Home
About
English
特別支援学校小学部
https://w3id.org/jp-cos/school/ElementaryDeptSNES
Home
特別支援学校小学部
詳細情報
コード割り当て表掲載順
6
名称
Elementary Department of Special Needs Education School
とくべつしえんがっこうしょうがくぶ
特別支援学校小学部
Type
学校種別
被参照情報
'Example'としての参照元:
no title
Property
Example
文部科学省. "第4章 知的障害である児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の各教科 第 1 節 知的障害者である児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の各教科等の基本的な考え方 5 段階の考え方". 特別支援学校学習指導要領解説 各教科等変(小学部・中学部) 平成30年3月. p.23-25. 参照日:2021-08-07.
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#string
Description
Refer to the official publication.
文部科学省(文部省)が発行した文書についての情報。
Maxcount
1
Mincount
1
Name
Reference
出典
Order
3
Path
http://schema.org/citation
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#string
Maxcount
1
Mincount
1
Name
Descriotion
説明
Order
2
Path
http://schema.org/description
Example
"Stage 1"@en
"1段階"@ja
Datatype
http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#langString
Description
Using language tags, Japanese and English name are shown. The meanings of language tags are as follows:
@ja
Japanese name (Kanji)
@en
English name
また、言語コードを用いて、名称に加え、英語名称を示します。言語コードとその意味は以下の通りです。
@ja
日本語名称(漢字表記)
@en
英語名称
Languagein
First
ja
Rest
First
en
Rest
http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#nil
Maxcount
2
Mincount
1
Name
Name
名称
Order
1
Path
http://schema.org/name
Uniquelang
true
Example
http://ja.dbpedia.org/resource/知的障害
Mincount
1
Name
Related link(s)
関連リンク
Nodekind
http://www.w3.org/ns/shacl#IRI
Order
4
Path
http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#seeAlso
Example
知的
Class
障害分類
Maxcount
1
Mincount
1
Name
Disability Category
障害分類
Order
5
Path
障害分類
Example
特別支援学校小学部
Class
学校種別
Maxcount
1
Mincount
1
Name
Type of School
学校種別
Order
6
Path
学校種別
'学校種別'としての参照元:
第1章 総則
第1節 教育目標 小学部及び中学部における教育については,学校教育法第 72 条に定める目的を実現するために,児童及び生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を十分考慮して,次に掲げる目標の達成に努めなければならない。
1 小学部においては,学校教育法第 30 条第1項に規定する小学校教育の目標
2 中学部においては,学校教育法第 46 条に規定する中学校教育の目標
3 小学部及び中学部を通じ,児童及び生徒の障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服し自立を図るために必要な知識,技能,態度及び習慣を養うこと。
第2節 小学部及び中学部における教育の基本と教育課程の役割
1 各学校においては,教育基本法及び学校教育法その他の法総令並則びにこの章以下に示すところに従い,児童又は生徒の人間として調和のとれた育成を目指し,児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等並びに学校や地域の実態を十分考慮して,適切な教育課程を編成するものとし,これらに掲...
2 学校の教育活動を進めるに当たっては,各学校において,第4節の1に示す主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を通して,創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で,次の(1)から(4)までに掲げる事項の実現を図り,児童又は生徒に生きる力を育むことを目指すものとする。
(1) 基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力等を育むとともに,主体的に学習に取り組む態度を養い,個性を生かし多様な人々との協働を促す教育の充実に努めること。その際,児童又は生徒の発達の段階を考慮して,児童又は...
(2) 道徳教育や体験活動,多様な表現や鑑賞の活動等を通して,豊かな心や創造性の涵養を目指した教育の充実に努めること。 学校における道徳教育は,特別の教科である道徳(以下「道徳科」という。)を要として学校の教育活動全体を通じて行うものであり,道徳科はもとより, 各教科,外国語活動,...
(3) 学校における体育・健康に関する指導を,児童又は生徒の発達の段階を考慮して,学校の教育活動全体を通じて適切に行うことにより,健康で安全な生活と豊かなスポーツライフの実現を目指した教育の充実に努めること。特に,学校における食育の推進並びに体力の向上に関する指導,安全に関する指導...
(4) 学校における自立活動の指導は,障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服し,自立し社会参加する資質を養うため,自立活動の時間はもとより,学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に,自立活動の時間における指導は,各教科,道徳科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特...
3 2の(1)から(4)までに掲げる事項の実現を図り,豊かな創造性を備え持続可能な社会の創り手となることが期待される児童又は生徒に,生きる力を育むことを目指すに当たっては,学校教育全体並びに各教科,道徳科,外国語活動,総合的な学習の時間,特別活動(ただし,第3節の3の(2)のイ及...
(1) 知識及び技能が習得されるようにすること。
(2) 思考力,判断力,表現力等を育成すること。
(3) 学びに向かう力,人間性等を涵養すること。
4 各学校においては,児童又は生徒や学校,地域の実態を適切に把握し,教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと,教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと,教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図ってい...
第3節 教育課程の編成
1 各学校の教育目標と教育課程の編成 教育課程の編成に当たっては,学校教育全体や各教科等における指導を通して育成を目指す資質・能力を踏まえつつ,各学校の教育目標を明確にするとともに, 教育課程の編成についての基本的な方針が家庭や地域とも共有されるよう努めるものとする。その際,小学...
2 教科等横断的な視点に立った資質・能力の育成
(1) 各学校においては,児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を考慮し,言語能力,情報活用能力(情報モラルを含む。),問題発見・解決能力等の学習の基盤となる資質・能力を育成していくことができるよう,各教科等の特質を生かし,教科等横断的な視点から教育課程の編成を図るも...
(2) 各学校においては,児童又は生徒や学校,地域の実態並びに児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を考慮し,豊かな人生の実現や災害等を乗り越えて次代の社会を形成することに向けた現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力を,教科等横断的な視点で育成していくことができ...
3 教育課程の編成における共通的事項
(1) 内容等の取扱い
ア 第2章以下に示す各教科,道徳科,外国語活動,特別活動及び自立活動の内容に関する事項は,特に示す場合を除き,いずれの学校においても取り扱わなければならない。
イ 学校において特に必要がある場合には,第2章以下に示していない内容を加えて指導することができる。また,第2章以下に示す内容の取扱いのうち内容の範囲や程度等を示す事項は,全ての児童又は生徒に対して指導するものとする内容の範囲や程度等を示したものであり,学校において特に必要がある場合...
ウ 第2章以下に示す各教科,道徳科,外国語活動,特別活動及び自立活動の内容並びに各学年,各段階,各分野又は各言語の内容に掲げる事項の順序は,特に示す場合を除き,指導の順序を示すものではないので,学校においては,その取扱いについて適切な工夫を加えるものとする。
エ 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部において,学年の内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動の内容は,2学年間かけて指導する事項を示したものである。各学校においては,これらの事項を児童や学校,地域の実態に応じ, 2学...
カ 知的障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部においては,生活,国語,算数,音楽,図画工作及び体育の各教科,道徳科,特別活動並びに自立活動については,特に示す場合を除き,全ての児童に履修させるものとする。また,外国語活動については,児童や学校の実態を考慮し, 必要に...
ク 知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校において,各教科の指導に当たっては,各教科の段階に示す内容を基に,児童又は 生徒の知的障害の状態や経験等に応じて,具体的に指導内容を設定するもの とする。その際,小学部は6年間,中学部は3年間を見通して計画的に指導するも...
コ 道徳科を要として学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の内容は,小学部においては第3章特別の教科道徳において準ずるものとしている小学校学習指導要領第3章特別の教科道徳の第2に示す内容,中学部においては第3章特別の教科道徳において準ずるものとしている中学校学習指導要領第3 章特別...
(2) 授業時数等の取扱い
ア 小学部又は中学部の各学年における第2章以下に示す各教科(知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部において,外国語科を設ける場合を含む。以下同じ。),道徳科,外国語活動(知的障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部において,外国語活動を設ける場合を...
イ 小学部又は中学部の各教科等の授業は,年間 35 週(小学部第1学年については 34 週)以上にわたって行うよう計画し,週当たりの授業時数が児童又は生徒の負担過重にならないようにするものとする。ただし,各教科等(中学部においては,特別活動を除く。)や学習活動の特質に応じ効果的な...
ウ 小学部又は中学部の各学年の総合的な学習の時間に充てる授業時数は,児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を考慮して,視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校については,小学部第3学年以上及び中学部の各学年において...
エ 特別活動の授業のうち,小学部の児童会活動,クラブ活動及び学校行事並びに中学部の生徒会活動及び学校行事については,それらの内容に応じ,年間,学期ごと,月ごとなどに適切な授業時数を充てるものとする。
オ 小学部又は中学部の各学年の自立活動の時間に充てる授業時数は,児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じて,適切に定めるものとする。
カ 各学校の時間割については,次の事項を踏まえ適切に編成するものとする。
(ア) 小学部又は中学部の各教科等のそれぞれの授業の1単位時間は,各学校において,各教科等の年間授業時数を確保しつつ,児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等並びに各教科等や学習活動の特質を考慮して適切に定めること。
(イ) 各教科等の特質に応じ,10 分から 15 分程度の短い時間を活用して特定の教科等の指導を行う場合において,当該教科等を担当する教師が,単元や題材など内容や時間のまとまりを見通した中で,その指導内容の決定や指導の成果の把握と活用等を責任をもって行う体制が整備されているときは,...
(ウ) 給食,休憩などの時間については,各学校において工夫を加え,適切に定めること。
(エ) 各学校において,児童又は生徒や学校,地域の実態及び各教科等や学習活動の特質等に応じて,創意工夫を生かした時間割を弾力的に編成できること。
キ 総合的な学習の時間における学習活動により,特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施と同様の成果が期待できる場合においては,総合的な学習の時間における学習活動をもって相当する特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施に替えることができる。
(3) 指導計画の作成等に当たっての配慮事項
ア 各学校においては,次の事項に配慮しながら,学校の創意工夫を生かし, 全体として,調和のとれた具体的な指導計画を作成するものとする。
(ア) 各教科等の各学年,各段階,各分野又は各言語の指導内容については,(1)のアを踏まえつつ,単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら,そのまとめ方や重点の置き方に適切な工夫を加え,第4節の1に示す主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を通して資質・能力を育む効果...
(イ) 各教科等及び各学年相互間の関連を図り,系統的,発展的な指導ができるようにすること。
(ウ) 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部において,学年の内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動については,当該学年間を見通して,児童や学校,地域の実態に応じ,児童の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を考慮しつつ...
(エ) 小学部においては,児童の実態等を考慮し,指導の効果を高めるため, 児童の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等並びに指導内容の関連性等を踏まえつつ,合科的・関連的な指導を進めること。
(オ) 知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校において,各教科,道徳科,外国語活動,特別活動及び自立活動の一部又は全部を合わせて指導を行う場合,各教科,道徳科,外国語活動,特別活動及び自立活動に示す内容を基に,児童又は生徒の知的障害の状態や経験等に応じて,具体的...
イ 各教科等の指導に当たっては,個々の児童又は生徒の実態を的確に把握し, 次の事項に配慮しながら,個別の指導計画を作成すること。
(ア) 児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等並びに学習の進度等を考慮して,基礎的・基本的な事項に重点を置くこと。
(イ) 児童又は生徒が,基礎的・基本的な知識及び技能の習得も含め,学習内容を確実に身に付けることができるよう,それぞれの児童又は生徒に作成した個別の指導計画や学校の実態に応じて,指導方法や指導体制の工夫改善に努めること。その際,児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等並...
4 学部段階間及び学校段階等間の接続 教育課程の編成に当たっては,次の事項に配慮しながら,学部段階間及び学校段階等間の接続を図るものとする。
(1) 小学部においては,幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえた指導を工夫することにより,特別支援学校幼稚部教育要領及び幼稚園教育要領等に基づく幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を踏まえて教育活動を実施し, 児童が主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能となるよう...
(2) 小学部においては,特別支援学校小学部・中学部学習指導要領又は中学校学習指導要領及び特別支援学校高等部学習指導要領又は高等学校学習指導要領を踏まえ,中学部における教育又は中学校教育及びその後の教育との円滑な接続が図られるよう工夫すること。
(3) 中学部においては,特別支援学校小学部・中学部学習指導要領又は小学校学習指導要領を踏まえ,小学部における教育又は小学校教育までの学習の成果が中学部における教育に円滑に接続され,義務教育段階の終わりまでに育成することを目指す資質・能力を,生徒が確実に身に付けることができるよう工...
(4) 中学部においては,特別支援学校高等部学習指導要領又は高等学校学習指導要領を踏まえ,高等部における教育又は高等学校教育及びその後の教育との円滑な接続が図られるよう工夫すること。
第4節 教育課程の実施と学習評価
1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善 各教科等の指導に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 第2節の3の(1)から(3)までに示すことが偏りなく実現されるよう,単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら,児童又は生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うこと。 特に,各教科等において身に付けた知識及び技能を活用したり,思考力,判断力,表現力等...
(2) 第3節の2の(1)に示す言語能力の育成を図るため,各学校において必要な言語環境を整えるとともに,国語科を要としつつ各教科等の特質に応じて, 児童又は生徒の言語活動を充実すること。あわせて,(7)に示すとおり読書活動を充実すること。
(3) 第3節の2の(1)に示す情報活用能力の育成を図るため,各学校において, コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え,これらを適切に活用した学習活動の充実を図ること。また,各種の統計資料や新聞,視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な...
ア 児童がコンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動
イ 児童がプログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動
(4) 児童又は生徒が学習の見通しを立てたり学習したことを振り返ったりする活動を,計画的に取り入れるよう工夫すること。
(5) 児童又は生徒が生命の有限性や自然の大切さ,主体的に挑戦してみることや多様な他者と協働することの重要性などを実感しながら理解することができるよう,各教科等の特質に応じた体験活動を重視し,家庭や地域社会と連携しつつ体系的・継続的に実施できるよう工夫すること。
(6) 児童又は生徒が自ら学習課題や学習活動を選択する機会を設けるなど,児童又は生徒の興味・関心を生かした自主的,自発的な学習が促されるよう工夫すること。
(7) 学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り,児童又は生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に生かすとともに,児童又は生徒の自主的,自発的な学習活動や読書活動を充実すること。また,地域の図書館や博物館,美術館,劇場,音楽堂等の施設の活用を積極的に図り,資料を...
2 障害のため通学して教育を受けることが困難な児童又は生徒に対して,教員を派遣して教育を行う場合については,障害の状態や学習環境等に応じて,指導方法や指導体制を工夫し,学習活動が効果的に行われるようにすること。
3 学習評価の充実 学習評価の実施に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 児童又は生徒のよい点や可能性,進歩の状況などを積極的に評価し,学習したことの意義や価値を実感できるようにすること。また,各教科等の目標の実現に向けた学習状況を把握する観点から,単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫して,学習の過程や成果を評価...
(2) 各教科等の指導に当たっては,個別の指導計画に基づいて行われた学習状況や結果を適切に評価し,指導目標や指導内容,指導方法の改善に努め,より効果的な指導ができるようにすること。
(3) 創意工夫の中で学習評価の妥当性や信頼性が高められるよう,組織的かつ計画的な取組を推進するとともに,学年や学校段階を越えて児童又は生徒の学習の成果が円滑に接続されるよう工夫すること。
第5節 児童又は生徒の調和的な発達の支援
1 児童又は生徒の調和的な発達を支える指導の充実 教育課程の編成及び実施に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 学習や生活の基盤として,教師と児童又は生徒との信頼関係及び児童又は生徒相互のよりよい人間関係を育てるため,日頃から学級経営の充実を図ること。また,主に集団の場面で必要な指導や援助を行うガイダンスと,個々の児童又は生徒の多様な実態を踏まえ,一人一人が抱える課題に個別に対応した...
(2) 児童又は生徒が,自己の存在感を実感しながら,よりよい人間関係を形成し, 有意義で充実した学校生活を送る中で,現在及び将来における自己実現を図っていくことができるよう,児童理解又は生徒理解を深め,学習指導と関連付けながら,生徒指導の充実を図ること。
(3) 児童又は生徒が,学ぶことと自己の将来とのつながりを見通しながら,社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を身に付けていくことができるよう,特別活動を要としつつ各教科等の特質に応じて,キャリア教育の充実を図ること。その中で,中学部においては,生徒が自らの生き方を考...
(4) 児童又は生徒が,学校教育を通じて身に付けた知識及び技能を活用し,もてる能力を最大限伸ばすことができるよう,生涯学習への意欲を高めるとともに, 社会教育その他様々な学習機会に関する情報の提供に努めること。また,生涯を通じてスポーツや文化芸術活動に親しみ,豊かな生活を営むことが...
(5) 家庭及び地域並びに医療,福祉,保健,労働等の業務を行う関係機関との連携を図り,長期的な視点で児童又は生徒への教育的支援を行うために,個別の教育支援計画を作成すること。
(6) 複数の種類の障害を併せ有する児童又は生徒(以下「重複障害者」という。) については,専門的な知識,技能を有する教師や特別支援学校間の協力の下に指導を行ったり,必要に応じて専門の医師やその他の専門家の指導・助言を求めたりするなどして,学習効果を一層高めるようにすること。
(7) 学校医等との連絡を密にし,児童又は生徒の障害の状態等に応じた保健及び安全に十分留意すること。
2 海外から帰国した児童又は生徒などの学校生活への適応や,日本語の習得に困難のある児童又は生徒に対する日本語指導
(1) 海外から帰国した児童又は生徒などについては,学校生活への適応を図るとともに,外国における生活経験を生かすなどの適切な指導を行うものとする。
(2) 日本語の習得に困難のある児童又は生徒については,個々の児童又は生徒の実態に応じた指導内容や指導方法の工夫を組織的かつ計画的に行うものとする。特に,通級による日本語指導については,教師間の連携に努め,指導についての計画を個別に作成することなどにより,効果的な指導に努めるものと...
3 学齢を経過した者への配慮
(1) 中学部において,夜間その他の特別の時間に授業を行う課程において学齢を経過した者を対象として特別の教育課程を編成する場合には,学齢を経過した者の年齢,経験又は勤労状況その他の実情を踏まえ,中学部における教育の目的及び目標並びに第2章第2節以下に示す各教科等の目標に照らして,中...
(2) 学齢を経過した者を教育する場合には,個別学習やグループ別学習など指導方法や指導体制の工夫改善に努めるものとする。
第6節 学校運営上の留意事項
1 教育課程の改善と学校評価等,教育課程外の活動との連携等
(1) 各学校においては,校長の方針の下に,校務分掌に基づき教職員が適切に役割を分担しつつ,相互に連携しながら,各学校の特色を生かしたカリキュラム・マネジメントを行うよう努めるものとする。また,各学校が行う学校評価については,教育課程の編成,実施,改善が教育活動や学校運営の中核とな...
(2) 教育課程の編成及び実施に当たっては,学校保健計画,学校安全計画,食に関する指導の全体計画,いじめの防止等のための対策に関する基本的な方針など,各分野における学校の全体計画等と関連付けながら,効果的な指導が行われるよう留意するものとする。
(3) 中学部において,教育課程外の学校教育活動と教育課程との関連が図られるよう留意するものとする。特に,生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化,科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するもの...
2 家庭や地域社会との連携及び協働と学校間の連携 教育課程の編成及び実施に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 学校がその目的を達成するため,学校や地域の実態等に応じ,教育活動の実施に必要な人的又は物的な体制を家庭や地域の人々の協力を得ながら整えるなど,家庭や地域社会との連携及び協働を深めること。また,高齢者や異年齢の子供など,地域における世代を越えた交流の機会を設けること。
(2) 他の特別支援学校や,幼稚園,認定こども園,保育所,小学校,中学校,高等学校などとの間の連携や交流を図るとともに,障害のない幼児児童生徒との交流及び共同学習の機会を設け,共に尊重し合いながら協働して生活していく態度を育むようにすること。 特に,小学部の児童又は中学部の生徒の経...
