Home
About
日本語
Item of Commentary on the Course of Study
https://w3id.org/jp-cos/CommentaryItem
Home
Item of Commentary on the Course of Study
Details
Type
http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#Class
Comment
A class representing a Item of Commentary on the Course of Study.
学習指導要領解説の細目を表すクラス。
Label
Item of Commentary on the Course of Study
学習指導要領解説の細目
Referred resources
Referred to as 'Type' from:
第3節 第5学年の目標及び内容
1 第5学年の目標
第5学年の目標は,自然の事物・現象について,理科の見方・考え方を働かせ,問題を追究する活動を通して,物の溶け方,振り子の運動,電流がつくる磁力,生命の連続性,流れる水の働き,気象現象の規則性についての理解を図り,観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにするとともに,問...
特に,本学年では,学習の過程において,自然の事物・現象から見いだした問題についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想するといった問題解決の力を育成することに重点が置かれている。
(1) 「A物質・エネルギー」に関わる目標
本区分では,物の溶け方,振り子の運動,電流がつくる磁力についての理解を図り,観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにするとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想するといった問題解決の力や主体的に問題解決しようとする態度を養うことが目標である。
ここでは,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容として,「A (1)物の溶け方」を設定する。「A (1) 物の溶け方」については,物が水に溶ける量や様子に着目して,水の温度や量などの条件を制御しながら調べ,物の溶け方の規則性を捉えるようにする。
また,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容として,「A(2) 振り子の運動」,「A (3) 電流がつくる磁力」を設定する。「A (2) 振り子の運動」については,振り子が1往復する時間に着目して,おもりの重さや振り子の長さなどの条件を制御しながら調べ,振り子の運動...
(2) 「B生命・地球」に関わる目標
本区分では,生命の連続性,流れる水の働き,気象現象の規則性についての理解を図り,観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにするとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想するといった問題解決の力や生命を尊重する態度,主体的に問題解決しようとする態度を養うことが目標で...
また,「地球」についての基本的な概念等を柱とした内容として,「B (3) 流れる水の働きと土地の変化」,「B (4) 天気の変化」を設定する。「B (3) 流れる水の働きと土地の変化」については,流れる水の速さや量に着目して,それらの条件を制御しながら調べ,流れる水の働きと土地の...
2 第5学年の内容
A 物質・エネルギー
(1) 物の溶け方
(内容の取扱い)
本内容は,第3学年「A (1) 物と重さ」の学習を踏まえて,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「粒子の保存性」に関わるものであり,第6学年「A (2) 水溶液の性質」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,物が水に溶ける量や様子に着目して,水の温度や量などの条件を制御しながら,物の溶け方の規則性を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や主体的に問題解決しようとする...
(ア) 物が水に溶ける量や全体の量に着目して,溶かす前の物の重さに水の重さを加えた全体の重さと,溶かした後の水溶液の重さの変化を比較しながら調べる。これらの活動を通して,溶けた物の行方についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,物が水に溶けてもなくならず,水...
(イ) 物が水に溶ける量に着目して,水の温度や量といった条件を制御しながら,水に物を溶かしたときの,物の溶ける量を調べる。これらの活動を通して,物の溶け方のきまりについての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,物が一定量の水に溶ける量には限度があることを捉えるよ...
(ウ) 物が水に溶ける量に着目して,水の温度や量といった条件を制御しながら,物の溶ける量やその変化を調べる。これらの活動を通して,物の溶け方のきまりについての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,一定量の水を加熱したときの物の溶ける様子から,水溶液の温度が上昇す...
ここで扱う対象としては,水の温度や溶かす物の違いによって,溶ける量の違いが顕著に観察できるように,水の温度によって溶ける量の変化が大きい物と変化が小さい物を用いることが考えられる。また,加熱によって分解しにくく,安全性の高い物を扱うようにする。
ここでの指導に当たっては,例えば,有色の物を溶かしたとき,色が水溶液全体に均一に広がることから,溶けている物が均一に広がることにも触れるようにする。また,物が水に溶けても,水と物を合わせた重さは変わらないことについて,定量的な実験を通して捉えるようにすることが考えられる。さらに,...
日常生活との関連として,水や湯に物を溶かした経験を想起させることが考えられる。
なお,実験を行う際には,メスシリンダーや電子てんびん,ろ過器具,加熱器具,温度計などの器具の適切な操作について,安全に配慮するように指導する。
(2) 振り子の運動
本内容は,第3学年「A (2) 風とゴムの力の働き」の学習を踏まえて,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「エネルギーの捉え方」に関わるものであり,第6学年「A (3) てこの規則性」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,振り子が1往復する時間に着目して,おもりの重さや振り子の長さなどの条件を制御しながら,振り子の運動の規則性を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や主体的に問題...
