に習得できるよう指導すること。
(4) 視覚補助具やコンピュータ等の情報機器,触覚教材,拡大教材及び音声教材等各種教材の効果的な活用を通して,児童が容易に情報を収集・整理し, 主体的な学習ができるようにするなど,児童の視覚障害の状態等を考慮した指導方法を工夫すること。
(5) 児童が場の状況や活動の過程等を的確に把握できるよう配慮することで, 空間や時間の概念を養い,見通しをもって意欲的な学習活動を展開できるようにすること。
2 聴覚障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 体験的な活動を通して,学習の基盤となる語句などについて的確な言語概念の形成を図り,児童の発達に応じた思考力の育成に努めること。
(2) 児童の言語発達の程度に応じて,主体的に読書に親しんだり,書いて表現したりする態度を養うよう工夫すること。
(3) 児童の聴覚障害の状態等に応じて,音声,文字,手話,指文字等を適切に活用して,発表や児童同士の話し合いなどの学習活動を積極的に取り入れ, 的確な意思の相互伝達が行われるよう指導方法を工夫すること。
(4) 児童の聴覚障害の状態等に応じて,補聴器や人工内耳等の利用により,児童の保有する聴覚を最大限に活用し,効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(5) 児童の言語概念や読み書きの力などに応じて,指導内容を適切に精選し, 基礎的・基本的な事項に重点を置くなど指導を工夫すること。
(6) 視覚的に情報を獲得しやすい教材・教具やその活用方法等を工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し,指導の効果を高めるようにすること。
3 肢体不自由者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 体験的な活動を通して言語概念等の形成を的確に図り,児童の障害の状態や発達の段階に応じた思考力,判断力,表現力等の育成に努めること。
(2) 児童の身体の動きの状態や認知の特性,各教科の内容の習得状況等を考慮して,指導内容を適切に設定し,重点を置く事項に時間を多く配当するなど計画的に指導すること。
(3) 児童の学習時の姿勢や認知の特性等に応じて,指導方法を工夫すること。
(4) 児童の身体の動きや意思の表出の状態等に応じて,適切な補助具や補助的手段を工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し, 指導の効果を高めるようにすること。
(5) 各教科の指導に当たっては,特に自立活動の時間における指導との密接な関連を保ち,学習効果を一層高めるようにすること。
4 病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 個々の児童の学習状況や病気の状態,授業時数の制約等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を置くとともに,指導内容の連続性に配慮した工夫を行ったり,各教科等相互の関連を図ったりして, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(2) 健康状態の維持や管理,改善に関する内容の指導に当たっては,自己理解を深めながら学びに向かう力を高めるために,自立活動における指導との密接な関連を保ち,学習効果を一層高めるようにすること。
(3) 体験的な活動を伴う内容の指導に当たっては,児童の病気の状態や学習環境に応じて,間接体験や疑似体験,仮想体験等を取り入れるなど,指導方法を工夫し,効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(4) 児童の身体活動の制限や認知の特性,学習環境等に応じて,教材・教具や入力支援機器等の補助用具を工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し,指導の効果を高めるようにすること。
(5) 児童の病気の状態等を考慮し,学習活動が負担過重となる又は必要以上に制限することがないようにすること。
(6) 病気のため,姿勢の保持や長時間の学習活動が困難な児童については,姿勢の変換や適切な休養の確保などに留意すること。
第1款 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校 各教科の目標,各学年,各分野又は各言語の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては,中学校学習指導要領第2章に示すものに準ずるものとする。 指導計画の作成と内容の取扱いに当...
第1款 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校 小学部における外国語活動の目標,内容及び指導計画の作成と内容の取扱いについては,小学校学習指導要領第4章に示すものに準ずるほか,次の事項に配慮するものとする。
1 児童の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じて,指導内容を適切に精選するとともに,その重点の置き方等を工夫すること。
2 指導に当たっては,自立活動における指導との密接な関連を保ち,学習効果を一層高めるようにすること。
(1) 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校における各教科・科目等の履修等
ア 各教科・科目及び単位数等
(ア) 卒業までに履修させる単位数等 各学校においては,卒業までに履修させる(イ)から(オ)までに示す各教科・科目及びその単位数,総合的な探究の時間の単位数,特別活動及びその授業時数並びに自立活動の授業時数に関する事項を定めるものとする。この場合,卒業までに履修させる単位数の計は...
(イ) 各学科に共通する各教科・科目及び標準単位数 各学校においては,教育課程の編成に当たって,次の表に掲げる各教科・科目及びその標準単位数を踏まえ,生徒に履修させる各教科・科目及びそれらの単位数について適切に定めるものとする。ただし,生徒の実態等を考慮し,特に必要がある場合には,...
【摘要】教科等(科目:標準単位数) 国語(現代の国語:2,言語文化:2,論理国語:4,文学国語:4,国語表現:4,古典探究:4) 地理歴史(地理総合:2,地理探究:3,歴史総合:2,日本史探究:3,世界史探究:3) 公民(公共:2,倫理:2,政治・経済:2) 数学(数学Ⅰ:3,数学...
(ウ) 主として専門学科において開設される各教科・科目 各学校においては,教育課程の編成に当たって,視覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校にあっては次の表の㋐及び㋑,聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校にあっては次の表の㋐及び㋒,肢体不自由者又は病弱者であ...
㋐ 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
農業(農業と環境,課題研究,総合実習,農業と情報,作物,野菜,果樹,草花,畜産,栽培と環境,飼育と環境,農業経営,農業機械,植物バイオテクノロジー,食品製造,食品化学,食品微生物,食品流通,森林科学,森林経営,林産物利用,農業土木設計,農業土木施工,水循環,造園計画,造園施工管理,...
工業(工業技術基礎,課題研究,実習,製図,工業情報数理,工業材料技術,工業技術英語,工業管理技術,工業環境技術,機械工作,機械設計,原動機,電子機械,生産技術,自動車工学,自動車整備,船舶工学,電気回路,電気機器,電力技術,電子技術,電子回路,電子計測制御,通信技術,プログラミング...
商業(ビジネス基礎,課題研究,総合実践,ビジネス・コミュニケーション,マーケティング,商品開発と流通,観光ビジネス,ビジネス・マネジメント,グローバル経済,ビジネス法規,簿記,財務会計Ⅰ,財務会計Ⅱ,原価計算,管理会計,情報処理,ソフトウェア活用,プログラミング,ネットワーク活用,...
水産(水産海洋基礎,課題研究,総合実習,海洋情報技術,水産海洋科学,漁業,航海・計器,船舶運用,船用機関,機械設計工作,電気理論,移動体通信工学,海洋通信技術,資源増殖,海洋生物,海洋環境,小型船舶,食品製造,食品管理,水産流通,ダイビング,マリンスポーツ)
家庭(生活産業基礎,課題研究,生活産業情報,消費生活,保育基礎,保育実践,生活と福祉,住生活デザイン,服飾文化,ファッション造形基礎,ファッション造形,ファッションデザイン,服飾手芸,フードデザイン,食文化,調理,栄養,食品,食品衛生,公衆衛生,総合調理実習)
看護(基礎看護,人体の構造と機能,疾病の成り立ちと回復の促進,健康支援と社会保障制度,成人看護,老年看護,小児看護,母性看護,精神看護,在宅看護,看護の統合と実践,看護臨地実習,看護情報)
情報(情報産業と社会,課題研究,情報の表現と管理,情報テクノロジー,情報セキュリティ,情報システムのプログラミング,ネットワークシステム,データベース,情報デザイン,コンテンツの制作と発信,メディアとサービス,情報実習)
福祉(社会福祉基礎,介護福祉基礎,コミュニケーション技術,生活支援技術,介護過程,介護総合演習,介護実習,こころとからだの理解,福祉情報)
理数(理数数学Ⅰ,理数数学Ⅱ,理数数学特論,理数物理,理数化学,理数生物,理数地学)
体育(スポーツ概論,スポーツⅠ,スポーツⅡ,スポーツⅢ,スポーツⅣ,スポーツⅤ,スポーツⅥ,スポーツ総合演習)
音楽(音楽理論,音楽史,演奏研究,ソルフェージュ,声楽,器楽,作曲,鑑賞研究)
美術(美術概論,美術史,鑑賞研究,素描,構成,絵画,版画,彫刻,ビジュアルデザイン,クラフトデザイン,情報メディアデザイン,映像表現,環境造形)
英語(総合英語Ⅰ,総合英語Ⅱ,総合英語Ⅲ,ディベート・ディスカッションⅠ,ディベート・ディスカッションⅡ,エッセイライティングⅠ,エッセイライティングⅡ)
㋒ 聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
印刷(印刷概論,印刷デザイン,印刷製版技術,DTP技術,印刷情報技術,デジタル画像技術,印刷総合実習,課題研究)
理容・美容(関係法規・制度,衛生管理,保健,香粧品化学,文化論,理容・美容技術理論,運営管理,理容実習,美容実習,理容・美容情報,課題研究)
クリーニング(クリーニング関係法規,公衆衛生,クリーニング理論,繊維,クリーニング機器・装置,クリーニング実習,課題研究)
(エ) 学校設定科目 学校においては,生徒や学校,地域の実態及び学科の特色等に応じ,特色ある教育課程の編成に資するよう,(イ)及び(ウ)の表に掲げる教科について, これらに属する科目以外の科目(以下「学校設定科目」という。)を設けることができる。この場合において,学校設定科目の名称...
(オ) 学校設定教科
㋐ 学校においては,生徒や学校,地域の実態及び学科の特色等に応じ, 特色ある教育課程の編成に資するよう,(イ)及び(ウ)の表に掲げる教科以外の教科(以下この項及び第4款の1の(2)において「学校設定教科」という。)及び当該教科に関する科目を設けることができる。この場合において,学校...
㋑ 学校においては,学校設定教科に関する科目として「産業社会と人間」を設けることができる。この科目の目標,内容,単位数等を各学校において定めるに当たっては,産業社会における自己の在り方生き方について考えさせ,社会に積極的に寄与し,生涯にわたって学習に取り組む意欲や態度を養うとともに...
a 社会生活や職業生活に必要な基本的な能力や態度及び望ましい勤労観,職業観の育成
b 我が国の産業の発展とそれがもたらした社会の変化についての考察
c 自己の将来の生き方や進路についての考察及び各教科・科目の履修計画の作成
イ 各教科・科目の履修等
(ア) 各学科に共通する必履修教科・科目及び総合的な探究の時間
㋐ 全ての生徒に履修させる各教科・科目(以下「必履修教科・科目」という。)は次のとおりとし,その単位数は,アの(イ)に標準単位数として示された単位数を下らないものとする。ただし,生徒の実態及び専門学科の特色等を考慮し,特に必要がある場合には,「数学Ⅰ」及び「英語コミュニケーションⅠ...
a 国語のうち「現代の国語」及び「言語文化」
b 地理歴史のうち「地理総合」及び「歴史総合」
c 公民のうち「公共」
d 数学のうち「数学Ⅰ」
e 理科のうち「科学と人間生活」,「物理基礎」,「化学基礎」,「生物基礎」及び「地学基礎」のうちから2科目(うち1科目は「科学と人間生活」とする。)又は「物理基礎」,「化学基礎」,「生物基礎」及び「地学基礎」のうちから3科目
f 保健体育のうち「体育」及び「保健」
g 芸術のうち「音楽Ⅰ」,「美術Ⅰ」,「工芸Ⅰ」及び「書道Ⅰ」のうちから1科目
h 外国語のうち「英語コミュニケーションⅠ」(英語以外の外国語を履修する場合は,学校設定科目として設ける1科目とし,その標準単位数は3単位とする。)
i 家庭のうち「家庭基礎」及び「家庭総合」のうちから1科目
j 情報のうち「情報Ⅰ」
㋑ 総合的な探究の時間については,全ての生徒に履修させるものとし, その単位数は,各学校において,生徒や学校の実態に応じて適切に定めるものとする。
㋒ 外国の高等学校等に留学していた生徒について,外国の高等学校等における履修により,必履修教科・科目又は総合的な探究の時間の履修と同様の成果が認められる場合においては,外国の高等学校等における履修をもって相当する必履修教科・科目又は総合的な探究の時間の履修の一部又は全部に替えること...
(イ) 専門学科における各教科・科目の履修 専門学科における各教科・科目の履修については,(ア)のほか次のとおりとする。
㋐ 専門学科においては,専門教科・科目(アの(ウ)の表に掲げる各教科・科目,同表の教科に属する学校設定科目及び専門教育に関する学校設定教科に関する科目をいう。以下同じ。)について,全ての生徒に履修させる単位数は,25 単位を下らないこと。ただし,各学科の目標を達成する上で,専門教科...
㋑ 専門教科・科目の履修によって,(ア)の必履修教科・科目の履修と同様の成果が期待できる場合においては,その専門教科・科目の履修をもって,必履修教科・科目の履修の一部又は全部に替えることができること。
㋒ 職業教育を主とする専門学科においては,総合的な探究の時間の履修により,農業,工業,商業,水産,家庭,情報,保健理療,印刷,理容・美容若しくはクリーニングの各教科の「課題研究」,看護の「看護臨地実習」又は福祉の「介護総合演習」(以下「課題研究等」という。)の履修と同様の成果が期待...
ウ 各教科・科目等の授業時数等
(ア) 各教科・科目,ホームルーム活動及び自立活動の授業は,年間 35 週行うことを標準とし,必要がある場合には,各教科・科目及び自立活動の授業を特定の学期又は特定の期間(夏季,冬季,学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含む。)に行うことができる。
(イ) 週当たりの授業時数は,30 単位時間を標準とする。ただし,特に必要がある場合には,これを増加することができる。
(ウ) ホームルーム活動の授業時数については,原則として,年間 35 単位時間以上とするものとする。
(エ) 生徒会活動及び学校行事については,生徒や学校の実態に応じて,それぞれ適切な授業時数を充てるものとする。
(オ) 各学年の自立活動の時間に充てる授業時数は,生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じて,適切に定めるものとする。
(カ) 各教科・科目等のそれぞれの授業の1単位時間は,各学校において,各教科・科目等の授業時数を確保しつつ,生徒の実態及び各教科・科目等の特質を考慮して適切に定めるものとする。
(キ) 各教科・科目等の特質に応じ,10 分から 15 分程度の短い時間を活用して特定の各教科・科目等の指導を行う場合において,当該各教科・科目等を担当する教師が単元や題材など内容や時間のまとまりを見通した中で, その指導内容の決定や指導の成果の把握と活用等を責任をもって行う体制が...
(ク) 総合的な探究の時間における学習活動により,特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施と同様の成果が期待できる場合においては,総合的な探究の時間における学習活動をもって相当する特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施に替えることができる。
(ケ) 理数の「理数探究基礎」又は「理数探究」の履修により,総合的な探究の時間の履修と同様の成果が期待できる場合においては,「理数探究基礎」又は「理数探究」の履修をもって総合的な探究の時間の履修の一部又は全部に替えることができる。
ウ 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校においては,あらかじめ計画して,各教科・科目の内容及び総合的な探究の時間における学習活動を学期の区分に応じて単位ごとに分割して指導することができる。
エ 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校においては,特に必要がある場合には,第2章に示す教科及び科目の目標の趣旨を損なわない範囲内で,各教科・科目の内容に関する事項について,基礎的・基本的な事項に重点を置くなどその内容を適切に選択し...
(2) 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校においては,生徒や学校の実態等に応じ,必要がある場合には,例えば次のような工夫を行い,義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るようにすること。
ア 各教科・科目の指導に当たり,義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るための学習機会を設けること。
イ 義務教育段階での学習内容の確実な定着を図りながら,必履修教科・科目の内容を十分に習得させることができるよう,その単位数を標準単位数の標準の限度を超えて増加して配当すること。
ウ 義務教育段階での学習内容の確実な定着を図ることを目標とした学校設定科目等を履修させた後に,必履修教科・科目を履修させるようにすること。
1 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
(1) 各教科・科目及び総合的な探究の時間の単位の修得の認定
ア 学校においては,生徒が学校の定める指導計画に従って各教科・科目を履修し,その成果が各教科及び科目の目標からみて満足できると認められる場合には,その各教科・科目について履修した単位を修得したことを認定しなければならない。
イ 学校においては,生徒が学校の定める指導計画に従って総合的な探究の時間を履修し,その成果が第4章において準ずるものとしている高等学校学習指導要領第4章第2の1に基づき定められる目標からみて満足できると認められる場合には,総合的な探究の時間について履修した単位を修得したことを認定し...
ウ 学校においては,生徒が1科目又は総合的な探究の時間を2以上の年次にわたって履修したときは,各年次ごとにその各教科・科目又は総合的な探究の時間について履修した単位を修得したことを認定することを原則とする。また,単位の修得の認定を学期の区分ごとに行うことができる。
(2) 卒業までに修得させる単位数 学校においては,卒業までに修得させる単位数を定め,校長は,当該単位数を修得した者で,特別活動及び自立活動の成果がそれらの目標からみて満足できると認められるものについて,高等部の全課程の修了を認定するものとする。この場合,卒業までに修得させる単位数...