3 小学校又は中学校等の要請により,障害のある児童若しくは生徒又は当該児童若しくは生徒の教育を担当する教師等に対して必要な助言又は援助を行ったり, 地域の実態や家庭の要請等により保護者等に対して教育相談を行ったりするなど,各学校の教師の専門性や施設・設備を生かした地域における特別...
第7節 道徳教育に関する配慮事項 道徳教育を進めるに当たっては,道徳教育の特質を踏まえ,前項までに示す事項に加え,次の事項に配慮するものとする。
1 各学校においては,第2節の2の(2)に示す道徳教育の目標を踏まえ,道徳教育の全体計画を作成し,校長の方針の下に,道徳教育の推進を主に担当する教師(以下「道徳教育推進教師」という。)を中心に,全教師が協力して道徳教育を展開すること。なお,道徳教育の全体計画の作成に当たっては,児童...
2 小学部においては,児童の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえ,指導内容の重点化を図ること。その際,各学年を通じて,自立心や自律性, 生命を尊重する心や他者を思いやる心を育てることに留意すること。また,各学年段階においては,次の事項に留意すること。
(1) 第1学年及び第2学年においては,挨拶などの基本的な生活習慣を身に付けること,善悪を判断し,してはならないことをしないこと,社会生活上のきまりを守ること。
(2) 第3学年及び第4学年においては,善悪を判断し,正しいと判断したことを行うこと,身近な人々と協力し助け合うこと,集団や社会のきまりを守ること。
(3) 第5学年及び第6学年においては,相手の考え方や立場を理解して支え合うこと,法やきまりの意義を理解して進んで守ること,集団生活の充実に努めること,伝統と文化を尊重し,それらを育んできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重すること。
3 小学部においては,学校や学級内の人間関係や環境を整えるとともに,集団宿泊活動やボランティア活動,自然体験活動,地域の行事への参加などの豊かな体験を充実すること。また,道徳教育の指導内容が,児童の日常生活に生かされるようにすること。その際,いじめの防止や安全の確保等にも資すること...
4 中学部においては,生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえ,指導内容の重点化を図ること。その際,小学部における道徳教育の指導内容を更に発展させ,自立心や自律性を高め,規律ある生活をすること,生命を尊重する心や自らの弱さを克服して気高く生きようとする心を育てること,法...
5 中学部においては,学校や学級内の人間関係や環境を整えるとともに,職場体験活動やボランティア活動,自然体験活動,地域の行事への参加などの豊かな体験を充実すること。また,道徳教育の指導内容が,生徒の日常生活に生かされるようにすること。その際,いじめの防止や安全の確保等にも資すること...
6 学校の道徳教育の全体計画や道徳教育に関する諸活動などの情報を積極的に公表したり,道徳教育の充実のために家庭や地域の人々の積極的な参加や協力を得たりするなど,家庭や地域社会との共通理解を深め,相互の連携を図ること。
第8節 重複障害者等に関する教育課程の取扱い
1 児童又は生徒の障害の状態により特に必要がある場合には,次に示すところによるものとする。その際,各教科,道徳科,外国語活動及び特別活動の当該各学年より後の各学年(知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校においては,各教科の当該各段階より後の各段階)又は当該各学部...
(1) 各教科及び外国語活動の目標及び内容に関する事項の一部を取り扱わないことができること。
(2) 各教科の各学年の目標及び内容の一部又は全部を,当該各学年より前の各学年の目標及び内容の一部又は全部によって,替えることができること。また, 道徳科の各学年の内容の一部又は全部を,当該各学年より前の学年の内容の一部又は全部によって,替えることができること。
(3) 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部の外国語科については,外国語活動の目標及び内容の一部を取り入れることができること。
(4) 中学部の各教科及び道徳科の目標及び内容に関する事項の一部又は全部を,当該各教科に相当する小学部の各教科及び道徳科の目標及び内容に関する事項の一部又は全部によって,替えることができること。
(5) 中学部の外国語科については,小学部の外国語活動の目標及び内容の一部を取り入れることができること。
(6) 幼稚部教育要領に示す各領域のねらい及び内容の一部を取り入れることができること。
2 知的障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部に就学する児童のうち,小学部の3段階に示す各教科又は外国語活動の内容を習得し目標を達成している者については,小学校学習指導要領第2章に示す各教科及び第4章に示す外国語活動の目標及び内容の一部を取り入れることができるものと...
3 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校に就学する児童又は生徒のうち,知的障害を併せ有する者については,各教科の目標及び内容に関する事項の一部又は全部を,当該各教科に相当する第2章第1節第2款若しくは第2節第2款に示す知的障...
4 重複障害者のうち,障害の状態により特に必要がある場合には,各教科,道徳科,外国語活動若しくは特別活動の目標及び内容に関する事項の一部又は各教科,外国語活動若しくは総合的な学習の時間に替えて,自立活動を主として指導を行うことができるものとする。
5 障害のため通学して教育を受けることが困難な児童又は生徒に対して,教員を派遣して教育を行う場合については,上記1から4に示すところによることができるものとする。
6 重複障害者,療養中の児童若しくは生徒又は障害のため通学して教育を受けることが困難な児童若しくは生徒に対して教員を派遣して教育を行う場合について,特に必要があるときは,実情に応じた授業時数を適切に定めるものとする。
第2章 各教科
第1節 小学部
第1款 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校 各教科の目標,各学年の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては,小学校学習指導要領第2章に示すものに準ずるものとする。 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱いに当たっ...
1 視覚障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 児童が聴覚,触覚及び保有する視覚などを十分に活用して,具体的な事物・事象や動作と言葉とを結び付けて,的確な概念の形成を図り,言葉を正しく理解し活用できるようにすること。
(2) 児童の視覚障害の状態等に応じて,点字又は普通の文字の読み書きを系統的に指導し,習熟させること。なお,点字を常用して学習する児童に対しても,漢字・漢語の理解を促すため,児童の発達の段階等に応じて適切な指導が行われるようにすること。
(3) 児童の視覚障害の状態等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項から着実に習得できるよう指導すること。
(4) 視覚補助具やコンピュータ等の情報機器,触覚教材,拡大教材及び音声教材等各種教材の効果的な活用を通して,児童が容易に情報を収集・整理し, 主体的な学習ができるようにするなど,児童の視覚障害の状態等を考慮した指導方法を工夫すること。
(5) 児童が場の状況や活動の過程等を的確に把握できるよう配慮することで, 空間や時間の概念を養い,見通しをもって意欲的な学習活動を展開できるようにすること。
2 聴覚障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 体験的な活動を通して,学習の基盤となる語句などについて的確な言語概念の形成を図り,児童の発達に応じた思考力の育成に努めること。
(2) 児童の言語発達の程度に応じて,主体的に読書に親しんだり,書いて表現したりする態度を養うよう工夫すること。
(3) 児童の聴覚障害の状態等に応じて,音声,文字,手話,指文字等を適切に活用して,発表や児童同士の話し合いなどの学習活動を積極的に取り入れ, 的確な意思の相互伝達が行われるよう指導方法を工夫すること。
(4) 児童の聴覚障害の状態等に応じて,補聴器や人工内耳等の利用により,児童の保有する聴覚を最大限に活用し,効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(5) 児童の言語概念や読み書きの力などに応じて,指導内容を適切に精選し, 基礎的・基本的な事項に重点を置くなど指導を工夫すること。
(6) 視覚的に情報を獲得しやすい教材・教具やその活用方法等を工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し,指導の効果を高めるようにすること。
3 肢体不自由者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 体験的な活動を通して言語概念等の形成を的確に図り,児童の障害の状態や発達の段階に応じた思考力,判断力,表現力等の育成に努めること。
(2) 児童の身体の動きの状態や認知の特性,各教科の内容の習得状況等を考慮して,指導内容を適切に設定し,重点を置く事項に時間を多く配当するなど計画的に指導すること。
(3) 児童の学習時の姿勢や認知の特性等に応じて,指導方法を工夫すること。
(4) 児童の身体の動きや意思の表出の状態等に応じて,適切な補助具や補助的手段を工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し, 指導の効果を高めるようにすること。
(5) 各教科の指導に当たっては,特に自立活動の時間における指導との密接な関連を保ち,学習効果を一層高めるようにすること。
4 病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 個々の児童の学習状況や病気の状態,授業時数の制約等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を置くとともに,指導内容の連続性に配慮した工夫を行ったり,各教科等相互の関連を図ったりして, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(2) 健康状態の維持や管理,改善に関する内容の指導に当たっては,自己理解を深めながら学びに向かう力を高めるために,自立活動における指導との密接な関連を保ち,学習効果を一層高めるようにすること。
(3) 体験的な活動を伴う内容の指導に当たっては,児童の病気の状態や学習環境に応じて,間接体験や疑似体験,仮想体験等を取り入れるなど,指導方法を工夫し,効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(4) 児童の身体活動の制限や認知の特性,学習環境等に応じて,教材・教具や入力支援機器等の補助用具を工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し,指導の効果を高めるようにすること。
(5) 児童の病気の状態等を考慮し,学習活動が負担過重となる又は必要以上に制限することがないようにすること。
(6) 病気のため,姿勢の保持や長時間の学習活動が困難な児童については,姿勢の変換や適切な休養の確保などに留意すること。
第2款 知的障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
第1 各教科の目標及び内容
〔生活〕
1 目標 具体的な活動や体験を通して,生活に関わる見方・考え方を生かし,自立し生活を豊かにしていくための資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 活動や体験の過程において,自分自身,身近な人々,社会及び自然の特徴やよさ,それらの関わり等に気付くとともに,生活に必要な習慣や技能を身に付けるようにする。
(2) 自分自身や身の回りの生活のことや,身近な人々,社会及び自然と自分との関わりについて理解し,考えたことを表現することができるようにする。
(3) 自分のことに取り組んだり,身近な人々,社会及び自然に自ら働きかけ, 意欲や自信をもって学んだり,生活を豊かにしようとしたりする態度を養う。
2 各段階の目標及び内容
○1段階
(1) 目標
ア 活動や体験の過程において,自分自身,身近な人々,社会及び自然の特徴に関心をもつとともに,身の回りの生活において必要な基本的な習慣や技能を身に付けるようにする。
イ 自分自身や身の回りの生活のことや,身近な人々,社会及び自然と自分との関わりについて関心をもち,感じたことを伝えようとする。
ウ 自分のことに取り組もうとしたり,身近な人々,社会及び自然に関心をもち,意欲をもって学んだり,生活に生かそうとしたりする態度を養う。
(2) 内容
ア 基本的生活習慣 食事や用便等の生活習慣に関わる初歩的な学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 簡単な身辺処理に気付き,教師と一緒に行おうとすること。
(イ) 簡単な身辺処理に関する初歩的な知識や技能を身に付けること。
イ 安全 危ないことや危険な場所等における安全に関わる初歩的な学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りの安全に気付き,教師と一緒に安全な生活に取り組もうとすること。
(イ) 安全に関わる初歩的な知識や技能を身に付けること。
ウ 日課・予定 日課に沿って教師と共にする学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りの簡単な日課に気付き,教師と一緒に日課に沿って行動しようとすること。
(イ) 簡単な日課について,関心をもつこと。
エ 遊び 自分で好きな遊びをすることなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りの遊びに気付き,教師や友達と同じ場所で遊ぼうとすること。
(イ) 身の回りの遊びや遊び方について関心をもつこと。
オ 人との関わり 小さな集団での学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 教師や身の回りの人に気付き,教師と一緒に簡単な挨拶などをしようとすること。
(イ) 身の回りの人との関わり方に関心をもつこと。
カ 役割 学級等の集団における役割などに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りの集団に気付き,教師と一緒に参加しようとすること。
(イ) 集団の中での役割に関心をもつこと。
キ 手伝い・仕事 教師と一緒に印刷物を配ることや身の回りの簡単な手伝いなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りの簡単な手伝いや仕事を教師と一緒にしようとすること。
(イ) 簡単な手伝いや仕事に関心をもつこと。
ク 金銭の扱い 簡単な買い物や金銭を大切に扱うことなどに関わる学習活動を通して, 次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りの生活の中で,教師と一緒に金銭を扱おうとすること。
(イ) 金銭の扱い方などに関心をもつこと。
ケ きまり 学校生活の簡単なきまりに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りの簡単なきまりに従って教師と一緒に行動しようとすること。
(イ) 簡単なきまりについて関心をもつこと。
コ 社会の仕組みと公共施設 自分の家族や近隣に関心をもつこと及び公園等の公共施設に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りにある社会の仕組みや公共施設に気付き,それを教師と一緒にみんなに伝えようとすること。
(イ) 身の回りの社会の仕組みや公共施設の使い方などについて関心をもつこと。
サ 生命・自然 教師と一緒に公園や野山などの自然に触れることや生き物に興味や関心をもつことなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りにある生命や自然に気付き,それを教師と一緒にみんなに伝えようとすること。
(イ) 身の回りの生命や自然について関心をもつこと。
シ ものの仕組みと働き 身の回りの生活の中で,物の重さに気付くことなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りにあるものの仕組みや働きに気付き,それを教師と一緒にみんなに伝えようとすること。
(イ) 身の回りにあるものの仕組みや働きについて関心をもつこと。
○2段階
(1) 目標
ア 活動や体験の過程において,自分自身,身近な人々,社会及び自然の特徴や変化に気付くとともに,身近な生活において必要な習慣や技能を身に付けるようにする。
イ 自分自身や身の回りの生活のことや,身近な人々,社会及び自然と自分との関わりについて気付き,感じたことを表現しようとする。
ウ 自分のことに取り組もうとしたり,身近な人々,社会及び自然に自ら働きかけようとしたり,意欲や自信をもって学んだり,生活に生かそうとしたりする態度を養う。
(2) 内容
ア 基本的生活習慣 食事,用便,清潔等の基本的生活習慣に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 必要な身辺処理が分かり,身近な生活に役立てようとすること。
(イ) 身近な生活に必要な身辺処理に関する基礎的な知識や技能を身に付けること。
イ 安全 遊具や器具の使い方,避難訓練等の基本的な安全や防災に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な生活の安全に関心をもち,教師の援助を求めながら,安全な生活に取り組もうとすること。
(イ) 安全や防災に関わる基礎的な知識や技能を身に付けること。
ウ 日課・予定 絵や写真カードなどを手掛かりにして,見通しをもち主体的に取り組むことなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な日課・予定が分かり,教師の援助を求めながら,日課に沿って行動しようとすること。
(イ) 身近な日課・予定について知ること。
エ 遊び 教師や友達と簡単な遊びをすることなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な遊びの中で,教師や友達と簡単なきまりのある遊びをしたり, 遊びを工夫しようとしたりすること。
(イ) 簡単なきまりのある遊びについて知ること。
オ 人との関わり 身近な人と接することなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な人を知り,教師の援助を求めながら挨拶や話などをしようとすること。
(イ) 身近な人との接し方などについて知ること。
カ 役割 学級や学年,異年齢の集団等における役割に関わる学習活動を通して, 次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な集団活動に参加し,簡単な係活動をしようとすること。
(イ) 簡単な係活動などの役割について知ること。
キ 手伝い・仕事 人の役に立つことのできる手伝いや仕事に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 教師の援助を求めながら身近で簡単な手伝いや仕事をしようとすること。
(イ) 簡単な手伝いや仕事について知ること。
ク 金銭の扱い 金銭の価値に気付くことや金銭を扱うことなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な生活の中で,教師に援助を求めながら買い物をし,金銭の大切さや必要性について気付くこと。
(イ) 金銭の扱い方などを知ること。
ケ きまり 順番を守ることや信号を守って横断することなど,簡単なきまりやマナーに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近で簡単なきまりやマナーに気付き,それらを守って行動しようとすること。
(イ) 簡単なきまりやマナーについて知ること。
コ 社会の仕組みと公共施設 自分の住む地域のことや図書館や児童館等の公共施設に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 教師の援助を求めながら身近な社会の仕組みや公共施設に気付き,それらを表現しようとすること。
(イ) 身近な社会の仕組みや公共施設の使い方などを知ること。
サ 生命・自然 小動物等を飼育し生き物への興味・関心をもつことや天候の変化,季節の特徴に関心をもつことなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な生命や自然の特徴や変化が分かり,それらを表現しようとすること。
(イ) 身近な生命や自然について知ること。
シ ものの仕組みと働き 身近な生活の中で,ものの仕組みなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近にあるものの仕組みや働きが分かり,それらを表現しようとすること。
(イ) 身近にあるものの仕組みや働きについて知ること。
○3段階
(1) 目標
ア 活動や体験の過程において,自分自身,身近な人々,社会及び自然の特徴やよさ,それらの関わりに気付くとともに,生活に必要な習慣や技能を身に付けるようにする。
イ 自分自身や身の回りの生活のことや,身近な人々,社会及び自然と自分との関わりについて理解し,考えたことを表現することができるようにする。
ウ 自分のことに取り組んだり,身近な人々,社会及び自然に自ら働きかけ, 意欲や自信をもって学んだり,生活を豊かにしようとしたりする態度を養う。
(2) 内容
ア 基本的生活習慣 身の回りの整理や身なりなどの基本的生活習慣や日常生活に役立つことに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 必要な身辺処理や集団での基本的生活習慣が分かり,日常生活に役立てようとすること。
(イ) 日常生活に必要な身辺処理等に関する知識や技能を身に付けること。
イ 安 全 交通安全や避難訓練等の安全や防災に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活の安全や防災に関心をもち,安全な生活をするよう心がけること。
(イ) 安全や防災に関わる知識や技能を身に付けること。
ウ 日課・予定 一週間程度の予定,学校行事や家庭の予定などに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活の日課・予定が分かり,およその予定を考えながら,見通しをもって行動しようとすること。
(イ) 日課や身近な予定を立てるために必要な知識や技能を身に付けること。
エ 遊び 日常生活の中での遊びに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活の遊びで,友達と関わりをもち,きまりを守ったり,遊びを工夫し発展させたりして,仲良く遊ぼうとすること。
(イ) きまりのある遊びや友達と仲良く遊ぶことなどの知識や技能を身に付けること。
オ 人との関わり 身近なことを教師や友達と話すことなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な人と自分との関わりが分かり,一人で簡単な応対などをしようとすること。
(イ) 身近な人との簡単な応対などをするための知識や技能を身に付けること。
カ 役割 様々な集団や地域での役割に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 様々な集団活動に進んで参加し,簡単な役割を果たそうとすること。
(イ) 集団の中での簡単な役割を果たすための知識や技能を身に付けること。
キ 手伝い・仕事 自分から調理や製作などの様々な手伝いをすることや学級の備品等の整理などに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活の手伝いや仕事を進んでしようとすること。
(イ) 手伝いや仕事をするための知識や技能を身に付けること。
ク 金銭の扱い 価格に応じて必要な貨幣を組み合わせるなどの金銭に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活の中で,金銭の価値が分かり扱いに慣れること。
(イ) 金銭の扱い方などの知識や技能を身に付けること。
ケ きまり 学校のきまりや公共の場でのマナー等に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活の簡単なきまりやマナーが分かり,それらを守って行動しようとすること。
(イ) 簡単なきまりやマナーに関する知識や技能を身に付けること。
コ 社会の仕組みと公共施設 自分の地域や周辺の地理などの社会の様子,警察署や消防署などの公共施設に関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活に関わりのある社会の仕組みや公共施設が分かり,それらを表現すること。
