数学

https://w3id.org/jp-cos/UpperSecondaryDeptSNES-Intellectual/2019/数学

詳細情報

学習指導要領(一部改正情報)
特別支援学校高等部学習指導要領 2019年2月 告示
学習指導要領掲載順
17
障害分類
知的
学校種別
特別支援学校高等部
教科名
Mathematics
すうがく
数学
英語表記出典
英語表記出典の名称
Lower Secondary School Curriculum Guideline English Version (Tentative Translation) (2008-03)
Lower Secondary School Curriculum Guideline English Version (Tentative Translation) (2008-03)
中学校学習指導要領英訳版(仮訳)(平成20年3月)
中学校学習指導要領英訳版(仮訳)(平成20年3月)
対応学習指導要領
中学校学習指導要領 2008年3月 告示
中学校学習指導要領 2008年3月 告示
関連リンク
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/eiyaku/1298356.htm
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/eiyaku/1298356.htm
Type
英語表記の出典
英語表記の出典
学習指導要領コード3桁目
5
学習指導要領コード3桁目に対応するFコード
A5
教科コード
8G5
F教科コード
A8UGA5
Type
教科等

被参照情報

'関係がある'としての参照元:
数学
'教科がある'としての参照元:
特別支援学校高等部学習指導要領 2019年2月 告示
'教科等'としての参照元:
〔数学〕
1 目標 数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通して,数学的に考える資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 数量や図形などについての基礎的・基本的な概念や性質などを理解するとともに,日常の事象を数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする。
(2) 日常の事象を数理的に捉え見通しをもち筋道を立てて考察する力,基礎的・基本的な数量や図形などの性質を見いだし統合的・発展的に考察する力,数学的な表現を用いて事象を簡潔・明瞭・的確に表現したり目的に応じて柔軟に表したりする力を養う。
(3) 数学的活動の楽しさや数学のよさを実感し,数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学を生活や学習に活用しようとする態度を養う。
2 各段階の目標及び内容
○1段階
(1) 目標
A 数と計算
ア 整数,小数,分数及び概数の意味と表し方や四則の関係について理解するとともに,整数,小数及び分数の計算についての意味や性質について理解し,それらを計算する技能を身に付けるようにする。
イ 数の表し方の仕組みや数を構成する単位に着目し,数の比べ方や表し方を統合的に捉えて考察したり,数とその表現や数量の関係に着目し, 目的に合った表現方法を用いて計算の仕方を考察したりするとともに, 数量の関係を簡潔に,また一般的に表現する力を養う。
ウ 数量について数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさに気付き学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
B 図形
ア 図形の形や大きさが決まる要素や立体を構成する要素の位置関係,図形の合同や多角形の性質について理解し,図形を作図したり,三角形, 平行四辺形,ひし形,台形の面積を求めたりする技能を身に付けるようにする。
イ 図形を構成する要素や図形間の関係に着目し,構成の仕方を考察したり,図形の性質を見いだしたりするとともに,三角形,平行四辺形,ひし形の面積の求め方を考え,その表現を振り返り,簡潔かつ的確な表現に高め,公式として導く力を養う。
ウ 図形や数量について数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさに気付き学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
C 変化と関係
ア 比例の関係や異種の二つの量の割合として捉えられる数量の比べ方, 百分率について理解するとともに,目的に応じてある二つの数量の関係と別の二つの数量とを比べたり,表現したりする方法についての技能を身に付けるようにする。
イ 伴って変わる二つの数量の関係に着目し,その変化や対応の特徴を表や式を用いて考察したり,異種の二つの量の割合を用いた数量の比べ方を考察したりする力を養う。
ウ 数量について数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさに気付き学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
D データの活用
ア データを円グラフや帯グラフで表す表し方や読み取り方,測定した結果を平均する方法について理解するとともに,それらの問題解決における用い方についての技能を身に付けるようにする。
イ 目的に応じてデータを収集し,データの特徴や傾向に着目して,表やグラフに的確に表現し,それらを用いて問題解決したり,解決の過程や結果を多面的に捉え考察したりする力を養う。
ウ データの活用について数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさに気付き学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
(2) 内容
A 数と計算
ア 整数の表し方に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 万の単位を知ること。
㋑ 10 倍,100 倍,1000 倍, 1/10の大きさの数及びその表し方の理解を深めること。
