Home
About
English
水産
https://w3id.org/jp-cos/UpperSecondary/2009/水産
Home
水産
詳細情報
学習指導要領(一部改正情報)
高等学校学習指導要領 2009年3月 告示
学習指導要領掲載順
16
学校種別
高等学校
教科名
Marine Products Industry
すいさん
水産
英語表記出典
英語表記出典の名称
Concerning improvements to the courses of study for elementary, lower secondary and upper secondary schools
Concerning improvements to the courses of study for elementary, lower secondary and upper secondary schools
幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について(答申)(英訳)
幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について(答申)(英訳)
関連リンク
https://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/pdf/improvement_of_the_courses_of_study.pdf
https://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/pdf/improvement_of_the_courses_of_study.pdf
Type
英語表記の出典
英語表記の出典
学習指導要領コード3桁目
T
学習指導要領コード3桁目に対応するFコード
UT
教科コード
74T
F教科コード
A7A4UT
科目がある
ダイビング
マリンスポーツ
小型船舶
機械設計工作
水産流通
水産海洋基礎
水産海洋科学
海洋情報技術
海洋環境
海洋生物
海洋通信技術
漁業
移動体通信工学
総合実習
航海・計器
船用機関
船舶運用
課題研究
資源増殖
電気理論
食品管理
食品製造
Type
教科等
被参照情報
'教科がある'としての参照元:
高等学校学習指導要領 2009年3月 告示
'教科等'としての参照元:
第4節 水 産
第1款 目標 水産や海洋の各分野における基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,水産業及び海洋関連産業の意義や役割を理解させるとともに,水産や海洋に関する諸課題を主体的,合理的に,かつ倫理観をもって解決し,持続的かつ安定的な水産業及び海洋関連産業と社会の発展を図る創造的な能力と実践...
第2款 各 科 目
第1 水産海洋基礎
1 目標 水産や海洋に関する基礎的な知識と技術を習得させるとともに,水産業や海洋関連産業が国民生活に果たしている役割を理解させる。
2 内容
(1) 海のあらまし
ア 日本の海
イ 世界の海
ウ 海と食生活・文化・社会
エ 海と生物
オ 海と環境
(2) 水産業と海洋関連産業のあらまし
ア 船と暮らし
イ とる漁業・つくり育てる漁業と資源管理
ウ 水産物の流通と加工
エ 海洋関連産業
(3) 基礎実習
ア 水産・海洋生物の採集
イ 水産・海洋生物の飼育
ウ 食品加工
エ 海洋実習
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,海,水産物及び船の全体を概観させるとともに,生徒の興味・関心や目的意識を高め,学習への意欲を喚起するようにすること。
イ 内容の(1)については,我が国の魚食文化などを取り上げる中で,海,水産物及び船と生活とのかかわりについて理解させること。
ウ 内容の(2)については,具体的な事例を通して,水産業や海洋関連産業の重要性を理解させるとともに,これらの産業に従事する者としての使命や責任なども取り上げ,卒業後の進路と関連付けて考えさせること。
エ 内容の(3)については,安全確保に十分留意し,地域の実態や時期等に応じて計画的に適切な実習内容を設定すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,河川,湖沼等陸水も含め,海と人間とのかかわり,我が国の食生活における水産物の意義や役割,水産資源及び海洋環境の保全と管理,海洋関連法規などについて,基礎的な内容を扱うこと。エについては,魚介類の飼育や観察などの基礎的な内容を扱うこと。オについては,海や地...
イ 内容の(2)のアについては,船の種類と役割などについて,基礎的な内容を扱うこと。イについては,資源管理型漁業及びつくり育てる漁業の重要性について扱うこと。ウについては,我が国や世界の水産物需給の現状などについて扱うこと。エについては,海洋性レクリエーションなどの海洋関連産業の現...
ウ 内容の(3)のエについては,操船及び水泳を中心に扱い,地域や学科の特色に応じて,結索,漕《そう》艇,体験乗船,海洋観測,各種泳法,ダイビングなどについても扱うこと。
第2 課題研究
1 目標 水産や海洋に関する課題を設定し,その課題の解決を図る学習を通して,専門的な知識と技術の深化,総合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な学習態度を育てる。
2 内容
(1) 調査,研究,実験
(2) 作品製作
(3) 産業現場等における実習
(4) 職業資格の取得
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 生徒の興味・関心,進路希望等に応じて,内容の(1)から(4)までの中から,個人又はグループで適切な課題を設定させること。なお,課題は内容の(1)から(4)までの2項目以上にまたがる課題を設定することができること。
イ 課題研究の成果について発表する機会を設けるようにすること。
第3 総合実習
1 目標 水産や海洋の各分野に関する総合的な知識と技術を習得させ,安全を重んじ技術の改善を図るとともに,実務に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 海洋漁業実習
(2) 海洋工学実習
(3) 情報通信実習
(4) 資源増殖実習
(5) 水産食品実習
(6) その他の水産・海洋実習
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)から(6)までの中から,地域の実態や学科の特色,生徒の進路希望等に応じて,一つ又は二つの項目を選択して取り扱うこと。
イ 指導に当たっては,安全管理や事故防止,衛生管理等の指導の徹底を図ること。
ウ 指導に当たっては,安全な船舶の運航や食品の供給など水産業や海洋関連産業に従事する者としての使命や責任,環境保全やエネルギーの有効活用などについて,総合的に理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,漁業乗船実習及び漁業生産実習を行うこととするが,いずれかを選択して扱うことができること。また,漁業乗船実習の一環として,外地寄港地活動や海事実務英語などを扱うこと。
イ 内容の(2)については,機関乗船実習,機械工作実習及び海洋機器実習を行うこととするが,いずれかを選択して扱うことができること。また,機関乗船実習の一環として,外地寄港地活動や海事実務英語などを扱うこと。なお,機関乗船実習については,必要に応じ,陸上の実習施設等を利用して行うこと...