(ア) 振り子が1往復する時間に着目して,おもりの重さ,振り子の長さ,振れ幅などの条件を制御しながら,振り子が1往復する時間を変化させる条件を調べる。これらの活動を通して,振り子の運動の規則性についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,振り子が1往復する時間...
ここでの指導に当たっては,振り子の長さや振れ幅を一定にしておもりの重さを変えるなど,変える条件と変えない条件を制御しながら実験を行うことによって,実験の結果を適切に処理し,考察することができるようにする。その際,振れ幅が極端に大きくならないように適切な振れ幅で実験を行うようにする...
他教科等との関連として,実験を複数回行い,その結果を処理する際には,算数科の学習と関連付けて適切に処理できるようにする。
(3) 電流がつくる磁力
本内容は,第4学年「A (3) 電流の働き」の学習を踏まえて,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「エネルギーの変換と保存」に関わるものであり,第6学年「A (4) 電気の利用」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,電流の大きさや向き,コイルの巻数などに着目して,これらの条件を制御しながら,電流がつくる磁力を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や主体的に問題解決しようとす...
(ア) 電流の大きさや向きに着目して,電磁石と磁石とを比較しながら,電磁石の性質を調べる。これらの活動を通して,電流がつくる磁力についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,電流には磁力を発生させ,鉄心を磁化させる働きがあり,電流の向きが変わると,電磁石の極も...
(イ) 電流の大きさやコイルの巻数などに着目して,電流の大きさや導線の長さ,コイルの巻数などの条件を制御しながら,電磁石の強さを変化させる要因を調べる。これらの活動を通して,電磁石の性質についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,電磁石の強さは,電流の大きさ...
ここで扱う対象としては,乾電池のほかに充電式電池の利用が考えられる。ただし,一つの回路では,違う種類の電池が混在しないようにする。
ここでの指導に当たっては,電磁石の強さについて,導線の巻数を一定にして電流の大きさを変えるなど,変える条件と変えない条件を制御しながら実験を行うことによって,実験の結果を適切に処理し,考察することができるようにする。電流がつくる磁力を捉える際には,電流を流したコイルに方位磁針など...
なお,身の回りでは,様々な電磁石が利用されていることを日常生活と関連させて取り上げたり,科学館などを利用して調べたりすることが考えられる
(内容の取扱い)
振り子の運動の規則性を活用したものづくりとしては,振り子の周期を変えるという観点から,例えば,規則正しく時間(リズム)を刻むことを目的とした簡易メトロノームなどが考えられる。
また,電流がつくる磁力を利用したものづくりとしては,電流の大きさなどによって電磁石の強さを変えるという観点から,例えば,物を動かすことを目的としたモーター,鉄を引き付けたり放したりして移動させることを目的としたクレーンなどが考えられる。
B 生命・地球
(1) 植物の発芽,成長,結実
(内容の取扱い)
本内容は,第4学年「B (2) 季節と生物」の学習を踏まえて,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「生命の連続性」に関わるものであり,中学校第2分野「(1) ア(イ) 生物の体の共通点と相違点」,「(5) ア(ア) 生物の成長と殖え方」の学習につながるものである...
ここでは,児童が,発芽,成長及び結実の様子に着目して,それらに関わる条件を制御しながら,植物の育ち方を調べることを通して,植物の発芽,成長及び結実とその条件についての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や生命を尊...
(ア) 適当な温度下で種子に水を与えると,種子は水を吸い,根や芽を出し,発芽することから,発芽と種子の中の養分との関係に着目して,発芽前後の種子の養分の存在を比較しながら調べる。これらの活動を通して,発芽と種子の養分との関係についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現する...
(イ) 身近な植物の種子の発芽の様子に着目して,例えば,水や空気の条件を一定にして,温度の条件を変えるなど,水,空気及び温度といった条件を制御しながら,種子が発芽するために必要な環境条件を調べる。これらの活動を通して,発芽の条件についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現...
(ウ) 身近な植物の成長の様子に着目して,日光や肥料などの環境条件が適した場合とそうでない場合を設定するなど,条件を制御しながら植物が成長するのに必要な環境条件を調べる。これらの活動を通して, 植物の成長の条件についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,植物...