㋒ 億,兆の単位について知り,十進位取り記数法についての理解を深めること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数のまとまりに着目し,大きな数の大きさの比べ方や表し方を統合的に捉えるとともに,それらを日常生活に生かすこと。
イ 整数及び小数の表し方に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ある数の 10 倍,100 倍,1000 倍,1/10,1/100などの大きさの数を,小数点の位置を移してつくること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数の表し方の仕組みに着目し,数の相対的な大きさを考察し,計算などに有効に生かすこと。
ウ 概数に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 概数が用いられる場面について知ること。
㋑ 四捨五入について知ること。
㋒ 目的に応じて四則計算の結果の見積りをすること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 日常の事象における場面に着目し,目的に合った数の処理の仕方を考えるとともに,それを日常生活に生かすこと。
エ 整数の加法及び減法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 大きな数の加法及び減法の計算が,2位数などについての基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,その筆算の仕方について理解すること。
㋑ 加法及び減法の計算が確実にでき,それらを適切に用いること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数量の関係に着目し,計算の仕方を考えたり,計算に関して成り立つ性質を見いだしたりするとともに,その性質を活用して,計算を工夫したり,計算の確かめをしたりすること。
オ 整数の乗法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 2位数や3位数に1位数や2位数をかける乗法の計算が,乗法九九などの基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,その筆算の仕方について理解すること。
㋑ 乗法の計算が確実にでき,それを適切に用いること。
㋒ 乗法に関して成り立つ性質について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数量の関係に着目し,計算の仕方を考えたり,計算に関して成り立つ性質を見いだしたりするとともに,その性質を活用して,計算を工夫したり,計算の確かめをしたりすること。
カ 整数の除法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 除数が1位数や2位数で被除数が2位数や3位数の場合の計算が,基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,その筆算の仕方について理解すること。
㋑ 除法の計算が確実にでき,それを適切に用いること。
㋒ 除法について,次の関係を理解すること。 (被除数)=(除数)×(商)+(余り)
㋓ 除法に関して成り立つ性質について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数量の関係に着目し,計算の仕方を考えたり,計算に関して成り立つ性質を見いだしたりするとともに,その性質を活用して,計算を工夫したり,計算の確かめをしたりすること。
キ 小数とその計算に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ある量の何倍かを表すのに小数を用いることを知ること。
㋑ 小数が整数と同じ仕組みで表されていることを知るとともに,数の相対的な大きさについての理解を深めること。
㋒ 小数の加法及び減法の意味について理解し,それらの計算ができること。
㋓ 乗数や除数が整数である場合の小数の乗法及び除法の計算ができること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数の表し方の仕組みや数を構成する単位に着目し,計算の仕方を考えるとともに,それを日常生活に生かすこと。
ク 小数の乗法及び除法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 乗数や除数が小数である場合の小数の乗法及び除法の意味について理解すること。
㋑ 小数の乗法及び除法の計算ができること。
㋒ 余りの大きさについて理解すること。
㋓ 小数の乗法及び除法についても整数の場合と同じ関係や法則が成り立つことを理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 乗法及び除法の意味に着目し,乗数や除数が小数である場合まで数の範囲を広げて乗法及び除法の意味を捉え直すとともに,それらの計算の仕方を考えたり,それらを日常生活に生かしたりすること。
ケ 分数とその計算に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 等分してできる部分の大きさや端数部分の大きさを表すのに分数を用いることについて理解すること。また,分数の表し方について知ること。
㋑ 分数が単位分数の幾つ分かで表すことができることを知ること。
㋒ 簡単な場合について,分数の加法及び減法の意味について理解し, それらの計算ができることを知ること。
㋓ 簡単な場合について,大きさの等しい分数があることを知ること。
㋔ 同分母の分数の加法及び減法の計算ができること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数のまとまりに着目し,分数でも数の大きさを比べたり,計算したりできるかどうかを考えるとともに,分数を日常生活に生かすこと。