ウ 内容の(5)については,地域の実態や生徒の進路希望等に応じて,適切な食品を選択すること。その際,必要に応じ,農畜産物を取り上げることもできること。
エ 内容の(1),(2),(4)及び(6)において,ダイビングやマリンスポーツなどの実習を行う場合には,事前の健康診断や器具の点検等安全に十分留意して行うこと。
第4 海洋情報技術
1 目標 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに,情報機器や情報通信ネットワークに関する知識と技術を習得させ,水産や海洋の各分野で情報技術を主体的に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 産業社会と情報技術
(2) 情報モラルとセキュリティ
ア 情報モラル
イ 情報のセキュリティ管理
(3) 情報機器の仕組みと情報の表現
ア 情報機器の仕組み
イ 情報のディジタル化と情報処理
(4) ソフトウェア
ア ソフトウェアの体系
イ アプリケーションソフトウェアの使用法
ウ オペレーティングシステム
エ プログラミング
(5) 情報通信ネットワーク
ア 情報通信ネットワークの概要
イ 情報通信ネットワークの活用
(6) 水産や海洋における情報の応用
ア 海洋の環境情報システム
イ 海洋の観測,測量システム
ウ 船舶運航の計測・制御システム
エ 船舶運航の通信システム
オ 防災及び安全システム
カ 水産情報システム
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実際に情報機器や情報通信ネットワークを活用できるように実習を中心として取り扱うこと。
イ 内容の(6)については,学科の特色や生徒の進路希望等に応じて,扱わないことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,情報化の進展が社会や産業に及ぼしている影響と情報の意義や役割などについて扱うこと。
イ 内容の(2)については,個人のプライバシーや著作権など知的財産の保護,収集した情報の管理,発信する情報に対する責任などの情報モラル及び情報のセキュリティ管理の重要性について扱うこと。
ウ 内容の(4)については,オペレーティングシステムを使用してのファイル管理,プログラミングなどの基礎的な内容を扱うこと。
エ 内容の(5)については,情報通信ネットワークの基本的な仕組みや情報通信ネットワークを利用した情報の検索,収集,処理,分析,発信などの基礎的な内容を扱うこと。また,情報通信ネットワークにおけるセキュリティ管理の方法について扱うこと。
オ 内容の(6)については,水質など海洋に関する環境情報システム,気象や海象に関するデータ収集や分析等のシステム,船舶運航や管理,通信に関するシステム,沿岸と海中の安全救助や監視に関するシステムなどの基礎的な内容を扱うこと。カについては,食品トレーサビリティシステムを実施するために...
第5 水産海洋科学
1 目標 水産や海洋の各分野における知識と技術を習得させ,水産や海洋に関する諸課題について科学的に探究するとともに,水産業及び海洋関連産業の充実を図る能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 海洋と生活
ア 海洋の知識
イ 水産資源の育成と漁業
ウ 水産物の需給と流通
エ 食品としての水産物
オ 船舶の役割
カ 水産業と海洋関連産業
(2) 海洋の科学
ア 海洋の地形と海水の組成
イ 海洋と生命
ウ 海洋と気象
エ 海洋の資源・エネルギー
オ 深海の世界
カ 海洋と環境問題
(3) 海洋の新しい展開
ア 海洋の新たな活用
イ 水産物の高度利用
(4) 海洋に関する探究活動
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,「水産海洋基礎」との関連も考慮しながら,生徒や地域の実態に応じて,学習内容の深化を図るようにすること。
イ 内容の(2)については,海洋について科学的に概観させるとともに,海洋に関連する環境問題などの実態を理解させること。
ウ 内容の(3)については,地域産業の活性化を図る活動を主体的に立案,実施させるようにし,地域の活性化に貢献できる能力と態度を身に付けさせるようにすること。
エ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)までの中から,適切な研究課題を設定し,課題を探求する活動を通して,科学的な見方や考え方,自発的な学習態度の育成を図ること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,水産業及び海洋関連産業,地域生活における海洋の役割について扱うこと。また,これからの我が国の水産業や海洋関連産業の展望と課題についても扱うこと。
イ 内容の(2)のエについては,化石燃料,海底鉱物資源などを扱うこと。カについては,異常気象,海洋環境保全などについて基礎的な内容を扱うこと。
ウ 内容の(3)のアについては,海が持つ多面的機能及びその活用方法について扱うこと。イについては,未利用資源及び有効成分の利用について基礎的な内容を扱うこと。
第6 漁 業
1 目標 漁業に関する知識と技術を習得させ,資源管理と漁業経営について理解を深めさせるとともに,漁業における生産性の向上を図る能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 漁業と水産生物
ア 漁業の意義と沿革
イ 海洋環境と生物生産
ウ 漁場と漁場調査
エ 海の環境保全
(2) 水産資源と漁業管理
ア 水産資源
イ 漁業管理
(3) 漁業の技術
ア 漁具と漁法
イ 主な漁業と資源増殖
ウ 漁具の構成と材料
エ 漁業機械・計測機器・冷凍機械
(4) 漁業生産の基盤
ア 漁業制度と法規
イ 漁業をめぐる国際環境
ウ 漁業と情報
エ 水産物の貿易と流通
オ 食品管理
(5) 漁業経営
ア 漁業経営の仕組み
イ 経営組織と管理・運営
ウ 漁業経営の効率化
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,産業現場の見学や実験・実習を通して,適切な資源管理や漁業経営の改善の重要性について具体的に理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のイについては,海の生態系,食物連鎖及び海の生産力について概要を扱うこと。エについては,環境汚染の防止など海の環境保全に必要な基礎的な内容を扱うこと。
イ 内容の(4)のアについては,漁業に関する法規や漁業協同組合などの概要を扱うこと。イについては,二百海里体制,国際漁業に関する条約や協定,漁業の国際協力などについて基礎的な内容を扱うこと。ウについては,漁業情報の種類,漁船の運航や漁況・海況に関する各種情報システムなどの基礎的な内...