(3) 各学年の課程の修了の認定 学校においては,各学年の課程の修了の認定については,単位制が併用されていることを踏まえ,弾力的に行うよう配慮するものとする。
聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校_理容・美容(関係法規・制度,衛生管理,保健,香粧品化学,文化論,理容・美容技術理論,運営管理,理容実習,美容実習,理容・美容情報,課題研究)
聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校_歯科技工(歯科技工関係法規,歯科技工学概論,歯科理工学,歯の解剖学,顎口腔機能学,有床義歯技工学,歯冠修復技工学,矯正歯科技工学,小児歯科技工学,歯科技工実習,歯科技工情報,課題研究)
第1節 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
第1款 各教科の目標及び各科目の目標と内容 各教科の目標及び各科目の目標と内容については,当該各教科及び各科目に対応する高等学校学習指導要領第2章及び第3章に示す各教科の目標及び各科目の目標と内容に準ずるほか,視覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校については第3款から第...
第2款 各科目に関する指導計画の作成と内容の取扱い 各科目に関する指導計画の作成と内容の取扱いについては,高等学校学習指導要領第2章及び第3章に示すものに準ずるほか,視覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校については第3款から第5款まで,聴覚障害者である生徒に対する教育を...
2 聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
(1) 生徒の興味・関心を生かして,主体的な言語活動を促すとともに,抽象的, 論理的な思考力の伸長に努めること。
(2) 生徒の言語力等に応じて,適切な読書習慣や書いて表現する力の育成を図り,主体的に情報を収集・獲得し,適切に選択・活用する態度を養うようにすること。
(3) 生徒の聴覚障害の状態等に応じて,音声,文字,手話,指文字等を適切に活用して,発表や生徒同士の話合いなどの学習活動を積極的に取り入れ,正確かつ効率的に意思の相互伝達が行われるよう指導方法を工夫すること。
(4) 生徒の聴覚障害の状態等に応じて,補聴器や人工内耳等の利用により,生徒の保有する聴覚を最大限に活用し,効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(5) 生徒の言語力等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を置くなど指導を工夫すること。
(6) 視覚的に情報を獲得しやすい教材・教具やその活用方法等を工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し,指導の効果を高めるようにすること。
第6款 印刷
第1 目標 印刷に関する見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,情報デザインと印刷物の作成を通じ,地域や社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 印刷の各工程について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 印刷産業に関する課題を発見し,職業人としての倫理観をもって合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 職業人として必要な豊かな人間性を育み,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,印刷産業の創造と発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
第2 各科目
〔印刷概論〕
1 目標 印刷に関する見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,地域や社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 印刷とメディアについて体系的・系統的に理解するとともに,印刷の文化的価値を理解し,印刷メディアに関する技術を身に付けるようにする。
(2) 印刷とメディアに関する課題を発見し,職業人としての倫理観をもって合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 印刷とメディアについて,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,印刷産業の創造と発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) メディアの基礎
ア メディアの定義と機能
イ メディアの種類と特性
(2) 情報メディアの特性と活用
ア 情報メディアの種類と特性
イ 情報メディアの活用
(3) 印刷と社会
ア 印刷と技術の進歩
イ 印刷商品の形態と機能
ウ 印刷物が社会に及ぼす影響
エ 印刷と情報産業
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 教科の基礎科目であることを踏まえ,視聴覚教材・教具の活用及び産業現場の見学等により,生徒の学習意欲の向上に努めること。
イ 情報伝達やコミュニケーションの目的に応じて情報メディアを適切に選択し,効果的に活用することを理解させるとともに,著作権などの知的財産の取扱いにも留意することを理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)のアについては,メディアが社会や情報産業に果たしている役割について取り扱うこと。イについては,多様なメディアについて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)のアについては,新聞,テレビ,電話などを取り上げ, それぞれの情報メディアの特徴や働きについて取り扱うこと。イについては,情報の収集,分析,発信などにおいて情報メディアを効果的に活用するために必要な基礎的な知識と技術について取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3) のイからエまでについては,印刷産業の動向や様々な産業分野における印刷技術の利活用を含めた今後の展望について取り扱うこと。
〔印刷デザイン〕
1 目標 印刷に関する見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,地域や社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 印刷デザインについて体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 印刷デザインに関する課題を発見し,職業人としての倫理観をもって合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 印刷デザインについて,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,印刷産業の創造と発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 視覚の原理とデザイン
ア 視覚の仕組みと認知
イ 印刷デザインの歴史
ウ 視覚情報の伝達とメディア
(2) 構成とデザイン
ア デザインの概要と構成要素
イ 構成による視覚心理
ウ デザインの基礎技法
(3) 印刷技術とデザイン
ア デザインのワークフロー
イ フィニッシュワーク
ウ タイポグラフィー
エ カラー理論
オ レイアウトデザイン
カ インフォグラフィックス
(4) デザインの制作
ア 名刺,カレンダー
イ 広告チラシ,ポスター
ウ パッケージ
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 具体的な資料の活用や作品の鑑賞などを通して,生徒が意欲的に作品制作を行うことができるようにすること。
イ 〔指導項目〕の(1)及び(2)については,具体的な事例を提示して指導すること。
ウ 〔指導項目〕の(3) については,実習を通して指導すること。
エ 〔指導項目〕の(4)については,アからウまでのうち,一つ以上を選択し,(1)から(3) までの内容の指導で身に付けたことをもとに作品の制作ができるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(3) については,レタリングについても取り扱うこと。
〔印刷製版技術〕
1 目標 印刷に関する見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,地域や社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 印刷製版技術について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 印刷製版技術に関する課題を発見し,職業人としての倫理観をもって合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 印刷製版技術について,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,印刷産業の創造と発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 各種版式の特徴と版式
ア 凸版印刷における製版
イ 平版印刷における製版
ウ 凹版印刷における製版
エ 孔版印刷における製版
(2) 特色印刷とフルカラー印刷における製版
ア モノクロ製版
イ カラー製版
(3) 写真製版
ア カメラ原理
イ 写真用感光材料
ウ 現像処理
エ 刷版
(4) デジタル製版
ア フィルムセッタとプレートセッタ
イ RIP処理
ウ 色分解と色再現
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 「印刷総合実習」 と関連させながら取り扱い,製版の基礎的な知識や技術の習得を促すよう留意すること。
イ 刷版工程を含むフィルム製版,プレート製版を総合的に取り扱い,デジタル製版技術の基礎となる基本的な知識や技術について写真製版等の製版技術を通し習得できるよう留意すること。
ウ 製版材料の保管や取扱いと共に,現像等により生じる廃液等の処理,技術革新による変化についても触れ,環境保全の重要性も取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,印刷の版式に応じた製版を取り扱い,製版材料や工程にも触れること。
イ 〔指導項目〕の(3) については,光と色の基礎となる知識に加え,光源と照明,カメラのレンズや絞り,露光と光化学,写真濃度,網点とスクリーン線数についても取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(4)についてはスキャナーによる色分解,コンピュータからの色分解出力,ダイレクト製版について技術革新によるメリットを含め具体的に取り扱うこと。また,アナログ製版の知識や技術がデジタル製版に生かされていることも触れること。
〔DTP技術〕
1 目標 印刷に関する見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,地域や社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) DTP技術について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) DTP技術に関する課題を発見し,職業人としての倫理観をもって合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) DTP技術について,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,印刷産業の創造と発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) DTPで取り扱う情報メディアの種類と特性
ア 文字
イ 図形
ウ 静止画
(2) DTPシステム
ア ハードウェア,ソフトウェア
イ 文書作成,編集,管理
ウ 画像作成,編集,管理
エ DTP編集
(3) デジタルプリプレス
ア ワークフロー
イ フォント,組版
ウ カラーマネジメント
エ データの出力,入稿,面付け
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,印刷産業における実践的な知識と技術の習得を図るよう,生徒や学校の実態に応じて,適切なアプリケーションソフトウェアを選択し指導すること。また,実習を通し,情報メディアの編集処理に関わる技術を著作権など知的財産の取扱いにも留意して習得させること。
イ 〔指導項目〕の(2)については,(3) と関連付けて指導すること。
ウ 他の印刷に関する各科目と関連付けて指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,具体的な事例を通して,それぞれの表現メディアの特性やデジタル化に関する基本的な原理について取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)のイについては,ビジネス文書をはじめとした様々なドキュメント様式についても取り上げ,それぞれの特性やコンピュータによる編集に必要な基礎的な知識と技術について取り扱うこと。また,校正作業についても取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(2)のウについては,ラスタデータ(形式)画像やベクタデータ(形式)画像を取り上げ,それぞれの特性やコンピュータによる編集に必要な基礎的な知識と技術について取り扱うこと。また,図表によるグラフィックスについても取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(3) のウの詳細は,デジタル画像技術で取り扱うこと。また, エについては,スクリーニングやカンプとプルーフについても触れること。
〔印刷情報技術〕
1 目標 印刷に関する見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,地域や社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 印刷情報技術について体系的・系統的に理解するとともに,印刷産業に関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 印刷情報技術に関する課題を発見し,職業人としての倫理観をもって合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 印刷情報技術について,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,印刷産業の創造と発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 産業社会と情報技術
ア 情報化の進展と産業社会
イ 情報の価値と情報モラル
ウ 情報のセキュリティ管理
(2) コンピュータシステム
ア ハードウェアとソフトウェア
イ オペレーティングシステムの基礎
ウ アプリケーションソフトウェアの利用
(3) プログラミングの基礎とコンピュータ制御
ア プログラム言語と流れ図
イ 基本的なプログラミング
ウ コンピュータ制御の基礎
(4) コンピュータネットワーク
ア コンピュータネットワークの概要
イ コンピュータネットワークの構成
ウ コンピュータネットワークの通信技術
(5) 印刷産業における情報技術の活用
ア 情報の収集と活用
イ DTP活用とデジタル印刷
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,コンピュータの操作を通して具体的に理解させること。また,生徒の実態や学科の特色に応じて,適切なオペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムを選択し,印刷に関する題材やデータなどを用いた実習を通して,情報を主体的に活用できるように指導すること。また,他...
イ 〔指導項目〕の(2)については,コンピュータシステムの概要について理解させるとともに,利用に必要な基本的な操作を習得させること。また, 印刷産業におけるコンピュータシステムについても触れること。
ウ 〔指導項目〕の(3) については,生徒の実態や学科の特色に応じて,扱わないことができること。
エ 〔指導項目〕の(5) については,情報機器や情報通信ネットワークを活用して,適切な情報の収集,整理,分析,表現及び発表をさせること。また, 印刷産業におけるコンピュータネットワークの活用についても触れること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,情報化の進展が産業社会に及ぼす影響について,身近な事例を取り扱うこと。また,個人のプライバシーや著作権など知的財産の保護,収集した情報の管理,発信する情報に対する責任などの情報モラルと情報のセキュリティ管理の方法を取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(3) のイについては,基本的なプログラムの作成方法を取り扱うこと。ウについては,身近な事例を通してコンピュータ制御と組み込みの概要を取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(5) のアについては,情報通信ネットワークを活用した情報の収集,処理及び発信について体験的に理解させること。イについては, 生徒の実態に応じてアプリケーションソフトウェアを選択し,入稿,印刷システムへの前段階となるプリプレスに関する知識や技術を含め,取り扱うこと...
〔デジタル画像技術〕
1 目標 印刷に関する見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,地域や社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) デジタル画像技術について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) デジタル画像技術に関する課題を発見し,職業人としての倫理観をもって合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) デジタル画像技術について,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,印刷産業の創造と発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) デジタル画像
ア デジタルデータの特徴
イ 画像のデジタル化
ウ 画像の記憶と再現
(2) 画像入力機器
ア デジタルカメラ
イ スキャナー
(3) デジタルデータ
ア 画像データの形式と特徴
イ 圧縮技術とインフラストラクチャー
ウ データ通信
(4) 画像の作成と処理
ア ラスタデータ(形式)画像
イ ベクタデータ(形式)画像
(5) デジタルデータ入稿
ア プリフライト
イ 分版
ウ 入稿用PDF
エ カラー変換
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,「印刷情報技術」,「DTP技術」及び「印刷総合実習」と関連させながら,コンピュータを活用し画像処理の基礎的な知識と技術を習得させること。
イ 生徒の実態や興味・関心に応じ,関連ソフトウェアの積極的な活用を図り,表現として画像データを実践的に印刷として応用できるよう知識と技術の習得を図ること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,AD変換における量子化や符号化と共にデータ量を表すバイトやビットなど文字と画像をデジタルデータとして扱う際の基礎的な知識について取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,入力機器の仕組みや構造を含め,光情報を電気信号に置き換える仕組みについて取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3) については,通信技術についても取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(4)のアについては,画像サイズ,線数,解像度,色分解, アンシャープマスク等にも触れること。
〔印刷総合実習〕
1 目標 印刷に関する見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,地域や社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 印刷の各工程について,体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 印刷技術や印刷産業に関する課題を発見し,職業人としての倫理観をもって合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 印刷技術や印刷産業について,よりよい社会の構築を目指して自ら学び, 印刷産業の創造と発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 要素実習
(2) 総合実習
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,安全に配慮するとともに生徒の興味・関心,進路希望等に応じて実習内容を重点化することや生徒に実習内容を選択させることなど弾力的に取り扱うこと。
イ 指導に当たっては,情報機器の積極的な活用を図りながら,印刷技術に関する基礎・基本が習得できるよう,他の印刷に関する科目との関連を図ること。
ウ 指導に当たっては,印刷に関する伝統的な技術・技能を扱うとともに, 安全衛生や技術者としての倫理,環境及びエネルギーヘの配慮などについて,総合的に理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)の実習においては,関連機械の仕組みや構造,機械の点検整備や保守管理,印刷用紙や印刷インク,製本に関する知識や技術も併せて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,(1)の個々の要素技術を総合化し,企画から納品までの流れを総合的に理解できるよう留意すること。
ウ 〔指導項目〕の(2)については,地域の企業等の協力を得るなどし,印刷に関する先端的技術に関わる施設設備の見学を含め,インターンシップ等体験的な実習に取り組めるよう工夫すること。
〔課題研究〕
1 目標 印刷の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,社会を支え産業の発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 印刷について体系的・系統的に理解するとともに,相互に関連付けられた技術を身に付けるようにする。
(2) 印刷技術や印刷産業に関する課題を発見し,印刷産業に携わる者として解決策を探究し,科学的な根拠に基づき創造的に解決する力を養う。
(3) 課題を解決する力の向上を目指して自ら学び,印刷産業の発展や社会貢献に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 調査,研究,実験
(2) 作品制作
(3) 産業現場等における実習
(4) 職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路指導等に応じて〔指導項目〕の(1)から(4)までの中から,個人又はグループで印刷に関する適切な課題を設定し,主体的かつ協働的に取り組む学習活動を通し,専門的な知識,技術などの深化・総合化を図り,印刷に関する課題の解決に取り組むことができるようにすること。...
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるようにすること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,印刷の見方・考え方を働かせ,見通しをもって実験・実習などを行い,科学的な根拠に基づき創造的に探究するなどの実践的・体験的な学習活動...
(2) 印刷に関する各学科においては,「印刷概論」及び「課題研究」を原則として全ての生徒に履修させること。
(3) 印刷に関する各学科においては,原則として印刷科に属する科目に配当する総授業時数の 10 分の5以上を実習に配当すること。
(4) 地域や産業界等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験活動を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
(5) 「印刷製版技術」,「DTP技術」,「デジタル画像技術」については,学校や地域の実態などを考慮して適切な指導内容を設定し,重点的に取り扱うこと。
(6) 「課題研究」については,年間指導計画に定めるところに従い,学校や地域の実態,生徒の興味・関心,進路希望などを考慮し,必要に応じて弾力的に授業時間を配当することができること。
2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 情報メディアや印刷物に関する課題を明確化して解決するための主体的な情報収集や意見交換を積極的に取り入れ,科学的な根拠に基づいて論理的に説明する言語活動に関わる学習活動を一層重視すること。また,印刷に関する知識と技術の定着と概念の深化を図るため,体験したことや解決方法などを説...