㋑ 数を構成する単位に着目し,大きさの等しい分数を探したり,計算の仕方を考えたりするとともに,それを日常生活に生かすこと。
コ 数量の関係を表す式に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 四則の混合した式や( )を用いた式について理解し,正しく計算すること。
㋑ 公式についての考え方を理解し,公式を用いること。
㋒ 数量を□,△などを用いて表し,その関係を式に表したり,□, △などに数を当てはめて調べたりすること。
㋓ 数量の関係を表す式についての理解を深めること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 問題場面の数量の関係に着目し,数量の関係を簡潔に,また一般的に表現したり,式の意味を読み取ったりすること。
㋑ 二つの数量の対応や変わり方に着目し,簡単な式で表されている関係について考察すること。
サ 計算に関して成り立つ性質に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 四則に関して成り立つ性質についての理解を深めること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数量の関係に着目し,計算に関して成り立つ性質を用いて計算の仕方を考えること。
B 図形
ア 平面図形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 平行四辺形,ひし形,台形について知ること。
㋑ 図形の形や大きさが決まる要素について理解するとともに,図形の合同について理解すること。
㋒ 三角形や四角形など多角形についての簡単な性質を理解すること。
㋓ 円と関連させて正多角形の基本的な性質を知ること。
㋔ 円周率の意味について理解し,それを用いること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 図形を構成する要素及びそれらの位置関係に着目し,構成の仕方を考察し図形の性質を見いだすとともに,その性質を基に既習の図形を捉え直すこと。
㋑ 図形を構成する要素及び図形間の関係に着目し,構成の仕方を考察したり,図形の性質を見いだし,その性質を筋道を立てて考え説明したりすること。
イ 立体図形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 立方体,直方体について知ること。
㋑ 直方体に関連して,直線や平面の平行や垂直の関係について理解すること。
㋒ 見取図,展開図について知ること。
㋓ 基本的な角柱や円柱について知ること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 図形を構成する要素及びそれらの位置関係に着目し,立体図形の平面上での表現や構成の仕方を考察し,図形の性質を見いだすとともに,日常の事象を図形の性質から捉え直すこと。
ウ ものの位置に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ものの位置の表し方について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 平面や空間における位置を決める要素に着目し,その位置を数を用いて表現する方法を考察すること。
エ 平面図形の面積に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 三角形,平行四辺形,ひし形,台形の面積の計算による求め方について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 図形を構成する要素などに着目して,基本図形の面積の求め方を見いだすとともに,その表現を振り返り,簡潔かつ的確な表現に高め,公式として導くこと。
C 変化と関係
ア 伴って変わる二つの数量に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 簡単な場合について,比例の関係があることを知ること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 伴って変わる二つの数量を見いだして,それらの関係に着目し, 表や式を用いて変化や対応の特徴を考察すること。
イ 異種の二つの量の割合として捉えられる数量に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 速さなど単位量当たりの大きさの意味及び表し方について理解し,それを求めること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 異種の二つの量の割合として捉えられる数量の関係に着目し,目的に応じて大きさを比べたり,表現したりする方法を考察し,それらを日常生活に生かすこと。
ウ 二つの数量の関係に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ある二つの数量関係と別の二つの数量の関係を比べる場合に割合を用いる場合があることを理解すること。
㋑ 百分率を用いた表し方を理解し,割合などを求めること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 日常の事象における数量の関係に着目し,図や式などを用いて, ある二つの数量の関係と別の二つの数量の関係との比べ方を考察し,それを日常生活に生かすこと。
D データの活用
ア データの収集とその分析に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 数量の関係を割合で捉え,円グラフや帯グラフで表したり,読んだりすること。
㋑ 円グラフや帯グラフの意味やそれらの用い方を理解すること。
㋒ データの収集や適切な手法の選択など統計的な問題解決の方法を知ること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 目的に応じてデータを集めて分類整理し,データの特徴や傾向に着目し,問題を解決するために適切なグラフを選択して読み取り, その結論について多面的に捉え考察すること。
