理学療法

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詳細情報

学習指導要領(一部改正情報)
特別支援学校高等部学習指導要領 2009年3月 告示
学習指導要領掲載順
8
障害分類
視覚
学校種別
特別支援学校高等部
教科名
Physical Therapy
りがくりょうほう
理学療法
学習指導要領コード3桁目
g
学習指導要領コード3桁目に対応するFコード
Lg
教科コード
7Dg
F教科コード
A7UDLg
科目がある
人体の構造と機能
保健・医療・福祉とリハビリテーション
地域理学療法学
基礎理学療法学
理学療法情報活用
理学療法治療学
理学療法評価学
疾病と障害
臨床実習
課題研究
Type
教科等

被参照情報

'関係がある'としての参照元:
理学療法
'教科がある'としての参照元:
特別支援学校高等部学習指導要領 2009年3月 告示
'教科等'としての参照元:
第5款 理学療法
第1 目標 理学療法に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ, 理学療法の本質と社会的な意義を理解させるとともに, リハビリテーションに寄与する能力と態度を育てる。
第2 各科目
[人体の構造と機能]
1 目標 理学療法に必要な人体の構造, 機能及び心身の発達を系統的に理解させ, 理学療法を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)人体の構造
ア 解剖学の基礎
イ 系統解剖
ウ 体表解剖
エ 機能解剖
オ 解剖学実習
(2)人体の機能
ア 生理学の基礎
イ 人体各器官の機能
ウ 運動生理学
エ 生理学実習
(3)人体の運動
ア 運動学の基礎
イ 身体の運動
ウ 運動学実習
(4)人間の発達
ア 人間発達の基礎
イ 各期における発達の特徴と評価
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 人体についての理解が,抽象的な概念の把握にとどまることのないようにするため,観察及び実験・実習を取り入れ,具体的,実際的に指導すること。
イ 指導に当たっては,人体の構造面と機能面を系統的に理解できるようにするため, これらの内容を相互に関連付けて取り扱うこと。 また, 理学療法において重要な運動機能面に重点を置いて取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,模型,標本の活用や実習,生体観察などを通して,人体の構造が実際的に理解できるようにすること。
イ 内容の(3)のウについては,上肢,下肢及び体幹の動き,各種の姿勢と日常生活における動作などの分析を扱うこと。
[疾病と障害]
1 目標 疾病と障害の成り立ち及び回復過程に関する知識を習得させ, 理学療法を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)病理学の概要
ア 病理学の基礎
イ 病因
ウ 病変
(2)内科疾患
ア 内科学の基礎
イ 主な内科疾患
(3)整形外科疾患
ア 整形外科学の基礎
イ 主な整形外科疾患
ウ スポーツ障害・外傷
(4)神経内科疾患
ア 神経内科学の基礎
イ 神経症候学
ウ 主な神経内科疾患
(5)精神科疾患
ア 精神医学の基礎
イ 主な精神科疾患
(6)小児科疾患
ア 小児科学の基礎
イ 主な小児科疾患
(7)高齢者の疾患
ア 老年医学の基礎
イ 主な高齢者の疾患
(8)臨床心理学
ア 臨床心理学の基礎
イ 臨床心理学の応用
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,内容相互に関連をもたせ,疾病,障害,診断,治療などを系統的に理解できるよう取り扱うこと。
イ 内容の(2)から(7)までについては, 理学療法と関係の深い代表的な疾患に重点を置いて扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)については, 循環器系, 呼吸器系及び代謝系に重点を置いて扱うこと。
イ 内容の(3)については, 救急の一般や消毒法の概要についても扱うこと。
ウ 内容の(4)のイ及びウについては, 理学療法に関係の深い中枢神経疾患に重点を置いて扱うこと。
エ 内容の(7)のアについては, 嚥下の仕組みについても扱うこと。
オ 内容の(8)のイについては,患者の心理,臨床心理学的検査法,心理療法及びカウンセリングなどを扱うこと。
[保健・医療・福祉とリハビリテーション]
1 目標 保健・医療・福祉の体系及びリハビリテーションについて理解させ, 理学療法を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)保健・医療・福祉の体系
ア 保健・医療・福祉の概要
イ 各種の保健・医療・福祉制度
(2) リハビリテーション
ア リハビリテーションの概要
イ 主要疾患のリハビリテーション
3 内容の取扱い
(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 内容が抽象的な概念の把握にとどまることのないよう症例紹介や保健・医療・福祉及びリハビリテーション施設の見学などを交えて取り扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のイについては,理学療法と関係の深い代表的な保健・医療・福祉制度の現状と課題について扱うこと。