(2) コンピュータや情報通信ネットワークなどを積極的に活用し,学習の効果を高めるよう工夫すること。また,情報の信頼性や信憑性を見極めたり,確保したりする能力の育成を図るとともに,知的財産権や個人情報の保護をはじめ,科学的な理解に基づく情報モラルの育成を図ること。
3 実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品等の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止や環境保全の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。また,廃液などの処理についても,十分留意するものとする。
第7款 理容・美容
第1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容・美容を通じ,公衆衛生の向上に寄与する職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 理容・美容に関する課題を発見し,職業人に求められる倫理感を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 職業人として必要な豊かな人間性を育み,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
第2 各科目
〔関係法規・制度〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容・美容の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容の関係法規・制度について体系的・系統的に理解するようにする。
(2) 理容・美容の関係法規・制度に関する課題を発見し,理容・美容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 理容・美容の関係法規・制度について,よりよい理容・美容の実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 衛生行政
ア 衛生行政の仕組みと意義
イ 保健所の組織と活動
(2) 理容師法と美容師法
ア 沿革と目的
イ 理容師及び美容師の資格
ウ 理容所及び美容所の開設
エ 罰則規定
(3) その他の関係法規
ア 生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律
イ 消費者保護関係法規
ウ 理容師法と美容師法との違い
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)及び(2)については,理容所や美容所,保健所の見学等を通して,理容師や美容師の役割や理容・美容業の意義についての自覚を促すようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,衛生行政の組織のうち,特に,理容・美容業と関係の深い保健所の組織と活動を重点的に取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,特に理容師や美容師の業務上の遵守事項等について取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3) については,理容・美容の業務との関連を図り,関係法規の概要について取り扱うこと。
〔衛生管理〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容・美容業に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容における衛生管理に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 理容・美容における衛生管理に関する課題を発見し,理容・美容の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 理容・美容における衛生管理について,よりよい理容・美容の実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 公衆衛生概説
ア 公衆衛生の意義と歴史
イ 保健所と理容・美容業
(2) 環境衛生
ア 環境衛生概論
イ 環境衛生各論
ウ 理容所及び美容所における環境衛生
(3) 感染症
ア 感染症の種類と発生原因
イ 感染症の予防
ウ 理容・美容と感染症
(4) 衛生管理技術
ア 消毒の意義と目的
イ 消毒法の種類
ウ 消毒法の実際
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,「保健」と関連させながら,理容・美容業における衛生措置の実際的な知識と技術の習得を図ること。
イ 〔指導項目〕の(4)については,器具の消毒が,理容・美容の業務を衛生的に行う上で,特に重要なものであることから,実験・実習を通して,その意義を理解させ,消毒に関して必要な適切な技術などの習得に努めること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,公衆衛生と理容・美容業との結び付き, 理容師や美容師の責務,保健所の業務などを重点的に取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,環境と健康,衣食住の衛生,廃棄物処理と環境保全などを重点的に取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3) については,感染症の種類など,理容・美容と関係の深い事項を重点的に取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(4)については,消毒器具の取扱い,消毒薬の保管方法などの概要を取り扱うこと。
〔保健〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容・美容業に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容の保健に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 理容・美容の保健に関する課題を発見し,理容・美容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 理容・美容の保健について,よりよい理容・美容の実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 人体の構造と機能
ア 人体の構造
イ 人体の調整機能
ウ 人体の骨格,筋
エ 人体の神経機能
(2) 皮膚及び皮膚付属器官の構造及び機能
ア 構造
イ 生理作用
(3) 皮膚及び皮膚付属器官の保健衛生
ア 皮膚に影響を及ぼす因子
(4) 皮膚及び皮膚付属器官の疾患
ア 疾患の種類,原因,症状
イ 理容・美容で使用する香粧品とかぶれやアレルギーとの関連
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,各種の模型や標本の活用,映像等の工夫によって, 専門的な知識の習得を図ること。
イ 〔指導項目〕の(2)から(4)までについては,「衛生管理」や「香粧品化学」と関連させながら,皮膚疾患とその感染経路,病原菌と消毒法及び予防法に関する的確な知識と技術を習得させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,施術の際に使う骨格及び筋についても, 各器官と関連させながら取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,皮膚及び皮膚付属器官の構造や生理作用の概要について取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,毛髪の保健衛生について重点的に取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(4)については,皮膚及び皮膚付属器官に影響を与える因子, 香粧品との関連について重点的に取り扱うこと。
〔香粧品化学〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容・美容業に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 香粧品化学に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 香粧品化学に関する課題を発見し,理容・美容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 香粧品化学について,よりよい理容・美容の実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 香粧品に関する化学
ア 物質の構造
イ 化学反応と化合物
ウ 水と金属
エ 香粧品概論
オ 香粧品の種類と原料
カ 基礎香粧品の使用目的と取扱い
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習や観察を重視するとともに,「保健」,「 理容実習」及び「美容実習」と関連させながら,実際的な知識の習得を図ること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,溶液の性質,香粧品の原料,洗浄剤の種類等,香粧品に関する化学及び化粧品の成分の概要を取り扱うこと。
〔文化論〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容・美容業に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容の文化に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 理容・美容の文化に関する課題を発見し,理容・美容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 理容・美容の文化について,よりよい理容・美容の実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 理容・美容文化史
ア 理容・美容文化の歴史
イ 理容・美容の変遷
ウ 流行の影響
(2) 服飾
ア 服飾の歴史
イ 理容・美容業と服飾
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,美的感覚,表現力,鑑賞力を養うために,芸術科等と関連させながら指導すること。また,生徒の興味・関心に即して,見学の機会を設けるなどして,ヘアスタイルを概括的に取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,時代や地域を象徴するファッションについても取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,時代や地域を象徴する服飾を基に,その特徴や機能,ファッション性などの概要を取り扱うこと。
〔理容・美容技術理論〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容・美容業に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容技術に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 理容・美容技術に関する課題を発見し,理容・美容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 理容・美容技術について,よりよい理容・美容の実践を目指して自ら学び, 人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 器具類の取扱い
ア 種類と使用目的
イ 形態と機能
ウ 選定法と手入れ
エ 理容所と美容所の設備・備品
(2) 基礎技術
ア 理容・美容技術の意義
イ 理容・美容技術と人体各部の名称
ウ 作業姿勢
(3) 頭部,顔部及び頸部技術
ア ヘアデザインとカッティング
イ シャンプー技術とリンシング
ウ 頭部マッサージとヘアトリートメント
エ ヘアセッティングの種類と特徴
オ 理容のシェービング
カ 顔面処置技術
(4) 特殊技術
ア エステティック技術,ネイル技術など
(5) 理容・美容デザイン
ア ヘアデザインの造形の意義と応用
イ 色彩の原理と理容・美容における応用
(6) 美容の和装技術
ア 美容の和装技術
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,「理容実習」及び「美容実習」と関連させて取り扱うこと。また,理容所や美容所の施設等とその業務の見学や器具,用具類の操作等を通して,具体的に知識と技術を習得させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,理容・美容器具の正しい使い方,種類と特長及び理容所と美容所の設備・備品について取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,実際の業務において必要とされる理容師や美容師としての心構えや倫理観,衛生措置等の概要を取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,基礎となるヘアデザインを中心に,各種頭部技術の概要について取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(5)については,色彩や造形の原理等,基礎的な内容を中心に,理容・美容と関連させながら取り扱うこと。
オ 〔指導項目〕の(6)については,日本髪の由来や名称及びその特徴,着付け技術等に重点を置いて取り扱うこと。
〔運営管理〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容・美容業の運営管理に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容業の運営管理に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 理容・美容業の運営管理に関する課題を発見し,理容・美容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 理容・美容業の運営管理について,よりよい理容・美容の実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 経営管理
ア 経営戦略及び経営管理の基本
イ 理容所・美容所の運営
(2) 労務管理
ア 労務管理の基本的理論
イ 社会保障制度
(3) 接客
ア 接客の意義と技術
イ 消費者対応の基本的事項
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,経営管理や労務管理の理論的,技術的な学習にとどまることなく,理容・美容の業務に関する職業観の育成に努めること。
イ 〔指導項目〕の(3)については,「理容実習」又は「美容実習」と関連させながら指導すること。また,理容所や美容所における実習等を通して,実践的な態度と能力を育てること。なお,接客の指導に当たっては,個々の生徒のコミュニケーション手段の特性に合わせて,的確な接客が身に付くよう留意す...
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,経営管理や事務に関わる基本的な理論と事例について取り扱うこと。また,理容業界や美容業界の現状などを,具体的な事例を基に指導すること。
イ 〔指導項目〕の(2)については,労務管理の目的や範囲について関係法規と関連させながら取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,実習を通して,接客の意義,接客用語などを重点的に取り扱うこと。
〔理容実習〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,理容の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容の実践について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 理容の実践に関する課題を発見し,理容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) よりよい理容の実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 基礎技術実習
ア 実習の心構え
イ 作業位置と姿勢
ウ 施設の衛生管理
(2) 器具の取扱い実習
ア 管理方法と消毒方法
イ 基本操作
(3) 頭部,顔部及び頸部技術実習
ア ヘアカッティング技法
イ シャンプー技術
ウ 頭部処置技術
エ ヘアアイロン技術
オ パーマネントウェービング
カ ヘアカラーリング
キ シェービングとその他の顔面処理技術
(4) 特殊技術実習
ア エステティック技術
イ ネイル技術
(5) 総合実習
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,「理容・美容技術理論」と関連させながら,理容師としての専門的な技術を取り扱うこと。
イ 器具,用具類の基本操作の指導に当たっては,安全で確実な操作の習得を優先するとともに,けが等の応急処置の方法にも触れること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,実習を行う際の一般的な留意事項や衛生上の留意事項について取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,刃物類の安全性に留意して取り扱うとともに,刃物類,櫛,ブラシ類の消毒方法などを重点的に取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,準備から事後処理までの順序や各種技法の特徴などを中心に,頭部処置,顔部処置及び頸部処置の実際を取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(4)については,各種香粧品の取扱い,パッチテストの方法, マッサージの基本手技等を取り扱うこと。
〔美容実習〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,美容の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 美容の実践について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 美容の実践に関する課題を発見し,美容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) よりよい美容の実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 基礎技術実習
ア 実習の心構え
イ 作業位置と姿勢
ウ 施設の衛生管理
(2) 器具の取扱い実習
ア 管理方法と消毒方法
イ 基本操作
(3) 頭部,顔部及び頸部技術実習
ア トリートメント技術
イ ヘアシャンプー技術
ウ ヘアカッティング技法
エ パーマネント技法
オ ヘアセッティング技法
カ ヘアカラーリング
キ メイクアップ
ク まつ毛エクステンション
(4) 特殊技術実習
ア エステティック技術
イ ネイル技術
(5) 和装技術実習
ア 日本髪
イ 着付け
(6) 総合実習
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,「理容・美容技術理論」と関連させながら,美容師としての専門的な技術を取り扱うこと。
イ 器具,用具類の基本操作の指導に当たっては,安全で確実な操作の習得を優先するとともに,けが等の応急処置の方法にも触れること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,実習を行う際の一般的な留意事項や衛生上の留意事項について取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,刃物類の安全性に留意して取り扱うとともに,刃物類,櫛,ブラシ類の消毒方法などを重点的に取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,準備から事後処置までの準備や,特にカッティング,カーリング及びワインディングについて基礎的な技術を取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(4)については,各種香粧品の取扱い,パッチテストの方法, マッサージの基本手技等を取り扱うこと。
オ 〔指導項目〕の(5)については,伝統的なヘアスタイルの重要性に触れ, 着付けの基礎的な技術を取り扱うこと。
〔理容・美容情報〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,理容・美容情報に関する実践的・体験的な学習活動を通して,理容・美容業に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容情報について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 理容・美容情報に関する基本的な課題を発見し,理容・美容の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 理容・美容情報について,よりよい理容・美容の実践を目指して自ら学び, 理容・美容に関する課題解決に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 情報社会の倫理と責任
ア 情報社会の特徴
イ 情報社会の倫理
ウ 情報を扱う個人の責任
(2) 理容・美容における情報の活用と管理
ア 理容・美容分野の情報
イ 情報システムの特徴
ウ 情報の活用
エ 情報の管理
(3) 理容・美容における課題解決
ア 課題に応じた情報収集
イ 情報分析と解決方法
ウ 情報の発信方法
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 多様な題材やデータを取り上げ,情報技術の進展に応じた演習などを通して,生徒が情報及びネットワークを適切に活用できるよう,情報の信頼性を判断する能力及び情報モラルを育成すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,個人のプライバシーや著作権を含む知的財産の保護,個人における情報の管理や発信に関する責任について,法令と関連付けて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,理容・美容関係者で共有する情報通信ネットワークの特徴と活用について,地域の実例などを取り扱うこと。また, 業務における情報セキュリティの重要性について法令と関連付けて取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,生徒が主体的に課題を設定して,情報を集め分析し,課題の解決に向けてモデル化,シミュレーション,プログラミングなどを行い,情報デザインなどを踏まえた発信方法を考え,協議する演習などを行うこと。
〔課題研究〕
1 目標 理容・美容の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,社会を支え産業の発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 理容・美容について体系的・系統的に理解するとともに,相互に関連付けられた技術を身に付けるようにする。
(2) 理容・美容に関する課題を発見し,理容師・美容師として解決策を探究し, 科学的な根拠に基づき創造的に解決する力を養う。
(3) 課題を解決する力の向上を目指して自ら学び,公衆衛生の保持増進に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 調査,研究,実験
(2) 作品制作
(3) 産業現場等における実習
(4) 職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,〔指導項目〕の(1)から(4)までの中から,個人又はグループで理容・美容に関する適切な課題を設定し, 主体的かつ協働的に取り組む学習活動を通して,専門的な知識,技術などの深化・総合化を図り,理容・美容に関する課題の解決に取り組むことができ...
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,理容・美容の見方・考え方を働かせ,見通しをもって実験・実習などを行い,科学的な根拠に基づき創造的に探究するなどの実践的・体験的な学...
(2) 生徒が取得しようとする資格の種類に応じて,各科目の内容を選択して指導すること。
(3) 各科目の指導に当たっては,できるだけ実験・実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
(4) 地域や産業界等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験活動を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 各科目の指導に当たっては,各種技術や香粧品等の開発状況を考慮して, 科学的な知識と実際的な技術の習得について,特に留意すること。
(2) 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるようにすること。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規などに従い,施設・設備や薬品などの安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。また,廃液処理の指導を徹底し, 自然環境の保護に十分留意するものとする。
第8款 クリーニング
第1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングを通じ,公衆衛生の向上に寄与する職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニングについて体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニングに関する課題を発見し,職業人に求められる倫理観を踏まえ合理的かつ創造的に解決する能力を養う。
(3) 職業人として必要な豊かな人間性を育み,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
第2 各科目
〔クリーニング関係法規〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニング関係法規に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するようにする。
(2) クリーニング関係法規に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) クリーニング関係法規について,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 法制概要
ア 法の意義と役割
イ 衛生法規の概要
ウ 衛生行政の仕組みと意義
(2) クリーニング業法
ア 沿革と目的
イ クリーニング師の免許等
ウ 細則
(3) 関係法規
ア 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
イ 水質汚濁防止法
ウ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
エ 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律
オ 労働安全衛生に関する法律
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)及び(3)については,クリーニング業の関係法規及び従事者の健康保持などに関し,事例を基に具体的に取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,法の役割と運用,衛生行政の仕組みなどについて,クリーニング業と関連させながら指導すること。
イ 〔指導項目〕の(2)については,クリーニング業の社会的意義,営業者や従事者としての心構え,倫理観及び遵守事項に触れること。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,ドライクリーニング溶剤の有害性,排水と環境汚染の関係,従事者の環境衛生などの概要を取り扱うこと。
〔公衆衛生〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 公衆衛生に関する実際的な知識について体系的・系統的に理解する。
(2) 公衆衛生に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) クリーニングにおける公衆衛生について,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 公衆衛生の概要
ア 公衆衛生の意義
イ 公衆衛生の歩みと課題
(2) 環境衛生
ア 生物と環境
イ 生活の変化と環境の変化
ウ 自然環境と社会環境
エ 環境衛生活動
(3) 予防衛生
ア 疾病の予防
イ 感染性疾患
ウ 生活習慣病
(4) 感染症
ア 感染症と社会生活
イ 種類と発生要因
ウ 予防接種
(5) 消毒
ア 消毒の意義と定義
イ 消毒の種類と方法
ウ クリーニング業と消毒の必要性
(6) 環境への配慮
ア 公害の種類と環境保全
イ クリーニング業と環境汚染対策
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)については,人と環境との関わり,科学技術の発展と環境汚染,環境保全の必要性などについて,事例を取り上げて具体的に指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)については,水,空気,日光や衣食住などへの関心を深め,公害や環境汚染と環境衛生活動との関わりについて指導すること。
イ 〔指導項目〕の(3)及び(4)については,医学の進歩と高齢化の進展,疾病予防等の学習を踏まえ,感染症とクリーニングとの関わりについて具体的に取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(5)については,クリーニング業法に基づく被洗物の区分, 消毒法と各種消毒薬の取扱い,従事者の業務停止等を取り上げること。
エ 〔指導項目〕の(6)については,クリーニング業務に必要な環境汚染対策を重点的に指導すること。
〔クリーニング理論〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニング理論に関する実際的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニング理論に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) クリーニング理論について,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 衣服と汚れ
ア クリーニングの歴史と目的
イ 着衣の目的
ウ 汚れの種類
エ 汚れの付着機構
(2) クリーニングの科学
ア クリーニングの三要素
イ 洗浄作用のメカニズム
(3) 水と洗浄作用
ア 硬水と軟水
イ 硬水の欠点と軟化法
(4) 界面活性剤
ア 界面活性剤の構造と性質
イ ビルダーの種類と働き
ウ 補助剤の種類と働き
(5) 洗剤と溶剤
ア 洗剤と溶剤の違い
イ 洗剤と溶剤の働き
(6) ランドリー
ア ランドリーとウェットクリーニング
イ 被洗物と洗濯方式
ウ ランドリーの工程
(7) ウェットクリーニング
ア 被洗物
イ 洗剤と洗濯方法
(8) ドライクリーニング
ア 溶剤と洗剤
イ 工程と洗浄方式
ウ 溶剤管理と清浄方法
(9) 特殊加工とシミ抜き
ア 各種加工の目的と種類
イ シミ抜きの用具と機器
ウ シミの分類と判別
エ シミ抜きの方法
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を中心として取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,着衣に伴う汚れの種類や性質などに重点を置いて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(4)については,界面活性剤の種類などに重点を置いて取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(6)については,ランドリーの特徴と適する被洗物,工程に沿った洗剤濃度や洗濯時間などに重点を置いて取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(8)については,ドライクリーニングの特徴,有機溶剤の取扱いと人体に及ぼす影響,廃棄物の処理などに重点を置いて取り扱うこと。
オ 〔指導項目〕の(9)については,シミ抜きに関する知識,薬品の取扱いと管理,被洗物の損傷などについて取り扱うこと。
〔繊維〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 繊維製品に関する実際的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 繊維製品に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 繊維製品のクリーニングについて,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 繊維の種類
ア 繊維素材による分類
(2) 繊維の性質と判別
ア 各種繊維の性質
イ 各種繊維の判別
(3) 織物と編み物
ア 織物の組織と性質
イ 編み物の組織と性質
ウ 不織布など
(4) 繊維の各種加工
ア 各種加工の目的と種類
(5) 付属品や飾りのクリーニングと取扱い
ア 付属品の取扱いと損傷などの防止
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)及び(4)については,各種繊維の特徴,判別方法及び加工などについて実験・実習を通して指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)については,各種繊維の用途や取扱いに重点を置いて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(3)については,織物と編み物のそれぞれの用途や取扱い, 不織布,人工皮革などに重点を置いて取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(4)については,防水,防虫加工方法などについて取り扱うこと。
エ 〔指導項目〕の(5)については,ボタンや飾りなどの破損や熔解防止の方法について取り扱うこと。
〔クリーニング機器・装置〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニング機器・装置に関する実際的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニング機器・装置の活用に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) クリーニング機器・装置の活用について,よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) ランドリー機器・装置の構造と操作
ア 洗濯機と脱水機
イ 糊煮器と湯沸器
ウ 乾燥機
エ ブラッシング器具
(2) ドライクリーニング機器・装置の構造と操作
ア 洗濯機と脱水機
イ 清浄装置
(3) 各種プレス機の構造と操作
ア ワイシャツプレス機類
イ ズボンプレス機類
ウ シーツローラー
(4) シミ抜き機器
ア 蒸気シミ抜き器
イ 超音波シミ抜き器
ウ ジェットスポッター
(5) ボイラー
ア ボイラーの構造
イ ボイラー用水の管理
(6) 機器・装置の安全な操作と事故・危険防止
ア 蒸気バルブ
イ 電源とモーター
ウ 事故・危険防止
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(4)については,各種シミ抜き機器及び道具類の取扱いに関して,実技や実習を中心として指導すること。
イ 〔指導項目〕の(6)については,機器・装置の安全な操作,点検及び事故・危険防止に関する事項を関連させながら取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,基本的な構造,原理及び機能とその保守管理について,安全な操作と事故・危険防止の観点から重点的に取り扱うこと。
〔クリーニング実習〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,クリーニングの実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニングに関する実際的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニングの実践に関する課題を発見し,クリーニングの職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) よりよいクリーニングの実践を目指して自ら学び,人々の公衆衛生の向上に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) ランドリー
ア 洗濯物の受付と仕分
イ ランドリーの実際
ウ 被洗物の種類別乾燥方法
(2) ウェットクリーニング
ア ウェットクリーニングの実際
イ ドライクリーニングした被洗物の取扱い
ウ カーペット
(3) ドライクリーニング
ア ドライクリーニングの実際
イ 溶剤の管理と清浄方法
ウ 有機溶剤と廃棄物
(4) 仕上げ
ア ハンドアイロン仕上げ
イ シーツローラー仕上げとたたみ方
ウ 各種プレス機による仕上げと手直し
(5) シミ抜き
ア シミの判別と使用薬品
イ シミ抜きの実際
ウ 薬品の取扱いと管理
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア クリーニング工場などの産業現場における見学や実習を通して,機器・装置が適切に扱えるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)から(3)までについては,表示記号からの仕分やそれぞれの被洗物に適した洗濯方法と工程などに重点を置いて指導すること。特に,(3)については,溶剤の管理と清浄方法に留意して取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(5)については,薬品の取扱いなどを具体的に指導すること。
〔課題研究〕
1 目標 クリーニングの見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,社会を支え産業の発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) クリーニングの各分野について体系的・系統的に理解するとともに,相互に関連付けられた技術を身に付けるようにする。
(2) クリーニングに関する課題を発見し,クリーニングやクリーニング関連産業に携わる者として解決策を探究し,科学的な根拠に基づき創造的に解決する力を養う。
(3) 課題を解決する力の向上を目指して自ら学び,公衆衛生の保持増進に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 調査,研究,実験
(2) 産業現場等における実習
(3) 職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,〔指導項目〕の(1)から(3)までの中から個人又はグループでクリーニングに関する適切な課題を設定し, 主体的かつ協働的に取り組む学習活動を通して,専門的な知識,技術などの深化・総合化を図り,クリーニングに関する課題の解決に取り組むこと が...