イ 測定した結果を平均する方法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 平均の意味や求め方を理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 概括的に捉えることに着目し,測定した結果を平均する方法について考察し,それを学習や日常生活に生かすこと。
〔数学的活動〕
ア 内容の「A数と計算」,「B図形」,「C変化と関係」及び「Dデータの活用」に示す学習については,次のような数学的活動に取り組むものとする。
(ア) 日常の事象から数学の問題を見いだして解決し,結果を確かめたり, 日常生活等に生かしたりする活動
(イ) 数学の学習場面から数学の問題を見いだして解決し,結果を確かめたり,発展的に考察したりする活動
(ウ) 問題解決の過程や結果を,図や式などを用いて数学的に表現し伝え合う活動
○2段階
(1) 目標
A 数と計算
ア 整数の性質,分数の意味,文字を用いた式について理解するとともに, 分数の計算についての意味や法則について理解し,それらを計算する技能を身に付けるようにする。
イ 数とその表現や計算の意味に着目し,発展的に考察して問題を見いだしたり,目的に応じて多様な表現方法を用いながら,数の表し方や計算の仕方などを考察したりするとともに,数量の関係を簡潔かつ一般的に表現する力を養う。
ウ 数量について数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさを実感し,学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
B 図形
ア 平面図形を縮小したり,拡大したりすることの意味や,立体図形の体積の求め方について理解し,縮図,拡大図を作図したり,円の面積や立方体,直方体,角柱,円柱の体積を求めたりする技能を身に付けるようにする。
イ 図形を構成する要素や図形間の関係に着目し,構成の仕方を考察したり,図形の性質を見いだしたりするとともに,円の面積や立方体,直方体,角柱,円柱の体積の求め方を考え,その表現を振り返り,簡潔かつ的確な表現に高め,公式として導く力を養う。
ウ 図形や数量について数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさを実感し,学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
C 変化と関係
ア 比例や反比例の関係,比について理解するとともに,伴って変わる二つの数量を見いだし,それらの関係について表や式を用いて表現したり, 目的に応じて比で処理したりする方法についての技能を身に付けるようにする。
イ 伴って変わる二つの数量の関係に着目し,目的に応じて表や式,グラフを用いて変化や対応の特徴を考察したり,比例の関係を前提に二つの数量の関係を考察したりする力を養う。
ウ 数量について数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさを実感し,学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
D データの活用
ア 量的データの分布の中心や散らばりの様子からデータの特徴を読み取る方法を理解するとともに,それらを問題解決における用い方についての技能を身に付けるようにする。
イ 目的に応じてデータを収集し,データの特徴や傾向に着目して,表やグラフに的確に表現し,それらを用いて問題解決したり,解決の過程や結果を批判的に捉え考察したりする力を養う。
ウ データの活用について数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさを実感し,学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。
(2) 内 容
A 数と計算
ア 整数の性質及び整数の構成に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 整数は,観点を決めると偶数と奇数に類別されることを理解すること。
㋑ 約数,倍数について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 乗法及び除法に着目し,観点を決めて整数を類別する仕方を考えたり,数の構成について考察したりするとともに,日常生活に生かすこと。
イ 分数に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 整数及び小数を分数の形に直したり,分数を小数で表したりすること。
㋑ 整数の除法の結果は,分数を用いると常に一つの数として表すことができることを理解すること。
㋒ 一つの分数の分子及び分母に同じ数を乗除してできる分数は,元の分数と同じ大きさを表すことを理解すること。
㋓ 分数の相等及び大小について知り,大小を比べること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数を構成する単位に着目し,数の相等及び大小関係について考察すること。
㋑ 分数の表現に着目し,除法の結果の表し方を振り返り,分数の意味をまとめること。
ウ 分数の加法及び減法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 異分母の分数の加法及び減法の計算ができること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 分数の意味や表現に着目し,計算の仕方を考えること。
エ 分数の乗法及び除法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 乗数や除数が整数や分数である場合も含めて,分数の乗法及び除法の意味について理解すること。
㋑ 分数の乗法及び除法の計算ができること。
㋒ 分数の乗法及び除法についても,整数の場合と同じ関係や法則が成り立つことを理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数の意味と表現,計算について成り立つ性質に着目し,計算の仕方を多面的に捉え考えること。