イ 内容の(2)のイについては,理学療法の対象となる代表的な疾患を取り上げ,その原因,症状, 経過及び予後並びにリハビリテーション治療の概要を扱うこと。
[基礎理学療法学]
1 目標 理学療法の概要を理解させ, 理学療法を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)理学療法の概要
ア 理学療法の基礎
イ 職業倫理と職場環境
ウ 理学療法研究法
エ 疾病・障害の予防に関する指導法
オ 健康増進に関する指導法
(2)関係法規
ア 理学療法士及び作業療法士法
イ その他の関係法規
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 症例を提示したり, 臨床現場及び福祉施設などの見学を交えたりすることによって,総合的,実際的に理解させるよう取り扱うこと。また,理学療法士と他の職種とのチーム医療の大切さについても触れること。
イ 内容の(1)については, 統計学, 教育学や情報科学などとの関連を図りながら指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のアについては, 理学療法の医療における位置付け, 理学療法士の関連組織も含めて扱うこと。 イについては, リハビリテーションに寄与する観点から, 医療従事者としての心構えや倫理観について扱うこと。
イ 内容の(2)のイについては, 「医師法」 などの概要を扱うこと。
[理学療法評価学]
1 目標 理学療法評価法に関する知識と技術を習得させ, 理学療法を効果的に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)理学療法評価法
ア 理学療法評価法の基礎
イ 各種の理学療法評価法
ウ 理学療法評価法実習
(2)運動学的評価法
ア 運動学的評価法の基礎
イ 運動・動作の分析の方法
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては, 基礎的な実習を十分に行うとともに, 具体的な症例を取り上げること。 また, 機械・器具などを工夫して生徒の視覚障害の状態に応じた適切な指導ができるよう配慮すること。
イ 「理学療法治療学」及び「臨床実習」 との関連を図りながら,医学的な一般評価,心理学的評価や社会的評価も扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のイについては,運動機能の評価に重点を置いて扱うこと。また, リスク管理としてのバイタルサインの評価の重要性について十分に指導すること。
イ 内容の(2)のイについては, 人体の運動に関する基礎的な知識を踏まえ, 各種の疾患や障害の運動学的評価と考察の方法, 治療計画への応用などを扱うこと。
[理学療法治療学]
1 目標 理学療法の治療に関する知識と技術を習得させ,理学療法を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)運動療法
ア 運動療法の基礎
イ 各種の運動療法
ウ 各障害に対する運動療法
エ 運動療法実習
(2)物理療法
ア 物理療法の基礎
イ 各種の物理療法
ウ 物理療法実習
(3)義肢装具
ア 義肢装具の基礎
イ 義肢
ウ 装具
エ 義肢装具の実習
(4) 日常生活活動
ア 日常生活活動の基礎
イ 日常生活活動の評価
ウ 日常生活活動の訓練及び指導法
(5)理学療法技術論
ア 理学療法技術論の基礎
イ 疾患別理学療法治療の方法
ウ 疾患別理学療法治療の実習
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,基礎実技の実習に重点を置いて実際的に理解させるとともに, リスク管理について取り扱うこと。
イ 内容の(4)については, 「地域理学療法学」 と関連付けながら指導内容が重複しないよう扱うこと。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,疾病や障害に対する運動療法にとどまらず,スポーツ, レクリエーションなども扱うこと。
イ 内容の(5)については, 健康増進のための理学療法なども扱うこと。 また, 診療記録の仕方や管理なども扱うこと。
[地域理学療法学]
1 目標 地域理学療法に関する知識を習得させ, 理学療法を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1)地域理学療法の概要
ア 地域理学療法の一般
イ 地域理学療法における理学療法士の役割
(2)地域理学療法各論
ア 地域理学療法における生活評価
イ 地域理学療法の実際
ウ 在宅ケアと生活指導
エ リハビリテーション関連機器
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 地域における理学療法を効果的に実践できるようにするため, 症例検討や在宅訪問などを取り入れて指導すること。
イ 指導に当たっては, 「保健・医療・福祉とリハビリテーション」 との関連を図り, 内容が重複しないよう配慮すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)のイについては,保健所,福祉施設等における理学療法を扱うこと。ウについては, 在宅ケア対象者の介護及び家族を含めた生活指導を中心に扱うこと。 その際, 施設等への通院・通所者の在宅ケア等についても扱うこと。