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,クリーニングの見方・考え方を働かせ,見通しをもって実験・実習などを行い,科学的な根拠に基づき創造的に探究するなどの実践的・体験的な...
(2) 各科目の指導に当たっては,各種化学繊維や仕上げに関する機器や技術の進展を踏まえ,科学的な知識と実際的な技術が習得されるよう留意すること。
(3) 地域や産業界等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験活動を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) クリーニングに関する課題の解決方策について,科学的な根拠に基づき理論的に説明することや討論することなど,言語活動の充実を図ること。
(2) 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう工夫すること。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品などの安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止や環境保全の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。また,廃液の処理についても十分留意するものとする。
第9款 歯科技工
第1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工を通じ,歯科医療の発展に寄与する職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯科技工について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 歯科技工に関する課題を発見し,職業人に求められる倫理観を踏まえ合理的かつ創造的に解決する能力を養う。
(3) 職業人として必要な豊かな人間性を育み,よりよい社会の構築を目指して自ら学び,歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
第2 各科目
〔歯科技工関係法規〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯科技工関係法規について体系的・系統的に理解するようにする。
(2) 歯科技工関係法規に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 歯科技工関係法規について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び, 人々の歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 法制概要
ア 法の概念と体系
(2) 衛生行政
ア 衛生行政の意義
イ 衛生行政の組織と活動
(3) 歯科技工士法
ア 法の目的と定義
イ 歯科技工士免許と業務
ウ 歯科技工所
エ 罰則規定と附則等
(4) 関係法規
ア 医療法
イ 歯科医師法
ウ 歯科衛生士法
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(3)については,(4)との関連を図り,歯科技工士法における基本用語の的確な理解を促すとともに,罰則規定や諸届についての理解を深めるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)及び(2)については,法制の仕組み及び国や都道府県の衛生行政の概要について取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(3)については,歯科技工士法の概要,歯科技工士免許の要件,歯科技工の業務等を総合的に理解させるとともに,職業人としての心構えや倫理観にも触れるようにすること。
ウ 〔指導項目〕の(4)については,各医療従事者の業務内容等について歯科技工との関わりに重点を置いて指導すること。
〔歯科技工学概論〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯科技工及び口腔の機能と疾患に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するようにする。
(2) 歯科技工及び口腔の機能と疾患に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 歯科技工学について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び,歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 歯科技工総論
ア 歯科医療と歯科技工
イ 歯科技工士の役割と倫理
ウ 顔・口腔組織の形態と機能
エ 歯科疾患と周囲組織の変化
オ 歯科臨床における歯科技工
カ 口腔と全身の健康
(2) 歯科技工管理と運営
ア 歯科技工の作業環境
イ 歯科技工業務と管理運営
ウ 歯科技工における衛生管理
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)及び(2)については,歯科技工の概要を理解させるとともに医療従事者としての自覚を養うように努めること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,歯科技工に必要な基礎的事項に重点を置いて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,歯科技工業務の特徴を理解させ,その責務等を重点的に取り扱うこと。
〔歯科理工学〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯科理工学に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 歯科理工学に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 歯科理工学について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び,歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 歯科理工学概論
ア 歯科理工の目的と意義
イ 歯科材料の性質
(2) 歯科技工材料
ア 金属材料
イ 高分子材料
ウ 無機材料
(3) 歯科技工用機器
ア 切削機器
イ 研磨機器
ウ 歯科技工関連機器
(4) 成形法
ア レジン成形
イ セラミック成形
ウ 金属成形
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を中心として取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(4)については,「歯科技工実習」と関連させて取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,歯科材料の機械的性質,物理的性質及び化学的性質,歯科材料と人体との関連,歯科材料の接着並びに歯科材料規格などの基礎的な内容について取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)及び(3)については,相互に関連させて取り扱い,実際的な知識と技術の習得を図ること。
ウ 〔指導項目〕の(4)については,レジン材料,セラミック材料及び金属材料の成形法の概要について取り扱うこと。
〔歯の解剖学〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯の解剖学に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 歯の解剖学に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 歯の解剖学について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び,歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 口腔解剖
ア 頭蓋の骨
イ 口腔周囲の筋
ウ 顎関節と口腔
(2) 歯の解剖
ア 歯の概説
イ 永久歯の形態
ウ 歯の発生
エ 歯と歯周組織
オ 歯列弓と上下顎の位置関係
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)及び(2)については,「歯科技工実習」の2の〔指導項目〕の(1)及び(2)よりも先行して履修できるようにすること。
イ 指導に当たっては「顎口腔機能学」との関連を図り,口腔及び歯の解剖について総合的に理解させるよう留意すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,口腔及び口腔周囲の概要について取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,歯や歯周組織の形態と構造及び機能について取り扱うこと。
〔顎口腔機能学〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 顎口腔機能学に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 顎口腔機能学に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 顎口腔機能学について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び,歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 顎口腔系の概論
ア 顎口腔系の構造と機能
(2) 下顎位と下顎運動
ア 下顎位
イ 下顎運動
ウ 咬合様式
(3) 咬合器
ア 咬合器の機能と分類
イ 咬合器の扱い方
(4) 咬合検査と顎機能障害
ア 咬合検査と顎機能障害
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)から(3)までについては,「歯科技工実習」の2の〔指導項目〕の(1)及び(2)よりも先行して履修できるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,顎口腔系器官の機能を,その構造と関連させながら取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,各種の咬合様式等に関して,歯の接触関係を中心に取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3)のイについては,平均値咬合器と半調節性咬合器の取り扱い方に重点を置いて指導し,全調節性咬合器については,その概略を理解させること。
〔有床義歯技工学〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 有床義歯技工学に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 有床義歯技工学に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 有床義歯技工学について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び, 歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 有床義歯技工学総論
ア 有床義歯技工学概説
イ 有床義歯技工に関連のある生態についての基礎知識
(2) 全部床義歯技工学
ア 全部床義歯の構成要素,分類
イ 全部床義歯の製作
(3) 部分床義歯技工学
ア 部分床義歯の構成要素,分類
イ 部分床義歯の製作
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,「歯の解剖学」及び「顎口腔機能学」との関連を図り, 症例実習を中心にして基礎的な知識と技術の習得を図ること。
イ 有床義歯の製作の指導に当たっては,機能的回復と審美的回復に必要な知識の習得に努めるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(2)については,顎口腔を取り巻く骨,筋肉などの形態的特徴や機能的特徴について,咬合器と関連させながら取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(3)については,残存歯との調和に配慮した人工歯排列及び咬合調整に重点を置いて取り扱うこと。
〔歯冠修復技工学〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯冠修復技工学に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 歯冠修復技工学に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 歯冠修復技工学について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び, 歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 歯冠修復技工学概論
ア 歯冠修復技工の目的と意義
イ 印象採得と作業模型
ウ 咬合採得と咬合器
(2) 部分被覆冠
ア 部分被覆冠の概要と種類
イ 部分被覆冠の製作法
(3) 全部被覆冠
ア 全部被覆冠の概要と種類
イ 全部金属冠の製作法
ウ 前装冠の製作法
(4) ブリッジ
ア ブリッジの概要と種類
イ 支台装置の種類
ウ ポンティックの種類と特徴
エ 連結部の種類と特徴
(5) インプラント
ア インプラントの概要と種類
イ インプラントを用いた治療の流れ
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 「歯の解剖学」,「顎口腔機能学」及び「有床義歯技工学」と関連を図り, 症例実習を中心にして基礎的な知識と技術の習得を図ること。
イ 〔指導項目〕の(3)及び(4)については,歯冠修復技工学の中心となる分野であることから,他の分野と関連させながら,的確な理解を深めるよう留意すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(5)については,インプラント治療の概要とインプラント上部構造の製作法を取り扱うこと。
〔矯正歯科技工学〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 矯正歯科技工学に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 矯正歯科技工学に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理観を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 矯正歯科技工学について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び, 歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 矯正歯科技工学概論
ア 矯正歯科治療と矯正歯科技工
イ 正常咬合と不正咬合
(2) 矯正用口腔模型
ア 矯正用口腔模型の種類と特徴
(3) 矯正装置
ア 矯正装置の必要条件と分類
イ 矯正装置
ウ 保定装置
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 「歯の解剖学」及び「小児歯科技工学」との関連を図り,基礎的な知識と技術の習得を図ること。
イ 〔指導項目〕の(3)については,矯正歯科治療と関連させて指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア〔指導項目〕の(1)については,不正咬合に重点を置いて指導すること。
イ 〔指導項目〕の(3)については,装置の目的と構造について取り扱い,イ及びウの各装置のうち基本的なものについては製作方法にも触れること。
〔小児歯科技工学〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 小児歯科技工学に関する基礎的な知識について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 小児歯科技工学に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえ合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 小児歯科技工学について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び, 歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 小児歯科技工学概論
ア 小児歯科治療と小児歯科技工
イ 歯,顎,顔面の成長発育
(2) 乳歯の歯冠修復
ア 成形充塡
イ 被覆冠
(3) 咬合誘導装置
ア 保隙装置
イ スペースリゲイナー
ウ 口腔習癖除去装置
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 「歯の解剖学」との関連を図り,基礎的な知識と技術の習得を図ること。
イ 〔指導項目〕の(2)及び(3)については,小児歯科治療と関連させて指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,小児の成長発育に伴う歯,顎及び口腔等の変化に重点を置いて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(3)については,装置の目的と構造について取り扱い,アからウまでの各装置のうち,基本的なものについては製作方法にも触れること。
〔歯科技工実習〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯科技工の実践について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 歯科技工の実践に関する課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び,歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 有床義歯技工実習
(2) 歯冠修復技工実習
(3) 歯形彫刻技工実習
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を中心にして使用機械及び器具の理解を深め,基礎的な知識と技術を総合的に習得させるよう留意すること。また, 安全管理や保健管理に関わる知識の習得に努めること。
イ 臨床的模型上での実習を行うなど,多種多様な模型の活用を図り,適切な知識や技術を習得させること。また,「歯の解剖学」,「有床義歯技工学」及び「歯冠修復技工学」と関連させながら,生徒の実態に応じて適切に指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,臨床的模型を使用した全部床義歯の製作及び蝋義歯製作の反復練習に重点を置いて指導すること。
イ 〔指導項目〕の(2)については,臨床的模型を使用した歯冠修復物の製作及び冠の蝋形成の反復練習に重点を置いて指導すること。
〔歯科技工情報〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,歯科技工の実践に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯科技工情報について体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付けるようにする。
(2) 歯科技工情報に関する基本的な課題を発見し,歯科技工の職業倫理を踏まえて合理的かつ創造的に解決する力を養う。
(3) 歯科技工情報について,よりよい歯科技工の実践を目指して自ら学び,歯科医療の発展に関する課題解決に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 情報社会の倫理と責任
ア 情報社会の特徴
イ 情報社会の倫理
ウ 情報を扱う個人の責任
(2) 歯科技工における情報の活用と管理
ア 歯科技工分野の情報
イ 情報システムの特徴
ウ 情報の活用
エ 情報の管理
(3) 歯科技工における課題解決
ア 課題に応じた情報収集
イ 情報分析と解決方法
ウ 情報の発信方法
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 多様な題材やデータを取り上げ,情報技術の進展に応じた演習などを通して,生徒が情報及びネットワークを適切に活用できるよう,情報の信頼性を判断する能力及び情報モラルを育成すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 〔指導項目〕の(1)については,個人のプライバシーや著作権を含む知的財産の保護,個人における情報の管理や発信に関する責任について,法令と関連付けて取り扱うこと。
イ 〔指導項目〕の(2)については,歯科医療福祉関係者で共有する情報通信ネットワークの特徴と活用について,地域の実例などを取り扱うこと。また,業務における情報セキュリティの重要性について法令と関連付けて取り扱うこと。
ウ 〔指導項目〕の(3)については,生徒が主体的に課題を設定して,情報を集め分析し,課題の解決に向けてモデル化,シミュレーション,プログラミングなどを行い,情報デザインなどを踏まえた発信方法を考え,協議する演習などを行うこと。
〔課題研究〕
1 目標 歯科技工の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,社会を支え産業の発展を担う職業人として必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 歯科技工について体系的・系統的に理解するとともに,相互に関連付けられた技術を身に付けるようにする。
(2) 歯科技工に関する課題を発見し,歯科技工士として解決策を探究し,科学的な根拠に基づき創造的に解決する力を養う。
(3) 課題を解決する力の向上を目指して自ら学び,歯科医療の発展に主体的かつ協働的に取り組む態度を養う。
2 内容 1に示す資質・能力を身に付けることができるよう,次の〔指導項目〕を指導する。
〔指導項目〕
(1) 調査,研究,実験
(2) 作品制作
(3) 医療現場等における実習
(4) 職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容を取り扱う際には,次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,〔指導項目〕の(1)から(4)までの中から,個人又はグループで歯科技工に関する適切な課題を設定し,主体的かつ協働的に取り組む学習活動を通して,専門的な知識,技術などの深化・総合化を図り,歯科技工に関する課題の解決に取り組むことができ るよう...