ウ 内容の(5)のアについては,漁業経営の特性など経営に関する基礎的な内容を扱うこと。イについては,経営分析や事業計画について基礎的な内容を扱うこと。また,簿記の基礎的な内容に触れること。ウについては,新たな漁業経営の取組など経営の改善について基礎的な内容を扱うこと。
第7 航海・計器
1 目標 船舶を安全かつ適切に航海させるために必要な知識と技術を習得させ,実際に漁業生産など海上業務に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 航海の概要
ア 航海の意義と沿革
イ 航海と航法
ウ 航海と計算
(2) 航海に関する情報
ア 航海と情報
イ 海図と航路標識
ウ 海流や潮汐《せき》の概要
(3) 計器と航法
ア 基本航海計器
イ 地文航法
ウ 電波航法
エ 天文航法
(4) 航海計画
(5) 海上交通関係法規
(6) 海事実務英語
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(3)については,実験・実習を通して,船舶の安全な航海について具体的に理解させること。
イ 内容の(4)については,内容の(1)から(3)までと関連付けて扱うとともにレーダ・自動衝突予防援助装置シミュレータや小型実習船を活用して,理解を深めさせるようにすること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)のアについては,航海に必要な情報の収集と活用の方法を扱うこと。イについては,電子海図,各種の航路標識,信号などを扱うこと。
イ 内容の(3)のアについては,航海計器の基本的な操作方法などを扱うこと。イについては,船位測定や衝突防止を中心として扱うこと。ウについては双曲線航法,衛星航法などを扱うこと。また,船位通報制度の概要を扱うこと。
ウ 内容の(5)については,海上衝突予防,海上交通安全及び港湾に関する法規を中心として扱うこと。
エ 内容の(6)については,航海に必要な海事実務英語や外地寄港地等における英会話について基礎的な内容を扱うこと。
第8 船舶運用
1 目標 船舶を安全かつ適切に運用するために必要な知識と技術を習得させ,実際に漁業生産など海上業務に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 船舶の概要
ア 船舶の意義
イ 漁船の意義
ウ 船の種類と船体構造
(2) 船舶の設備
ア 操船・機関・通信設備
イ 係船・荷役設備
ウ 船用品
エ 安全・衛生設備
オ 漁業設備
カ 冷凍・冷蔵設備
(3) 船務
ア 乗組員の編成と職務
イ 船体の整備
ウ ドックと検査
エ 通信
オ 保安の確保
(4) 海上気象
ア 海上気象の基礎
イ 日本近海の海上気象
(5) 操船
ア 操船の基本
イ 応用操船
ウ 荒天運用
エ 海難と応急
(6) 船内の安全と衛生
ア 災害防止
イ 救急処置
ウ 船内消毒
(7) 船舶・船員・海洋関係法規
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(2)から(6)までについては,実験・実習を通して,船舶の安全な運航・管理について具体的に理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のアについては,船舶の変遷を中心として扱うこと。イについては,漁船の定義,従業制限などを扱うこと。ウについては,船の種類や船体構造など船舶の基礎的な内容を扱うこと。
イ 内容の(3)のエについては,海上特殊無線や旗りゅう信号についても扱うこと。オについては,船舶保安統括者及び船舶安全管理者についても扱うこと。
ウ 内容の(4)のアについては,気象要素や気団,前線などを扱うこと。イについては,我が国の各季節における気圧配置の特徴などについて扱うこと。
エ 内容の(6)のイについては,捜索救助,応急医療,消火作業指揮などを扱うこと。
第9 船用機関
1 目標 船舶の機関及びその運転と保安に関する知識と技術を習得させ,船舶及び関係する機械装置を安全かつ効率的に運航,管理する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 熱機関の概要
ア 熱機関の種類と変遷
イ 熱機関に関する基礎
(2) 内燃機関
ア 内燃機関の概要
イ ディーゼル機関
ウ ガソリン機関
エ ガスタービン
オ 環境技術
(3) 推進装置
ア 軸系
イ プロペラ
ウ 操船装置
エ 小型船舶の推進装置
オ 速度と経済性
(4) 燃料と潤滑剤
(5) 補機
ア ポンプ
イ 油圧装置
ウ 造水装置
エ 環境汚染防止装置
(6) ボイラ,冷凍装置
ア ボイラ
イ 冷凍・冷蔵装置
ウ 空気調和装置
(7) 船舶の運航と保安
ア 船舶の種類と構造
イ 船舶の設備
ウ 船内組織と職務
エ 損傷制御と安全衛生
オ 海事関係法規
カ 海事実務英語
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を通して,船舶及び関係する機械装置の安全な運航・管理について具体的に理解させること。
イ 内容の(7)については,学科の特色や生徒の進路希望等に応じて,扱わないことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,熱機関の種類や変遷及び蒸気タービンについて基礎的な内容を扱うこと。