[臨床実習]
1 目標 理学療法に必要な知識と技術を総合的に習得させ, 理学療法を適切に行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 理学療法の見学実習
ア 医療機関の見学実習
イ その他の施設の見学実習
(2)理学療法の臨床実習
ア 症例観察と評価実習
イ 総合臨床実習
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 生徒が理学療法に対する興味・関心を高めることができるよう指導方法を工夫すること。
イ 内容の(2)については,各疾患や各障害に対して,偏りなく実習を行うことができるよう病院, 施設を選択し, 臨床実習指導者との密接な連携を図りながら扱うこと。
ウ 臨床実習に当たっては, リスク管理に留意するとともに,生徒の安全と健康管理にも十分留意すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のイについては, 地域における様々な施設での理学療法の実際を見学できるよう配慮して扱うこと。
イ 内容の(2)のイについては, 臨床に必要な症例報告の書き方や症例研究の方法などを含めて扱うこと。
[理学療法情報活用]
1 目標 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに, 情報の活用に関する知識と技術を習得させ, 理学療法の分野で情報及び情報手段を主体的に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 情報機器と情報の活用
ア 生活と情報の活用
イ 情報機器の活用分野
ウ 情報通信ネットワーク
(2) 情報モラルとセキュリティ
ア 情報の価値とモラル
イ 情報のセキュリティ管理
(3) 理学療法と情報機器の活用
ア 理学療法における情報機器活用の目的と意義
イ 個人情報の管理
ウ 理学療法の現場における情報システム
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 理学療法に関する題材やデータなどを用いた実習を通して, 理学療法の分野において情報を主体的に活用できるように指導すること。また,他の理学療法に関する各科目と関連付けて指導すること。
(2) 内容の範囲や程度については, 次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については, 情報化の進展が生活や社会に及ぼす影響, 情報の意義や役割及び情報機器の活用分野の概要を扱うとともに, 情報通信ネットワークを活用した情報の収集,処理,分析及び発信について体験的に扱うこと。また,ネット犯罪など利用上のリスクについても触れること。
イ 内容の(2)については, 個人のプライバシーや著作権など知的財産の保護, 収集した情報の管理,発信する情報に対する責任など情報モラル及び情報通信ネットワークシステムにおけるセキュリティ管理の重要性について扱うこと。
ウ 内容の(3)については, 理学療法の現場における情報の意義や役割, コンピュータや医療用電子機器の活用の概要について扱うこと。アについては,医療用電子機器など測定機器の使用について扱うこと。 イについては, 理学療法の現場における個人情報の管理の実際と重要性について扱うこ...
[課題研究]
1 目標 理学療法に関する課題を設定し, その課題の解決を図る学習を通して, 専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。
2 内容
(1)調査,研究,実験
(2)職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)及び(2)の中から個人又はグループで適切な課題を設定させること。 なお, 課題は内容の(1)及び(2)にまたがる課題を設定することができること。
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるよう努めること。
第3 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1)各科目の指導に当たっては,できるだけ実験・実習を通して,実際的,具体的に理解させるようにすること。
(2) 臨床実習を行うに当たっては, 実習施設との連絡調整の下に指導計画を綿密に作成するとともに, 生徒指導に十分留意すること。
2 内容の取扱いに当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1) 「基礎理学療法学」及び「理学療法治療学」の内容については,相互の密接な関連を図って取り扱うこと。
(2) 「理学療法治療学」及び「地域理学療法学」の内容は,作業療法との関連に留意して取り扱うこと。
(3) 各科目の指導に当たっては, コンピュータや情報通信ネットワーク等の活用を図り, 学習の効果を高めるようにすること。
(4) 地域や医療機関等との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験を積極的に取り入れるとともに, 社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品等の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。