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,歯科技工の見方・考え方を働かせ,見通しをもって実験・実習などを行い,科学的な根拠に基づき創造的に探究するなどの実践的・体験的な学習...
(2) 各科目の指導に当たっては,できるだけ実験・実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
(3) 地域や歯科技工所等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験活動を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 各科目の指導に当たっては,各種歯科材料,歯科技工用機械等の進歩を考慮して,科学的知識と技術の習得について,特に留意すること。
(2) 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワーク等の活用を図り,学習の効果を高めるようにすること。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品等の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止や環境保全の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。
第1款 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校 各教科の目標, 各学年の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては, 小学校学習指導要領第2章に示すものに準ずるものとする。 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い...
1 視覚障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1)児童が聴覚,触覚及び保有する視覚などを十分に活用して,具体的な事物・事象や動作と言葉とを結び付けて, 的確な概念の形成を図り, 言葉を正しく理解し活用できるようにすること。
(2) 児童の視覚障害の状態等に応じて, 点字又は普通の文字の読み書きを系統的に指導し, 習熟させること。 なお, 点字を常用して学習する児童に対しても, 漢字・漢語の理解を促すため, 児童の発達の段階等に応じて適切な指導が行われるようにすること。
(3)児童の視覚障害の状態等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を置くなどして指導すること。
(4)触覚教材,拡大教材,音声教材等の活用を図るとともに,児童が視覚補助具やコンピュータ等の情報機器などの活用を通して, 容易に情報の収集や処理ができるようにするなど, 児童の視覚障害の状態等を考慮した指導方法を工夫すること。
(5) 児童が空間や時間の概念を活用して場の状況や活動の過程等を的確に把握できるよう配慮し, 見通しをもって意欲的な学習活動を展開できるようにすること。
2 聴覚障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 体験的な活動を通して的確な言語概念の形成を図り, 児童の発達に応じた思考力の育成に努めること。
(2) 児童の言語発達の程度に応じて, 主体的に読書に親しんだり, 書いて表現したりする態度を養うように工夫すること。
(3)児童の聴覚障害の状態等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を置くなどして指導すること。
(4) 補聴器等の利用により, 児童の保有する聴覚を最大限に活用し, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(5)視覚的に情報を獲得しやすい教材・教具やその活用方法等を工夫するとともに, コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し, 指導の効果を高めるようにすること。
(6)児童の聴覚障害の状態等に応じ,音声,文字,手話等のコミュニケーション手段を適切に活用して, 意思の相互伝達が活発に行われるように指導方法を工夫すること。
3 肢体不自由者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 体験的な活動を通して表現する意欲を高めるとともに, 児童の言語発達の程度や身体の動きの状態に応じて, 考えたことや感じたことを表現する力の育成に努めること。
(2) 児童の身体の動きの状態や生活経験の程度等を考慮して, 指導内容を適切に精選し, 基礎的・基本的な事項に重点を置くなどして指導すること。
(3) 身体の動きやコミュニケーション等に関する内容の指導に当たっては, 特に自立活動における指導との密接な関連を保ち, 学習効果を一層高めるようにすること。
(4) 児童の学習時の姿勢や認知の特性等に応じて, 指導方法を工夫すること。
(5)児童の身体の動きや意思の表出の状態等に応じて,適切な補助用具や補助的手段を工夫するとともに, コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し,指導の効果を高めるようにすること。
4 病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 児童の授業時数の制約や病気の状態等に応じて, 指導内容を適切に精選し, 基礎的・基本的な事項に重点を置くとともに, 各教科等相互の関連を図ったり, 指導内容の連続性に配慮した工夫を行ったりして, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(2) 健康状態の改善等に関する内容の指導に当たっては, 特に自立活動における指導との密接な関連を保ち, 学習効果を一層高めるようにすること。
(3) 体験的な活動を伴う内容の指導に当たっては, 児童の病気の状態や学習環境に応じて指導方法を工夫し, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(4)児童の身体活動の制限の状態等に応じて,教材・教具や補助用具などを工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し, 指導の効果を高めるようにすること。
(5) 児童の病気の状態等を考慮し, 学習活動が負担過重とならないようにすること。
第1款 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校 各教科の目標, 各学年, 各分野又は各言語の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては, 中学校学習指導要領第2章に示すものに準ずるものとする。 指導計画の作成と内容...
第2款 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校における各教科・科目等の履修等
第1 各教科・科目及び単位数等
1 卒業までに履修させる単位数等 各学校においては, 卒業までに履修させる下記2から5までに示す各教科に属する科目及びその単位数, 総合的な学習の時間の単位数, 特別活動及びその授業時数並びに自立活動の授業時数に関する事項を定めるものとする。この場合,各教科に属する科目 (以下...
2 各学科に共通する各教科・科目及び標準単位数 各学校においては, 教育課程の編成に当たって, 次の表に掲げる各教科・科目及びそれぞれの標準単位数を踏まえ, 生徒に履修させる各教科・科目及びそれらの単位数について適切に定めるものとする。 ただし, 生徒の実態等を考慮し, 特に必...
【摘要】教科等(科目:標準単位数) 国語(国語総合:4,国語表現:3,現代文A:2,現代文B:4,古典A:2,古典B:4) 地理歴史(世界史A:2,世界史B:4,日本史A:2,日本史B:4,地理A:2,地理B:4) 公民(現代社会:2,倫理:2,政治・経済:2) 数学(数学Ⅰ:3,...
3 主として専門学科において開設される各教科・科目 各学校においては, 教育課程の編成に当たって, 視覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校にあっては次の表の(1)及び(2), 聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校にあっては次の表の(1)及び(3), 肢...
(1)   視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
農業(農業と環境,課題研究,総合実習,農業情報処理,作物,野菜,果樹,草花,畜産,農業経営,農業機械,食品製造,食品化学,微生物利用,植物バイオテクノロジー,動物バイオテクノロジー,農業経済,食品流通,森林科学,森林経営,林産物利用,農業土木設計,農業土木施工,水循環,造園計画,造...
工業(工業技術基礎,課題研究,実習,製図,工業数理基礎,情報技術基礎,材料技術基礎,生産システム技術,工業技術英語,工業管理技術,環境工学基礎,機械工作,機械設計,原動機,電子機械,電子機械応用, 自動車工学, 自動車整備,電気基礎,電気機器,電力技術,電子技術,電子回路,電子...
商業(ビジネス基礎, 課題研究, 総合実践, ビジネス実務, マーケティング, 商品開発, 広告と販売促進, ビジネス経済, ビジネス経済応用, 経済活動と法, 簿記, 財務会計Ⅰ,財務会計Ⅱ,原価計算,管理会計,情報処理, ビジネス情報,電子商取引,プログラミング, ビジネ...
水産(水産海洋基礎,課題研究,総合実習,海洋情報技術,水産海洋科学,漁業,航海・計器,船舶運用,船用機関,機械設計工作,電気理論,移動体通信工学, 海洋通信技術,資源増殖,海洋生物,海洋環境,小型船舶,食品製造,食品管理,水産流通,ダイビング,マリンスポーツ)
家庭(生活産業基礎, 課題研究, 生活産業情報, 消費生活, 子どもの発達と保育, 子ども文化,生活と福祉,リビングデザイン,服飾文化,ファッション造形基礎, ファッション造形, ファッションデザイン,服飾手芸, フードデザイン,食文化,調理,栄養,食品,食品衛生,公衆衛生)
看護(基礎看護, 人体と看護, 疾病と看護, 生活と看護, 成人看護, 老年看護, 精神看護,在宅看護,母性看護,小児看護,看護の統合と実践,看護臨地実習,看護情報活用)
情報(情報産業と社会, 課題研究, 情報の表現と管理, 情報と問題解決, 情報テクノロジー, アルゴリズムとプログラム, ネットワークシステム, データベース, 情報システム実習,情報メディア,情報デザイン,表現メディアの編集と表現,情報コンテンツ実習)
福祉(社会福祉基礎, 介護福祉基礎, コミュニケーション技術, 生活支援技術, 介護過程,介護総合演習,介護実習, こころとからだの理解,福祉情報活用)
理数(理数数学Ⅰ, 理数数学Ⅱ, 理数数学特論, 理数物理, 理数化学, 理数生物, 理数地学,課題研究)
体育(スポーツ概論, スポーツⅠ, スポーツⅡ, スポーツⅢ, スポーツⅣ, スポーツⅤ,スポーツⅥ,スポーツ総合演習)
音楽(音楽理論,音楽史,演奏研究, ソルフェージュ,声楽,器楽,作曲,鑑賞研究)
美術(美術概論,美術史,素描,構成,絵画,版画,彫刻, ビジュアルデザイン, クラフトデザイン,情報メディアデザイン,映像表現,環境造形,鑑賞研究)
英語(総合英語,英語理解,英語表現,異文化理解,時事英語)
(3) 聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
印刷(印刷概論, 写真製版, 印刷機械・材料, 印刷デザイン, 写真化学・光学, 文書処理・管理,印刷情報技術基礎,画像技術,印刷総合実習,課題研究)
理容・美容(理容・美容関係法規, 衛生管理, 理容・美容保健, 理容・美容の物理・化学, 理容・美容文化論,理容・美容技術理論,理容・美容運営管理,理容実習,美容実習,理容・美容情報活用,課題研究)
クリーニング(クリーニング関係法規, 公衆衛生, クリーニング理論, 繊維, クリーニング機器・装置, クリーニング実習,課題研究)
4 学校設定科目 学校においては, 地域, 学校及び生徒の実態, 学科の特色等に応じ, 特色ある教育課程の編成に資するよう,上記2及び3の表に掲げる教科について,これらに属する科目以外の科目(以下「学校設定科目」 という。) を設けることができる。 この場合において, 学校設定...
5 学校設定教科
(1)学校においては,地域,学校及び生徒の実態,学科の特色等に応じ,特色ある教育課程の編成に資するよう, 上記2及び3の表に掲げる教科以外の教科 (以下この項及び第5款第1の2において「学校設定教科」 という。)及び当該教科に関する科目を設けることができる。 この場合において, 学...
(2)学校においては,学校設定教科に関する科目として「産業社会と人間」を設けることができる。 この科目の目標, 内容, 単位数等を各学校において定めるに当たっては, 産業社会における自己の在り方生き方について考えさせ, 社会に積極的に寄与し, 生涯にわたって学習に取り組む意欲や態度...
ア 社会生活や職業生活に必要な基本的な能力や態度及び望ましい勤労観, 職業観の育成
イ 我が国の産業の発展とそれがもたらした社会の変化についての考察
ウ 自己の将来の生き方や進路についての考察及び各教科・科目の履修計画の作成
第2 各教科・科目の履修等
1 各学科に共通する必履修教科・科目及び総合的な学習の時間
(1)すべての生徒に履修させる各教科・科目 (以下「必履修教科・科目」 という。)は次のとおりとし, その単位数は, この款の第1の2に標準単位数として示された単位数を下らないものとする。 ただし, 生徒の実態及び専門学科の特色等を考慮し, 特に必要がある場合には,「国語総合」に...
ア 国語のうち「国語総合」
イ 地理歴史のうち「世界史A」及び「世界史B」のうちから1科目並びに「日本史A」,「日本史B」, 「地理A」及び「地理B」のうちから1科目
ウ 公民のうち「現代社会」又は「倫理」・「政治・経済」
エ 数学のうち「数学Ⅰ」
オ 理科のうち「科学と人間生活」,「物理基礎」,「化学基礎」,「生物基礎」及び「地学基礎」のうちから2科目 (うち1科目は「科学と人間生活」 とする。)又は「物理基礎」, 「化学基礎」, 「生物基礎」及び「地学基礎」のうちから3科目
カ 保健体育のうち「体育」及び「保健」
キ 芸術のうち「音楽Ⅰ」, 「美術Ⅰ」, 「工芸Ⅰ」及び「書道Ⅰ」のうちから1科目
ク 外国語のうち「コミュニケーション英語Ⅰ」 (英語以外の外国語を履修する場合は,学校設定科目として設ける1科目とし,その標準単位数は3単位とする。)
ケ 家庭のうち「家庭基礎」, 「家庭総合」及び「生活デザイン」のうちから1科目
コ 情報のうち「社会と情報」及び「情報の科学」のうちから1科目
(2)総合的な学習の時間については,すべての生徒に履修させるものとし,その単位数は,各学校において, 学校や生徒の実態に応じて適切に定めるものとする。
2 専門学科における各教科・科目の履修 専門学科における各教科・科目の履修については, 上記1のほか次のとおりとする。
(1) 専門学科においては, 専門教科・科目 (第2款第1の3の表に掲げる各教科・科目, 同表に掲げる教科に属する学校設定科目及び専門教育に関する学校設定教科に関する科目をいう。 以下同じ。) について, すべての生徒に履修させる単位数は, 25単位を下らないこと。 ただし,各学科...
(2)専門教科・科目の履修によって,上記1の必履修教科・科目の履修と同様の成果が期待できる場合においては,その専門教科・科目の履修をもって,必履修教科・科目の履修の一部又は全部に替えることができること。
(3)職業教育を主とする学科においては,総合的な学習の時間の履修により,農業,工業,商業,水産,家庭,情報,保健理療,印刷,理容・美容若しくはクリーニングの各教科に属する「課題研究」,「看護臨地実習」又は「介護総合演習」(以下この項において「課題研究等」という。) の履修と同様の成...
第3 各教科・科目, 総合的な学習の時間, 特別活動及び自立活動の授業時数等
1 各教科・科目,ホームルーム活動及び自立活動の授業は,年間35週行うことを標準とし,必要がある場合には, 各教科・科目及び自立活動の授業を特定の学期又は特定の期間 (夏季, 冬季, 学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含む。) に行うことができる。
2 週当たりの授業時数は,30単位時間を標準とする。ただし,特に必要がある場合には, これを増加することができる。
3 ホームルーム活動の授業時数については, 原則として, 年間35単位時間以上とするものとする。
4 生徒会活動及び学校行事については, 学校や生徒の実態に応じて, それぞれ適切な授業時数を充てるものとする。
5 各学年における自立活動の時間に充てる授業時数は, 生徒の障害の状態に応じて, 適切に定めるものとする。
6 各教科・科目,総合的な学習の時間,特別活動及び自立活動(以下「各教科・科目等」 という。) のそれぞれの授業の1単位時間は, 各学校において, 各教科・科目等の授業時数を確保しつつ, 生徒の実態及び各教科・科目等の特質を考慮して適切に定めるものとする。 なお, 10 分間程...
7 総合的な学習の時間における学習活動により,特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施と同様の成果が期待できる場合においては, 総合的な学習の時間における学習活動をもって相当する特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施に替えることができる。
(3) 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒を教育する特別支援学校においては, あらかじめ計画して, 各教科・科目の内容及び総合的な学習の時間における学習活動を学期の区分に応じて単位ごとに分割して指導することができる。
(4) 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校においては, 学校や生徒の実態等に応じ, 必要がある場合には, 例えば次のような工夫を行い, 義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るようにすること。
ア 各教科・科目の指導に当たり, 義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るための学習機会を設けること。
イ 義務教育段階での学習内容の確実な定着を図りながら, 必履修教科・科目の内容を十分に習得させることができるよう, その単位数を標準単位数の標準の限度を超えて増加して配当すること。
ウ 義務教育段階での学習内容の確実な定着を図ることを目標とした学校設定科目等を履修させた後に,必履修教科・科目を履修させるようにすること。
第1 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒を教育する特別支援学校
1 各教科・科目及び総合的な学習の時間の単位の修得の認定
(1) 学校においては, 生徒が学校の定める指導計画に従って各教科・科目を履修し, その成果が教科及び科目の目標からみて満足できると認められる場合には, その各教科・科目について履修した単位を修得したことを認定しなければならない。
(2) 学校においては, 生徒が学校の定める指導計画に従って総合的な学習の時間を履修し, その成果が第4章に定める目標からみて満足できると認められる場合には, 総合的な学習の時間について履修した単位を修得したことを認定しなければならない。
(3) 学校においては, 生徒が1科目又は総合的な学習の時間を2以上の学年にわたって履修したときは, 各学年ごとにその各教科・科目又は総合的な学習の時間について履修した単位を修得したことを認定することを原則とする。 また, 単位の修得の認定を学期の区分ごとに行うことができる。
2 卒業までに修得させる単位数 学校においては, 卒業までに修得させる単位数を定め,校長は,当該単位数を修得した者で,特別活動及び自立活動の成果がそれらの目標からみて満足できると認められるものについて,高等部の全課程の修了を認定するものとする。この場合, 卒業までに修得させる単...
3 各学年の課程の修了の認定 学校においては, 各学年の課程の修了の認定については, 単位制が併用されていることを踏まえ, 弾力的に行うよう配慮するものとする。
(3) 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の外国語科に属する科目については, 小学部・中学部学習指導要領に示す外国語活動の目標及び内容の一部を取り入れることができること。
聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校_理容・美容(理容・美容関係法規, 衛生管理, 理容・美容保健, 理容・美容の物理・化学,理容・美容文化論,理容・美容技術理論,理容・美容運営管理,理容実習, 美容実習,理容・美容情報活用,課題研究)
聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校_歯科技工(歯科技工関係法規,歯科技工学概論,歯科理工学,歯の解剖学,顎口腔機能学,有床義歯技工学,歯冠修復技工学,矯正歯科技工学,小児歯科技工学,歯科技工実習,歯科技工情報活用,課題研究
第1節 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
第1款 各教科の目標及び各科目の目標と内容 各教科の目標及び各科目の目標と内容については, 当該各教科及び各科目に対応する高等学校学習指導要領第2章及び第3章に示す各教科の目標及び各科目の目標と内容に準ずるほか, 視覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校については第3款か...