イ 内容の(2)のイについては,ディーゼル機関の作動原理及び構造を扱うこと。ウについては,ガソリン機関の構造及び取扱いなどの概要を扱うこと。エについては,ガスタービンの構造などの概要を扱うこと。オについては,船用機関における環境技術及び省エネルギー技術の概要を扱うこと。
ウ 内容の(4)については,燃料と潤滑剤の種類や性質,船内積込み法,石油製品の管理,油清浄装置などについて基礎的な内容を扱うこと。
エ 内容の(5)のイについては,漁業機械や甲板機械及び海洋調査などに用いられる機器を扱うこと。
オ 内容の(7)のアについては,船舶の種類及び構造の概要を扱うこと。イについては,船舶の基本的な設備の操作を扱うこと。エについては,船舶の安全や執務一般に関する基本的な内容を扱うこと。オについては,海事に関する法規の基本的な内容を扱うこと。カについては,機関業務に必要な海事実務英語...
第10 機械設計工作
1 目標 機械の設計と工作に関する基礎的な知識と技術を習得させ,水産や海洋の工学的分野に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 機械設計工作の概要
ア 機械と設計工作の基礎
イ 機械に働く力と運動
ウ 材料の一般的性質
(2) 機械設計
ア 締結用機械要素
イ 軸に関する機械要素
ウ 歯車伝動装置とその他の機械要素
(3) 機械製図
ア 製図の基礎
イ 製作図
ウ CAD
エ 測定
(4) 機械材料
ア 鉄鋼材料
イ 非鉄金属材料
ウ 複合材料
(5) 機械工作
ア 鋳造と鍛造
イ 板金加工
ウ 溶接と切断
エ 機械加工
オ 手仕上げと組立て
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を通して,水産や海洋分野における機械設計について具体的に理解させること。
イ 内容の(5)のアからオまでについては,地域の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のイについては,流体力学の基礎的な内容についても扱うこと。
イ 内容の(4)のアについては,鉄と鋼,鋳鉄等の性質や用途などの基礎的な内容を扱うこと。イについては,鉄鋼以外の金属や合金等の性質や用途などの基礎的な内容を扱うこと。ウについては,繊維強化プラスチック等の複合材料や技術の進展に対応した素材の特性及び用途などについて基礎的な内容を扱う...
第11 電気理論
1 目標 電気・電子に関する基礎的な知識と技術を習得させ,水産や海洋の各分野において電気機器や電子機器を適切に取り扱う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 電気回路の基礎
ア 直流回路
イ 電気抵抗の性質
ウ 電気エネルギー
エ 交流の性質と交流回路
(2) 電気と磁気
ア 静電気
イ 磁気
ウ 電流と磁気
エ 電磁誘導
(3) 半導体素子と電子回路
ア ダイオードとトランジスタ
イ 各種の半導体素子
ウ 電子回路
(4) 電気機器
ア 同期機
イ 誘導機
ウ 変圧器
エ 直流機
オ 非常用電源装置
(5) 電気計測と自動制御
ア 電気計器
イ 計測
ウ 自動制御の基礎
エ 自動制御の応用
(6) 配電・電気工事
ア 船内配電
イ 工場配電
ウ 電気工事
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を通して,水産や海洋の各分野における電気・電子に関する基礎的な理論について具体的に理解させること。
イ 内容の(5)のエについては,生徒の実態や学科の特色に応じて扱わないことができること。
ウ 内容の(6)については,アからウまでの中から生徒の実態や学科の特色に応じて選択して扱うことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,直流回路と交流回路における諸定理や計算方法の基礎的な内容を扱うこと。エについては,正弦波交流を中心として扱うこと。
イ 内容の(2)については,電気や磁気に関する現象の基礎的な内容を扱うこと。
ウ 内容の(4)については,電気機器や電池,電源設備の原理,構造,運転,保守などの基礎的な内容を扱うこと。
エ 内容の(5)のウについては,自動制御の概要や論理回路などについて基礎的な内容を扱うこと。
オ 内容の(6)については,発電,送電,配電,電気工事などの基礎的な内容を扱うこと。
第12 移動体通信工学
1 目標 船舶など移動体における通信工学に関する知識と技術を習得させ,電子機器の取扱いや通信業務に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 移動体通信の概要
ア 通信の種類
イ 移動体通信
ウ 電波や光による情報の伝送
エ 無線局の設備と特徴
(2) 無線通信機器
ア 無線通信機器の基礎回路
イ 送信機,受信機
ウ マイクロ波通信装置
エ 遭難及び安全通信設備
(3) マイクロ波回路とアンテナ
ア マイクロ波回路
イ マイクロ波回路の種類と特徴
ウ アンテナの種類と特性
エ 給電線の種類と特徴
(4) 電波の伝わり方
ア 電波の伝搬特性
イ 伝搬上の諸現象
(5) 航海用電子機器
ア レーダ
イ 双曲線航法機器,衛星航法機器
ウ ソナー
エ その他の電子機器
(6) 応用電子計測
ア 電子計測機器
イ 送信機の測定
ウ 受信機の測定
エ マイクロ波と光の測定
オ アンテナ及び電波の測定
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を通して,船舶など移動体における通信について具体的に理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のイについては,船舶など移動体における通信の変遷や構成,各種通信サービスなどの基礎的な内容を扱うこと。