(イ) 日常生活に関わりのある社会の仕組みや公共施設などを知ったり,活用したりすること。
サ 生命・自然 身近にいる昆虫,魚,小鳥の飼育や草花などの栽培及び四季の変化や天体の動きなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活に関わりのある生命や自然の特徴や変化が分かり,それらを表現すること。
(イ) 日常生活に関わりのある生命や自然について関心をもって調べること。
シ ものの仕組みと働き 日常生活の中で,ものの仕組みなどに関わる学習活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 日常生活の中で,ものの仕組みや働きが分かり,それらを表現すること。
(イ) ものの仕組みや働きに関して関心をもって調べること。
3 指導計画の作成と内容の取扱い
(1) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 年間や,単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,児童が具体的な場面で実際的な活動を通して,自分と身近な社会や自然との関わりについての関心を深められるようにすること。
イ 各教科等との関連を図り,指導の効果を高めるようにするとともに,中学部の社会科,理科及び職業・家庭科の学習を見据え,系統的・発展的に指導できるようにすること。
ウ 2の各段階の内容のサについては,動物や植物への関わり方が深まるよう継続的な飼育,栽培を行うなど工夫すること。
エ 入学当初においては,幼児期における遊びを通した総合的な学びから他教科等における学習に円滑に移行し,主体的に自己を発揮しながら,より自覚的な学びに向かうことが可能となるようにすること。
オ 自分自身の生活や成長を振り返る活動を通して,自分でできるようになったこと,役割が増えたことなどが分かるとともに,これまでの生活や成長を支えてくれた人々への感謝の気持ちと,これからの意欲的な取り組みにより,更に成長できるようにすること。
(2) 2の各段階の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
ア 具体的な活動や体験を行うに当たっては,日々の日課に即して,実際的な指導ができるようにすること。
イ 身近な人々,社会及び自然に関する活動の楽しさを味わうとともに,それらを通して気付いたことや楽しかったことなどについて,多様な方法により表現し,考えることができるようにすること。
ウ 具体的な活動や体験を通して気付いたことを基に考えることができるようにするため,見付ける,比べる,たとえる,試す,見通す,工夫するなどの多様な学習活動を行うようにすること。
エ 2の各段階の内容のクは,算数科との関連を図りながら,実際的な指導ができるようにすること。
オ 具体的な活動や体験を行うに当たっては,身近な幼児,高齢者など多様な人々と触れ合うことができるようにすること。
〔国語〕
1 目標 言葉による見方・考え方を働かせ,言語活動を通して,国語で理解し表現する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 日常生活に必要な国語について,その特質を理解し使うことができるようにする。
(2) 日常生活における人との関わりの中で伝え合う力を身に付け,思考力や想像力を養う。
(3) 言葉で伝え合うよさを感じるとともに,言語感覚を養い,国語を大切にしてその能力の向上を図る態度を養う。
2 各段階の目標及び内容
○1段階
(1) 目標
ア 日常生活に必要な身近な言葉が分かり使うようになるとともに,いろいろな言葉や我が国の言語文化に触れることができるようにする。
イ 言葉をイメージしたり,言葉による関わりを受け止めたりする力を養い, 日常生活における人との関わりの中で伝え合い,自分の思いをもつことができるようにする。
ウ 言葉で表すことやそのよさを感じるとともに,言葉を使おうとする態度を養う。
(2) 内容
〔知識及び技能〕
ア 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な人の話し掛けに慣れ,言葉が事物の内容を表していることを感じること。
(イ) 言葉のもつ音やリズムに触れたり,言葉が表す事物やイメージに触れたりすること。
イ 我が国の言語文化に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 昔話などについて,読み聞かせを聞くなどして親しむこと。
(イ) 遊びを通して,言葉のもつ楽しさに触れること。
(ウ) 書くことに関する次の事項を理解し使うこと。
㋐ いろいろな筆記具に触れ,書くことを知ること。
㋑ 筆記具の持ち方や,正しい姿勢で書くことを知ること。
(エ) 読み聞かせに注目し,いろいろな絵本などに興味をもつこと。
〔思考力,判断力,表現力等〕
A 聞くこと・話すこと 聞くこと・話すことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師の話や読み聞かせに応じ,音声を模倣したり,表情や身振り,簡単な話し言葉などで表現したりすること。
イ 身近な人からの話し掛けに注目したり,応じて答えたりすること。
ウ 伝えたいことを思い浮かべ,身振りや音声などで表すこと。
B 書くこと 書くことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 身近な人との関わりや出来事について,伝えたいことを思い浮かべたり, 選んだりすること。
イ 文字に興味をもち,書こうとすること。
C 読むこと 読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に絵本などを見て,示された身近な事物や生き物などに気付き, 注目すること。
イ 絵本などを見て,知っている事物や出来事などを指さしなどで表現すること。
ウ 絵や矢印などの記号で表された意味に応じ,行動すること。
エ 絵本などを見て,次の場面を楽しみにしたり,登場人物の動きなどを模倣したりすること。
○2段階
(1) 目標
ア 日常生活に必要な身近な言葉を身に付けるとともに,いろいろな言葉や我が国の言語文化に触れることができるようにする。
イ 言葉が表す事柄を想起したり受け止めたりする力を養い,日常生活における人との関わりの中で伝え合い,自分の思いをもつことができるようにする。
ウ 言葉がもつよさを感じるとともに,読み聞かせに親しみ,言葉でのやり取りを聞いたり伝えたりしようとする態度を養う。
(2) 内容
〔知識及び技能〕
ア 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な人の話し掛けや会話などの話し言葉に慣れ,言葉が,気持ちや要求を表していることを感じること。
(イ) 日常生活でよく使われている平仮名を読むこと。
(ウ) 身近な人との会話を通して,物の名前や動作など,いろいろな言葉の種類に触れること。
イ 我が国の言語文化に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 昔話や童謡の歌詞などの読み聞かせを聞いたり,言葉などを模倣したりするなどして,言葉の響きやリズムに親しむこと。
(イ) 遊びややり取りを通して,言葉による表現に親しむこと。
(ウ) 書くことに関する次の事項を理解し使うこと。
㋐ いろいろな筆記具を用いて,書くことに親しむこと。
㋑ 写し書きやなぞり書きなどにより,筆記具の正しい持ち方や書くときの正しい姿勢など,書写の基本を身に付けること。
(エ) 読み聞かせに親しんだり,文字を拾い読みしたりして,いろいろな絵本や図鑑などに興味をもつこと。
〔思考力,判断力,表現力等〕
A 聞くこと・話すこと 聞くこと・話すことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 身近な人の話に慣れ,簡単な事柄と語句などを結び付けたり,語句などから事柄を思い浮かべたりすること。
イ 簡単な指示や説明を聞き,その指示等に応じた行動をすること。
ウ 体験したことなどについて,伝えたいことを考えること。
エ 挨拶をしたり,簡単な台詞などを表現したりすること。
B 書くこと 書くことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 経験したことのうち身近なことについて,写真などを手掛かりにして,伝えたいことを思い浮かべたり,選んだりすること。
イ 自分の名前や物の名前を文字で表すことができることを知り,簡単な平仮名をなぞったり,書いたりすること。
C 読むこと 読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に絵本などを見て,登場するものや動作などを思い浮かべること。
イ 教師と一緒に絵本などを見て,時間の経過などの大体を捉えること。
ウ 日常生活でよく使われている表示などの特徴に気付き,読もうとしたり, 表された意味に応じた行動をしたりすること。
エ 絵本などを見て,好きな場面を伝えたり,言葉などを模倣したりすること。
○3段階
(1) 目標
ア 日常生活に必要な国語の知識や技能を身に付けるとともに,我が国の言語文化に触れ,親しむことができるようにする。
イ 出来事の順序を思い出す力や感じたり想像したりする力を養い,日常生活における人との関わりの中で伝え合う力を身に付け,思い付いたり考えたりすることができるようにする。
ウ 言葉がもつよさを感じるとともに,図書に親しみ,思いや考えを伝えたり受け止めたりしようとする態度を養う。
(2) 内容
〔知識及び技能〕
ア 言葉の特徴や使い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近な人との会話や読み聞かせを通して,言葉には物事の内容を表す働きがあることに気付くこと。
(イ) 姿勢や口形に気を付けて話すこと。
(ウ) 日常生活でよく使う促音,長音などが含まれた語句,平仮名,片仮名,漢字の正しい読み方を知ること。
(エ) 言葉には,意味による語句のまとまりがあることに気付くこと。
(オ) 文の中における主語と述語との関係や助詞の使い方により,意味が変わることを知ること。
(カ) 正しい姿勢で音読すること。
イ 話や文章の中に含まれている情報の扱い方に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 物事の始めと終わりなど,情報と情報との関係について理解すること。
(イ) 図書を用いた調べ方を理解し使うこと。
ウ 我が国の言語文化に関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 昔話や神話・伝承などの読み聞かせを聞き,言葉の響きやリズムに親しむこと。
(イ) 出来事や経験したことを伝え合う体験を通して,いろいろな語句や文の表現に触れること。
(ウ) 書くことに関する次の事項を理解し使うこと。
㋐ 目的に合った筆記具を選び,書くこと。
㋑ 姿勢や筆記具の持ち方を正しくし,平仮名や片仮名の文字の形に注意しながら丁寧に書くこと。
(エ) 読み聞かせなどに親しみ,いろいろな絵本や図鑑があることを知ること。
〔思考力,判断力,表現力等〕
A 聞くこと・話すこと 聞くこと・話すことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 絵本の読み聞かせなどを通して,出来事など話の大体を聞き取ること。
イ 経験したことを思い浮かべ,伝えたいことを考えること。
ウ 見聞きしたことなどのあらましや自分の気持ちなどについて思い付いたり,考えたりすること。
エ 挨拶や電話の受け答えなど,決まった言い方を使うこと。
オ 相手に伝わるよう,発音や声の大きさに気を付けること。
カ 相手の話に関心をもち,自分の思いや考えを相手に伝えたり,相手の思いや考えを受け止めたりすること。
B 書くこと 書くことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 身近で見聞きしたり,経験したりしたことについて書きたいことを見付け, その題材に必要な事柄を集めること。
イ 見聞きしたり,経験したりしたことから,伝えたい事柄の順序を考えること。
ウ 見聞きしたり,経験したりしたことについて,簡単な語句や短い文を書くこと。
エ 書いた語句や文を読み,間違いを正すこと。
オ 文などに対して感じたことを伝えること。
C 読むこと 読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 絵本や易しい読み物などを読み,挿絵と結び付けて登場人物の行動や場面の様子などを想像すること。
イ 絵本や易しい読み物などを読み,時間的な順序など内容の大体を捉えること。
ウ 日常生活で必要な語句や文,看板などを読み,必要な物を選んだり行動したりすること。
エ 登場人物になったつもりで,音読したり演じたりすること。
3 指導計画の作成と内容の取扱い
(1) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,言葉による見方・考え方を働かせ,言語活動を通して,言葉の特徴や使い方などを身に付け自分の思いや考えを深める学習の充実を図ること。
イ 2の各段階の内容の〔知識及び技能〕に示す事項については,〔思考力, 判断力,表現力等〕に示す事項の指導を通して指導することを基本とすること。
ウ 2の各段階の内容の〔思考力,判断力,表現力等〕の「A聞くこと・話すこと」に関する指導に配当する授業時数は,児童の言語発達の状態を考慮し,適切に定めること。また,音声言語のための教材を積極的に活用するなどして,指導の効果を高めるよう工夫すること。
エ 2の各段階の内容の〔思考力,判断力,表現力等〕の「B書くこと」に関する指導に配当する授業時数は,児童の運動の能力や手先の器用さなどを考慮し,適切に定めること。また,書き表す内容や方法については,個に応じて適切に選択すること。
オ 2の各段階の内容の〔思考力,判断力,表現力等〕の「C読むこと」に関する指導に配当する授業時数は,児童の言語発達の状態を考慮し,適切に定めること。また,身近な題材を中心に段階的に様々な題材や文章に触れる機会を設けること。
(2) 2の各段階の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
ア 2の各段階の内容のうち,文字に関する事項については,次のとおり取り扱うこと。
(ア) 平仮名及び片仮名を読み,書くとともに,片仮名で書く語の種類を知り,文や文章の中で使うことができるよう指導を工夫すること。
(イ) 日常生活や他教科等で必要な漢字を読み,文や文章の中で使うなど, 適切に指導内容を設定し,指導すること。
(ウ) 平仮名,片仮名の読み書きが身に付き,字形を取ることができるなどの児童の学習状況に応じて,ローマ字を取り扱うこともできること。
イ 2の内容の指導に当たっては,学校図書館などを目的をもって計画的に利用し,児童が図書に親しむことができるよう配慮すること。
ウ 教材については,次の事項に留意すること。
(ア) 児童の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じ,興味・関心のある題材や生活に関連する身近な題材を中心に扱いながら,徐々に様々な種類や形式の文,文章に触れる機会を設けること。その際,児童が自分の考えや気持ちを伝える活動を重視すること。
(イ) 読み物教材は,場面の切り替えや筋の移り変わりが捉えやすい題材を選ぶようにすること。
〔算数〕
1 目標 数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通して,数学的に考える資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 数量や図形などについての基礎的・基本的な概念や性質などに気付き理解するとともに,日常の事象を数量や図形に注目して処理する技能を身に付けるようにする。
(2) 日常の事象の中から数量や図形を直感的に捉える力,基礎的・基本的な数量や図形の性質などに気付き感じ取る力,数学的な表現を用いて事象を簡潔・明瞭・的確に表したり柔軟に表したりする力を養う。
(3) 数学的活動の楽しさに気付き,関心や興味をもち,学習したことを結び付けてよりよく問題を解決しようとする態度,算数で学んだことを学習や生活に活用しようとする態度を養う。
2 各段階の目標及び内容
○1段階
(1) 目標
A 数量の基礎
ア 身の回りのものに気付き,対応させたり,組み合わせたりすることなどについての技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りにあるもの同士を対応させたり,組み合わせたりするなど, 数量に関心をもって関わる力を養う。
ウ 数量や図形に気付き,算数の学習に関心をもって取り組もうとする態度を養う。
B 数と計算
ア ものの有無や3までの数的要素に気付き,身の回りのものの数に関心をもって関わることについての技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りのものの有無や数的要素に注目し,数を直感的に捉えたり, 数を用いて表現したりする力を養う。
ウ 数量に気付き,算数の学習に関心をもって取り組もうとする態度を養う。
C 図形
ア 身の回りのものの上下や前後,形の違いに気付き,違いに応じて関わることについての技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りのものの形に注目し,同じ形を捉えたり,形の違いを捉えたりする力を養う。
ウ 図形に気付き,算数の学習に関心をもって取り組もうとする態度を養う。
D 測定
ア 身の回りにあるものの量の大きさに気付き,量の違いについての感覚を養うとともに,量に関わることについての技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りにあるものの大きさや長さなどの量の違いに注目し,量の大きさにより区別する力を養う。
ウ 数量や図形に気付き,算数の学習に関心をもって取り組もうとする態度を養う。
(2) 内容
A 数量の基礎
ア 具体物に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 具体物に気付いて指を差したり,つかもうとしたり,目で追ったりすること。
㋑ 目の前で隠されたものを探したり,身近にあるものや人の名を聞いて指を差したりすること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 対象物に注意を向け,対象物の存在に注目し,諸感覚を協応させながら捉えること。
イ ものとものとを対応させることに関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ものとものとを対応させて配ること。
㋑ 分割した絵カードを組み合わせること。
㋒ 関連の深い絵カードを組み合わせること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ ものとものとを関連付けることに注意を向け,ものの属性に注目し,仲間であることを判断したり,表現したりすること。
B 数と計算
ア 数えることの基礎に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ものの有無に気付くこと。
㋑ 目の前のものを,1個,2個,たくさんで表すこと。
㋒ 5までの範囲で数唱をすること。
㋓ 3までの範囲で具体物を取ること。
㋔ 対応させてものを配ること。
㋕ 形や色,位置が変わっても,数は変わらないことについて気付くこと。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数詞とものとの関係に注目し,数のまとまりや数え方に気付き, それらを学習や生活で生かすこと。
C 図形
ア ものの類別や分類・整理に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 具体物に注目して指を差したり,つかもうとしたり,目で追ったりすること。
㋑ 形を観点に区別すること。
㋒ 形が同じものを選ぶこと。
㋓ 似ている二つのものを結び付けること。
㋔ 関連の深い一対のものや絵カードを組み合わせること。
㋕ 同じもの同士の集合づくりをすること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 対象物に注意を向け,対象物の存在に気付き,諸感覚を協応させながら具体物を捉えること。
㋑ ものの属性に着目し,様々な情報から同質なものや類似したものに気付き,日常生活の中で関心をもつこと。
㋒ ものとものとの関係に注意を向け,ものの属性に気付き,関心をもって対応しながら,表現する仕方を見つけ出し,日常生活で生かすこと。
D 測定
ア 身の回りにある具体物のもつ大きさに関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 大きさや長さなどを,基準に対して同じか違うかによって区別すること。
㋑ ある・ない,大きい・小さい,多い・少ない,などの用語に注目して表現すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 大小や多少等で区別することに関心をもち,量の大きさを表す用語に注目して表現すること。
〔数学的活動〕
ア 内容の「A数量の基礎」,「B数と計算」,「C図形」及び「D測定」に示す学習については,次のような数学的活動に取り組むものとする。
(ア) 身の回りの事象を観察したり,具体物を操作したりして,数量や形に関わる活動
(イ) 日常生活の問題を取り上げたり算数の問題を具体物などを用いて解決したりして,結果を確かめる活動
○2段階
(1) 目標
A 数と計算
ア 10 までの数の概念や表し方について分かり,数についての感覚をもつとともに,ものと数との関係に関心をもって関わることについての技能を身に付けるようにする。
イ 日常生活の事象について,ものの数に着目し,具体物や図などを用いながら数の数え方を考え,表現する力を養う。
ウ 数量に関心をもち,算数で学んだことの楽しさやよさを感じながら興味をもって学ぶ態度を養う。
B 図形
ア 身の回りのものの形に着目し,集めたり,分類したりすることを通して,図形の違いが分かるようにするための技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りのものの形に関心をもち,分類したり,集めたりして,形の性質に気付く力を養う。
ウ 図形に関心をもち,算数で学んだことの楽しさやよさを感じながら興味をもって学ぶ態度を養う。
C 測定
ア 身の回りにある具体物の量の大きさに注目し,量の大きさの違いが分かるとともに,二つの量の大きさを比べることについての技能を身に付けるようにする。
イ 量に着目し,二つの量を比べる方法が分かり,一方を基準にして他方と比べる力を養う。
ウ 数量や図形に関心をもち,算数で学んだことの楽しさやよさを感じながら興味をもって学ぶ態度を養う。
D データの活用
ア 身の回りのものや身近な出来事のつながりに関心をもち,それを簡単な絵や記号などを用いた表やグラフで表したり,読み取ったりする方法についての技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りのものや身近な出来事のつながりなどの共通の要素に着目し,簡単な表やグラフで表現する力を養う。
ウ 数量や図形に関心をもち,算数で学んだことの楽しさやよさを感じながら興味をもって学ぶ態度を養う。
(2) 内容
A 数と計算
ア 10 までの数の数え方や表し方,構成に関わる数学的活動を通して, 次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ものとものとを対応させることによって,ものの個数を比べ,同等・多少が分かること。
㋑ ものの集まりと対応して,数詞が分かること。
㋒ ものの集まりや数詞と対応して数字が分かること。
㋓ 個数を正しく数えたり書き表したりすること。
㋔ 二つの数を比べて数の大小が分かること。
㋕ 数の系列が分かり,順序や位置を表すのに数を用いること。
㋖ 0の意味について分かること。
㋗ 一つの数を二つの数に分けたり,二つの数を一つの数にまとめたりして表すこと。
㋘ 具体的な事物を加えたり,減らしたりしながら,集合数を一つの数と他の数と関係付けてみること。
㋙ 10 の補数が分かること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数詞と数字,ものとの関係に着目し,数の数え方や数の大きさの比べ方,表し方について考え,それらを学習や生活で興味をもって生かすこと。
B 図形
ア ものの分類に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 色や形,大きさに着目して分類すること。
㋑ 身近なものを目的,用途及び機能に着目して分類すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ ものを色や形,大きさ,目的,用途及び機能に着目し,共通点や相違点について考えて,分類する方法を日常生活で生かすこと。
イ 身の回りにあるものの形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 身の回りにあるものの形に関心をもち,丸や三角,四角という名称を知ること。
㋑ 縦や横の線,十字,△や□をかくこと。