第2款 各科目に関する指導計画の作成と内容の取扱い 各科目に関する指導計画の作成と内容の取扱いについては, 高等学校学習指導要領第2章及び第3章に示すものに準ずるほか, 視覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校については第3款から第5款まで, 聴覚障害者である生徒に対する...
2 聴覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校
(1)生徒の興味・関心を生かして,積極的な言語活動を促すとともに,抽象的,論理的な思考力の伸長に努めること。
(2) 生徒の言語力等に応じて, 適切な読書習慣や書いて表現する力の育成を図り, 主体的に情報を獲得し,適切に選択・活用する態度を養うようにすること。
(3)生徒の聴覚障害の状態等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を置くなどして指導すること。
(4) 補聴器等の利用により, 生徒の保有する聴覚を最大限に活用し, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(5)視覚的に情報を獲得しやすい教材・教具やその活用方法等を工夫するとともに, コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し, 指導の効果を高めるようにすること。
(6)生徒の聴覚障害の状態等に応じ,音声,文字,手話等のコミュニケーション手段を適切に活用して, 意思の相互伝達が正確かつ効率的に行われるようにすること。
第6款 印刷
第1 目標 印刷に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ, その社会的意義と役割を理解させるとともに, 情報化社会の一端を担う印刷技術の向上と発展を図る能力と実践的な態度を育てる。
第2 各科目
[印刷概論]
1 目標 印刷の原理や沿革と応用分野に関する基礎的な知識を習得させ, 印刷の文化的価値を認識させる。
2 内容
(1)沿革
ア 印刷の歴史
イ 印刷のディジタル化
(2)各種版式
ア 印刷の機能と方法
イ DTP
(3)製版及び印刷の概要
ア 製版方法
イ 写真製版
ウ 校正
エ CTP
(4)企画・編集
ア 印刷物の企画と設計
イ 原稿作成
ウ ディジタルデータ
(5)製本
ア 製本の基礎
イ 出版の実際
(6)印刷商品
ア 印刷商品の形態と機能
イ 電子出版
(7)印刷技術の利用
ア 産業分野での印刷
3 内容の取扱い
(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 印刷に関する教科の基礎科目であることを踏まえ, 視聴覚教材・教具の活用及び産業現場の見学等により, 生徒の学習意欲の向上に努めること。
イ 内容の(5)については, 「印刷総合実習」 と関連させながら扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,時代の進展とともに,情報や伝達の手段が変化していくことを理解させ, 印刷の文化的な役割の担い手としての態度の育成に努めること。
イ 内容の(3)については, 製版及び印刷の作業手順, コンピュータを利用した印刷物の製作等について触れること。
ウ 内容の(6)については, 印刷商品の生産流通, 消費などの生活環境の変化についてその概要を扱うこと。
エ 内容の(7)については, 生徒の実態に応じて, 特殊印刷や高品位印刷などについて触れること。
[写真製版]
1 目標 写真及びコンピュータを応用した製版及び印刷の技術に関する基礎的な知識を習得させ, これを印刷に応用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1)写真製版の概要
ア 製版カメラの機能と操作
イ モノクロ製版とカラー製版
ウ コンピュータ製版
(2)平版製版
ア 平版製版の種類
イ 製版工程と製版材料
(3)凸版製版
ア 凸版製版の種類
イ 製版工程と製版材料
(4)凹版製版
ア 凹版製版の種類
イ 製版工程と製版材料
(5)電子製版
ア スキャナの機能
イ 色分解と色再現
(6)その他の製版
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 「印刷概論」, 「写真化学・光学」, 「画像技術」及び「印刷総合実習」と関連させながら取り扱い, 写真製版の基礎的な知識や技術の習得を促すよう留意すること。
イ 内容の(5)については, スキャナによる電子製版に関して, 「印刷総合実習」 と関連させながら扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, コンピュータを活用し, イメージセッタにより製版する方法について具体的に扱うこと。
イ 内容の(2)については, 生徒の実態に応じて, オフセット印刷における最新の技術について触れること。
ウ 内容の(6)については, 写真製版を応用した技術やCTP, DTP等の製版方法に触れること。
[印刷機械・材料]
1 目標 製版及び印刷に用いられる機械 ・器具及び材料等に関する基礎的な知識を習得させ, その適切な選択と使用及び保守・管理を行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 各種印刷機械の構造と分類
ア 構造と機能
イ コンピュータと印刷関連機器
(2) 製本機械, 紙器加工機械及びその他の製版印刷機器類
ア 製本機械
イ 紙器加工機械
ウ 製版印刷機
エ オンデマンドプリンタ
(3)印刷用紙
ア 製紙工程
イ 紙の種類,特性,規格
(4)印刷用インキ類
(5)印刷写真用材料・薬品
ア 写真感光材料
イ 現像処理材料
ウ 製版印刷材料
エ 磁気記録材料
(6) その他の製版印刷用材料
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
イ 内容の(6)については, 材料相互の関連を考えさせながら, 製版印刷用材料を活用する能力の育成に努めること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)及び(2)については,各種機械・機器の扱い方,整備,保守等について具体的に扱うこと。
イ 内容の(3)については, 紙とインキのトラブルやその対応策に触れること。
ウ 内容の(4)については, 印刷用のインキの組成と特徴について具体的に扱うこと。
エ 内容の(5)については,それぞれの材料に関して,その特徴や用途を重点的に扱うこと。
オ 内容の(3), (4), (5)及び(6)については, 自然及び環境保護等について触れること。
[印刷デザイン]
1 目標 グラフィックデザイン分野における図案・製図に関する基礎的な知識と技術を習得させ, これを印刷に応用する能力と感性を養う。
2 内容
(1)色の体系
ア 色の三属性
イ 感情効果
ウ 配色
エ 混色と知覚
(2) フィニッシュワークの基礎
(3)構成の原理
ア ハーモニー
イ バランス
ウ リズム
(4) レタリング
ア 書体の役割
イ 文字の基本と書き方
ウ バランス
(5)ポスター
ア 伝達の内容
イ 造形的な表現
(6) コンピュータによる画像構成
ア コンピュータグラフィックスの意義と技法
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 特に生徒の感性を養い, 芸術性を考慮した表現ができるよう留意すること。
イ 内容の(1)及び(2)については,実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
ウ 内容の(3)については, 平面構成を中心に, デザイン制作に役立つよう指導すること。
エ 内容の(4)から(6)までについては, 具体的な資料の活用や作品の鑑賞などを通して, 生徒が意欲的に作品制作を行うことができるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, ポスターカラー, カラーインキ, 色紙など多様な種類の材料の使用に留意すること。
イ 内容の(2)については, 生徒の実態に応じて, 製図機器が適切に使用できるようにすること。
ウ 内容の(4)については, 生徒の実態に応じて, レタリングの活用の実際についても触れること。
[写真化学・光学]
1 目標 一般写真の化学及び光学に関する基礎的な知識を習得させ, これを印刷に応用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1)光及び色彩
ア 光学的な理論と実験
イ 色彩理論
(2)カメラ原理
ア カメラの構造
イ カメラの選択と使用,管理
(3)一般写真用感光材料
ア 各種感光物質
イ 光化学反応
(4)現像処理
ア 各種薬品の性質と使用法
イ 現像液の調合
(5)製版用光源
ア 特性
イ 使用と管理
(6)製版カメラ
ア 構造と特性
イ 操作と管理
(7)製版用感光材料
ア 特性
イ 使用と管理
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習,観察等を通して,一般写真の化学及び光学に関する基礎的な知識や技術が習得されるよう留意すること。
イ 内容の(3)については, カラー写真に関して, 「写真製版」 と関連させながら扱うこと。
ウ 内容の(5)及び(7)については, 各種製版用光源の特性と使用感光材料の性質とを関連させながら扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(3)については, 各種感光物質の組成や光化学反応の理論等の概要を扱うこと。
イ 内容の(6)については,内容の(2)との関連を図り,製版カメラの構造,特性等を重点的に扱うこと。
[文書処理・管理]
1 目標 文書処理・ 管理に関する知識と技術を習得させ, これを印刷に応用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1)各種文書
ア 種類と形態
(2)文書構成
ア 構成要素の配置
イ 文書作成の要領
(3) コンピュータの活用
ア コンピュータの機能
イ 応用文書の作成
(4)機器の管理
ア 使用機器の管理
イ 周辺装置の管理
(5) 文書の整理と保管
ア 文書情報の活用
イ 機密保持
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, コンピュータの操作に習熟するとともに, 文書の作成や管理についての実践的な態度の育成や能力の向上に留意すること。
イ 内容の(1)から(3)までについては, 相互に関連付けながら指導し, コンピュータを使用して, 適切に文書が作成できるようにすること。
ウ 内容の(5)については, 情報の活用や整理方法及び機密保持などの観点から, 文書管理の意義が理解できるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(5)については, 文書ファイリングの必要性と方法, 各種記憶媒体による文書管理や文書交換の概要を扱うこと。
[印刷情報技術基礎]
1 目標 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに, 情報の活用に関する知識と技術を習得させ, 印刷の分野で情報及び情報手段を主体的に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 情報社会と情報機器
ア 情報社会
イ 情報機器の活用分野
(2) 情報モラルとセキュリティ
ア 情報の価値とモラル
イ 情報のセキュリティ管理
(3) 情報機器と情報通信ネットワーク
ア 情報機器の仕組み
イ プログラミング
ウ 情報機器の活用
エ 情報通信ネットワークの仕組み
(4) 印刷と情報機器の活用
ア 印刷における情報機器の活用の目的と意義
イ 印刷における情報機器の活用の実際
ウ 個人情報の管理
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 情報機器を印刷に応用するための基礎的な知識と技術の習得を図ること。また,実習を通して,実践的・体験的に理解させるよう留意すること。
イ 印刷に関する題材やデータなどを用いた実習を通して, 印刷の分野において情報を主体的に活用できるように指導すること。 また, 他の印刷に関する各科目と関連付けて指導すること。
ウ 内容の(4)については, 「画像技術」及び「印刷総合実習」 と関連させながら扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 情報化の進展が生活や社会に及ぼす影響, 情報の意義や役割及び情報機器の活用分野の概要を扱うこと。
イ 内容の(2)については, 個人のプライバシーや著作権など知的財産の保護, 収集した情報の管理, 発信する情報に対する責任など情報モラル及び情報通信ネッ トワークシステムにおけるセキュリティ管理の重要性について扱うこと。
ウ 内容の(3)のイについては, 基本的な各種プログラム言語の機能とその利用方法について扱うこと。ウについては,生徒の実態に応じてアプリケーションソフトウェアを選択し,その基本操作を扱うこと。 エについては, 情報通信ネットワークを活用した情報の収集,処理及び発信について体験的...
エ 内容の(4)については, 生徒の実態に応じて, 印刷に関する分野における最新の情報機器の活用についても触れること。
[画像技術]
1 目標 コンピュータを利用した画像技術に関する知識と技術を習得させ, 印刷の技術革新に対応できる能力と態度を育てる。
2 内容
(1)画像技術の基礎
ア 文字と画像
イ 2進法
ウ 加法混色,減法混色
(2) 画像の記憶と再現
ア 文字や画像と電気信号
イ ビットの意味
(3) コンピュータによる画像処理
ア 文字や図形の処理
イ スキャナの原理
(4)画像の伝送
ア 画像伝送の原理
イ 伝送法
ウ 圧縮技術とインフラストラクチャー
(5) 印刷における画像技術
ア 文字と画像の処理システム
イ トータルスキャナシステム
ウ 入力機器と出力機器
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 「印刷概論」, 「印刷機械・材料」, 「印刷情報技術基礎」及び「印刷総合実習」 と関連させながら, コンピュータを活用し画像処理の基礎的な知識と技術を習得させること。 また, 産業現場の見学や実習等指導方法の工夫に努めること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 文字と画像をコンピュータ上で扱う際の基礎的な知識と技術印刷における画像処理に必要な加法混色及び減法混色の概要について扱うこと。
イ 内容の(3)については, 各種機器を活用したコンピュータにおける画像表現の概要について扱うこと。
ウ 内容の(4)については, ファクシミリ等のアナログ伝送の原理, データのディジタル伝送の原理等, 画像伝送の基礎的な内容を扱うこと。
エ 内容の(5)については, 生徒の実態に応じて, DTP等の文字と画像の処理システムについて扱うこと。
[印刷総合実習]
1 目標 印刷に関する知識と技術を総合的に習得させ, これを実際の印刷において活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1)組版実習
ア 文字組版実習
イ 電子組版実習
ウ 作図作業実習
(2)製版実習
ア 平版実習
イ 写真製版実習
ウ 刷版製版実習
(3)印刷実習
ア オフセット印刷実習
イ 凸版印刷実習
ウ グラビア印刷実習
エ 孔版印刷実習
オ 特殊印刷実習
(4)文書処理実習
(5)情報技術実習
ア プログラミング実習
イ 制御,通信に関する実習
ウ 印刷の応用に関する実習
(6)画像技術実習
ア カラースキャナに関する実習
イ 色再現に関する実習
(7) その他印刷に関する実習
ア 製本や加工に関する実習
イ コンピュータによる製版印刷に関する実習
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 他の印刷に関する科目との関連を図り, 企画から納品までの流れを総合的に理解できるよう留意すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)については, 写真製版やコンピュータによる製版に重点を置いて行うこと。
イ 内容の(3)については,平版印刷のうちオフセット印刷を中心に行うこと。
ウ 内容の(4)については,文書の作成,受信,発信,整理,保管等文書処理に関する課題を設定した実習を中心に行うこと。
エ 内容の(6)については,電子的に色分解する技術と知識を養うとともに,適切なカラー原稿の見方や各種色再現について扱う こ と。
[課題研究]
1 目標 印刷に関する課題を設定し, その課題の解決を図る学習を通して, 専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。
2 内容
(1)調査,研究,実験
(2)作品製作
(3) 産業現場等における実習
(4)職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(4)までの中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。 なお, 課題は内容の(1)から(4)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1)各科目の指導に当たっては,できるだけ実験・実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
(2) 指導に当たっては, 職業人としての心構えや倫理観の育成に留意すること。
(3) 「課題研究」については,年間指導計画に定めるところに従い,必要に応じて弾力的に授業時間を配当することができること。
(4) 地域や産業界等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験を積極的に取り入れるとともに, 社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 内容の取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1) 各科目の内容については, 技術革新の進展に対応し, 新技術を導入することが大切であるが, 生徒の実態に応じて, 適切な指導内容の精選に努めること。
(2) 各科目の指導に当たっては, コンピュータや情報通信ネットワーク等の活用を図り, 学習の効果を高めるようにすること。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品等の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意すること。 また, 廃液処理の指導を徹底し, 自然環境の保護に十分留意するものとする。
第7款 理容・美容
第1 目標 理容・美容に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ, その社会的意義と役割を理解させるとともに,理容・美容を通して,公衆衛生の向上に寄与する能力と態度を育てる。
第2 各科目
[理容・美容関係法規]
1 目標 理容・美容に関する法規及び制度について理解させ, 理容・美容業を適切に行うために必要な能力と態度を育てる。
2 内容
(1)衛生行政
ア 衛生行政の仕組みと意義
イ 保健所の組織と活動
(2)理容師法及び美容師法
ア 沿革と目的
イ 理容師及び美容師の資格
ウ 理容所及び美容所の開設
エ 罰則規定
(3)関係法規
ア 環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律
イ 消費者保護関係法規
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)及び(2)については, 理容所や美容所, 保健所の見学等を通して, 理容師や美容師の役割や理容・美容業の意義についての自覚を促すようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,衛生行政の組織のうち,特に,理容・美容業と関係の深い保健所の組織と活動を重点的に扱うこと。
イ 内容の(2)については, 特に理容師や美容師の業務上の遵守事項等について扱うこと。
ウ 内容の(3)については,理容・美容の業務との関連を図り,関係法規の概要について扱うこと。
[衛生管理]
1 目標 環境衛生の意義と目的について理解させるとともに, 感染症の予防, 消毒法に関する知識と技術を総合的に習得させ, 理容・美容を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)公衆衛生概説
ア 公衆衛生の意義と歴史
イ 保健所と理容・美容業
(2)環境衛生
ア 環境衛生概論
イ 環境衛生各論
ウ 理容所及び美容所における環境衛生
(3)感染症
ア 感染症の種類と発生原因
イ 感染症の予防
ウ 理容・美容と感染症
(4)衛生管理技術
ア 消毒の意義と目的
イ 消毒法の種類
ウ 消毒法の実際
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 「理容・美容保健」 と関連させながら,理容・美容業における衛生措置の実際的な知識と技術の習得を図る こ と。
イ 内容の(4)については,器具の消毒が,理容・美容の業務を衛生的に行う上で,特に重要なものであることから, 実験・実習を通して, その意義を理解させ, 消毒に関して必要な適切な技術等の習得に努めること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,公衆衛生と理容・美容業との結び付き,理容師や美容師の責務,保健所の業務等を重点的に扱う こ と。
イ 内容の(2)については, 環境と健康, 衣食住の衛生, 廃棄物処理と環境保全等を重点的に扱うこと。