イ 内容の(2)のアについては,発振回路や変調・復調回路などの基礎的な内容を扱うこと。イについては,無線通信機器の原理や機器の構成などについて基礎的な内容を扱うこと。エについては,海上における遭難及び安全に関する世界的な制度を中心として扱うこと。
ウ 内容の(3)のア及びイについては,分布定数回路や導波管を用いた立体回路,四端子回路網などについて基礎的な内容を扱うこと。
エ 内容の(5)については,各種電子機器の原理や性能,用途などについて基礎的な内容を扱うこと。
オ 内容の(6)については,電圧計やオシロスコープなどの基礎的な内容を扱うこと。
第13 海洋通信技術
1 目標 有線通信及び情報通信の運用に関する知識と技術を習得させ,実際に通信業務に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 有線通信機器
ア 有線によるデータ通信の基礎
イ 端末設備の技術
ウ ネットワークの技術
エ 情報セキュリティの技術
オ 接続工事の技術
(2) 通信関係法規
ア 電波法及び関係法規
イ 国際通信関係法規
ウ 有線通信関係法規
エ 海事関係法規
(3) 通信英語
ア 無線通信に使用される英語
イ 重要通信の通信文例
(4) 通信交通地理
ア 日本の通信交通地理
イ 世界の通信交通地理
(5) 通信の実技
ア 送受信の実技
イ 通信運用
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を通して,船内における有線通信技術と通信業務について具体的に理解させること。
イ 内容の(2)のアからエまでについては,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
ウ 内容の(3)から(5)までについては,生徒の実態や学科の特色に応じて選択して扱うことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,端末設備やネットワークの伝送技術,種類,構造などの基礎的な内容を中心に扱うこと。オについては,各種ケーブルの製作や保守方法などについても扱うこと。
イ 内容の(3)のイについては,遭難通信,緊急通信,安全通信などの通信文例を扱うこと。
ウ 内容の(4)のアについては,海上用無線航行陸上局の配置や漁港などの所在地について扱うこと。イについては,海岸地球局の配置や日本の漁船の主要寄港地などについて扱うこと。
エ 内容の(5)のアについては,モールス符号による和文・欧文の受信と手送りによる送信などについて扱うこと。
第14 資源増殖
1 目標 水産増養殖に関する知識と技術を習得させ,安全な水産物の資源増殖と生産性の向上に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 資源増殖の概要
ア 増養殖技術の変遷
イ 増養殖技術
ウ 種苗生産
(2) 飼料・餌《じ》料
ア 養魚飼料の現状と特徴
イ 魚介類の摂餌《じ》,消化,吸収,栄養要求
ウ 初期餌《じ》料
エ 飼料原料と配合飼料
(3) 病気と病害対策
ア 病気の種類と流行
イ 病気の診断と対策
(4) 生産物の安全管理と環境対策
(5) 水産育種とバイオテクノロジー
(6) 主な増養殖技術
ア 海洋動物
イ 海洋植物
(7) 経営と流通
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,産業現場の見学や実験・実習を通して,水産増養殖による生産性の向上と環境保全の重要性について具体的に理解させること。
イ 内容の(3)から(6)までについては,地域の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
ウ 内容の(6)については,地域の実態や学科の特色に応じて,適切な増養殖対象種を選定すること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,水産資源の維持や増大に果たしている資源増殖の意義,変遷,現状及び今後の展望を扱うこと。イについては,主な増養殖技術について基礎的な内容を扱うこと。
イ 内容の(2)については,一般的に使用されている飼料を扱うこと。また,初期餌《じ》料については,その培養技術も扱うこと。
ウ 内容の(3)については,病気の種類やその対策などについて基礎的な内容を扱うこと。病害対策については,持続的養殖生産確保法などの関係法規も扱うこと。
エ 内容の(4)については,食品トレーサビリティシステムなど安全管理に関する知識と技術や環境汚染の防止に関する対策について扱うこと。
オ 内容の(5)については,育種やバイオテクノロジーの概要,種類や技術について基礎的な内容を扱うこと。
カ 内容の(7)については,養殖業の経営の特性について,漁業協同組合と金融,共済制度などと関連させて基礎的な内容を扱うこと。また,簿記の基礎的な内容と経営や流通の合理化について触れること。
第15 海洋生物
1 目標 海洋生物に関する基礎的な知識と実験・観察の技法を習得させ,水産資源の管理や有効利用に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 海洋動物
ア 海洋動物の生活
イ 主な海洋動物
(2) 海洋植物
ア 海洋植物の生活
イ 主な海洋植物
(3) プランクトン
(4) 未利用資源