㋒ 大きさや色など属性の異なるものであっても形の属性に着目して,分類したり,集めたりすること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 身の回りにあるものの形に関心を向け,丸や三角,四角を考えながら分けたり,集めたりすること。
C 測定
ア 身の回りにある具体物の量の大きさに注目し,二つの量の大きさに関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 長さ,重さ,高さ及び広さなどの量の大きさが分かること。
㋑ 二つの量の大きさについて,一方を基準にして相対的に比べること。
㋒ 長い・短い,重い・軽い,高い・低い及び広い・狭いなどの用語が分かること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 長さ,重さ,高さ及び広さなどの量を,一方を基準にして比べることに関心をもったり,量の大きさを用語を用いて表現したりすること。
D データの活用
ア ものの分類に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 身近なものを目的,用途,機能に着目して分類すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 身近なものの色や形,大きさ,目的及び用途等に関心を向け,共通点や相違点を考えながら,興味をもって分類すること。
イ 同等と多少に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ものとものとを対応させることによって,ものの同等や多少が分かること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 身の回りにあるものの個数に着目して絵グラフなどに表し,多少を読み取って表現すること。
ウ ○×を用いた表に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 身の回りの出来事から○×を用いた簡単な表を作成すること。
㋑ 簡単な表で使用する○×の記号の意味が分かること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 身の回りの出来事を捉え,○×を用いた簡単な表で表現すること。
〔数学的活動〕
ア 内容の「A数と計算」,「B図形」,「C測定」及び「Dデータの活用」に示す学習については,次のような数学的活動に取り組むものとする。
(ア) 身の回りの事象を観察したり,具体物を操作したりする活動
(イ) 日常生活の問題を具体物などを用いて解決したり結果を確かめたりする活動
(ウ) 問題解決した過程や結果を,具体物などを用いて表現する活動
○3段階
(1) 目標
A 数と計算
ア 100 までの数の概念や表し方について理解し,数に対する感覚を豊かにするとともに,加法,減法の意味について理解し,これらの簡単な計算ができるようにすることについての技能を身に付けるようにする。
イ 日常の事象について,ものの数に着目し,具体物や図などを用いながら数の数え方や計算の仕方を考え,表現する力を養う。
ウ 数量の違いを理解し,算数で学んだことのよさや楽しさを感じながら学習や生活に活用しようとする態度を養う。
B 図形
ア 身の回りのものの形の観察などの活動を通して,図形についての感覚を豊かにするとともに,ものについて,その形の合同,移動,位置,機能及び角の大きさの意味に関わる基礎的な知識を理解することなどについての技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りのものの形に着目し,ぴったり重なる形,移動,ものの位置及び機能的な特徴等について具体的に操作をして考える力を養う。
ウ 図形や数量の違いを理解し,算数で学んだことのよさや楽しさを感じながら学習や生活に活用しようとする態度を養う。
C 測定
ア 身の回りにある長さや体積などの量の単位と測定の意味について理解し,量の大きさについての感覚を豊かにするとともに,測定することなどについての技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りにある量の単位に着目し,目的に応じて量を比較したり,量の大小及び相等関係を表現したりする力を養う。
ウ 数量や図形の違いを理解し,算数で学んだことのよさや楽しさを感じながら学習や生活に活用しようとする態度を養う。
D データの活用
ア 身の回りにある事象を,簡単な絵や図を用いて整理したり,記号に置き換えて表したりしながら,読み取り方について理解することについての技能を身に付けるようにする。
イ 身の回りの事象を,比較のために簡単な絵や図に置き換えて簡潔に表現したり,データ数を記号で表現したりして,考える力を養う。
ウ 数量や図形の違いを理解し,算数で学んだことのよさや楽しさを感じながら学習や生活に活用しようとする態度を養う。
(2) 内容
A 数と計算
ア 100 までの整数の表し方に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 20 までの数について,数詞を唱えたり,個数を数えたり書き表したり,数の大小を比べたりすること。
㋑ 100 までの数について,数詞を唱えたり,個数を数えたり書き表したり,数の系列を理解したりすること。
㋒ 数える対象を2ずつや5ずつのまとまりで数えること。
㋓ 数を 10 のまとまりとして数えたり,10 のまとまりと端数に分けて数えたり書き表したりすること。
㋔ 具体物を分配したり等分したりすること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 数のまとまりに着目し,数の数え方や数の大きさの比べ方,表し方について考え,学習や生活で生かすこと。
イ 整数の加法及び減法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 加法が用いられる合併や増加等の場合について理解すること。
㋑ 加法が用いられる場面を式に表したり,式を読み取ったりすること。
㋒ 1位数と1位数との加法の計算ができること。
㋓ 1位数と2位数との和が 20 までの加法の計算ができること。
㋔ 減法が用いられる求残や減少等の場合について理解すること。
㋕ 減法が用いられる場面を式に表したり,式を読み取ったりすること。
㋖ 20 までの数の範囲で減法の計算ができること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 日常の事象における数量の関係に着目し,計算の意味や計算の仕方を見付け出したり,学習や生活で生かしたりすること。
B 図形
ア 身の回りにあるものの形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ものの形に着目し,身の回りにあるものの特徴を捉えること。
㋑ 具体物を用いて形を作ったり分解したりすること。
㋒ 前後,左右,上下など方向や位置に関する言葉を用いて,ものの位置を表すこと。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 身の回りにあるものから,いろいろな形を見付けたり,具体物を用いて形を作ったり分解したりすること。
㋑ 身の回りにあるものの形を図形として捉えること。
㋒ 身の回りにあるものの形の観察などをして,ものの形を認識したり,形の特徴を捉えたりすること。
イ 角の大きさに関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 傾斜をつくると角ができることを理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 傾斜が変化したときの斜面と底面の作り出す開き具合について, 大きい・小さいと表現すること。
C 測定
ア 身の回りのものの量の単位と測定に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 長さ,広さ,かさなどの量を直接比べる方法について理解し,比較すること。
㋑ 身の回りにあるものの大きさを単位として,その幾つ分かで大きさを比較すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 身の回りのものの長さ,広さ及びかさについて,その単位に着目して大小を比較したり,表現したりすること。
イ 時刻や時間に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ 日常生活の中で時刻を読むこと。
㋑ 時間の単位(日,午前,午後,時,分)について知り,それらの関係を理解すること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 時刻の読み方を日常生活に生かして,時刻と生活とを結び付けて表現すること。
D データの活用
ア 身の回りにある事象を簡単な絵や図,記号に置き換えることに関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 次のような知識及び技能を身に付けること。
㋐ ものとものとの対応やものの個数について,簡単な絵や図に表して整理したり,それらを読んだりすること。
㋑ 身の回りにあるデータを簡単な記号に置き換えて表し,比較して読み取ること。
(イ) 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
㋐ 個数の把握や比較のために簡単な絵や図,記号に置き換えて簡潔に表現すること。
〔数学的活動〕
ア 内容の「A数と計算」,「B図形」,「C測定」及び「Dデータの活用」に示す学習については,次のような数学的活動に取り組むものとする。
(ア) 身の回りの事象を観察したり,具体物を操作したりして,算数に主体的に関わる活動
(イ) 日常生活の事象から見いだした算数の問題を,具体物,絵図,式などを用いて解決し,結果を確かめる活動
(ウ) 問題解決した過程や結果を,具体物や絵図,式などを用いて表現し,伝え合う活動
3 指導計画の作成と内容の取扱い
(1) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 単元など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育むべき資質・能力の育成に向けて,数学的活動を通して,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,数学的な見方・考え方を働かせながら, 日常の事象を数理的に捉え,算数の問題を見いだし,問題を自立的,協働的に...
イ 数量や図形についての基礎的な能力の維持や向上を図るため,適宜練習の機会を設けて計画的に指導すること。また,段階間の指導内容を円滑に接続させるため,適切な反復による学習を進めるようにすること。
ウ 2の内容の「A数と計算(1段階はB)」,「B図形(1段階はC)」,「C測定(1段階はD)」及び「Dデータの活用(1段階はA「数量の基礎」)」の指導の間の関連を図ること。
(2) 2の各段階の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
ア 思考力,判断力,表現力等を育成するため,各段階の内容の指導に当たっしたり,互いに自分の考えを表現し伝え合ったりするなどの学習活動を積極的に取り入れるようにすること。
イ 「A数と計算(1段階はB)」の指導に当たっては,具体物などの教具を適宜用いて,数と計算についての意味の理解を深めるよう留意すること。
ウ 1段階の内容に示す事項については,次の(ア)から(ウ)までに留意するものとする。
(ア) 内容の「A数量の基礎」のアの(ア)の㋐及び㋑,イの㋐に示す事項については,内容の「C図形」のアの(ア)の㋐から㋕まで及び(イ)の㋐から㋒までの基礎的な事項として関連付けながら取り上げること。
(イ) 内容の「A数量の基礎」のイについては,分割した絵カードや関連の深い絵カードを組み合わせるなど,初歩的な分析や総合について取り扱うものとする。
(ウ) 内容の「C図形」のアの(ア)の㋐については,様々な情報のうちから,必要な情報のみを取り出し,他を捨象することを取り扱うものとする。また,㋑から㋕までの類別や分類・整理につながるよう配慮するものとする。
エ 2段階の内容に示す事項については,次の(ア)から(ウ)までに留意するものとする。
(ア) 内容の「A数と計算」の指導に当たっては,次の㋐及び㋑についての金銭の価値に親しむことを取り扱うものとする。
㋐ 金種を用いる。
㋑ 様々な種類の貨幣のもつ価値を知る。
(イ) 内容の「B図形」のアの(ア)の㋑については,相違点や類似点に着目して分類することを取り扱うものとする。
(ウ) 内容の「Dデータの活用」のアの(ア)の㋐については,分類してまとめたもの同士の数量に着目できるよう配慮するものとする。
オ 3段階の内容に示す事項については,次の(ア)から(オ)までに留意するものとする。
(ア) 内容の「A数と計算」の指導に当たっては,次の㋐についての金銭の価値に親しむことを取り扱うものとする。
㋐ 金種の理解
a 金種を用いる。
b 様々な種類の貨幣のもつ価値を理解する。
c おつりを扱うこと。
(イ) 内容の「B図形」の指導に当たっては,次の㋐の基礎的事項と関連付けながら取り上げること。
㋐ 大きさとしての角の理解
a 身の回りにある直角を紙に写し取ったり,紙粘土でつくったりして「形としての角」を抽出する。
b 角度を変えるなどの操作を通して「大きさとしての角」を実感できるようにする。
(ウ) 内容の「C測定」の指導に当たっては,次の㋐から㋒までの基礎的な事項と関連付けながら取り上げること。
㋐ 量の保存性に対する理解
a 量を他の位置に移すことや分割していくつかに分けること,また, そのときに見かけの形が変わることなどを体験できるようにする。
b 見かけの形を元に戻したときに量の大きさが変わっていないということから,保存性について確かめるようにする。
㋑ 量の性質の理解
a 量の概念を理解し,豊かにするために,「量の比較性」,「量の測定性」,「量の加法性」に関わる体験を重視する。
㋒ 時計の理解
a アナログ時計の長針と短針とを区別して捉えることができるようにする。
b アナログ時計の時は短針で決まること,分は長針が指す目盛りで決まることを理解できるようにする。
(エ) 内容の「C測定」のイの(ア)については,直接的な表示により時刻に関心をもちやすいデジタル方式を取り扱うことができるよう配慮するものとする。
(オ) 内容の「C測定」のイ及び「Dデータの活用」のアの(ア)の㋐については, 児童の日常生活に関連する学習と関連付けながら取り上げること。
(3) 数学的活動の指導に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 数学的活動は,基礎的・基本的な知識及び技能を確実に身に付けたり,思考力,判断力,表現力等を高めたり,算数を学ぶことの楽しさを実感したりするために,重要な役割を果たすものであることから,2の内容の「A数と計算(1段階はB)」,「B図形(1段階はC)」,「C測定(1段階はD)」及び...
イ 数学的活動を楽しめるようにするとともに,算数を生活に活用することなどについて実感する機会を設けること。
〔音楽〕
1 目標 表現及び鑑賞の活動を通して,音楽的な見方・考え方を働かせ,生活の中の音や音楽に興味や関心をもって関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 曲名や曲想と音楽のつくりについて気付くとともに,感じたことを音楽表現するために必要な技能を身に付けるようにする。
(2) 感じたことを表現することや,曲や演奏の楽しさを見いだしながら,音や音楽の楽しさを味わって聴くことができるようにする。
(3) 音や音楽に楽しく関わり,協働して音楽活動をする楽しさを感じるとともに,身の回りの様々な音楽に親しむ態度を養い,豊かな情操を培う。
2 各段階の目標及び内容
○1段階
(1) 目標
ア 音や音楽に注意を向けて気付くとともに,関心を向け,音楽表現を楽しむために必要な身体表現,器楽,歌唱,音楽づくりにつながる技能を身に付けるようにする。
イ 音楽的な表現を楽しむことや,音や音楽に気付きながら関心や興味をもって聴くことができるようにする。
ウ 音や音楽に気付いて,教師と一緒に音楽活動をする楽しさを感じるとともに,音楽経験を生かして生活を楽しいものにしようとする態度を養う。
(2) 内容
A 表現
ア 音楽遊びの活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 音や音楽遊びについての知識や技能を得たり生かしたりしながら, 音や音楽を聴いて,自分なりに表そうとすること。
(イ) 表現する音や音楽に気付くこと。
(ウ) 思いに合った表現をするために必要な次の㋐から㋒までの技能を身に付けること。
㋐ 音や音楽を感じて体を動かす技能
㋑ 音や音楽を感じて楽器の音を出す技能
㋒ 音や音楽を感じて声を出す技能
B 鑑賞
ア 音楽遊びの活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 音や音楽遊びについての知識や技能を得たり生かしたりしながら, 音や音楽を聴いて,自分なりの楽しさを見付けようとすること。
(イ) 聴こえてくる音や音楽に気付くこと。
○2段階
(1) 目標
ア 曲名や曲想と簡単な音楽のつくりについて気付くとともに,音楽表現を楽しむために必要な身体表現,器楽,歌唱,音楽づくりの技能を身に付けるようにする。
イ 音楽表現を工夫することや,表現することを通じて,音や音楽に興味をもって聴くことができるようにする。
ウ 音や音楽に関わり,教師と一緒に音楽活動をする楽しさに興味をもちながら,音楽経験を生かして生活を明るく楽しいものにしようとする態度を養う。
(2) 内容
A 表現
ア 歌唱の活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 歌唱表現についての知識や技能を得たり生かしたりしながら,好きな歌ややさしい旋律の一部分を自分なりに歌いたいという思いをもつこと。
(イ) 次の㋐及び㋑について気付くこと。
㋐ 曲の特徴的なリズムと旋律
㋑ 曲名や歌詞に使われている特徴的な言葉
(ウ) 思いに合った表現をするために必要な次の㋐から㋒までの技能を身に付けること。
㋐ 範唱を聴いて,曲の一部分を模唱する技能
㋑ 自分の歌声に注意を向けて歌う技能
㋒ 教師や友達と一緒に歌う技能
イ 器楽の活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 器楽表現についての知識や技能を得たり生かしたりしながら,身近な打楽器などに親しみ音を出そうとする思いをもつこと。
(イ) 次の㋐及び㋑について気付くこと。
㋐ 拍や曲の特徴的なリズム
㋑ 楽器の音色の違い
(ウ) 思いに合った表現をするために必要な次の㋐から㋒までの技能を身に付けること。
㋐ 範奏を聴き,模倣をして演奏する技能
㋑ 身近な打楽器を演奏する技能
㋒ 教師や友達と一緒に演奏する技能
ウ 音楽づくりの活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 音楽づくりについての知識や技能を得たり生かしたりしながら,次の㋐及び㋑をできるようにすること。
㋐ 音遊びを通して,音の面白さに気付くこと。
㋑ 音や音楽で表現することについて思いをもつこと。
(イ) 次の㋐及び㋑について,それらが生み出す面白さなどに触れて気付くこと。
㋐ 声や身の回りの様々な音の特徴
㋑ 音のつなげ方の特徴
(ウ) 気付きを生かした表現や思いに合った表現をするために必要な次の㋐及び㋑の技能を身に付けること。
㋐ 音を選んだりつなげたりして,表現する技能
㋑ 教師や友達と一緒に簡単な音や音楽をつくる技能
エ 身体表現の活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身体表現についての知識や技能を得たり生かしたりしながら,簡単なリズムの特徴を感じ取り,体を動かすことについて思いをもつこと。
(イ) 次の㋐及び㋑について気付くこと。
㋐ 拍や曲の特徴的なリズム
㋑ 曲名と動きとの関わり
(ウ) 思いに合った動きで表現するために必要な次の㋐から㋒までの技能を身に付けること。
㋐ 示範を見て模倣したり,拍や特徴的なリズムを意識したりして手足や身体全体を動かす技能
㋑ 音や音楽を聴いて,手足や身体全体を自然に動かす技能
㋒ 教師や友達と一緒に体を動かす技能
B 鑑賞
ア 鑑賞の活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 鑑賞についての知識を得たり生かしたりしながら,身近な人の演奏を見たり,体の動きで表したりしながら聴くこと。
(イ) 身近な人の演奏に触れて,好きな音色や楽器の音を見付けること。
○3段階
(1) 目標
ア 曲名や曲想と音楽のつくりについて気付くとともに,音楽表現を楽しむために必要な身体表現,器楽,歌唱,音楽づくりの技能を身に付けるようにする。
イ 音楽表現に対する思いをもつことや,曲や演奏の楽しさを見いだしながら音楽を味わって聴くことができるようにする。
ウ 音や音楽に楽しく関わり,協働して音楽活動をする楽しさを感じながら, 身の回りの様々な音楽に興味をもつとともに,音楽経験を生かして生活を明るく潤いのあるものにしようとする態度を養う。
(2) 内容
A 表現
ア 歌唱の活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 歌唱表現についての知識や技能を得たり生かしたりしながら,歌唱表現に対する思いをもつこと。
(イ) 次の㋐及び㋑について気付くこと。
㋐ 曲の雰囲気と曲の速さや強弱との関わり
㋑ 曲名や歌詞に使われている言葉から受けるイメージと曲の雰囲気との関わり
(ウ) 思いに合った歌い方で歌うために必要な次の㋐から㋒までの技能を身に付けること。
㋐ 範唱を聴いて歌ったり,歌詞やリズムを意識して歌ったりする技能
㋑ 自分の歌声の大きさや発音などに気を付けて歌う技能
㋒ 教師や友達と一緒に声を合わせて歌う技能
イ 器楽の活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 器楽表現についての知識や技能を得たり生かしたりしながら,器楽表現に対する思いをもつこと。
(イ) 次の㋐及び㋑について気付くこと。
㋐ リズム,速度や強弱の違い
㋑ 演奏の仕方による楽器の音色の違い
(ウ) 思いに合った表現をするために必要な次の㋐から㋒までの技能を身に付けること。
㋐ 簡単な楽譜などを見てリズム演奏などをする技能
㋑ 身近な打楽器や旋律楽器を使って演奏する技能
㋒ 教師や友達の楽器の音を聴いて演奏する技能
ウ 音楽づくりの活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 音楽づくりについての知識や技能を得たり生かしたりしながら,次の㋐及び㋑をできるようにすること。
㋐ 音遊びを通して,音の面白さに気付いたり,音楽づくりの発想を得たりすること。
㋑ どのように音を音楽にしていくかについて思いをもつこと。
(イ) 次の㋐及び㋑について,それらが生み出す面白さなどと関わって気付くこと。
㋐ 声や身の回りの様々な音の特徴
㋑ 簡単なリズム・パターンの特徴
(ウ) 気付きや発想を生かした表現や,思いに合った表現をするために必要な次の㋐及び㋑の技能を身に付けること。
㋐ 音を選んだりつなげたりして表現する技能
㋑ 教師や友達と一緒に音楽の仕組みを用いて,簡単な音楽をつくる技能
エ 身体表現の活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身体表現についての知識や技能を得たり生かしたりしながら,簡単なリズムや旋律の特徴,歌詞を感じ取り,体を動かすことについて思いをもつこと。
(イ) 次の㋐及び㋑の関わりについて気付くこと。
㋐ 曲のリズム,速度,旋律
㋑ 曲名,拍やリズムを表す言葉やかけ声,歌詞の一部
(ウ) 思いに合った体の動きで表現するために必要な次の㋐から㋒までの技能を身に付けること。
㋐ 示範を見たり,拍やリズム,旋律を意識したりして,身体表現をする技能
㋑ 音や音楽を聴いて,様々な体の動きで表現する技能
㋒ 教師や友達と一緒に体を使って表現する技能
B 鑑 賞
ア 鑑賞の活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 鑑賞についての知識を得たり生かしたりしながら,曲や演奏の楽しさを見いだして聴くこと。
(イ) 曲想や楽器の音色,リズムや速度,旋律の特徴に気付くこと。
〔共通事項〕
(1) 「A表現」及び「B鑑賞」の指導を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 音楽を形づくっている要素を聴き取り,それらの働きが生み出すよさや面白さ,美しさを感じ取りながら,聴き取ったことと感じとったこととの関わりについて考えること。
イ 絵譜や色を用いた音符,休符,記号や用語について,音楽における働きと関わらせて,その意味に触れること。
3 指導計画の作成と内容の取扱い
(1) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 題材など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,音楽的な見方・考え方を働かせ,他者と協働しながら,音楽表現を生み出したり音楽を聴いてそのよさなどを見いだしたりするなど,思考,判断し...