ウ 内容の(3)については, 感染症の種類等, 理容・美容と関係の深い事項を重点的に扱うこと。
エ 内容の(4)については, 消毒器具の取扱い, 消毒薬の保管方法等の概要を扱うこと。
[理容・美容保健]
1 目標 人体, 皮膚及び皮膚付属器官の構造と機能に関する科学的, 系統的な知識を総合的に習得させ, 理容・美容を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 人体の構造と機能
ア 人体の構造
イ 人体の調整機能
ウ 骨格,筋
エ 循環,呼吸
オ 消化,排泄
カ 神経と感覚器
(2) 皮膚及び皮膚付属器官の構造と機能
ア 構造
イ 生理作用
(3)皮膚及び皮膚付属器官の疾患
ア 皮膚に影響を及ぼす因子
イ 保護と手入れ
ウ 疾患
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 各種の模型や標本の活用, ビデオ教材等の工夫によって, 専門的な知識の習得を図ること。
イ 内容の(2)及び(3)については, 「理容・美容の物理・化学」や「衛生管理」 と関連させながら, 皮膚疾患とその感染経路, 病原菌と消毒法及び予防法に関する的確な知識と技術を習得させること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 人体の構造と機能に関する基礎的な内容を, 各器官の疾病と保健に関連させながら扱うこと。
イ 内容の(2)については, 皮膚及び皮膚付属器官の構造や生理作用の概要を指導するとともに, 特に, 毛髪の保健衛生については重点的に扱うこと。
ウ 内容の(3)については, 皮膚及び皮膚付属器官に影響を与える因子, その性状に合っ保護と手入れの方法等を重点的に指導すること。
[理容・美容の物理・化学]
1 目標 理容・美容器具や香粧品等に関する科学的知識を習得させ, 理容・美容を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)理容・美容に関する物理
ア 力,熱,光
イ 理容・美容と機械・器具
(2) 香粧品に関する化学
ア 物質の構造
イ 化学反応と化合物
ウ 水と金属
エ 香粧品概論
オ 香粧品の種類と原料
カ 基礎香粧品の使用目的と取扱い
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習や観察を重視するとともに, 「理容・美容保健」, 「理容実習」及び「美容実習」 と関連させながら, 実際的な知識の習得を図ること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 熱伝導, 光, 電磁気など理容・美容にかかわりのある物理の基本的な原理と機械・器具の構造や機能を関連させながら,その操作方法について扱うこと。
イ 内容の(2)については,溶液の性質,香粧品の原料,洗浄剤の種類等,香粧品に関する化学及び化粧品の成分の変更等の概要を扱うこと。
[理容・美容文化論]
1 目標 理容・美容の業務を行うために必要な美的感覚を身に付けるとともに, 豊かな表現力と鑑賞力を養う。
2 内容
(1)理容・美容文化史
ア 理容・美容の変遷
イ 流行の影響
(2)理容・美容デザイン
ア 造形の意義と応用
イ 色彩の意義と応用
(3)服飾
ア 服飾の歴史
イ 理容・美容業と服飾
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 美的感覚, 表現力, 鑑賞力を養うために, 芸術科等と関連させながら指導すること。 また, 生徒の興味・関心に即して, 見学の機会を設けるなどして, ファッションを概括的に取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,時代や地域を象徴するファッションを基に,その特徴や時代背景等について扱うこと。
イ 内容の(2)については,色彩や造形の原理等,基礎的な内容を中心に,理容・美容と関連させながら扱うこと。
ウ 内容の(3)については,時代や地域を象徴する服飾を基に,その特徴や機能, ファッション性等の概要を扱うこと。
[理容・美容技術理論]
1 目標 理容・美容に関する基礎的な知識と技術を総合的に習得させ,理容・美容を衛生的,能率的に実践する態度と習慣を養うとともに, これを適切に行う能力を育てる。
2 内容
(1)基礎技術
ア 理容・美容技術の意義
イ 理容・美容技術と人体各部の名称
ウ 作業姿勢
(2)器具類の取扱い
ア 種類と使用目的
イ 形態と機能
ウ 選定法と手入れ
エ 理容所と美容所の設備・備品
(3)頭部技術
ア ヘアデザインとカッティング
イ シャンプー技術とリンシング
ウ 頭部マッサージとヘアトリートメント
エ ヘアセッティングの種類と特徴
(4)理容の顔面技術
ア シェービング
イ 顔面処置技術
(5)特殊技術
ア 染毛技術
イ 美顔術
(6)美容の和装技術
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 「理容実習」及び「美容実習」 と関連させて取り扱うこと。また,理容所や美容所の施設等とその業務の見学や器具, 用具類の操作等を通して, 具体的に知識と技術を習得させること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 実際の業務において必要とされる理容師や美容師としての心構えや倫理観,衛生措置等の概要を扱うこと。
イ 内容の(3)については, 基礎となるヘアデザインを中心に, 各種頭部技術の概要について扱うこと。
ウ 内容の(5)については, 染毛技術における薬剤の取扱いに重点を置いて扱うこと。
エ 内容の(6)については, 日本髪の由来や名称及びその特徴, 着付け技術等に重点を置いて扱うこと。
[理容・美容運営管理]
1 目標 理容・美容業にかかわる運営管理の基本的事項及び適切な接客方法を習得させ, 理容・美容を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)マーケティング
ア マーケティングの概要
イ 理容・美容業とマーケティング
(2)経営管理
ア 企業と経営
イ 理容・美容業と経理
(3)労務管理
ア 労務管理の概要
イ 社会保障制度
ウ 作業管理と健康管理
(4)接客法
ア 接客法の基本
イ 事故及びトラブルの処理
3 内容の取扱い
(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,経営管理や労務管理の理論的,技術的な学習にとどまることなく,理容・美容の業務に関する職業観の育成に努めること。
イ 内容の(4)については, 「理容実習」及び「美容実習」 と関連させながら指導すること。また, 理容所や美容所の施設等における実習等を通して, 実践的な態度と能力を育てること。なお,接客法の指導に当たっては,個々の生徒のコミュニケーション手段の特性に合わせて, 的確な接客法...
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,マーケティング理論の概要,理容業界や美容業界の現状等を,具体的な事例を基に指導すること。
イ 内容の(2)については, 経営管理や事務にかかわる基本的な理論と事例について扱うこと。
ウ 内容の(3)については, 労務管理の目的や範囲について関係法規と関連させながら扱うこと。
エ 内容の(4)については,社会生活におけるエチケットの必要性に触れるとともに,実習を通して,接客の意義,接客用語等を重点的に扱うこと。
[理容実習]
1 目標 理容に関する技術を総合的に習得させ, 理容を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)基礎技術実習
ア 実習の心構え
イ 作業位置と姿勢
ウ 施設の衛生管理
(2)器具の取扱い実習
ア 管理方法と消毒方法
イ 基本操作
(3)頭部技術実習
ア スタンダードヘアにおけるカッティング技法の実習
イ デザインヘアにおけるカッティング技法の実習
ウ ヘアセッティング技法の実習
エ シャンプー技術の実習
オ 理容マッサージ技法の実習
(4)顔面技術実習
ア シェービング技術の実習
イ 顔面処置技術の実習
(5)特殊技術実習
ア 染毛技術の実習
イ フェイスマッサージ及びトリートメント技術の実習
(6)総合実習
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 「理容・美容技術理論」 と関連させながら,理容師としての専門的な技術の習得を図ること。
イ 器具,用具類の基本操作の指導に当たっては,安全で確実な操作の習得を優先するとともに, けが等の応急処置の方法にも触れること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 実習を行う際の一般的な留意事項や衛生上の留意事項について扱うこと。
イ 内容の(2)については,刃物類の安全性に留意して扱うとともに,刃物類,櫛,ブラシ類の消毒方法や研磨方法等を重点的に扱うこと。
ウ 内容の(3)については, カッティングの準備から事後処置までの順序や各種技法の特徴等を中心に, 頭部処置の実際を扱うこと。
エ 内容の(4)については, フェイスシェービング及びネックシェービングの準備から事後処置までの順序や技法等を中心に, 顔面処置の実際を扱うこと。
オ 内容の(5)については, 各種染毛剤の取扱い, パッチテストの方法等を扱うこと。
[美容実習]
1 目標 美容に関する技術を総合的に習得させ, 美容を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)基礎技術実習
ア 実習の心構え
イ 作業位置と姿勢
ウ 施設の衛生管理
(2)器具の取扱い実習
ア 管理方法と消毒方法
イ 基本操作
(3)頭部技術実習
ア トリートメント技術の実習
イ シャンプー技術の実習
ウ カッティング技法の実習
エ パーマネント技法の実習
オ ヘアセッティング技法の実習
(4)特殊技術実習
ア 染毛技術の実習
イ 美顔術とボディケア技術の実習
ウ 化粧技法の実習
エ マニキュアとペディキュア技術の実習
(5)和装技術実習
ア 日本髪
イ 着付け技術の実習
(6)総合実習
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 「理容・美容技術理論」 と関連させながら,美容師としての専門的な技術の習得を図ること。
イ 器具,用具類の基本操作の指導に当たっては,安全で確実な操作の習得を優先するとともに, けが等の応急処置の方法にも触れること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 実習を行う際の一般的な留意事項や衛生上の留意事項について扱うこと。
イ 内容の(2)については,刃物類の安全性に留意して扱うとともに,刃物類,櫛,ブラシ類の消毒方法等を重点的に扱うこと。
ウ 内容の(3)については,特にカッティング,カーリング及びワインディングについて基本的な技術の習得を図ること。
エ 内容の(4)については,各種染毛剤の取扱い,パッチテストの方法,マッサージの基本手技等を扱うこと。
オ 内容の(5)については, 伝統的なヘアスタイルの重要性に触れ, 着付け技術の基礎的な内容の習得を図ること。
カ 内容の(6)については,頭部技術実習や特殊技術実習等を組み合わせることにより,総合的に美容技術を扱うこと。
[理容・美容情報活用]
1 目標 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに, 情報の活用に関する知識と技術を習得させ, 理容・美容の分野で情報及び情報手段を主体的に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 情報機器と情報の活用
ア 生活と情報の活用
イ 情報機器の活用分野
ウ 情報通信ネットワーク
(2) 情報モラルとセキュリティ
ア 情報の価値とモラル
イ 情報のセキュリティ管理
(3)理容・美容と情報機器の活用
ア 理容・美容における情報機器活用の目的と意義
イ 個人情報の管理
ウ 理容・美容における情報機器活用の実際
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 理容・美容に関する題材やデータなどを用いた実習を通して, 理容・美容の分野において情報を主体的に活用できるように指導すること。 また, 他の理容・美容に関する各科目と関連付けて指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 情報化の進展が生活や社会に及ぼす影響, 情報の意義や役割及び情報機器の活用分野の概要を扱うとともに, 情報通信ネットワークを活用した情報の収集,処理,分析及び発信について体験的に扱うこと。
イ 内容の(2)については, 個人のプライバシーや著作権など知的財産の保護, 収集した情報の管理, 発信する情報に対する責任など情報モラル及び情報通信ネッ トワークシステムにおけるセキュリティ管理の重要性について扱うこと。
ウ 内容の(3)については, 理容・美容業務において, 現在用いられているデータ処理や経営管理, 顧客管理等の情報機器の活用について扱うこと。
[課題研究]
1 目標 理容又は美容に関する課題を設定し, その課題の解決を図る学習を通して, 専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。
2 内容
(1)調査,研究,実験
(2)作品製作
(3) 産業現場等における実習
(4)職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(4)までの中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。 なお, 課題は内容の(1)から(4)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1) 生徒が取得しようとする資格の種類に応じて, 各科目の内容を選択して指導すること。
(2)各科目の指導に当たっては,できるだけ実験・実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
(3) 「課題研究」については,年間指導計画に定めるところに従い,必要に応じて弾力的に授業時間を配当することができること。
(4) 地域や理容所, 美容所等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験を積極的に取り入れるとともに, 社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 各科目の指導に当たっては, コンピュータや情報通信ネットワーク等の活用を図り, 学習の効果を高めるよう配慮するものとする。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品等の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意すること。 また, 廃液処理の指導を徹底し, 自然環境の保護に十分留意するものとする。
第8款 クリーニング
第1 目標 クリーニングに関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ, その社会的意義と役割を理解させるとともに, クリーニングを通して公衆衛生の向上に寄与する能力と態度を育てる。
第2 各科目
[クリーニング関係法規]
1 目標 クリーニングに関する法規について理解させ, ク リーニング業を適切に行うために必要な能力と態度を育てる。
2 内容
(1)法制概要
ア 法の意義と役割
イ 衛生法規の概要
ウ 衛生行政の仕組みと意義
(2)クリーニング業法
ア 沿革と目的
イ クリーニング師の免許等
ウ 細則
(3)関係法規
ア 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
イ 水質汚濁防止法
ウ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
エ 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)及び(3)については, クリーニング業の関係法規及び従事者の健康保持, 公害防止などに関し, 事例を基に具体的に扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 法の役割と運用, 衛生行政の仕組みなどについて, クリーニング業と関連させながら理解させること。
イ 内容の(2)については,クリーニング業の社会的意義,営業者や従事者としての心構え,倫理観及び遵守事項に触れること。
ウ 内容の(3)については, ドライクリーニング溶剤の有害性, 排水と環境汚染の関係, 従事者の健康管理等の概要を扱うこと。
[公衆衛生]
1 目標 公衆衛生に関する知識を習得させ, クリーニングを衛生的に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)公衆衛生の概要
ア 公衆衛生の意義
イ 公衆衛生の歩みと課題
(2)環境衛生
ア 生物と環境
イ 生活の変化と環境の変化
ウ 自然環境と社会環境
エ 環境衛生活動
(3)予防衛生
ア 疾病の予防
イ 母子保健
ウ 老人保健
エ 精神保健
(4)感染症
ア 感染症と社会生活
イ 種類と発生要因
ウ 予防接種
(5)消毒
ア 消毒の意義と定義
イ 消毒の種類と方法
ウ クリーニング業と消毒の必要性
(6)環境への配慮
ア 公害の種類と環境保全
イ クリーニング業と環境汚染対策
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)については, 人と環境とのかかわり, 科学技術の発展と環境汚染, 環境保全の必要性などについて, 事例を取り上げて具体的に指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)については, 水, 空気, 日光や衣食住などへの関心を深め, 公害や環境汚染と環境衛生活動とのかかわりについて理解させること。
イ 内容の(3)及び(4)については,医学の進歩と高齢化の進展,疾病予防等の学習を踏まえ,感染症とクリーニングとのかかわりについて具体的に扱うこと。
ウ 内容の(5)については, 「クリーニング業法」 に基づく被洗物の区分, 消毒法と各種消毒薬の取扱い, 従事者の業務停止等を取り上げること。
エ 内容の(6)については, クリーニング業務に必要な環境汚染対策を重点的に指導すること。
[クリーニング理論]
1 目標 クリーニングを科学的に行うために必要な知識を習得させ, これを実際に応用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1)衣服と汚れ
ア クリーニングの歴史と目的
イ 着衣の目的
ウ 汚れの種類
エ 汚れの付着機構
(2)クリーニングの科学
ア クリーニングの三要素
イ 洗浄作用のメカニズム
(3) 水と洗浄作用
ア 硬水と軟水
イ 硬水の欠点と軟化法
(4)界面活性剤
ア 界面活性剤の構造と性質
イ ビルダーの働きと種類
ウ 補助剤の種類と働き
(5) 洗剤と溶剤
ア 洗剤と溶剤の違い
イ 洗剤と溶剤の働き
(6)ランドリー
ア ランドリーとウェットクリーニング
イ 被洗物と洗濯方式
ウ ランドリーの工程
(7)ウェットクリーニング
ア 被洗物
イ 洗剤と洗濯方法
(8) ドライクリーニング
ア 溶剤と洗剤
イ 工程と洗浄方式
ウ 溶剤管理と清浄方法
(9)特殊加工としみ抜き
ア 各種加工の目的と種類
イ しみ抜きの用具と機器
ウ しみの分類と判別
エ しみ抜きの方法
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を中心として取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 着衣に伴う汚れの種類や性質など, 内容の(4)については, 界面活性剤の種類等に重点を置いて扱うこと。
イ 内容の(6)については, ランドリーの特徴と適する被洗物,工程に沿った洗剤濃度や洗濯時間等に重点を置いて扱うこと。
ウ 内容の(8)については, ドライクリーニングの特徴, 有機溶剤の取扱いと人体に及ぼす影響, 廃棄物の処理等に重点を置いて扱うこと。
エ 内容の(9)については, しみ抜きに関する知識, 薬品の取扱いと管理, 被洗物の損傷等について扱うこと。
[繊維]
1 目標 繊維製品に関する知識を習得させ, これをクリーニングに応用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1)繊維の種類
ア 繊維素材による分類
(2) 繊維の性質と判別
ア 各種繊維の性質
イ 各種繊維の判別
(3) 織物と編み物
ア 織物の組織と性質
イ 編み物の組織と性質
ウ 不織布など
(4)繊維の各種加工
(5) 付属品や飾りのクリーニングと取扱い
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)及び(4)については,各種繊維の特徴,判別方法及び加工等について実験・実習を通して理解させるよう留意すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)については, 各種繊維の用途や取扱い, 内容の(3)については, 織物と編み物のそれぞれの用途や取扱い, 不織布, 人工皮革等に重点を置いて扱うこと。
イ 内容の(4)については,防水,防虫加工方法等,内容の(5)については,ボタンや飾り等の破損や熔解防止の方法について扱うこと。
[クリーニング機器・装置]
1 目標 クリーニング機器や装置に関する知識と技術を習得させ, クリーニングを適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) ランドリー機器・装置の構造と操作
ア 洗濯機と脱水機