(5) 水産資源管理
ア 水産資源の特徴
イ 資源量の推定
ウ 資源管理の方法
(6) 海洋生物実験
ア 海洋動物実験
イ 海洋植物実験
ウ プランクトン実験
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,飼育,観察,調査等の実験・実習を通して,水産資源の管理や有効な活用について具体的に理解させること。
イ 内容の(1)及び(2)については,地域の実態や学科の特色に応じて,いずれかを重点的に扱うことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のアについては,海洋動物の生活と環境とのかかわり及び生態系,水産資源等の中で海洋動物の果たす役割を扱うこと。
イ 内容の(2)のアについては,海洋植物の生活と環境とのかかわり及び生態系,水産資源等の中で海洋植物の果たす役割を扱うこと。
ウ 内容の(3)については,海洋や湖沼等の生物生産にかかわりの深いプランクトンの種類と生態を扱うこと。
エ 内容の(4)については,深海生物やバイオマスなどについても触れること。
オ 内容の(5)については,水産資源の持続的有効利用,漁獲可能量制度などについても触れること。
カ 内容の(6)のアについては,基礎的な解剖,発生の観察,外部形態と計測,野外観察,標本作製などを扱うこと。イについては,野外観察と採集,標本作製,色素の検出などを扱うこと。ウについては,採集方法,計測方法などを扱うこと。
第16 海洋環境
1 目標 海洋や陸水の環境に関する基礎的な知識と技術を習得させ,水産業や海洋関連産業における環境保全に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 海洋環境管理
ア 海洋環境管理の概要
イ 海洋環境の保全
ウ 陸水環境の保全
エ 海洋環境関係法規
(2) 水産・海洋関連産業と環境保全
ア 漁業・船舶と環境保全
イ 資源増殖と環境保全
ウ 海洋性レクリエーションと環境保全
(3) 漁場環境と調査
ア 漁場環境の特性
イ 漁場の調査
(4) 海洋工事と環境保全
ア 漁場造成技術
イ ウォーターフロント開発
ウ 環境改善技術
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を通して,海洋環境の保全の重要性を具体的に理解させること。
イ 内容の(4)のアからウまでについては,地域の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)のアについては,海洋や河川,湖沼等の陸水の環境管理の意義と沿革及び現状と今後の展望を扱うこと。イについては,オゾン層の破壊など地球環境の変化と海洋環境とのかかわり及び排水,油汚染などの環境要因の基礎的な内容を扱うこと。ウについては,陸水の環境要因の基礎的な内容を扱う...
イ 内容の(2)のアについては,漁業に伴う廃棄漁具,船舶運航による排出ガスやバラスト水などと環境とのかかわりを扱うこと。イについては,増養殖場における環境要因,海洋生物の生育に適する水質や自然条件などの環境づくりについて基礎的な内容を扱うこと。
ウ 内容の(3)のアについては,内水面,浅海及び増養殖場の環境特性を扱うこと。イについては,気象観測や水質,底質及び生物調査について基本的な観測及び調査方法を扱うこと。
エ 内容の(4)のアについては,人工漁場の造成技術など基礎的な内容を扱うこと。イについては,沿岸域の基本的な環境調査及び保全技術並びに海岸環境の保全と整備を扱うこと。ウについては,海洋生物の繁殖や成長に必要な環境を造成するための基本的な技術などについて扱うこと。
第17 小型船舶
1 目標 小型船舶の操縦に関する知識と技術を習得させ,安全かつ適切な操船を行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 小型船舶操縦者の心得及び遵守事項
ア 水上交通の特性
イ 船長の心得
ウ 船長の遵守事項
(2) 交通の方法
ア 一般水域での交通の方法
イ 港内での交通の方法
ウ 特定海域での交通の方法
エ 湖川・特定水域での交通の方法
(3) 運航
ア 船体,設備及び装備品
イ 機関の取扱い
ウ 操縦
エ 航海の基礎
オ 気象・海象
カ 航海計画
キ 荒天航法と海難防止
(4) 機関
ア 機関の保守整備
イ 機関故障時の対処
(5) 小型船舶の取扱い
ア 発航前の準備及び点検
イ 解らん・係留
ウ 結索
エ 方位測定
(6) 小型船舶の操縦
ア 基本操縦
イ 応用操縦
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,実験・実習を通して,小型船舶の安全な運航について具体的に理解させること。
イ 指導に当たっては,安全管理や事故防止について指導の徹底を図ること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,小型船舶操縦者に必要な船員及び船舶と安全に関する法規の基本的な内容についても扱うこと。
イ 内容の(2)のアについては,海上衝突予防法及び関係法規について扱うこと。イについては,港則法及び関係法規について扱うこと。ウについては,海上交通安全法及び関係法規について扱うこと。
ウ 内容の(6)のアについては,安全確認や発進及び停止などを扱うこと。イについては,人命救助や避航操船などを扱うこと。
第18 食品製造
1 目標 水産食品を主とした食品の製造に関する知識と技術を習得させ,安全な食品の製造と品質の向上に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 食品製造の概要