イ 2の目標及び内容の「A表現」のアからエまで(1段階はア)の指導については,(ア),(イ)及び(ウ)の各事項を,「B鑑賞」のアの指導については,(ア)及び(イ)の各事項を,適切に関連させて指導すること。
ウ 2の目標及び内容の〔共通事項〕は,表現及び鑑賞の学習において共通に必要となる資質・能力であり,「A表現」及び「B鑑賞」の指導と併せて, 十分な指導が行われるよう工夫すること。
エ 2の目標及び内容の「A表現」のアからエまで(1段階はア)及び「B 鑑賞」のアの指導については,適宜,〔共通事項〕を要として各領域や分野の関連を図るようにすること。
オ 国歌「君が代」は,時期に応じて適切に指導すること。
カ 各段階においては,児童の発達の段階と生活年齢を考慮すること。
(2) 2の各段階の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
ア 各段階の指導に当たっては,音や音楽との一体感を味わえるようにするため,指導のねらいに即して体を動かす活動を取り入れるようにすること。
イ 各段階の指導に当たっては,音や音楽及び言葉によるコミュニケーションを図る指導を工夫すること。その際,児童の言語理解や発声・発語の状況等を考慮し,必要に応じてコンピュータや教育機器も活用すること。
ウ 児童が学校内における音楽活動とのつながりを意識できるような機会を作るなど,児童や学校,地域の実態に応じ,生活や社会の中の音や音楽と主体的に関わっていくことができるよう配慮すること。
エ 合奏や合唱などの活動を通して和音のもつ表情を感じることができるようにすること。また,長調及び短調の曲においては,Ⅰ,Ⅳ,Ⅴ及びⅤ7 などの和音を中心に指導すること。
オ 我が国や郷土の音楽の指導に当たっては,そのよさなどを感じ取って表現したり鑑賞したりできるよう,楽譜や音源等の示し方,伴奏の仕方,曲 に合った歌い方や楽器の演奏の仕方など指導方法について工夫すること。
カ 各段階の「A表現」のアの歌唱の指導に当たっては,次のとおり取り扱うこと。
(ア) 児童の実態や学習状況及び必要に応じて適宜,移動ド唱法を取り上げるようにすること。
(イ) 成長に伴う声の変化に気付くことができるよう,変声期の児童に対して適切に配慮すること。
キ 各段階の「A表現」のイ(1段階はア)の楽器については,次のとおり取り扱うこと。
(ア) 各段階で取り上げる打楽器は,簡単に演奏できる楽器,木琴,鉄琴, 和楽器,諸外国に伝わる様々な楽器を含めて,児童の実態や発達の段階を考慮して選択すること。
(イ) 各段階で取り上げる身近な楽器は,様々な打楽器,鍵盤ハーモニカなどの中から児童の実態や発達の段階を考慮して選択すること。
(ウ) 3段階で取り上げる旋律楽器は,既習の楽器を含めて,鍵盤楽器などの中から児童の実態や発達の段階を考慮して選択すること。
(エ) 合奏で扱う楽器については,リズム,旋律,和音などの各声部の演奏ができるよう,楽器の特性を生かして選択すること。
ク 2段階及び3段階の「A表現」のウの音楽づくりの指導に当たっては, 次のとおり取り扱うこと。
(ア) 音遊びや即興的な表現では,リズムや旋律を模倣したり,身近なものから多様な音を探したりして,音楽づくりのための発想を得ることができるよう指導すること。
(イ) どのような音楽を,どのようにしてつくるかなどについて,児童の実態に応じて具体的な例を示しながら指導すること。
(ウ) つくった音楽については,指導のねらいに即し,必要に応じて記録できるようにすること。記録の仕方については,図や絵によるものなど, 柔軟に指導すること。
(エ) 拍のないリズム,我が国の音楽に使われている音階や調性にとらわれない音階などを児童の実態に応じて取り上げるようにすること。
ケ 各段階の「B鑑賞」の指導に当たっては,気付いたり感じたりしたことを体の動きで表現したり,絵に描いたり,言葉で表現したりできるよう指導を工夫すること。
コ 2の目標及び内容の〔共通事項〕の(1)のアに示す「音楽を形づくっている要素」については,児童の発達の段階や指導のねらいに応じて,次の(ア)及び(イ)を適切に選択したり関連付けたりして必要に応じて指導すること。
(ア) 音楽を特徴付けている要素
㋐ 音色,リズム,速度,旋律,強弱,音の重なり,和音の響き,音階, 調,拍,フレーズなど
(イ) 音楽の仕組み
㋐ 反復,呼びかけとこたえ,変化,音楽の縦と横との関係など
サ 〔共通事項〕の(1)のイに示す「音符,休符,記号や用語」については, 児童の実態や学習状況を考慮して取り扱うこと。
シ 歌唱教材は,次に示すものを取り扱うこと。
(ア) 児童の生活年齢及び発達の段階に応じた,日常の生活に関連した曲。
(イ) 主となる歌唱教材については,(ウ)の共通教材を含めて,人々に長く親しまれている音楽など,いろいろな種類の曲。
(ウ) 共通教材は,次に示すものとする。
「うみ」 (文部省唱歌) 林柳波作詞 井上武士作曲
「かたつむり」 (文部省唱歌)
「日のまる」 (文部省唱歌) 高野辰之作詞 岡野貞一作曲
「ひらいたひらいた」 (わらべうた)
「かくれんぼ」 (文部省唱歌) 林柳波作詞 下総皖一作曲
「春がきた」 (文部省唱歌) 林柳波作詞 岡野貞一作曲
「虫のこえ」 (文部省唱歌)
「夕やけこやけ」 中村雨紅作詞 草川信作曲
ス 器楽教材は,次に示すものを取り扱うこと。
(ア) 児童の生活年齢及び発達の段階に応じた,指導のねらいとの関係において適切であり,身近で親しみのもてるもの。
(イ) 主となる器楽教材については,既習の歌唱教材を含め,主旋律に簡単なリズム伴奏を加えた曲。
セ 音楽づくり教材は,次に示すものを取り扱うこと。
(ア) 児童の生活年齢及び発達の段階に応じた指導のねらいとの関係において適切であり,身近で親しみのもてるもの。
ソ 音や音楽の特徴を身体表現にするために適した教材は,次に示すものを取り扱うこと。
(ア) 主となる教材については,既習の歌唱教材や器楽教材を含め,音や音楽を聴いて体を動かすことができるものを中心に,児童の生活年齢及び発達の段階に応じた指導のねらいとの関係において適切であり,親しみのもてるもの。
タ 鑑賞教材は,次に示すものを取り扱うこと。
(ア) 主となる鑑賞教材については,既習の歌唱教材や器楽教材を含め,児童の生活年齢及び発達の段階に応じた,曲想を感じ取り,情景を思い浮かべやすい,いろいろな種類の曲。
(イ) 音楽を形づくっている要素の働きを感じ取りやすく,聴く楽しさを感じやすい曲。
(ウ) 楽器の音色や人の声の表現の違いを聴き取りやすい,いろいろな演奏形態による曲。
〔図画工作〕
1 目標 表現及び鑑賞の活動を通して,造形的な見方・考え方を働かせ,生活や社会の中の形や色などと豊かに関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 形や色などの造形的な視点に気付き,表したいことに合わせて材料や用具を使い,表し方を工夫してつくることができるようにする。
(2) 造形的なよさや美しさ,表したいことや表し方などについて考え,発想や構想をしたり,身の回りの作品などから自分の見方や感じ方を広げたりすることができるようにする。
(3) つくりだす喜びを味わうとともに,感性を育み,楽しく豊かな生活を創造しようとする態度を養い,豊かな情操を培う。
2 各段階の目標及び内容
○1段階
(1) 目標
ア 形や色などに気付き,材料や用具を使おうとするようにする。
イ 表したいことを思い付いたり,作品を見たりできるようにする。
ウ 進んで表したり見たりする活動に取り組み,つくりだすことの楽しさに気付くとともに,形や色などに関わることにより楽しい生活を創造しようとする態度を養う。
(2) 内容
A 表現
ア 線を引く,絵をかくなどの活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 材料などから,表したいことを思い付くこと。
(イ) 身の回りの自然物などに触れながらかく,切る,ぬる,はるなどすること。
B 鑑賞
ア 身の回りにあるものや自分たちの作品などを鑑賞する活動を通して, 次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身の回りにあるものなどを見ること。
〔共通事項〕
ア 「A表現」及び「B鑑賞」の指導を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 自分が感じたことや行ったことを通して,形や色などについて気付くこと。
(イ) 形や色などを基に,自分のイメージをもつこと。
○2段階
(1) 目標
ア 形や色などの違いに気付き,表したいことを基に材料や用具を使い,表し方を工夫してつくるようにする。
イ 表したいことを思い付いたり,作品などの面白さや楽しさを感じ取ったりすることができるようにする。
ウ 進んで表現や鑑賞の活動に取り組み,つくりだす喜びを感じるとともに, 形や色などに関わることにより楽しく豊かな生活を創造しようとする態度を養う。
(2) 内容
A 表現
ア 身近な出来事や思ったことを基に絵をかく,粘土で形をつくるなどの活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 材料や,感じたこと,想像したこと,見たことから表したいことを思い付くこと。
(イ) 身近な材料や用具を使い,かいたり,形をつくったりすること。
B 鑑賞
ア 身の回りにあるものや自分たちの作品などを鑑賞する活動を通して, 次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 身近にあるものなどの形や色の面白さについて感じ取り,自分の見方や感じ方を広げること。
〔共通事項〕
ア 「A表現」及び「B鑑賞」の指導を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 自分が感じたことや行ったことを通して,形や色などの違いに気付くこと。
(イ) 形や色などを基に,自分のイメージをもつこと。
○3段階
(1) 目標
ア 形や色などの造形的な視点に気付き,表したいことに合わせて材料や用具を使い,表し方を工夫してつくるようにする。
イ 造形的なよさや美しさ,表したいことや表し方などについて考え,発想や構想をしたり,身の回りの作品などから自分の見方や感じ方を広げたりすることができるようにする。
ウ 進んで表現や鑑賞の活動に取り組み,つくりだす喜びを味わうとともに, 感性を育み,形や色などに関わることにより楽しく豊かな生活を創造しようとする態度を養う。
(2) 内容
A 表現
ア 日常生活の出来事や思ったことを基に絵をかいたり,作品をつくったりする活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 材料や,感じたこと,想像したこと,見たこと,思ったことから表したいことを思い付くこと。
(イ) 様々な材料や用具を使い,工夫して絵をかいたり,作品をつくったりすること。
B 鑑賞
ア 自分たちの作品や身の回りにある作品などを鑑賞する活動を通して, 次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 自分たちの作品や,日常生活の中にあるものなどの形や色,表し方の面白さなどについて,感じ取り,自分の見方や感じ方を広げること。
〔共通事項〕
ア 「A表現」及び「B鑑賞」の指導を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(ア) 自分の感覚や行為を通して,形や色などの感じに気付くこと。
(イ) 形や色などの感じを基に,自分のイメージをもつこと。
3 指導計画の作成と内容の取扱い
(1) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 題材など内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,造形的な見方・考え方を働かせ,表現したり鑑賞したりする資質・能力を相互に関連させた学習の充実を図ること。
イ 2の各段階の内容の「A表現」及び「B鑑賞」の指導に当たっては,相互の関連を図るようにすること。ただし,「B鑑賞」の指導に当たっては, 指導の効果を高めるための必要がある場合には,児童や学校の実態に応じ, 独立して行うようにすること。
ウ 2の各段階の内容の〔共通事項〕は,表現及び鑑賞の学習において共通に必要となる資質・能力であり,「A表現」及び「B鑑賞」の各事項の指導と併せて,十分な指導が行われるよう工夫すること。
エ 2の各段階の内容の「A表現」の指導に当たっては,適宜共同してつくりだす活動を取り上げるようにすること。
オ 2の各段階の内容の「B鑑賞」に当たっては,感じたことや思ったことを周りの人と共有できる機会を設けるようにすること。
カ 2の各段階の指導に当たっては,他教科や特別活動等との関連を図り, 総合的に活動することで,指導の効果を高めるようにすること。
(2) 2の各段階の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
ア 造形活動においては,材料や用具の安全な使い方について指導するとともに活動場所を事前に点検するなどして,事故防止について徹底すること。
イ 児童が個性を生かして活動することができるようにするため,学習活動や表現方法などに幅をもたせるようにすること。
ウ 「A表現」の指導に当たっては,活動の全過程を通して児童が実現したい思いを大切にしながら活動できるようにし,自分のよさや可能性を見い だし,楽しく豊かな生活を創造しようとする態度を養うようにすること。
エ 各活動において,互いのよさや個性などを認め尊重し合うようにすること。
オ 土,木,紙などの身近な材料に親しんで造形活動などをすることや,はさみ,のりなど身近で扱いやすい用具等の扱い方を理解して使えるよう指導すること。
カ 「A表現」及び「B鑑賞」の学習を通して学んだことが,生活や社会の中で生かせるよう指導することや,作品や用具等を大切に取り扱うことを指導すること。
キ コンピュータ,カメラなどの情報機器を利用することについては,表現や鑑賞の活動で使う用具の一つとして扱うとともに,必要性を十分に検討して利用すること。
ク 材料については,地域の身近にある材料なども取り上げ,指導すること。
ケ 作品を校内の適切な場所に展示するなどし,日常の学校生活においてそれらを鑑賞することができるよう配慮すること。また,学校や地域の実態に応じて,校外に児童の作品を展示する機会を設けるなどすること。
〔体育〕
1 目標 体育や保健の見方・考え方を働かせ,課題に気付き,その解決に向けた学習過程を通して,心と体を一体として捉え,生涯にわたって心身の健康を保持増進し,豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 遊びや基本的な運動の行い方及び身近な生活における健康について知るとともに,基本的な動きや健康な生活に必要な事柄を身に付けるようにする。
(2) 遊びや基本的な運動及び健康についての自分の課題に気付き,その解決に向けて自ら考え行動し,他者に伝える力を養う。
(3) 遊びや基本的な運動に親しむことや健康の保持増進と体力の向上を目指し,楽しく明るい生活を営む態度を養う。
2 各段階の目標及び内容
○1段階
(1) 目標
ア 教師と一緒に,楽しく体を動かすことができるようにするとともに,健康な生活に必要な事柄ができるようにする。
イ 体を動かすことの楽しさや心地よさを表現できるようにするとともに, 健康な生活を営むために必要な事柄について教師に伝えることができるようにする。
ウ 簡単な合図や指示に従って,楽しく運動をしようとしたり,健康に必要な事柄をしようとしたりする態度を養う。
(2) 内容
A 体つくり運動遊び 体つくり運動遊びについて,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に,手足を動かしたり,歩いたりして楽しく体を動かすこと。
イ 手足を動かしたり,歩いたりして体を動かすことの楽しさや心地よさを表現すること。
ウ 簡単な合図や指示に従って,体つくり運動遊びをしようとすること。
B 器械・器具を使っての遊び 器械・器具を使っての遊びについて,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に,器械・器具を使って楽しく体を動かすこと。
イ 器械・器具を使って体を動かすことの楽しさや心地よさを表現すること。
ウ 簡単な合図や指示に従って,器械・器具を使っての遊びをしようとすること。
C 走・跳の運動遊び 走・跳の運動遊びについて,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に,走ったり,跳んだりして楽しく体を動かすこと。
イ 走ったり,跳んだりして体を動かすことの楽しさや心地よさを表現すること。
ウ 簡単な合図や指示に従って,走・跳の運動遊びをしようとすること。
D 水遊び 水遊びについて,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に,水の特性を生かした簡単な水遊びを楽しくすること。
イ 水の中で体を動かすことの楽しさや心地よさを表現すること。
ウ 簡単な合図や指示に従って,水遊びをしようとすること。
E ボール遊び ボール遊びについて,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に,ボールを使って楽しく体を動かすこと。
イ ボールを使って体を動かすことの楽しさや心地よさを表現すること。
ウ 簡単な合図や指示に従って,ボール遊びをしようとすること。
F 表現遊び 表現遊びについて,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に,音楽の流れている場所で楽しく体を動かすこと。
イ 音楽の流れている場所で体を動かすことの楽しさや心地よさを表現すること。
ウ 簡単な合図や指示に従って,表現遊びをしようとすること。
G 保健 健康な生活に必要な事柄について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師と一緒に,うがいなどの健康な生活に必要な事柄をすること。
イ 健康な生活に必要な事柄に気付き,教師に伝えること。
○2段階
(1) 目標
ア 教師の支援を受けながら,楽しく基本的な運動ができるようにするとともに,健康な生活に必要な事柄ができるようにする。
イ 基本的な運動に慣れ,その楽しさや感じたことを表現できるようにするとともに,健康な生活に向け,感じたことを他者に伝える力を養う。
ウ 簡単なきまりを守り,友達とともに安全に楽しく運動をしようとしたり, 健康に必要な事柄をしようとしたりする態度を養う。
(2) 内容
A 体つくり運動 体つくり運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師の支援を受けながら,楽しく基本的な体つくり運動をすること。
イ 基本的な体つくり運動に慣れ,その楽しさや感じたことを表現すること。
ウ 簡単なきまりを守り,友達とともに安全に楽しく,基本的な体つくり運動をしようとすること。
B 器械・器具を使っての運動 器械・器具を使っての運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師の支援を受けながら,楽しく器械・器具を使っての基本的な運動をすること。
イ 器械・器具を使っての基本的な運動に慣れ,その楽しさや感じたことを表現すること。
ウ 簡単なきまりを守り,友達とともに安全に楽しく,器械・器具を使っての基本的な運動をしようとすること。
C 走・跳の運動 走・跳の運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師の支援を受けながら,楽しく走・跳の基本的な運動をすること。
イ 走・跳の基本的な運動に慣れ,その楽しさや感じたことを表現すること。
ウ 簡単なきまりを守り,友達とともに安全に楽しく,走・跳の基本的な運動をしようとすること。
D 水の中での運動 水の中での運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師の支援を受けながら,楽しく水の中での基本的な運動をすること。
イ 水の中での基本的な運動に慣れ,その楽しさや感じたことを表現すること。
ウ 簡単なきまりを守り,友達とともに安全に楽しく,水の中での基本的な運動をしようとすること。
E ボールを使った運動やゲーム ボールを使った運動やゲームについて,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師の支援を受けながら,楽しくボールを使った基本的な運動やゲームをすること。
イ ボールを使った基本的な運動やゲームに慣れ,その楽しさや感じたことを表現すること。
ウ 簡単なきまりを守り,友達とともに安全に楽しく,ボールを使った基本的な運動やゲームをしようとすること。
F 表現運動 表現運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師の支援を受けながら,音楽に合わせて楽しく表現運動をすること。
イ 基本的な表現運動に慣れ,その楽しさや感じたことを表現すること。
ウ 簡単なきまりを守り,友達とともに安全に楽しく,基本的な表現運動をしようとすること。
G 保健 健康な生活に必要な事柄について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 教師の支援を受けながら,健康な生活に必要な事柄をすること。
イ 健康な生活に必要な事柄に慣れ,感じたことを他者に伝えること。
○3段階
(1) 目標
ア 基本的な運動の楽しさを感じ,その行い方を知り,基本的な動きを身に付けるとともに,健康や身体の変化について知り,健康な生活ができるようにする。
イ 基本的な運動の楽しみ方や健康な生活の仕方について工夫するとともに,考えたことや気付いたことなどを他者に伝える力を養う。
ウ きまりを守り,自分から友達と仲よく楽しく運動をしたり,場や用具の安全に気を付けたりしようとするとともに,自分から健康に必要な事柄をしようとする態度を養う。
(2) 内容
A 体つくり運動 体つくり運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 基本的な体つくり運動の楽しさを感じ,その行い方を知り,基本的な動きを身に付けること。
イ 基本的な体つくり運動の楽しみ方を工夫するとともに,考えたことや気付いたことなどを他者に伝えること。
ウ きまりを守り,自分から友達と仲よく楽しく基本的な体つくり運動をしたり,場や用具の安全に気を付けたりしようとすること。
B 器械・器具を使っての運動 器械・器具を使っての運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 器械・器具を使っての基本的な運動の楽しさを感じ,その行い方を知り,基本的な動きを身に付けること。
イ 器械・器具を使っての基本的な運動の行い方を工夫するとともに,考えたことや気付いたことなどを他者に伝えること。
ウ きまりを守り,自分から友達と仲よく楽しく器械・器具を使っての基本的な運動をしたり,場や器械・器具の安全に気を付けたりしようとすること。
C 走・跳の運動 走・跳の運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 走・跳の基本的な運動の楽しさを感じ,その行い方を知り,基本的な動きを身に付けること。
イ 走・跳の基本的な運動の楽しみ方を工夫するとともに,考えたことや気付いたことなどを他者に伝えること。
ウ きまりを守り,自分から友達と仲よく楽しく走・跳の基本的な運動をしたり,場や用具の安全に気を付けたりしようとすること。
D 水の中での運動 水の中での運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 水の中での基本的な運動の楽しさを感じ,その行い方を知り,基本的な動きを身に付けること。
イ 水の中での基本的な運動の楽しみ方を工夫するとともに,考えたことや気付いたことなどを他者に伝えること。
ウ きまりを守り,自分から友達と仲よく楽しく水の中での基本的な運動をしたり,場や用具の安全に気を付けたりしようとすること。
E ボールを使った運動やゲーム ボールを使った運動やゲームについて,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア ボールを使った基本的な運動やゲームの楽しさを感じ,その行い方を知り,基本的な動きを身に付けること。
イ ボールを使った基本的な運動やゲームの楽しみ方を工夫するとともに,考えたことや気付いたことなどを他者に伝えること。
ウ きまりを守り,自分から友達と仲よく楽しくボールを使った基本的な運動やゲームをしたり,場や用具の安全に気を付けたりしようとすること。
F 表現運動 表現運動について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 基本的な表現運動の楽しさを感じ,その行い方を知り,基本的な動きを身に付け,表現したり踊ったりすること。
イ 基本的な表現運動の楽しみ方を工夫するとともに,考えたことや気付いたことなどを他者に伝えること。
ウ きまりを守り,自分から友達と仲よく楽しく表現運動をしたり,場や用具の安全に気を付けたりしようとすること。
G 保 健 健康な生活に必要な事柄について,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 健康や身体の変化について知り,健康な生活に必要な事柄に関する基本的な知識や技能を身に付けること。
イ 健康な生活に必要な事柄について工夫するとともに,考えたことや気付いたことなどを他者に伝えること。
3 指導計画の作成と内容の取扱い
(1) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 各段階の内容のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際,体育や保健の見方・考え方を働かせ,遊びや運動,健康についての自己の課題に気付き,個々の児童の障害の状態等に応じて,その解決のための方法を選ん...