オ 数量の関係を表す式に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 数量を表す言葉や□,△などの代わりに,a,x などの文字を用いて式に表したり,文字に数を当てはめて調べたりすること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 問題場面の数量の関係に着目し,数量の関係を簡潔かつ一般的に表現したり,式の意味を読み取ったりすること。
B 図形
ア 平面図形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 縮図や拡大図について理解すること。
㋑ 対称な図形について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 図形を構成する要素及び図形間の関係に着目し,構成の仕方を考察したり,図形の性質を見いだしたりするとともに,その性質を基に既習の図形を捉え直したり,日常生活に生かしたりすること。
イ 身の回りにある形の概形やおよその面積などに関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 身の回りにある形について,その概形を捉え,およその面積などを求めること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 図形を構成する要素や性質に着目し,筋道を立てて面積などの求め方を考え,それを日常生活に生かすこと。
ウ 平面図形の面積に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 円の面積の計算による求め方について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 図形を構成する要素などに着目し,基本図形の面積の求め方を見いだすとともに,その表現を振り返り,簡潔かつ的確な表現に高め, 公式として導くこと。
エ 立体図形の体積に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 体積の単位(立方センチメートル(cm3),立方メートル(m3))について理解すること。
㋑ 立方体及び直方体の体積の計算による求め方について理解すること。
㋒ 基本的な角柱及び円柱の体積の計算による求め方について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 体積の単位や図形を構成する要素に着目し,図形の体積の求め方を考えるとともに,体積の単位とこれまでに学習した単位との関係を考察すること。
㋑ 図形を構成する要素に着目し,基本図形の体積の求め方を見いだすとともに,その表現を振り返り,簡潔かつ的確な表現に高め,公式として導くこと。
C 変化と関係
ア 伴って変わる二つの数量に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 比例の関係の意味や性質を理解すること。
㋑ 比例の関係を用いた問題解決の方法について理解すること。
㋒ 反比例の関係について理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 伴って変わる二つの数量を見いだして,それらの関係に着目し, 目的に応じて表や式,グラフを用いてそれらの関係を表現して,変化や対応の特徴を見いだすとともに,それらを日常生活に生かすこと。
イ 二つの数量の関係に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 比の意味や表し方を理解し,数量の関係を比で表したり,等しい比をつくったりすること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 日常の事象における数量の関係に着目し,図や式などを用いて数量の関係の比べ方を考察し,それを日常生活に生かすこと。
D データの活用
ア データの収集とその分析に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 代表値の意味や求め方を理解すること。
㋑ 度数分布を表す表や柱状グラフの特徴及びそれらの用い方を理解すること。
㋒ 目的に応じてデータを収集したり,適切な手法を選択したりするなど,統計的な問題解決の方法を理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 目的に応じてデータを集めて分類整理し,データの特徴や傾向に着目し,代表値などを用いて問題の結論について判断するとともに, その妥当性について批判的に考察すること。
イ 起こり得る場合に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 起こり得る場合を順序よく整理するための図や表などの用い方を理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 事象の特徴に着目し,順序よく整理する観点を決めて,落ちや重なりなく調べる方法を考察すること。
〔数学的活動〕
ア 内容の「A数と計算」,「B図形」,「C変化と関係」及び「Dデータの活用」の学習やそれらを相互に関連付けた学習において,次のような数学的活動に取り組むものとする。
(ア) 日常の事象を数理的に捉え,問題を見いだして解決し,解決過程を振り返り,結果や方法を改善したり,日常生活等に生かしたりする活動
(イ) 数学の学習場面から数学の問題を見いだして解決し,解決過程を振り返り統合的・発展的に考察する活動
(ウ) 問題解決の過程や結果を,目的に応じて図や式などを用いて数学的に表現し伝え合う活動
3 指導計画の作成と内容の取扱い
(1) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育むべき資質・能力の育成に向けて,数学的活動を通して,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,数学的な見方・考え方を働かせながら,日常の事象を数学的に捉え,数学の問題を見いだし,問題を自立的,協働的に解決...