ア 食品製造の意義と食育
イ 水産食品の現状と将来
(2) 食品の貯蔵及び加工
ア 食品の貯蔵と加工の原理
イ 食品の貯蔵法
(3) 水産食品の製造
ア 簡易加工食品の製造
イ 高度加工食品の製造
ウ 機能性食品
(4) 食品製造関連機器
ア 食品製造機器の概要
イ 水産食品製造機器
ウ ボイラ,冷凍装置
(5) 排水及び廃棄物の処理
ア 環境汚染防止と水質保全
イ 廃棄物処理と悪臭・騒音対策
(6) 経営と生産管理
ア 経営
イ 生産管理
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,産業現場の見学や実験・実習を通して,生産から消費までの食料供給の仕組みを理解させるとともに,安全で高品質な食品を製造することの重要性を具体的に理解させること。
イ 内容の(3)及び(4)については,安全指導の徹底を図るとともに,食品衛生上の危害の発生を防止すること。
ウ 内容の(4)については,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,国民生活に果たしている水産食品製造の意義や役割,食品製造に従事する者の使命と責任などを扱うとともに,食育の意義についても扱うこと。
イ 内容の(2)のアについては,食品の貯蔵と加工の基本的な原理を扱うこと。イについては低温,脱水,密封加熱などの代表的な貯蔵法を扱うこと。
ウ 内容の(3)のアについては,主として冷蔵品・冷凍品,乾製品,塩蔵品などを扱うこと。イについては,主として缶詰,レトルト製品,魚肉ねり製品などを扱うこと。ウについては,水産物などに含まれる有効成分を利用した機能性食品を扱うこと。
エ 内容の(5)のアについては,食品製造に起因する環境汚染の発生要因とその対策及び処理方法の基礎的な内容を扱うこと。イについては,食品製造で生じる排水・廃棄物処理方法と悪臭・騒音対策などについて基礎的な内容を扱うこと。
オ 内容の(6)のアについては,経営管理と組織を扱うこと。また,簿記の基礎的な内容に触れること。イについては,工程管理や製造管理の概要を扱うこと。
第19 食品管理
1 目標 水産食品を主とした食品の品質管理と安全管理に関する基礎的な知識と技術を習得させ,食品を安全かつ適切に管理する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 食品管理の概要
(2) 食品の成分変化
ア 食品の成分と栄養
イ 食品の品質変化
(3) 食品と微生物
ア 食品と微生物
イ 食品による危害
(4) 食品管理実験
ア 実験の基礎
イ 化学分析
ウ 食品の成分分析
エ 微生物試験
(5) 食品の安全管理
ア 工場の衛生と品質管理
イ 安全管理システム
ウ 食品添加物
(6) 食品管理関係法規
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,産業現場の見学や実験・実習を通して,品質管理と安全管理の重要性を具体的に理解させること。
イ 内容の(4)のアからエまでについては,生徒の実態や学科の特色に応じて,選択して扱うことができること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,食品の品質管理と安全管理の意義や役割について扱うこと。
イ 内容の(2)のアについては,身近な水産食品を取り上げ,その成分と化学的な性質及び栄養について,農産物と比較して扱うこと。イについては,貯蔵,加工及び流通の過程における変化について扱うこと。
ウ 内容の(3)のアについては,食品製造に用いられる微生物,腐敗や食中毒の原因となる微生物及び食品開発にかかわる微生物の性質や働きを扱うこと。イについては,食品に起因する危害の発生原因や予防に関する基礎的な内容を扱うこと。
エ 内容の(4)については,有機酸や一般成分の定量分析法及び食品の衛生状態を示す生菌数や大腸菌群などの培養試験法について基礎的な内容を扱うこと。
オ 内容の(5)のイについては,危害分析重要管理点手法などの国際的な品質管理の方法や食品トレーサビリティシステムの概要を扱うこと。
カ 内容の(6)については,安全な食品を供給するために必要な食品の衛生,品質管理及び製造責任に関する基本的な法規や制度,法令遵守について扱うこと。
第20 水産流通
1 目標 水産物の流通に関する知識と技術を習得させ,安全かつ合理的な水産物の流通を行う能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 水産物流通の概要
(2) 水産物の流通
ア 鮮魚の流通
イ 活魚の流通
ウ 水産加工品の流通
エ 輸出入水産物の流通
(3) 水産物流通の技術と管理
ア 輸送保管技術と品質管理
イ 水産物流通の衛生管理
ウ 包装技術
エ 情報技術の利用
(4) 水産物の流通機構
ア 卸売業
イ 小売業
ウ 輸出入業
(5) 水産物のマーケティング
ア 市場調査と商品開発
イ 水産物の販売促進
(6) 水産物流通関係法規
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,産業現場の見学や調査を通して,水産物を中心とした食品の安全で安定的な流通の重要性について具体的に理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,水産物流通の意義と沿革及び展望の概要を扱うこと。