(エ) 身近な植物の花のつくりや結実の様子に着目して,おしべやめしべなどの花のつくりを調べたり,顕微鏡を使って花粉を観察したり,受粉の有無といった条件を制御しながら実のでき方を調べたりする。これらの活動を通して,花のつくりや結実の条件についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し...
ここで扱う対象としては,(ア),(イ) では,種子が大きく,観察しやすいものを取り上げる。また,(ウ) では,生命尊重の立場から,成長との関係が確認できたところで実験を終了し,花壇などに植え替えるなどして,実験に利用した植物を枯らさないように配慮するようにする。さらに,(ア),(...
ここでの指導に当たっては,発芽の条件と成長の条件について混同しやすいので,発芽と成長の意味を観察,実験を通して捉えるとともに,条件については,変える条件と変えない条件を区別し,その操作と関連付けてその意味を捉えるようにする。また,発芽や成長の条件について調べる際には,観察,実験の...
(2) 動物の誕生
(内容の取扱い)
本内容は,第4学年「B (2) 季節と生物」の学習を踏まえて,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「生命の連続性」に関わるものであり,中学校第2分野「(5) ア(ア) 生物の成長と殖え方」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりする中で,卵や胎児の様子に着目して,時間の経過と関係付けて,動物の発生や成長を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する...
(ア) 魚を育て観察する中で,魚が産んだ卵の中の様子に着目して,それらと時間の経過とを関係付けて,卵の中の変化を継続して観察して調べる。これらの活動を通して,卵の中が変化する様子やふ化する様子についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,魚には雌雄があり,生ま...
(イ) 胎児の母体内での成長に着目して,それらと時間の経過とを関係付けて,胎児の成長の様子を調べる。これらの活動を通して,人の母体内での成長についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,人は,受精した卵が母体内で少しずつ成長して体ができていくことや,母体内でへ...
ここで扱う対象としては,(ア) については,内部の変化の様子を捉えやすい魚の卵が適しており,これらを実体顕微鏡などを用いて観察していくようにする。(イ) については,母体内の成長を直接観察することが困難なので,映像や模型,その他の資料を活用して調べるようにする。
ここでの指導に当たっては,(ア) については,観察の計画を立て,継続的に調べるようにする。魚の卵の内部の変化を観察する際に,実体顕微鏡などの観察器具を適切に操作できるように指導する。また,(イ) については,資料を基に調べる計画を立てるようにする。母体内での成長については,直接観...
なお,ここでは,人の卵と精子が受精に至る過程については取り扱わないものとする。
(3) 流れる水の働きと土地の変化
(内容の取扱い)
本内容は,第4学年「B (3) 雨水の行方と地面の様子」の学習を踏まえて,「地球」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「地球の内部と地表面の変動」,「地球の大気と水の循環」に関わるものであり,第6学年「B (4) 土地のつくりと変化」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,流れる水の速さや量に着目して,それらの条件を制御しながら,流れる水の働きと土地の変化を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や主体的に問題解決しようとする態度を...
(ア) 川を流れる水の速さや量に着目して,それらと土地の変化とを関係付けて,流れる水の働きを調べる。これらの活動を通して,流れる水の働きと土地の変化との関係についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,流れる水には,土地を侵食したり,石や土などを運搬したり堆積...
(イ) 川を流れる水の速さや量に着目して,それらと川原の石の大きさや形とを関係付けて,川の様子の違いを調べる。これらの活動を通して,石の大きさや形と流れる水の働きとの関係についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,川の上流と下流によって,川原の石の大きさや形...
(ウ) 雨が短時間に多量に降ったり,長時間降り続いたりしたときの川を流れる水の速さや量に着目して,水の速さや量といった条件を制御しながら,増水による土地の変化の様子を調べる。これらの活動を通して,水の速さや量の変化に伴う流れる水の働きの変化についての予想や仮説を基に,解決の方法を...
ここでの指導に当たっては,野外での直接観察のほか,適宜,人工の流れをつくったモデル実験を取り入れて,流れる水の速さや量を変え,土地の変化の様子を調べることで,流れる水の働きについて捉えるようにすることが考えられる。また,流れる水には,土地を侵食したり,石や土などを運搬したり堆積させ...