イ 「A体つくり運動遊び」又は「A体つくり運動」及び「G保健」については, 6学年間にわたって取り扱うこと。
ウ 「G保健」については,生活科の2の各段階に示す内容のアの「基本的生活習慣」やイの「安全」などとの関連を積極的に図り,指導の効果を高めるようにすること。
(2) 2の各段階の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
ア 学校や地域の実態を考慮するとともに,個々の児童の障害の状態等,遊びや運動の経験及び技能の程度などに応じた指導や児童自らが遊びや運動の課題の解決を目指す活動を行えるよう工夫すること。
イ 運動を苦手と感じている児童や,運動に意欲的に取り組まない児童への指導を工夫すること。
ウ 「A体つくり運動遊び」及び「A体つくり運動」から「F表現遊び」及び「F 表現運動」までと「G保健」との関連を図る指導を工夫すること。
エ 自然との関わりの深い雪遊び,氷上遊び,スキー,スケート,水辺活動などの指導については,児童の障害の状態等,学校や地域の実態等に応じて積極的に行うことに留意すること。
オ オリンピック・パラリンピックなどとも関連させ,遊びや運動を「すること」,「知ること」,「見ること」,「応援すること」などにつながるようにすること。
第2 指導計画の作成と各教科全体にわたる内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,個々の児童の知的障害の状態,生活年齢,学習状況や経験等を考慮しながら,第1の各教科の目標及び内容を基に,6年間を見通して,全体的な指導計画に基づき具体的な指導目標や指導内容を設定するものとする。
2 個々の児童の実態に即して,教科別の指導を行うほか,必要に応じて各教科, 道徳科,外国語活動,特別活動及び自立活動を合わせて指導を行うなど,効果的な指導方法を工夫するものとする。その際,各教科等において育成を目指す資質・能力を明らかにし,各教科等の内容間の関連を十分に図るよう配慮...
3 個々の児童の実態に即して,生活に結び付いた効果的な指導を行うとともに, 児童が見通しをもって,意欲をもち主体的に学習活動に取り組むことができるよう指導計画全体を通して配慮するものとする。
4 第1章総則の第2節の2の(2)に示す道徳教育の目標に基づき,道徳科などとの関連を考慮しながら,第3章特別の教科道徳に示す内容について,各教科の特質に応じて適切な指導をするものとする。
5 児童の実態に即して学習環境を整えるなど,安全に留意するものとする。
6 児童の実態に即して自立や社会参加に向けて経験が必要な事項を整理した上で,指導するよう配慮するものとする。
7 学校と家庭等とが連携を図り,児童の学習過程について,相互に共有するとともに,児童が学習の成果を現在や将来の生活に生かすことができるよう配慮するものとする。
8 児童の知的障害の状態や学習状況,経験等に応じて,教材・教具や補助用具などを工夫するとともに,コンピュータや情報通信ネットワークを有効に活用し,指導の効果を高めるようにするものとする。
第2節 中学部
第3章 特別の教科 道徳 小学部又は中学部の道徳科の目標,内容及び指導計画の作成と内容の取扱いについては,それぞれ小学校学習指導要領第3章又は中学校学習指導要領第3章に示すものに準ずるほか,次に示すところによるものとする。
1 児童又は生徒の障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服して,強く生きようとする意欲を高め,明るい生活態度を養うとともに,健全な人生観の育成を図る必要があること。
2 各教科,外国語活動,総合的な学習の時間,特別活動及び自立活動との関連を密にしながら,経験の拡充を図り,豊かな道徳的心情を育て,広い視野に立って道徳的判断や行動ができるように指導する必要があること。
3 知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校において, 内容の指導に当たっては,個々の児童又は生徒の知的障害の状態,生活年齢, 学習状況及び経験等に応じて,適切に指導の重点を定め,指導内容を具体化し, 体験的な活動を取り入れるなどの工夫を行うこと。
第4章 外国語活動
第1款 視覚障害者,聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校 小学部における外国語活動の目標,内容及び指導計画の作成と内容の取扱いについては,小学校学習指導要領第4章に示すものに準ずるほか,次の事項に配慮するものとする。
1 児童の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じて,指導内容を適切に精選するとともに,その重点の置き方等を工夫すること。
2 指導に当たっては,自立活動における指導との密接な関連を保ち,学習効果を一層高めるようにすること。
第2款 知的障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
1 目標 外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ,外国語や外国の文化に触れることを通して,コミュニケーションを図る素地となる資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 外国語を用いた体験的な活動を通して,日本語と外国語の音声の違いなどに気付き,外国語の音声に慣れ親しむようにする。
(2) 身近で簡単な事柄について,外国語に触れ,自分の気持ちを伝え合う力の素地を養う。
(3) 外国語を通して,外国の文化などに触れながら,言語への関心を高め,進んでコミュニケーションを図ろうとする態度を養う。
2 内容
〔英語〕
〔知識及び技能〕
(1) 英語の特徴等に関する事項 具体的な言語の使用場面や具体的な状況における言語活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 言語を用いてコミュニケーションを図ることの楽しさを知ること。
イ 日本と外国の言語や文化について,以下の体験を通して慣れ親しむこと。
(ア) 英語の歌や日常生活になじみのある語などを聞き,音声やリズムに親しむこと。
(イ) 外国の生活や行事などに触れ,日本と外国の生活や違いを知ること。
〔思考力,判断力,表現力等〕
(2) 自分の考えや気持ちなどを表現したり,伝えたりする力の素地に関する事項 具体的な課題等を設定し,コミュニケーションを行う目的や場面などに応じて表現することを通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 身近で簡単な事柄について,注目して見聞きしようとすること。
イ 身近で簡単な事柄について,相手の働きかけに応じようとすること。
(3) 言語活動及び言語の働きに関する事項
① 言語活動に関する事項 (2)に示す事項については,(1)に示す事項を活用して,例えば,次のような言語活動を取り上げるようにする。
ア 聞くこと
(ア) 既に経験している活動や場面で,英語の挨拶や語などを聞き取る活動。
(イ) 既に知っている物や事柄に関する語などを聞き,それが表す内容を実物や写真などと結び付ける活動。
イ 話すこと
(ア) 既に経験している活動や場面で,実物や写真などを示しながら自分の名前や好きなものなどを簡単な語などを用いて伝える活動。
(イ) 既に知っている歌やダンス,ゲームで,簡単な語や身振りなどを使って表現する活動。
② 言語の働きに関する事項 言語活動を行うに当たり,主として次に示すような言語の使用場面や言語の働きを取り上げるようにする。
ア 言語の使用場面の例
(ア) 児童の遊びや身近な暮らしに関わる場面
㋐ 歌やダンスを含む遊び
㋑ 家庭での生活
㋒ 学校での学習や活動 な ど
(イ) 特有の表現がよく使われる場面
㋐ 挨拶
㋑ 自己紹介 など
イ 言語の働きの例
(ア) コミュニケーションを円滑にする
㋐ 挨拶をする
(イ) 気持ちを伝える
㋐ 礼を言う など
3 指導計画の作成と内容の取扱い
(1) 外国語活動においては,言語やその背景にある文化に対する関心をもつよう指導するとともに,外国語による聞くこと,話すことの言語活動を行う際には,英語を取り扱うことを原則とすること。
(2) 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
ア 単元や題材など,内容や時間のまとまりを見通して,その中で育む資質・能力の育成に向けて,児童の主体的・対話的で深い学びの実現を図るよう にすること。その際,具体的な課題等を設定し,児童が外国語によるコミュ ニケーションにおける見方・考え方を働かせ,コミュニケーションのよさ ...
イ 外国語活動の指導を行う場合は,第3学年以降の児童を対象とし,国語科の3段階の目標及び内容との関連を図ること。
ウ 2の内容のうち,主として言語や文化に関する内容の指導については, コミュニケーションに関する内容との関連を図るようにすること。その際, 言語や文化については体験的な理解を図ることとし,指導内容が必要以上に細部にわたったり,形式的になったりしないようにすること。
エ 指導内容や活動については,児童の興味や関心に合ったものとし,国語科や音楽科,図画工作科などの他教科等で児童が学習したことを活用するなどの工夫により,指導の効果を高めるようにすること。
オ 授業を実施するに当たっては,ネイティブ・スピーカーや英語が堪能な地域人材などの協力を得る等,指導体制の充実を図るとともに,指導方法を工夫すること。
カ 音声を取り扱う場合には,視聴覚教材を積極的に活用すること。その際, 使用する視聴覚教材は,児童,学校及び地域の実態を考慮して適切なものとすること。
キ 第1章総則の第2節の2の(2)に示す道徳教育の目標に基づき,道徳科などとの関連を考慮しながら,第3章特別の教科道徳に示す内容について, 外国語活動の特質に応じて適切な指導をすること。
(3) 2の内容の取扱いについては,次の事項に配慮するものとする。
ア 外国語でのコミュニケーションにおいては,児童の発達の段階を考慮した表現を用い,児童にとって身近なコミュニケーションの場を設定すること。
イ 外国語でのコミュニケーションにおいては,聞くこと,話すことに関する言語活動を中心とし,文字については,児童の学習負担に配慮しつつ, 音声によるコミュニケーションを補助するものとして取り扱うこと。
ウ 言葉によらないコミュニケーションの手段もコミュニケーションを支えるものであることを踏まえ,ジェスチャーなどを取り上げ,その役割を理解することができるようにすること。
エ 外国語活動を通して,外国語や外国の文化のみならず,国語や我が国の文化についても併せて理解を深めることができるようにすること。
第5章 総合的な学習の時間 小学部又は中学部における総合的な学習の時間の目標,各学校において定める目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては,それぞれ小学校学習指導要領第5章又は中学校学習指導要領第4章に示すものに準ずるほか,次に示すところによるものとする。
1 児童又は生徒の障害の状態や発達の段階等を十分考慮し,学習活動が効果的に行われるよう配慮すること。
2 体験活動に当たっては,安全と保健に留意するとともに,学習活動に応じて, 小学校の児童又は中学校の生徒などと交流及び共同学習を行うよう配慮すること。
第6章 特別活動 小学部又は中学部の特別活動の目標,各活動・学校行事の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては,それぞれ小学校学習指導要領第6章又は中学校学習指導要領第5章に示すものに準ずるほか,次に示すところによるものとする。
1 学級活動においては,適宜他の学級や学年と合同で行うなどして,少人数からくる種々の制約を解消し,活発な集団活動が行われるようにする必要があること。
2 児童又は生徒の経験を広めて積極的な態度を養い,社会性や豊かな人間性を育むために,集団活動を通して小学校の児童又は中学校の生徒などと交流及び共同学習を行ったり,地域の人々などと活動を共にしたりする機会を積極的に設ける必要があること。その際,児童又は生徒の障害の状態や特性等を考慮し...
3 知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校において, 内容の指導に当たっては,個々の児童又は生徒の知的障害の状態,生活年齢, 学習状況及び経験等に応じて,適切に指導の重点を定め,具体的に指導する必要があること。
第7章 自立活動
第1 目標 個々の児童又は生徒が自立を目指し,障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識,技能,態度及び習慣を養い,もって心身の調和的発達の基盤を培う。
第2 内容
1 健康の保持
(1) 生活のリズムや生活習慣の形成に関すること。
(2) 病気の状態の理解と生活管理に関すること。
(3) 身体各部の状態の理解と養護に関すること。
(4) 障害の特性の理解と生活環境の調整に関すること。
(5) 健康状態の維持・改善に関すること。
2 心理的な安定
(1) 情緒の安定に関すること。
(2) 状況の理解と変化への対応に関すること。
(3) 障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲に関すること。
3 人間関係の形成
(1) 他者とのかかわりの基礎に関すること。
(2) 他者の意図や感情の理解に関すること。
(3) 自己の理解と行動の調整に関すること。
(4) 集団への参加の基礎に関すること。
4 環境の把握
(1) 保有する感覚の活用に関すること。
(2) 感覚や認知の特性についての理解と対応に関すること。
(3) 感覚の補助及び代行手段の活用に関すること。
(4) 感覚を総合的に活用した周囲の状況についての把握と状況に応じた行動に関すること。
(5) 認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関すること。
5 身体の動き
(1) 姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること。
(2) 姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること。
(3) 日常生活に必要な基本動作に関すること。
(4) 身体の移動能力に関すること。
(5) 作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること。
6 コミュニケーション
(1) コミュニケーションの基礎的能力に関すること。
(2) 言語の受容と表出に関すること。
(3) 言語の形成と活用に関すること。
(4) コミュニケーション手段の選択と活用に関すること。
(5) 状況に応じたコミュニケーションに関すること。
第3 個別の指導計画の作成と内容の取扱い
1 自立活動の指導に当たっては,個々の児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等の的確な把握に基づき,指導すべき課題を明確にすることによって,指導目標及び指導内容を設定し,個別の指導計画を作成するものとする。その際,第2に示す内容の中からそれぞれに必要とする項目を選定し...
2 個別の指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 個々の児童又は生徒について,障害の状態,発達や経験の程度,興味・関心,生活や学習環境などの実態を的確に把握すること。
(2) 児童又は生徒の実態把握に基づいて得られた指導すべき課題相互の関連を検討すること。その際,これまでの学習状況や将来の可能性を見通しながら, 長期的及び短期的な観点から指導目標を設定し,それらを達成するために必要な指導内容を段階的に取り上げること。
(3) 具体的な指導内容を設定する際には,以下の点を考慮すること。
ア 児童又は生徒が,興味をもって主体的に取り組み,成就感を味わうとともに自己を肯定的に捉えることができるような指導内容を取り上げること。
イ 児童又は生徒が,障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服しようとする意欲を高めることができるような指導内容を重点的に取り上げること。
ウ 個々の児童又は生徒が,発達の遅れている側面を補うために,発達の進んでいる側面を更に伸ばすような指導内容を取り上げること。
エ 個々の児童又は生徒が,活動しやすいように自ら環境を整えたり,必要に応じて周囲の人に支援を求めたりすることができるような指導内容を計画的に取り上げること。
オ 個々の児童又は生徒に対し,自己選択・自己決定する機会を設けることによって,思考・判断・表現する力を高めることができるような指導内容を取り上げること。
カ 個々の児童又は生徒が,自立活動における学習の意味を将来の自立や社会参加に必要な資質・能力との関係において理解し,取り組めるような指導内容を取り上げること。
(4) 児童又は生徒の学習状況や結果を適切に評価し,個別の指導計画や具体的な指導の改善に生かすよう努めること。
(5) 各教科,道徳科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動の指導と密接な関連を保つようにし,計画的,組織的に指導が行われるようにするものとする。
3 個々の児童又は生徒の実態に応じた具体的な指導方法を創意工夫し,意欲的な活動を促すようにするものとする。
4 重複障害者のうち自立活動を主として指導を行うものについては,全人的な発達を促すために必要な基本的な指導内容を,個々の児童又は生徒の実態に応じて設定し,系統的な指導が展開できるようにするものとする。その際,個々の児童又は生徒の人間として調和のとれた育成を目指すように努めるものとす...