イ 糊煮器と湯沸器
ウ 乾燥機
エ ブラッシング器具
(2) ドライクリーニング機器・装置の構造と操作
ア 洗濯機と脱水機
イ 清浄装置
(3) 各種プレス機の構造と操作
ア ワイシャツプレス機類
イ ズボンプレス機類
ウ シーツローラー
(4) しみ抜き機器
ア 蒸気しみ抜き器
イ 超音波しみ抜き器
ウ ジェットスポッター
(5)ボイラー
ア ボイラーの構造
イ ボイラー用水の管理
(6)機器・装置の安全な操作と事故・危険防止
ア 蒸気バルブ
イ 電源とモーター
ウ 事故・危険防止
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(4)については, 各種しみ抜き機器及び道具類の取扱いに関して, 実技や実習を中心として指導すること。
イ 内容の(6)については, 機器・装置の安全な操作, 点検及び事故・危険防止に関する事項を関連させながら扱うようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 基本的な構造, 原理及び機能とその保守管理について, 安全な操作と事故・危険防止の観点から重点的に扱うこと。
[クリーニング実習]
1 目標 洗濯, 乾燥, 仕上げ等のクリーニングに関する実際的な知識と技術を総合的に習得させ, クリーニングを適切かつ効率的に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)ランドリー
ア 洗濯物の受付と仕分け
イ ランドリーの実際
ウ 被洗物の種類別乾燥方法
(2)ウェットクリーニング
ア ウェットクリーニングの実際
イ ドライクリーニングした被洗物の取扱い
ウ カーペット
(3) ドライクリーニング
ア ドライクリーニングの実際
イ 溶剤の管理と清浄方法
ウ 有機溶剤と廃棄物
(4)仕上げ
ア ハンドアイロン仕上げ
イ シーツローラー仕上げとたたみ方
ウ 各種プレス機による仕上げと手直し
(5) しみ抜き
ア しみの判別と使用薬品
イ しみ抜きの実際
ウ 薬品の取扱いと管理
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, クリーニング工場等の産業現場における見学や実習を通して, 機器・装置が適切に扱えるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)から(3)までについては, それぞれの被洗物に適した洗濯方法と工程等に重点を置いて指導すること。 特に, 内容の(3)については, 溶剤の管理と清浄方法に留意して扱うこと。
イ 内容の(5)については, 薬品の取扱い等を具体的に指導すること。
[課題研究]
1 目標 クリーニングに関する課題を設定し, その課題の解決を図る学習を通して, 専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。
2 内容
(1)調査,研究,実験
(2) 産業現場等における実習
(3)職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(3)までの中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。 なお, 課題は内容の(1)から(3)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1)各科目の指導に当たっては,できるだけ実験・実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
(2) 「課題研究」については,年間指導計画に定めるところに従い,必要に応じて弾力的に授業時間を配当することができること。
(3) 地域や産業界等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 内容の取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1) 各科目の指導に当たっては, 各種化学繊維, 仕上げ機器等の発達を考慮して, 科学的な知識と実際的な技術の習得について, 特に留意すること。
(2) 各科目の指導に当たっては, コンピュータや情報通信ネットワーク等の活用を図り, 学習の効果を高めるようにすること。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品等の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意すること。 また, 廃液処理の指導を徹底し, 自然環境の保護に十分留意するものとする。
第9款 歯科技工
第1 目標 歯科技工に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ, その社会的意義と役割を理解させるとともに, 歯科医療の発展に寄与する能力と態度を育てる。
第2 各科目
[歯科技工関係法規]
1 目標 歯科技工に関する法規について理解させ, 歯科技工の業務を適切に行うために必要な能力と態度を育てる。
2 内容
(1)法制概要
ア 法の概念と体系
(2)衛生行政の組織
ア 衛生行政の仕組みと意義
イ 衛生行政の財政と活動
(3)歯科技工士法総論
ア 歯科技工士免許と業務
イ 歯科技工所
ウ 罰則規定と附則等
(4)関係法規
ア 歯科医師法
イ 歯科衛生士法
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(3)については,内容の(4)との関連を図り,歯科技工士法における基本用語の的確な理解を促すとともに, 罰則規定や諸届についての理解を深めるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)及び(2) については, 法制の仕組み及び国や都道府県の衛生行政の概要について扱うこと。
イ 内容の(3)については, 「歯科技工士法」の概要,歯科技工士免許の要件,歯科技工の業務等を総合的に理解させるとともに, 職業人としての心構えや倫理観にも触れるようにすること。
ウ 内容の(4)については, 各医療従事者の業務内容等について歯科技工とのかかわりに重点を置いて指導すること。
[歯科技工学概論]
1 目標 歯科技工及び口腔の機能と疾患の概要について理解させ, 歯科技工に必要な能力と態度を育てる。
2 内容
(1)歯科技工総論
ア 歯科医療及び歯科技工の意義
イ 歯科技工士の倫理
ウ 歯科技工の沿革
エ ロ腔の構造と機能
オ 歯科及び口腔の疾患
(2)歯科技工管理
ア 歯科技工業務の運営と管理
イ 作業環境と衛生
ウ 歯科技工士の健康管理
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)及び(2)については,歯科技工の概要を理解させるとともに医療従事者としての自覚を養うように努めること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 歯科技工に必要な基礎的事項に重点を置いて扱うこと。
イ 内容の(2)については, 歯科技工業務の特徴を理解させ, その責務等を重点的に扱うこと。
[歯科理工学]
1 目標 歯科技工に必要な歯科材料, 機械・器具及び歯科鋳造に関する基礎的な知識と技術を習得させ, 歯科技工を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)歯科理工学概論
ア 歯科理工の目的と意義
イ 歯科材料の性質
(2)歯科技工材料
ア 金属材料
イ 高分子材料
ウ 無機材料
(3)歯科技工用機器
ア 切削機器
イ 研磨機器
ウ 歯科技工関連機器
(4)歯科鋳造
ア 歯科鋳造概説
イ 歯科鋳造用材料と器具
ウ 鋳造体の精度と適合
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を中心とすること。
イ 内容の(4)については, 「歯科技工実習」 と関連させて扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,歯科材料の物理的,化学的性質,歯科材料と人体との関連,歯科材料の接着, 歯科材料規格等の基礎的な内容について扱うこと。
イ 内容の(2)及び(3)については, 相互に関連させて扱い, 実際的な知識と技術の習得を図ること。
ウ 内容の(4)については, 歯科鋳造の目的と意義, その概要について扱うこと。
[歯の解剖学]
1 目標 歯の解剖に関する基礎的な知識と技術を習得させ, 歯科技工を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 口腔解剖
ア 口腔周囲の骨と筋
イ 顎関節と口腔
(2)歯の解剖
ア 歯の概説
イ 永久歯と乳歯
ウ 歯周組織
エ 歯列弓と上下顎の位置関係
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 「顎口腔機能学」 との関連を図り,歯の解剖について総合的に理解させるよう留意すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 口腔及び口腔周囲の概要について扱うこと。
イ 内容の(2)については, 天然歯の観察により, 歯の形態や歯群, 歯の消化器系器官としての意義等を扱うこと。
[顎口腔機能学]
1 目標 顎口腔系器官の機能と形態を理解させるとともに, 咬合器の取扱い方を習得させ, 歯科技工を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 顎口腔機能学概論
ア 顎口腔系の機能, 形態及びその維持
(2) 下顎運動と咬合
ア 下顎位と下顎運動
イ 咬合に関する指標等
ウ 咬合様式
(3)咬合器の取扱い
ア 咬合器の機能と分類
イ 平均値咬合器
ウ 半調節性咬合器
エ 全調節性咬合器
(4)義歯及び修復物の咬合
ア 修復物の咬合
イ 部分床義歯と全部床義歯
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)から(3)までについては, 有床義歯技工実習及び歯冠修復技工実習よりも先行して履修できるようにすること。
イ 内容の(4)については, 「有床義歯技工学」及び「歯冠修復技工学」 と関連させながら扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 顎口腔系器官の機能を, その形態と関連させながら扱うこと。
イ 内容の(2)については, 各種の咬合様式等に関して, 歯の接触関係を中心に扱うこと。
ウ 内容の(3)については, 平均値咬合器と半調節性咬合器の取扱い方に重点を置いて指導し, 全調節性咬合器については, その概略を理解させることにとどめること。
[有床義歯技工学]
1 目標 有床義歯技工に関する基礎的な知識と技術を習得させ, 歯科技工を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)全部床義歯技工学
ア 全部床義歯の目的,分類,構成
イ 全部床義歯技工の基礎知識
ウ 全部床義歯の製作
(2)部分床義歯技工学
ア 部分床義歯の目的,分類,構成
イ 部分床義歯技工の基礎知識
ウ 部分床義歯の製作
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 有床義歯については, 「歯の解剖学」及び「顎口腔機能学」 との関連を図り,症例実習を中心にして基礎的な技術の習得を図ること。
イ 有床義歯の製作の指導に当たっては, 機能的回復と審美的回復に必要な知識の習得と態度の形成に努めるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 顎口腔を取り巻く骨, 筋肉などの形態的特徴や機能的特徴について, 咬合器と関連させながら扱うこと。
イ 内容の(2)については, 残存歯との調和に配慮した人工歯排列及び咬合調整に重点を置いて扱うこと。
[歯冠修復技工学]
1 目標 歯冠修復技工に関する基礎的な知識と技術を習得させ, 歯科技工を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)歯冠修復技工学概論
ア 歯冠修復技工の目的と意義
イ 印象採得と作業模型
ウ 咬合採得と咬合器
(2) インレー
ア インレーの特徴
イ 窩洞形態と構成
ウ インレーの製作法
(3)被覆冠
ア 一部被覆冠と全部被覆冠
イ 全部鋳造冠の製作法
ウ 前装鋳造冠の製作法
(4)歯冠継続歯
ア 歯冠継続歯の特徴
(5)架工義歯(橋義歯)
ア 架工義歯の特徴
イ 支台装置の種類と要件
ウ 橋体の種類と特徴
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 「歯の解剖学」, 「顎口腔機能学」及び「有床義歯技工学」 と関連させながら指導すること。
イ 内容の(1)については, 内容の(2)から(5)までとの関連を図り, 歯冠修復技工の意義と目的について理解させること。
ウ 内容の(3)のイについては, 歯冠修復技工学の中心となる分野であることから, 他の分野と関連させながら, 的確な理解を深めるよう留意すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア (2)から(5)のうち, (2)及び(3)を中心に扱い, それぞれの意義と製作順序に重点を置いて扱うこと。
[矯正歯科技工学]
1 目標 矯正歯科技工に関する基礎的な知識と技術を習得させ, 歯科技工を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)矯正歯科技工学概論
(2) 正常咬合と不正咬合
(3) 矯正装置と保定装置
(4)矯正用模型
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 「歯の解剖学」及び「小児歯科技工学」 との関連を図り,矯正歯科技工の理論に基づいた基本的な技術の習得を促すよう留意すること。
イ 指導に当たっては, 矯正歯科治療の考え方に基づき, 矯正装置の役割や製作方法を理解させるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 矯正歯科治療の目的や進め方と関連させて扱うこと。
イ 内容の(3)については, 基本的な矯正装置と保定装置を取り上げ, その構成や機能, 材料の特性等を中心に扱うこと。
[小児歯科技工学]
1 目標 小児歯科技工に関する基礎的な知識と技術を習得させ, 歯科技工を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)小児歯科技工学概論
ア 歯,顎,顔面の成長発育
イ 乳歯列期と混合歯列期
(2)乳歯の歯冠修復
ア 成形充填
イ 被覆冠
(3)咬合誘導装置
ア 保隙装置
イ スペースリゲイナー
ウ 口腔習癖除去装置
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 「歯の解剖学」 との関連を図り,小児の成長発育に留意しながら,修復物,咬合誘導装置等の製作にかかわる基礎的な知識と技術の習得を促すこ と。
イ 内容の(1)については, 内容の(2)及び(3)との関連を図り, 小児歯科技工の意義と目的を理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,小児の成長発育に伴う歯, 顎等の変化に重点を置いて扱うこと。
イ 内容の(3)については, 乳歯の早期喪失等による症例の技工物を取り上げるなどして,基本的な製作方法の習得を図ること。
[歯科技工実習]
1 目標 歯科技工に関する実際的な知識と技術を総合的に習得させ, 歯科技工を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)有床義歯技工実習
(2)歯冠修復及び架工義歯(橋義歯)技工実習
(3)歯型彫刻技工実習
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 実験・実習を中心にして使用機械及び器具の理解を深め, 基礎的な知識と技術を総合的に習得させるよう留意すること。 また, 安全管理や保健管理にかかわる知識の習得と態度の形成に努めること。
イ 臨床的模型上での実習を行うなど, 多種多様な模型の活用を図り, 適切な知識や技術の習得を促すこと。また, 「歯の解剖学」, 「有床義歯技工学」及び「歯冠修復技工学」 と関連させながら,生徒の実態に応じて適切に指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 臨床的模型を使用した全部床義歯の製作, 内容の(2)については,鋳造冠のワックスアップの反復練習, 内容の(3)については, 石膏, ワックス及びレジンを使用した歯型彫刻に重点を置いて指導すること。
[歯科技工情報活用]
1 目標 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに, 情報の活用に関する知識と技術を習得させ, 歯科技工の分野で情報及び情報手段を主体的に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 情報機器と情報の活用
ア 生活と情報の活用
イ 情報機器の活用分野
ウ 情報通信ネットワーク
(2) 情報モラルとセキュリティ
ア 情報の価値とモラル
イ 情報のセキュリティ管理
(3) 歯科技工と情報機器の活用
ア 歯科技工における情報機器活用の目的と意義
イ 個人情報の管理
ウ 歯科技工における情報機器活用の実際
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 歯科技工に関する題材やデータなどを用いた実習を通して, 歯科技工の分野において情報を主体的に活用できるように指導すること。また,他の歯科技工に関する各科目と関連付けて指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 情報化の進展が生活や社会に及ぼす影響, 情報の意義や役割及び情報機器の活用分野の概要を扱うとともに, 情報通信ネットワークを活用した情報の収集,処理,分析及び発信について体験的に扱うこと。
イ 内容の(2)については, 個人のプライバシーや著作権など知的財産の保護, 収集した情報の管理, 発信する情報に対する責任など情報モラル及び情報通信ネッ トワークシステムにおけるセキュリティ管理の重要性について扱うこと。
ウ 内容の(3)については, 歯科技工業務において, 現在用いられているデータ処理や経営管理等の情報機器の活用について扱うこと。
[課題研究]
1 目標 歯科技工に関する課題を設定し, その課題の解決を図る学習を通して, 専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。
2 内容
(1)調査,研究,実験
(2)作品製作
(3) 医療現場等における実習
(4)職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(4)までの中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。 なお, 課題は内容の(1)から(4)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1)各科目の指導に当たっては,できるだけ実験・実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
(2) 地域や歯科技工所等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験を積極的に取り入れるとともに, 社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 内容の取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1) 各科目の指導に当たっては, 各種歯科材料, 歯科技工用機械等の発達を考慮して, 科学的知識と技術の習得について, 特に留意すること。
(2) 各科目の指導に当たっては, コンピュータや情報通信ネットワーク等の活用を図り, 学習の効果を高めるようにすること。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品等の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。
印刷概論
印刷デザイン
印刷製版技術
DTP技術
印刷情報技術
デジタル画像技術
印刷総合実習
課題研究
関係法規・制度
衛生管理
保健
香粧品化学
文化論
理容・美容技術理論
運営管理
理容実習
美容実習
理容・美容情報
課題研究
クリーニング関係法規
公衆衛生
クリーニング理論
繊維
クリーニング機器・装置
クリーニング実習
課題研究
歯科技工関係法規
歯科技工学概論
歯科理工学
歯の解剖学
顎口腔機能学
有床義歯技工学
歯冠修復技工学
矯正歯科技工学
小児歯科技工学
歯科技工実習
歯科技工情報
課題研究
印刷概論
写真製版
印刷機械・材料
印刷デザイン
写真化学・光学
文書処理・管理
印刷情報技術基礎
画像技術
印刷総合実習
課題研究
理容・美容関係法規
衛生管理
理容・美容保健
理容・美容の物理・化学
理容・美容文化論
理容・美容技術理論
理容・美容運営管理
理容実習
美容実習
理容・美容情報活用
課題研究
クリーニング関係法規
公衆衛生
クリーニング理論
繊維
クリーニング機器・装置
クリーニング実習
課題研究
歯科技工関係法規
歯科技工学概論
歯科理工学
歯の解剖学
顎口腔機能学
有床義歯技工学
歯冠修復技工学
矯正歯科技工学
小児歯科技工学
歯科技工実習
歯科技工情報活用
課題研究
理容・美容
総則
総則
歯科技工
各教科
各教科
印刷
クリーニング
理容・美容
総則
総則
歯科技工
各教科
各教科
印刷
クリーニング
総則
総則
各教科(中学部)
各教科(小学部)
外国語活動
各教科(中学部)
各教科(小学部)