日常生活との関連としては,長雨や集中豪雨がもたらす川の増水による自然災害に触れるようにする。
なお,川の現地学習に当たっては,気象情報に注意するとともに,事故防止に配慮するように指導する。
(4) 天気の変化
(内容の取扱い)
本内容は,第4学年「B (4) 天気の様子」の学習を踏まえて,「地球」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「地球の大気と水の循環」に関わるものであり,中学校第2分野「(4) 気象とその変化」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,雲の量や動きに着目して,それらと天気の変化とを関係付けて,天気の変化の仕方を調べる活動を通して,それらについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主に予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や主体的に問題解決しようとする態度を育成するこ...
(ア) 雲の量や動きに着目して,それらと天気の変化とを関係付けて,1日の雲の量や動きを調べる。これらの活動を通して,天気の変化の仕方についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,天気の変化は,雲の量や動きと関係があることを捉えるようにする。また,実際に観察した...
(イ) 数日間の雲の量や動きに着目して,それらと気象衛星などから得た雲の量や動きの情報とを関係付けて,天気の変化の仕方を調べる。これらの活動を通して,天気の変化の仕方についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現するとともに,天気はおよそ西から東へ変化していくという規則性が...
ここで扱う対象としては,雨に関係する雲として,例えば,乱層雲や積乱雲などが考えられる。
ここでの指導に当たっては,身近な自然現象としての雲を観察することにより,気象現象に興味・関心をもち,天気を予想することができるようにする。
日常生活との関連としては,長雨や集中豪雨,台風などの気象情報から,自然災害に触れるようにする。
なお,雲を野外で観察する際には,気象情報に注意するとともに,太陽を直接見ないように指導し,事故防止に配慮するように指導する。
第4節 第6学年の目標及び内容
1 第6学年の目標
(1) 物質・エネルギー
第6学年の目標は,自然の事物・現象について,理科の見方・考え方を働かせ,問題を追究する活動を通して,燃焼の仕組み,水溶液の性質,てこの規則性及び電気の性質や働き,生物の体のつくりと働き,生物と環境との関わり,土地のつくりと変化,月の形の見え方と太陽との位置関係についての理解を図り...
特に,本学年では,学習の過程において,自然の事物・現象から見いだした問題について追究し,より妥当な考えをつくりだすといった問題解決の力を育成することに重点が置かれている。
(1) 「A物質・エネルギー」に関わる目標
本区分では,燃焼の仕組み,水溶液の性質,てこの規則性及び電気の性質や働きについての理解を図り,観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにするとともに,主にこれらの仕組みや性質,規則性及び働きについて,より妥当な考えをつくりだすといった問題解決の力や主体的に問題解決しよう...
ここでは,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容として,「A (1)燃焼の仕組み」,「A (2) 水溶液の性質」を設定する。「A (1) 燃焼の仕組み」については,空気の変化に着目して,物の燃え方を多面的に調べ,燃焼の仕組みを捉えるようにする。「A (2) 水溶液の性質」...
また,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容として,「A(3) てこの規則性」,「A (4) 電気の利用」を設定する。「A (3) てこの規則性」については,力を加える位置や力の大きさに着目して,これらの条件とてこの働きとの関係を多面的に調べ,てこの規則性を捉えるよ...
(2) 「B生命・地球」に関わる目標
本区分では,生物の体のつくりと働き,生物と環境との関わり,土地のつくりと変化,月の形の見え方と太陽との位置関係についての理解を図り,観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにするとともに,主にこれらの働きや関わり,変化及び関係について,より妥当な考えをつくりだすといった...
ここでは,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容として,「B (1)人の体のつくりと働き」,「B (2) 植物の養分と水の通り道」,「B (3) 生物と環境」を設定する。「B (1) 人の体のつくりと働き」については,体のつくりと呼吸,消化,排出及び循環の働きに着目して,...
また,「地球」についての基本的な概念等を柱とした内容として,「B (4) 土地のつくりと変化」,「B (5) 月と太陽」を設定する。「B (4) 土地のつくりと変化」については,土地やその中に含まれる物に着目して,土地のつくりやでき方を多面的に調べ,土地のつくりと変化を捉えるよう...
2 第6学年の内容
A 物質・エネルギー
(1) 燃焼の仕組み
燃焼の仕組みについて,空気の変化に着目して,物の燃え方を多面的に調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 植物体が燃えるときには,空気中の酸素が使われて二酸化炭素ができるこ
イ 燃焼の仕組みについて追究する中で,物が燃えたときの空気の変化について,より妥当な考えをつくりだし,表現すること。
本内容は,第4学年「A (1) 空気と水の性質」の学習を踏まえて,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「粒子の存在」,「粒子の結合」に関わるものであり,中学校第1分野「(2) ア(ア) 物質のすがた」,「(4) ア(イ) 化学変化」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,空気の変化に着目して,物の燃え方を多面的に調べる活動を通して,燃焼の仕組みについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。
(ア) 植物体が燃えるときの空気の変化に着目して,植物体が燃える前と燃えた後での空気の性質や植物体の変化を多面的に調べる。これらの活動を通して,燃焼の仕組みについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,植物体が燃えるときには,空気中に含まれる酸素の一部が使われて,二酸化炭...