5 自立活動の指導は,専門的な知識や技能を有する教師を中心として,全教師の協力の下に効果的に行われるようにするものとする。
6 児童又は生徒の障害の状態等により,必要に応じて,専門の医師及びその他の専門家の指導・助言を求めるなどして,適切な指導ができるようにするものとする。
7 自立活動の指導の成果が進学先等でも生かされるように,個別の教育支援計画等を活用して関係機関等との連携を図るものとする。
第1章 総則
第1節 教育目標 小学部及び中学部における教育については,学校教育法第72条に定める目的を実現するために,児童及び生徒の障害の状態及び特性等を十分考慮して, 次に掲げる 目標の達成に努めなければならない。
1 小学部においては, 学校教育法第30条第1項に規定する小学校教育の目標
2 中学部においては, 学校教育法第46条に規定する中学校教育の目標
3 小学部及び中学部を通じ, 児童及び生徒の障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服し自立を図るために必要な知識, 技能, 態度及び習慣を養うこと。
第2節 教育課程の編成
第1 一般方針
1 各学校においては, 教育基本法及び学校教育法その他の法令並びにこの章以下に示すところに従い, 児童又は生徒の人間として調和のとれた育成を目指し, その障害の状態及び発達の段階や特性等並びに地域や学校の実態を十分考慮して, 適切な教育課程を編成するものとし, これらに掲げる...
2 学校における道徳教育は,特別の教科である道徳(以下「道徳科」という。) を要として学校の教育活動全体を通じて行うものであり,道徳科はもとより,各教科,外国語活動,総合的な学習の時間,特別活動及び自立活動のそれぞれの特質に応じて,児童又は生徒の発達の段階を考慮して,適切な指導を行...
3 学校における体育・健康に関する指導は,児童又は生徒の発達の段階を考慮して,学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。 特に, 学校における食育の推進並びに体力の向上に関する指導, 安全に関する指導及び心身の健康の保持増進に関する指導については, 小学部の体育科及び中学...
4 学校における自立活動の指導は,障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服し,自立し社会参加する資質を養うため,学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に,自立活動の時間における指導は,各教科,道徳科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動と密接な関連を保ち,...
第2 内容等の取扱いに関する共通的事項
1 第2章以下に示す各教科,道徳科,外国語活動,特別活動及び自立活動の内容に関する事項は,特に示す場合を除き,いずれの学校においても取り扱わなければならない。
2 学校において特に必要がある場合には,第2章以下に示していない内容を加えて指導することができる。また,第2章第1節第1款及び同章第2節第 1款において準ずるものとしている小学校学習指導要領第2章及び中学校学習指導要領第2章に示す各教科の内容の取扱いのうち内容の範囲や程度等を示す...
3 第2章以下に示す各教科,道徳科,外国語活動,特別活動及び自立活動並びに各学年,各分野又は各言語の内容に掲げる事項の順序は,特に示す場合を除き,指導の順序を示すものではないので,学校においては,その取扱いについて適切な工夫を加えるものとする。
4 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部において, 学年の目標及び内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動の内容は, 2学年間かけて指導する事項を示したものである。 各学校においては, これらの事項を地域や学...
5 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部においては, 選択教科を開設し, 生徒に履修させることができる。 その場合, 次のとおり取り扱うものとする。
(1) 地域や学校, 生徒の実態を考慮し, すべての生徒に指導すべき内容との関連を図りつつ,選択教科の授業時数及び内容を適切に定め選択教科の指導計画を作成する こ と。
(2) 選択教科の内容については, 課題学習, 補充的な学習や発展的な学習など, 生徒の障害の状態や特性等に応じた多様な学習活動が行えるよう各学校において適切に定めること。 その際, 生徒の負担過重となることのないようにしなければならない。
(3) 各学校においては, 第2章に示す各教科を選択教科として設けることができるほか, 地域や学校, 生徒の実態を考慮して, 特に必要がある場合には, その他特に必要な教科を選択教科として設けることができる。その他特に必要な教科の名称, 目標,内容などについては,各学校が適切に定...
6 知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部においては,国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育及び職業・家庭の各教科,道徳科,総合的な学習の時間,特別活動並びに自立活動については,特に示す場合を除き,全ての生徒に履修させるものとする。また,外国語科について...
7 知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校において,各教科の指導に当たっては,各教科(小学部においては各教科の各段階。以下この項において同じ。)に示す内容を基に,児童又は生徒の知的障害の状態や経験等に応じて,具体的に指導内容を設定するものとする。また,各教科,...
8 知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部においては, 地域や学校,生徒の実態を考慮して, 特に必要がある場合には, その他特に必要な教科を選択教科として設けることができる。 その他特に必要な教科の名称, 目標, 内容などについては, 各学校が適切に定める...
9 道徳科を要として学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の内容は,小学部においては第3章において準ずるものとしている小学校学習指導要領第3章第2に示す内容,中学部においては第3章において準ずるものとしている中学校学習指導要領第3章第2に示す内容とする。
第3 授業時数等の取扱い
1 小学部又は中学部の各学年における第2章以下に示す各教科(知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部において,外国語科を設ける場合を含む。以下同じ。),道徳科,外国語活動,総合的な学習の時間,特別活動(学級活動(学校給食に係るものを除く。)に限る。以下この項,4...
2 小学部又は中学部の各学年の総合的な学習の時間に充てる授業時数は, 児童又は生徒の障害の状態や発達の段階等を考慮して, 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校については, 小学部第3学年以上及び中学部において, 知的...
3 小学部又は中学部の各学年の自立活動の時間に充てる授業時数は, 児童又は生徒の障害の状態に応じて, 適切に定めるものとする。
4 小学部又は中学部の各教科等の授業は,年間35週(小学部第1学年については34週)以上にわたって行うように計画し, 週当たりの授業時数が児童又は生徒の負担過重にならないようにするものとする。 ただし, 各教科等 (中学部においては, 特別活動を除く。) や学習活動の特質に応じ...
5 特別活動の授業のうち,小学部の児童会活動及びクラブ活動, 中学部の生徒会活動並びに学校行事については, それらの内容に応じ, 年間, 学期ごと, 月ごとなどに適切な授業時数を充てるものとする。
6 小学部又は中学部の各教科等のそれぞれの授業の 1 単位時間は, 各学校において, 児童又は生徒の障害の状態や発達の段階及び各教科等や学習活動の特質を考慮して適切に定める ものとする。 なお, 中学部においては, 10分間程度の短い時間を単位として特定の教科の指導を行う場合に...
7 各学校においては,地域や学校,児童又は生徒の実態,各教科等や学習活動の特質等に応じて, 創意工夫を生かし時間割を弾力的に編成することができる。
8 総合的な学習の時間における学習活動により, 特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施と同様の成果が期待できる場合においては, 総合的な学習の時間における学習活動をもって相当する特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施に替えることができる。
第4 指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項
1 各学校においては,次の事項に配慮しながら,学校の創意工夫を生かし,全体として,調和のとれた具体的な指導計画を作成するものとする。
(1) 各教科等及び各学年相互間の関連を図り,系統的,発展的な指導ができるようにすること。
(2) 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校の小学部において, 学年の目標及び内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動については, 当該学年間を見通して, 地域や学校及び児童の実態に応じ, その障害の状態や発達の段階を考慮し...
(3) 各教科の各学年, 各分野又は各言語の指導内容については, そのまとめ方や重点の置き方に適切な工夫を加えるなど, 効果的な指導ができるようにすること。
(4)小学部においては,児童の実態等を考慮し,指導の効果を高めるため,合科的・関連的な指導を進めること。
(5) 各教科等の指導に当たっては, 個々の児童又は生徒の実態を的確に把握し, 個別の指導計画を作成すること。 また, 個別の指導計画に基づいて行われた学習の状況や結果を適切に評価し, 指導の改善に努めること。
(6) 学校がその目的を達成するため, 地域や学校の実態等に応じ, 家庭や地域の人々の協力を得るなど家庭や地域社会との連携を深めること。 また, 学校相互の連携や交流を図ることにも努めること。 特に, 児童又は生徒の経験を広めて積極的な態度を養い, 社会性や豊かな人間性をはぐくむた...
2 各教科等の指導に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 学校の教育活動全体を通じて, 個に応じた指導を充実するため, 個別の指導計画に基づき指導方法や指導体制の工夫改善に努めること。 その際, 児童又は生徒の障害の状態や学習の進度等を考慮して,個別指導を重視するとともに,授業形態や集団の構成の工夫,それぞれの教師の専門性を生かし...
(2) 複数の種類の障害を併せ有する児童又は生徒(以下「重複障害者」 という。) については,専門的な知識や技能を有する教師間の協力の下に指導を行ったり, 必要に応じて専門の医師及びその他の専門家の指導・助言を求めたりするなどして,学習効果を一層高めるようにすること。
(3) 各教科等の指導に当たっては, 児童又は生徒の思考力, 判断力, 表現力等をはぐくむ観点から,基礎的・基本的な知識及び技能の活用を図る学習活動を重視するとともに,言語に対する関心や理解を深め, 言語に関する能力の育成を図る上で必要な言語環境を整え, 児童又は生徒の言語活動を充...
(4) 各教科等の指導に当たっては, 体験的な学習や基礎的・基本的な知識及び技能を活用した問題解決的な学習を重視するとともに,児童又は生徒の興味・関心を生かし, 自主的, 自発的な学習が促されるよう工夫すること。
(5) 教師と児童生徒の信頼関係及び児童生徒相互の好ましい人間関係を育てるとともに児童生徒理解を深め, 生徒指導の充実を図ること。 また, 中学部においては, 生徒が自らの生き方を考え主体的に進路を選択することができるよ う, 校内の組織体制を整備し, 教師間の相互の連携を図りなが...
(6) 小学部の各教科等の指導に当たっては, 児童が学習課題や活動を選択したり, 自らの将来について考えたりする機会を設けるなど工夫すること。 また, 中学部においては, 生徒が学校や学級での生活によりよく適応するとともに, 現在及び将来の生き方を考え行動する態度や能力を育成する...
(7) 各教科等の指導に当たっては, 児童又は生徒が学習の見通しを立てたり学習したことを振り返ったりする活動を計画的に取り入れるよう工夫すること。
(8)海外から帰国した児童又は生徒などについては,学校生活への適応を図るとともに,外国における生活経験を生かすなどの適切な指導を行うこと。
(9) 障害のため通学して教育を受けることが困難な児童又は生徒に対して, 教員を派遣して教育を行う場合については, 障害の状態や学習環境等に応じて, 指導方法や指導体制を工夫し,学習活動が効果的に行われるようにすること。
(10) 各教科等の指導に当たっては, 児童又は生徒がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に慣れ親しみ, その基本的な操作や情報モラルを身に付け, 適切かつ主体的, 積極的に活用できるようにするための学習活動を充実するとともに,これらの情報手段に加え,視聴覚教材や教育機...
(11) 学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り, 児童又は生徒の主体的, 意欲的な学習活動や読書活動を充実すること。
(12)児童又は生徒のよい点や可能性,進歩の状況などを積極的に評価するとともに,指導の過程や成果を評価し, 指導の改善を行い学習意欲の向上に生かすようにすること。
(13) 学校医等との連絡を密にし, 児童又は生徒の障害の状態に応じた保健及び安全に十分留意すること。
(14)家庭及び地域や医療,福祉,保健,労働等の業務を行う関係機関との連携を図り,長期的な視点で児童又は生徒への教育的支援を行うために, 個別の教育支援計画を作成すること。
(15) 中学部において, 生徒の自主的, 自発的な参加により行われる部活動については, スポーツや文化及び科学等に親しませ, 学習意欲の向上や責任感, 連帯感の涵養等に資するものであり, 学校教育の一環として, 教育課程との関連が図られるよう留意すること。 その際, 地域や学校...
(16)小学校又は中学校等の要請により,障害のある児童,生徒又は当該児童若しくは生徒の教育を担当する教師等に対して必要な助言又は援助を行ったり, 地域の実態や家庭の要請等により保護者等に対して教育相談を行ったりするなど, 各学校の教師の専門性や施設・設備を生かした地域における特別支...
3 道徳教育を進めるに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 各学校においては,第1の2に示す道徳教育の目標を踏まえ,道徳教育の全体計画を作成し,校長の方針の下に,道徳教育の推進を主に担当する教師(以下「道徳教育推進教師」という。)を中心に,全教師が協力して道徳教育を展開すること。なお,道徳教育の全体計画の作成に当たっては,児童又は生...
(2) 小学部においては,児童の障害の状態及び発達の段階や特性等を踏まえ,指導内容の重点化を図ること。その際,各学年を通じて,自立心や自律性,生命を尊重する心や他者を思いやる心を育てることに留意すること。また,各学年段階においては,次の事項に留意すること。
ア 第1学年及び第2学年においては,挨拶などの基本的な生活習慣を身に付けること,善悪を判断し,してはならないことをしないこと,社会生活上のきまりを守ること。
イ 第3学年及び第4学年においては,善悪を判断し,正しいと判断したことを行うこと,身近な人々と協力し助け合うこと,集団や社会のきまりを守ること。
ウ 第5学年及び第6学年においては,相手の考え方や立場を理解して支え合うこと,法やきまりの意義を理解して進んで守ること,集団生活の充実に努めること,伝統と文化を尊重し,それらを育んできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重すること。
(3) 小学部においては,学校や学級内の人間関係や環境を整えるとともに,集団宿泊活動やボランティア活動,自然体験活動,地域の行事への参加などの豊かな体験を充実すること。また,道徳教育の指導内容が,児童の日常生活に生かされるようにすること。その際,いじめの防止や安全の確保 等にも資す...
(4) 中学部においては,生徒の障害の状態及び発達の段階や特性等を踏まえ,指導内容の重点化を図ること。その際,小学部における道徳教育の指導内 容を更に発展させ,自立心や自律性を高め,規律ある生活をすること,生 命を尊重する心や自らの弱さを克服して気高く生きようとする心を育てること,...
(5) 中学部においては,学校や学級内の人間関係や環境を整えるとともに,職場体験活動やボランティア活動,自然体験活動,地域の行事への参加などの豊かな体験を充実すること。また,道徳教育の指導内容が,生徒の日常生活に生かされるようにすること。その際,いじめの防止や安全の確保 等にも資す...
(6) 学校の道徳教育の全体計画や道徳教育に関する諸活動などの情報を積極的に公表したり,道徳教育の充実のために家庭や地域の人々の積極的な参加や協力を得たりするなど,家庭や地域社会との共通理解を深め,相互の連携を図ること。
第5 重複障害者等に関する教育課程の取扱い
1 児童又は生徒の障害の状態により特に必要がある場合には, 次に示すところによるものとする。
(1) 各教科及び外国語活動の目標及び内容に関する事項の一部を取り扱わないことができること。
(2) 各教科及び道徳科の各学年の目標及び内容の全部又は一部を,当該学年の前各学年の目標及び内容の全部又は一部によって,替えることができること。
(3) 中学部の各教科及び道徳科の目標及び内容に関する事項の全部又は一部を,当該各教科及び道徳科に相当する小学部の各教科及び道徳科の目標及び内容に関する事項の全部又は一部によって,替えることができること。
(4) 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部の外国語科については, 外国語活動の目標及び内容の一部を取り入れることができること。
(5) 幼稚部教育要領に示す各領域のねらい及び内容の一部を取り入れることができること。
2 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校に就学する児童又は生徒のうち, 知的障害を併せ有する者については, 各教科又は各教科の目標及び内容に関する事項の一部を, 当該各教科に相当する第2章第1節第2款若しくは第2節第...
3 重複障害者のうち,障害の状態により特に必要がある場合には,各教科,道徳科,外国語活動若しくは特別活動の目標及び内容に関する事項の一部又は各教科,外国語活動若しくは総合的な学習の時間に替えて,自立活動を主として指導を行うことができるものとする。
4 障害のため通学して教育を受けることが困難な児童又は生徒に対して, 教員を派遣して教育を行う場合については, 上記1から3に示すところによることができるものとする。
5 重複障害者, 療養中の児童若しくは生徒又は障害のため通学して教育を受けることが困難な児童若しくは生徒に対して教員を派遣して教育を行う場合について, 特に必要があるときは,実情に応じた授業時数を適切に定めるものとする。
第2章 各教科
第1節 小学部
第1款 視覚障害者, 聴覚障害者, 肢体不自由者又は病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校 各教科の目標, 各学年の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては, 小学校学習指導要領第2章に示すものに準ずるものとする。 指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い...