イ 数量や図形についての基礎的な能力の維持や向上を図るため,適宜練習の機会を設けて計画的に指導すること。また,段階間の指導内容を円滑に接続させるため,適切な反復による学習指導を進めるようにすること。
ウ 2の内容の「A数と計算」,「B図形」,「C変化と関係」及び「Dデータの活用」の指導の間の関連を図ること。
(2) 2の各段階の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
ア 思考力,判断力,表現力等を育成するため,各段階の内容の指導に当たっては,具体物,図,言葉,数,式,表,グラフなどを用いて考えたり,数 学的な表現を用いて説明したり,互いに自分の考えを表現し伝え合ったりするなどの学習活動を積極的に取り入れるようにすること。
イ 「A数と計算」の指導に当たっては,次の(ア)及び(イ)について留意するものとする。
(ア) 具体物などの教具を適宜用いるとともに,計算に当たっては計算機を活用するなどして,数と計算についての意味の理解を深めるよう留意すること。
(イ) 負の数については,社会科,理科,職業科及び家庭科などと関連を図りながら,取り扱うことができるものとする。
ウ 1段階の内容に示す事項については,次の(ア)から(シ)までに留意するものとする。
(ア) 内容の「A数と計算」のア,イ,エ,オ及びカについては,職業科や家庭科との関連を図りながら,次の㋐についての金銭の価値や処理に親しむことを取り扱うものとする。
㋐ 金種の理解と金銭の処理
a 金種を用いる。
b 様々な種類の貨幣や紙幣のもつ価値を理解する。
c おつりを扱うこと。
(イ) 内容の「A数と計算」のアの(ア)の㋒については,大きな数を表す際に, 3桁ごとに区切りを用いる場合があることに触れるものとする。
(ウ) 内容の「A数と計算」のウの(ア)の㋒,エ,オ及びカについては,簡単な計算は暗算でできるよう配慮するものとする。また,暗算を筆算や見積りに生かすよう配慮するものとする。
(エ) 内容の「A数と計算」のオについては,乗数又は被乗数が0の場合の計算についても取り扱うものとする。
(オ) 内容の「A数と計算」のオの(ア)の㋒及びコの(ア)の㋐については,交換法則,結合法則,分配法則を扱うものとする。
(カ) 内容の「A数と計算」のカの(ア)の㋓については,除数及び被除数に同じ数をかけても,同じ数で割っても商は変わらないという性質などを扱うものとする。
(キ) 内容の「A数と計算」のキ及びケについては,小数の 0.1,0.01 と分数の1/10,1/100を数直線を用いて関連付けて取り扱うものとする。
(ク) 内容の「A数と計算」のキの(ア)の㋓については,整数を整数で割って商が小数になる場合も含めるものとする。
(ケ) 内容の「B図形」のアについては,平行四辺形,ひし形,台形などの合同な図形で平面を敷き詰めるなどの操作的な活動を重視するよう配慮するものとする。
(コ) 内容の「B図形」のアの(ア)の㋔については,円周率は 3.14 を用いるものとする。
(サ) 内容の「C変化と関係」のウの(ア)の㋑については,歩合の表し方について触れるものとする。
(シ) 内容の「Dデータの活用」のアについては,複数の帯グラフを比べることにも触れるものとする。
エ 2段階の内容に示す事項については,次の(ア)から(オ)までに留意するものとする。
(ア) 内容の「A数と計算」のアの(ア)の㋑については,最大公約数や最小公倍数を形式的に求めることに偏ることなく,具体的な場面に即して取り扱うものとする。
(イ) 内容の「A数と計算」のエについては,逆数を用いて除法を乗法の計算としてみることや,整数や小数の乗法や除法を分数の場合の計算にまとめることも取り扱うものとする。
(ウ) 内容の「B図形」のイの(ア)の㋐については,およその大きさや形を捉え,それらに基づいて適切に判断したり,能率的な処理の仕方を考え出したりすることができるように,日常生活に関連させて取り扱うものとする。
(エ) 内容の「B図形」のウの(ア)の㋐については,円周率は 3.14 を用いるものとする。
(オ) 内容の「Dデータの活用」のアの(ア)の㋐については,データ全体を扱う指標として平均値,中央値,最頻値などを取り扱うものとする。
(3) 数学的活動の指導に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 数学的活動は,基礎的・基本的な知識及び技能を確実に身に付けたり, 思考力,判断力,表現力等を高めたり,数学を学ぶことの楽しさや意義を実感したりするために,重要な役割を果たすものであることから,2の内容の「A数と計算」,「B図形」,「C変化と関係」及び「Dデータの活用」に示す事項...
イ 数学的活動を楽しめるようにするとともに,数学を生活に活用することなどについて実感する機会を設けること。