イ 内容の(2)については,各種水産物の特性を踏まえた流通経路や価格形成の仕組みを扱うこと。エについては,国際的な水産物貿易の現状を扱うこと。
ウ 内容の(3)のイについては,国際的な衛生基準などを踏まえた水産食品の品質管理について触れること。エについては,基本的な物流情報システム,販売時点情報管理システムなどを扱うこと。
エ 内容の(4)については,各流通段階の役割と機能について扱うこと。ウについては貿易実務の基礎的な内容を扱うこと。
オ 内容の(6)については,水産物流通に関する基本的な法規や制度の目的と概要を扱うこと。
第21 ダイビング
1 目標 ダイビングの安全な実施に関する知識と技術を習得させ,水産や海洋の各分野に活用する能力と態度を育てる。
2 内容
(1) ダイビングの概要
(2) ダイビングの環境
ア 圧力・温度
イ 浮力
ウ 気体の性質
エ 水中での視覚・聴覚
オ 海の流れ
カ 海洋生物
(3) ダイビングの生理
ア ダイビングの人体に及ぼす影響
イ ダイビングによる障害と対策
ウ 救急処置
(4) ダイビング機器
ア スクーバ式
イ ヘルメット式
ウ フーカー式
エ その他の機器
(5) ダイビング技術
ア 送気法
イ 潜降法
ウ 浮上法
エ レクリエーションダイビング
オ 水中調査及び水中作業
(6) ダイビング関係法規
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,安全指導や安全管理を行い,水中や沿岸等の環境保全などに十分配慮するとともに,実験・実習を通して,ダイビングの安全な実施について具体的に理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,水産業や海洋関連産業などにおけるダイビングの意義と沿革及び業としてのダイビングの現状と今後の展望を扱うこと。
イ 内容の(2)については,ダイビングに関する物理的現象などの環境について基礎的な内容を扱うこと。
ウ 内容の(3)については,ダイビングにより人体に受ける水圧や圧縮空気の影響を扱い,その障害と対策について基本的な内容を扱うこと。
エ 内容の(4)については,主要なダイビング機器の構造及び使用法を扱うこと。
オ 内容の(5)のオについては,基本的な水中での調査や作業に関する内容を扱うこと。
カ 内容の(6)については,ダイビングに関連する労働安全衛生や高気圧作業安全衛生に関する基本的な法規の目的と概要を扱うこと。
第22 マリンスポーツ
1 目標 マリンスポーツに関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ,海洋などでの諸活動を円滑かつ安全に行うための能力と態度を育てる。
2 内容
(1) 海の活用
ア 自然環境
イ ルールとマナー
(2) フィッシング
ア 海釣り
イ 川釣り
(3) レジャーダイビング
ア スノーケリング
イ スキンダイビング
ウ スクーバダイビング
(4) 海洋レジャー
ア 海上でのルールと自然現象
イ セーリング
ウ カヌー・カヤック
エ その他のマリンスポーツ
(5) 海における安全確保
ア 海と安全
イ 救急・救命
3 内容の取扱い
(1) 内容の構成及びその取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 指導に当たっては,安全指導や安全管理,水中や沿岸等の環境保全などに十分配慮するとともに,実験・実習を通して,マリンスポーツの安全で効果的な実施について具体的に理解させること。
(2) 内容の範囲や程度については,次の事項に配慮するものとする。
ア 内容の(1)については,環境の保全と安全確保を重視した海洋などの有効な活用について扱うこと。
イ 内容の(2)については,海洋や河川で活動する場合の基本的なルールやマナー及び基本的なフィッシング技術に関する内容を扱うこと。
ウ 内容の(3)については,基本的なダイビングに関する知識や技術について扱うこと。
エ 内容の(4)のアについては,海洋気象及び基本的なルールやマナーについて扱うこと。
オ 内容の(5)については,安全確保に留意し,事故を未然に防ぐ方法や事故が発生した場合の対処法について扱うこと。
第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 水産に関する各学科においては,「水産海洋基礎」及び「課題研究」を原則としてすべての生徒に履修させること。
(2) 水産に関する各学科においては,原則として水産に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。また,実験・実習に当たっては,ホームプロジェクトを取り入れることもできること。
(3) 地域や産業界との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験を積極的に取り入れるとともに,社会人講師を積極的に活用するなどの工夫に努めること。
2 各科目の指導に当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り,学習の効果を高めるよう配慮するものとする。
3 実験・実習を行うに当たっては,関連する法規等に従い,施設・設備や薬品等の安全管理に配慮し,学習環境を整えるとともに,事故防止や環境保全の指導を徹底し,安全と衛生に十分留意するものとする。
4 漁業乗船実習,機関乗船実習,体験乗船実習等を行う際には,綿密な計画を立て,所属の実習船により安全で効果的な実習が行われるよう留意するものとする。