1 視覚障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1)児童が聴覚,触覚及び保有する視覚などを十分に活用して,具体的な事物・事象や動作と言葉とを結び付けて, 的確な概念の形成を図り, 言葉を正しく理解し活用できるようにすること。
(2) 児童の視覚障害の状態等に応じて, 点字又は普通の文字の読み書きを系統的に指導し, 習熟させること。 なお, 点字を常用して学習する児童に対しても, 漢字・漢語の理解を促すため, 児童の発達の段階等に応じて適切な指導が行われるようにすること。
(3)児童の視覚障害の状態等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を置くなどして指導すること。
(4)触覚教材,拡大教材,音声教材等の活用を図るとともに,児童が視覚補助具やコンピュータ等の情報機器などの活用を通して, 容易に情報の収集や処理ができるようにするなど, 児童の視覚障害の状態等を考慮した指導方法を工夫すること。
(5) 児童が空間や時間の概念を活用して場の状況や活動の過程等を的確に把握できるよう配慮し, 見通しをもって意欲的な学習活動を展開できるようにすること。
2 聴覚障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 体験的な活動を通して的確な言語概念の形成を図り, 児童の発達に応じた思考力の育成に努めること。
(2) 児童の言語発達の程度に応じて, 主体的に読書に親しんだり, 書いて表現したりする態度を養うように工夫すること。
(3)児童の聴覚障害の状態等に応じて,指導内容を適切に精選し,基礎的・基本的な事項に重点を置くなどして指導すること。
(4) 補聴器等の利用により, 児童の保有する聴覚を最大限に活用し, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(5)視覚的に情報を獲得しやすい教材・教具やその活用方法等を工夫するとともに, コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し, 指導の効果を高めるようにすること。
(6)児童の聴覚障害の状態等に応じ,音声,文字,手話等のコミュニケーション手段を適切に活用して, 意思の相互伝達が活発に行われるように指導方法を工夫すること。
3 肢体不自由者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 体験的な活動を通して表現する意欲を高めるとともに, 児童の言語発達の程度や身体の動きの状態に応じて, 考えたことや感じたことを表現する力の育成に努めること。
(2) 児童の身体の動きの状態や生活経験の程度等を考慮して, 指導内容を適切に精選し, 基礎的・基本的な事項に重点を置くなどして指導すること。
(3) 身体の動きやコミュニケーション等に関する内容の指導に当たっては, 特に自立活動における指導との密接な関連を保ち, 学習効果を一層高めるようにすること。
(4) 児童の学習時の姿勢や認知の特性等に応じて, 指導方法を工夫すること。
(5)児童の身体の動きや意思の表出の状態等に応じて,適切な補助用具や補助的手段を工夫するとともに, コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し,指導の効果を高めるようにすること。
4 病弱者である児童に対する教育を行う特別支援学校
(1) 児童の授業時数の制約や病気の状態等に応じて, 指導内容を適切に精選し, 基礎的・基本的な事項に重点を置くとともに, 各教科等相互の関連を図ったり, 指導内容の連続性に配慮した工夫を行ったりして, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(2) 健康状態の改善等に関する内容の指導に当たっては, 特に自立活動における指導との密接な関連を保ち, 学習効果を一層高めるようにすること。
(3) 体験的な活動を伴う内容の指導に当たっては, 児童の病気の状態や学習環境に応じて指導方法を工夫し, 効果的な学習活動が展開できるようにすること。
(4)児童の身体活動の制限の状態等に応じて,教材・教具や補助用具などを工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し, 指導の効果を高めるようにすること。
(5) 児童の病気の状態等を考慮し, 学習活動が負担過重とならないようにすること。
第2款 知的障害者である児童に対する教育を行う特別支援学校
第1 各教科の目標及び内容
[生活]
1 目標 日常生活の基本的な習慣を身に付け,集団生活への参加に必要な態度や技能を養うとともに,自分と身近な社会や自然とのかかわりについて関心を深め, 自立的な生活をするための基礎的能力と態度を育てる。
2 内容
○1段階
(1) 日常生活に必要な身辺処理を求めたり, 教師と一緒に行ったりする。
(2) 教師と一緒に健康で安全な生活をする。
(3) 教師や友達と同じ場所で遊ぶ。
(4) 教師と一緒に身近な人に簡単なあいさつをする。
(5) 教師と一緒に集団活動に参加する。
(6) 教師と一緒に簡単な手伝いや仕事をする。
(7) 教師と一緒に日常生活の簡単なきまりに従って行動する。
(8) 教師と一緒に日課に沿って行動する。
(9) 教師と一緒に簡単な買い物をする。
(10) 身近な自然の中で, 教師と一緒に遊んだり, 自然や生き物に興味や関心をもったりする。
(11) 家族や家の近所などの様子に興味や関心をもつ。
(12) 身近な公共施設や公共物などを教師と一緒に利用する。
○2段階
(1) 教師の援助を受けながら 日常生活に必要な身辺処理をする。
(2) 教師の援助を受けながら健康で安全な生活をする。
(3) 教師や友達と簡単なきまりのある遊びをする。
(4) 教師の援助を受けながら身近な人にあいさつや話をするなどのかかわりをもつ。
(5)集団活動に参加し,簡単な係活動をする。
(6) 教師の援助を受けながら簡単な手伝いや仕事をする。
(7) 日常生活に必要な簡単なきまりやマナーに気付き, それらを守って行動する。
(8) 教師の援助を受けながら日課に沿って行動する。
(9) 決まった額の買い物をして, 金銭の必要なことが分かる。
(10) 身近な自然の中で遊んだり,動植物を育てたりして自然や生き物への興味や関心を深める。
(11) 家族の役割や身近な地域の様子に興味や関心をもち, 自分と家庭や社会とのかかわりに気付く。
(12) 教師の援助を受けながら身近な公共施設や公共物などを利用する。
○3段階
(1) 日常生活に必要な身辺処理を自分でする。
(2)健康や身体の変化に関心をもち,健康で安全な生活をするように心掛ける。
(3)友達とかかわりをもち, きまりを守って仲良く遊ぶ。
(4) 身近な人と自分とのかかわりが分かり, 簡単な応対などをする。
(5)進んで集団生活に参加し,簡単な役割を果たす。
(6) 日常生活で簡単な手伝いや仕事を進んでする。
(7) 日常生活に必要な簡単なきまりやマナーが分かり, それらを守って行動する。
(8) 日常生活でのおよその予定が分かり, 見通しをもって行動する。
(9)簡単な買い物をして,金銭の取扱いに慣れる。
(10) 身近な自然の事物・現象に興味や関心を深め, その特徴や変化の様子を知る。
(11) 家庭や社会の様子に興味や関心を深め, その働きを知る。
(12) 身近な公共施設や公共物などを利用し, その働きを知る。
[国語]
1 目標 日常生活に必要な国語を理解し, 伝え合う力を養うとともに, それらを表現する能力と態度を育てる。
2 内容
○1段階
(1) 教師の話を聞いたり, 絵本などを読んでもらったりする。
(2)教師などの話し掛けに応じ,表情,身振り,音声や簡単な言葉で表現する。
(3) 教師と一緒に絵本などを楽しむ。
(4) いろいろな筆記用具を使って書くことに親しむ。
○2段階
(1) 教師や友達などの話し言葉に慣れ, 簡単な説明や話し掛けが分かる。
(2) 見聞きしたことなどを簡単な言葉で話す。
(3)文字などに関心をもち,読もうとする。
(4) 文字を書くことに興味をもつ。
○3段階
(1)身近な人の話を聞いて, 内容のあらましが分かる。
(2) 見聞きしたことなどのあらましや自分の気持ちなどを教師や友達と話す。
(3) 簡単な語句や短い文などを正しく読む。
(4) 簡単な語句や短い文を平仮名などで書く。
[算数]
1 目標 具体的な操作などの活動を通して, 数量や図形などに関する初歩的なことを理解し, それらを扱う能力と態度を育てる。
2 内容
○1段階
(1) 具体物があることが分かり, 見分けたり, 分類したりする。
(2) 身近にあるものの大小や多少などに関心をもつ。
(3) 身近にあるものの形の違いに気付く。
○2段階
(1) 身近にある具体物を数える。
(2) 身近にあるものの長さやかさなどを比較する。
(3) 基本的な図形や簡単な図表に関心をもつ。
(4) 一日の時の移り変わりに気付く。
○3段階
(1) 初歩的な数の概念を理解し, 簡単な計算をする。
(2) 身近にあるものの重さや広さなどが分かり, 比較する。
(3) 基本的な図形が分かり, その図形を描いたり, 簡単な図表を作ったりする。
(4) 時計や暦に関心をもつ。
[音楽]
1 目標 表現及び鑑賞の活動を通して, 音楽についての興味や関心をもち, その美しさや楽しさを味わうようにする。
2 内容
○1段階
(1) 音楽が流れている中で体を動かして楽しむ。
(2) 音の出るおもちゃで遊んだり, 扱いやすい打楽器などでいろいろな音を鳴らしたりして楽しむ。
○2段階
(1) 好きな音や音楽を聴いて楽しむ。
(2)友達や教師とともに簡単なリズムの特徴を感じ取って身体を動かす。
(3) 打楽器などを使ってリズム遊びや簡単な合奏をする。
(4) 好きな歌ややさしい旋律の一部分を楽しく歌う。
○3段階
(1) 身近な人の歌や演奏などを聴き, いろいろな音楽に関心をもつ。
(2) 音楽に合わせて簡単な身体表現をする。
(3)旋律楽器に親しみ, 簡単な楽譜を見ながらリズム合奏をする。
(4) やさしい歌を伴奏に合わせながら, 教師や友達などと一緒に歌ったり, 一人で歌ったりする。
[図画工作]
1 目標 初歩的な造形活動によって, 造形表現についての興味や関心をもち, 表現の喜びを味わうようにする。
2 内容
○1段階
(1) かいたり, つくったり, 飾ったりすることに関心をもつ。
(2)土,木,紙などの身近な材料をもとに造形遊びをする。
○2段階
(l) 見たことや感じたことを絵にかいたり, つくったり, それを飾ったりする。
(2)粘土, クレヨン, はさみ, のりなどの身近な材料や用具を親しみながら使う。
○3段階
(1) 見たこと, 感じたことや想像したことを, 工夫して絵にかいたり, つくったり, それを飾ったり,使ったりする。
(2) いろいろな材料や用具を工夫しながら, 目的に合わせて使う。
(3)友達と作品を見せ合ったり, 造形品などの形や色, 表し方の面白さなどに気付いたりする。
[体育]
1 目標 適切な運動の経験を通して, 健康の保持増進と体力の向上を図り, 楽しく明るい生活を営む態度を育てる。
2 内容
○1段階
(1) 教師と一緒に, 楽しく手足を動かしたり, 歩く, 走るなどの基本的な運動をしたりする。
(2)いろいろな器械・器具・用具を使った遊び,表現遊び,水遊びなどを楽しく行う。
(3)簡単な合図や指示に従って, 楽しく運動をする。
○2段階
(1)歩く,走る,跳ぶなどの基本的な運動に慣れる。
(2)いろいろな器械・器具・用具を使った運動,表現運動,水の中での運動などに親しむ。
(3)簡単なきまりを守り,友達とともに安全に運動をする。
○3段階
(1) 歩く, 走る, 跳ぶなどの基本的な運動を姿勢や動きを変えるなどしていろいろな方法で行う。
(2)いろいろな器械・器具・用具を使った運動,表現運動,水の中での運動などをする。
(3) いろいろなきまりを守り, 友達と協力して安全に運動をする。
第2 指導計画の作成と各教科全体にわたる内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては, 個々の児童の知的障害の状態や経験等を考慮しながら, 各教科の相当する段階の内容の中から実際に指導する内容を選定し, 配列して, 具体的に指導内容を設定するものとする。
2 個々の児童の実態に即して,生活に結び付いた効果的な指導を行うとともに,児童が見通しをもって, 意欲的に学習活動に取り組むことができるよう配慮するものとする。
3 児童の実態に即して学習環境を整えるなど, 安全に留意するものとする。
4 家庭等との連携を図り, 児童が学習の成果を実際の生活に生かすことができるよう配慮するものとする。
5 児童の知的障害の状態や経験等に応じて,教材・教具や補助用具などを工夫するとともに,コンピュータ等の情報機器などを有効に活用し, 指導の効果を高めるようにするものとする。
第2節 中学部
第3章 特別の教科 道徳 小学部又は中学部の道徳科の目標,内容及び指導計画の作成と内容の取扱いに ついては,それぞれ小学校学習指導要領第3章又は中学校学習指導要領第3章に示すものに準ずるほか,次に示すところによるものとする。
1 児童又は生徒の障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服して,強く生きようとする意欲を高め, 明るい生活態度を養うとともに, 健全な人生観の育成を図る必要があること。
2 各教科,外国語活動,総合的な学習の時間, 特別活動及び自立活動との関連を密にしながら,経験の拡充を図り, 豊かな道徳的心情を育て, 広い視野に立って道徳的判断や行動ができるように指導する必要があること。
3 知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校において, 内容の指導に当たっては, 個々の児童又は生徒の知的障害の状態や経験等に応じて, 適切に指導の重点を定め,指導内容を具体化し, 体験的な活動を取り入れるなどの工夫を行うこと。
第4章 外国語活動 小学部における外国語活動の目標,内容及び指導計画の作成と内容の取扱いについては,小学校学習指導要領第4章に示すものに準ずるほか, 次の事項に配慮するものとする。
1 児童の障害の状態等に応じて,指導内容を適切に精選するとともに,その重点の置き方等を工夫すること。
2 指導に当たっては, 自立活動における指導との密接な関連を保ち, 学習効果を一層高めるようにすること。
第5章 総合的な学習の時間 小学部又は中学部における総合的な学習の時間の目標,各学校において定める目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては, それぞれ小学校学習指導要領第5章又は中学校学習指導要領第4章に示すものに準ずるほか, 次に示すところによるものとする。
1 児童又は生徒の障害の状態や発達の段階等を十分考慮し, 学習活動が効果的に行われるよう配慮すること。
2 体験活動に当たっては,安全と保健に留意するとともに,学習活動に応じて,小学校の児童又は中学校の生徒などと交流及び共同学習を行うよう配慮すること。
第6章 特別活動 小学部又は中学部の特別活動の目標, 各活動 ・ 学校行事の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては, それぞれ小学校学習指導要領第6章又は中学校学習指導要領第5章に示すものに準ずるほか, 次に示すところによるものとする。
1 学級活動においては, 適宜他の学級や学年と合併するなどして, 少人数からくる種々の制約を解消し, 活発な集団活動が行われるようにする必要があること。
2 児童又は生徒の経験を広めて積極的な態度を養い,社会性や豊かな人間性をはぐくむために,集団活動を通して小学校の児童又は中学校の生徒などと交流及び共同学習を行ったり, 地域の人々などと活動を共にしたりする機会を積極的に設ける必要があること。 その際, 児童又は生徒の障害の状態や...
3 知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校において, 内容の指導に当たっては, 個々の児童又は生徒の知的障害の状態や経験等に応じて, 適切に指導の重点を定め,具体的に指導する必要があること。
第7章 自立活動
第1 目標 個々の児童又は生徒が自立を目指し, 障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識, 技能, 態度及び習慣を養い, もって心身の調和的発達の基盤を培う。
第2 内容
1 健康の保持
(1) 生活のリズムや生活習慣の形成に関すること。
(2) 病気の状態の理解と生活管理に関すること。
(3) 身体各部の状態の理解と養護に関すること。
(4)健康状態の維持・改善に関すること。
2 心理的な安定
(1) 情緒の安定に関すること。
(2) 状況の理解と変化への対応に関すること。
(3) 障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲に関すること。
3 人間関係の形成
(1) 他者とのかかわりの基礎に関すること。
(2) 他者の意図や感情の理解に関すること。
(3) 自己の理解と行動の調整に関すること。
(4)集団への参加の基礎に関すること。
4 環境の把握
(1) 保有する感覚の活用に関すること。
(2)感覚や認知の特性への対応に関すること。
(3) 感覚の補助及び代行手段の活用に関すること。
(4) 感覚を総合的に活用した周囲の状況の把握に関すること。
(5) 認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関すること。
5 身体の動き
(1) 姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること。
(2) 姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること。
(3) 日常生活に必要な基本動作に関すること。
(4) 身体の移動能力に関すること。
(5) 作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること。
6 コミュニケーション
(1)コミュニケーションの基礎的能力に関すること。
(2) 言語の受容と表出に関すること。
(3) 言語の形成と活用に関すること。
(4) コミュニケーション手段の選択と活用に関すること。
(5) 状況に応じたコミュニケーションに関すること。
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
1 自立活動の指導に当たっては, 個々の児童又は生徒の障害の状態や発達の段階等の的確な把握に基づき, 指導の目標及び指導内容を明確にし, 個別の指導計画を作成するものとする。 その際,第2に示す内容の中からそれぞれに必要とする項目を選定し, それらを相互に関連付け,具体的に指導...
2 個別の指導計画の作成に当たっては, 次の事項に配慮するものとする。
(1) 個々の児童又は生徒について, 障害の状態, 発達や経験の程度, 興味・関心, 生活や学習環境などの実態を的確に把握すること。
(2) 実態把握に基づき, 長期的及び短期的な観点から指導の目標を設定し, それらを達成するために必要な指導内容を段階的に取り上げること。
(3) 具体的に指導内容を設定する際には, 以下の点を考慮すること。
ア 児童又は生徒が興味をもって主体的に取り組み, 成就感を味わうとともに自己を肯定的にとらえることができるような指導内容を取り上げること。
イ 児童又は生徒が,障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服しようとする意欲を高めることができるような指導内容を重点的に取り上げること。
ウ 個々の児童又は生徒の発達の進んでいる側面を更に伸ばすことによって, 遅れている側面を補うことができるような指導内容も取り上げること。
エ 個々の児童又は生徒が,活動しやすいように自ら環境を整えたり,必要に応じて周囲の人に支援を求めたりすることができるような指導内容も計画的に取り上げること。
(4) 児童又は生徒の学習の状況や結果を適切に評価し, 個別の指導計画や具体的な指導の改善に生かすよう努めること。
3 指導計画の作成に当たっては,各教科,道徳科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動の指導と密接な関連を保つようにし,計画的,組織的に指導が行われるようにするものとする。
4 個々の児童又は生徒の実態に応じた具体的な指導方法を創意工夫し, 意欲的な活動を促すようにするものとする。
5 重複障害者のうち自立活動を主として指導を行うものについては, 全人的な発達を促すために必要な基本的な指導内容を, 個々の児童又は生徒の実態に応じて設定し, 系統的な指導が展開できるようにするものとする。
6 自立活動の時間における指導は, 専門的な知識や技能を有する教師を中心として, 全教師の協力の下に効果的に行われるようにするものとする。
7 児童又は生徒の障害の状態により,必要に応じて,専門の医師及びその他の専門家の指導・助言を求めるなどして, 適切な指導ができるようにするものとする。
2 学校における道徳教育は, 道徳の時間を要として学校の教育活動全体を通じて行うものであり,道徳の時間はもとより,各教科,外国語活動,総合的な学習の時間,特別活動及び自立活動のそれぞれの特質に応じて, 児童又は生徒の発達の段階を考慮して, 適切な指導を行わなければならない。 道...
4 学校における自立活動の指導は, 障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服し, 自立し社会参加する資質を養うため, 学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。 特に,自立活動の時間における指導は,各教科,道徳,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動と密接な関連...
1 第2章以下に示す各教科,道徳,外国語活動,特別活動及び自立活動の内容に関する事項は,特に示す場合を除き, いずれの学校においても取り扱わなければならない。
2 学校において特に必要がある場合には, 第2章以下に示していない内容を加えて指導することができる。 また, 第2章第1節第1款及び同章第2節第1款において準ずるものとしている 小学校学習指導要領第2章及び中学校学習指導要領第2章に示す各教科の内容の取扱いのうち内容の範囲や程度...
3 第2章以下に示す各教科,道徳,外国語活動,特別活動及び自立活動並びに各学年,各分野又は各言語の内容に掲げる事項の順序は, 特に示す場合を除き, 指導の順序を示すものではないので, 学校においては, その取扱いについて適切な工夫を加えるものとする。
6 知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部においては, 国語, 社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育及び職業・家庭の各教科,道徳,総合的な学習の時間,特別活動並びに自立活動については, 特に示す場合を除き, すべての生徒に履修させるものとする。また,外国語...
7 知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校において, 各教科の指導に当たっては, 各教科 (小学部においては各教科の各段階。 以下この項において同じ。) に示す内容を基に, 児童又は生徒の知的障害の状態や経験等に応じて, 具体的に指導内容を設定するものとする...
1 小学部又は中学部の各学年における第2章以下に示す各教科 (知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校の中学部において, 外国語科を設ける場合を含む。 以下同じ。), 道徳, 外国語活動, 総合的な学習の時間, 特別活動 (学級活動 (学校給食に係るものを除く。)に限...
2 以上のほか, 次の事項に配慮するものとする。
(2) 各教科の各学年の目標及び内容の全部又は一部を, 当該学年の前各学年の目標及び内容の全部又は一部によって, 替えることができること。
(3)中学部の各教科の目標及び内容に関する事項の全部又は一部を, 当該各教科に相当する小学部の各教科の目標及び内容に関する事項の全部又は一部によって, 替えることができること。
3 重複障害者のうち,障害の状態により特に必要がある場合には,各教科,道徳,外国語活動若しくは特別活動の目標及び内容に関する事項の一部又は各教科, 外国語活動若しくは総合的な学習の時間に替えて, 自立活動を主として指導を行うことができるものとする。
第3章 道徳 小学部又は中学部の道徳の目標, 内容及び指導計画の作成と内容の取扱いについては, それぞれ小学校学習指導要領第3章又は中学校学習指導要領第3章に示すものに準ずるほか, 次に示すところによるものとする。
3 指導計画の作成に当たっては,各教科,道徳,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動の指導と密接な関連を保つようにし, 計画的, 組織的に指導が行われるようにするものとする。
特別支援学校小学部・中学部学習指導要領 2009年3月 告示
特別支援学校小学部・中学部学習指導要領 2017年4月 告示
特別支援学校小学部・中学部学習指導要領 2017年4月 告示
特別支援学校小学部・中学部学習指導要領 2009年3月 告示
特別支援学校小学部・中学部学習指導要領 2015年3月 一部改正
【86V10】特別支援学校小学部・中学部学習指導要領コード 平成29年告示:バージョン1.0 (令和2年12月28日公表)
【86V11】特別支援学校小学部・中学部学習指導要領コード 平成29年告示:バージョン1.1 (令和3年3月18日公表)
【76V10】特別支援学校小学部・中学部学習指導要領コード 平成21年告示:バージョン1.0 (令和2年12月28日公表)
【76V11】特別支援学校小学部・中学部学習指導要領コード 平成21年告示:バージョン1.1 (令和3年3月18日公表)
【76V20】特別支援学校小学部・中学部学習指導要領コード 平成27年告示:バージョン2.0 (令和2年12月28日公表)
【76V21】特別支援学校小学部・中学部学習指導要領コード 平成27年告示:バージョン2.1 (令和3年3月18日公表)
【76V22】特別支援学校小学部・中学部学習指導要領コード 平成27年告示:バージョン2.2 (令和3年12月28日公表)
【86V12】特別支援学校小学部・中学部学習指導要領コード 平成29年告示:バージョン1.2 (令和3年12月28日公表)
1段階
2段階
3段階
英語
特別活動
特別の教科道徳
体育
総則
総則
総則
総合的な学習の時間
生活
図画工作
自立活動
算数
国語
各教科
各教科(中学部)
各教科(小学部)
各教科(小学部)
各教科(小学部)
外国語活動
外国語活動
外国語活動
音楽
特別活動
特別の教科道徳
道徳
体育
総則
総合的な学習の時間
生活
図画工作
自立活動
算数
国語
各教科
各教科(中学部)
各教科(小学部)
各教科(小学部)
各教科(小学部)
外国語活動
音楽