ここで扱う対象としては,燃焼の様子を観察しやすい植物体として,例えば,木片や紙などが考えられる。
ここでの指導に当たっては,日常生活の中で物を燃やす体験が少ない現状を踏まえ,物が燃える現象を十分に観察できるような場を設定する。また,物が燃える際に,酸素の一部が使われ二酸化炭素ができることを捉える際には,二酸化炭素の有無を調べることができる石灰水や,酸素や二酸化炭素の割合を調べ...
なお,燃焼実験の際の火の取扱いや気体検知管の扱い方などについて十分指導するとともに,保護眼鏡を使用するなど,安全に配慮するように指導する。
(2) 水溶液の性質
水溶液について,溶けている物に着目して,それらによる水溶液の性質や働きの違いを多面的に調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 水溶液には,酸性,アルカリ性及び中性のものがあること。
(イ) 水溶液には,気体が溶けているものがあること。
(ウ) 水溶液には,金属を変化させるものがあること。
イ 水溶液の性質や働きについて追究する中で,溶けているものによる性質や働きの違いについて,より妥当な考えをつくりだし,表現すること。
本内容は,第5学年「A (1) 物の溶け方」の学習を踏まえて,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「粒子の結合」,「粒子の保存性」に関わるものであり,中学校第1分野「(2) ア(イ) 水溶液」,「(4) ア(イ) 化学変化」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,水に溶けている物に着目して,それらによる水溶液の性質や働きの違いを多面的に調べる活動を通して,水溶液の性質や働きについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成すること...
(ア) 水に溶けている物に着目して,水溶液の違いを多面的に調べる。これらの活動を通して,水溶液の性質について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,水溶液には,酸性,アルカリ性及び中性のものがあることを捉えるようにする。その際,水溶液には,色やにおいなどの異なるものがあるこ...
(イ) 水に溶けている物に着目して,水溶液の性質や働きを多面的に調べる。これらの活動を通して,気体が溶けている水溶液の性質や働きについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,水溶液には気体が溶けているものがあることを捉えるようにする。その際,水溶液を振り動かしたり温めたり...
(ウ) 水溶液に溶かした金属や水溶液から取り出した物に着目して,水溶液の性質や働きの違いを多面的に調べる。これらの活動を通して,水溶液の性質や働きについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,水溶液には,金属を入れると金属が溶けて気体を発生させたり,金属の表面の様子を変化...
ここで扱う対象としては,水溶液については,例えば,炭酸水,薄い塩酸,薄い水酸化ナトリウム水溶液などが考えられる。(ウ) については,例えば,鉄やアルミニウムなど,生活の中でよく見かけるもので性質やその変化が捉えやすい金属を使用することが考えられる。
ここでの指導に当たっては,水溶液の性質や金属の質的変化について,多面的に調べた結果を表に整理したり,そこから考えたことを図や絵,文を用いて表現したりするなど,水溶液の性質について考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにする。
日常生活との関連として,身の回りで使用されている酸性やアルカリ性の水溶液を調べるといった活動が考えられる。
なお,実験に使用する薬品については,その危険性や扱い方について十分指導するとともに,保護眼鏡を使用するなど,安全に配慮するように指導する。また,事故のないように配慮し管理するとともに,使用した廃液などについても,環境に配慮し適切に処理する必要があることを指導する。
(3) てこの規則性
てこの規則性について,力を加える位置や力の大きさに着目して,てこの働きを多面的に調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 力を加える位置や力の大きさを変えると,てこを傾ける働きが変わり,てこがつり合うときにはそれらの間に規則性があること。
(イ) 身の回りには,てこの規則性を利用した道具があること。
イ てこの規則性について追究する中で,力を加える位置や力の大きさとてこの働きとの関係について,より妥当な考えをつくりだし,表現すること。
本内容は,第5学年「A (2) 振り子の運動」の学習を踏まえて,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「エネルギーの捉え方」に関わるものであり,中学校第1分野「(1) ア(イ) 力の働き」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,加える力の位置や大きさに着目して,これらの条件とてこの働きとの関係を多面的に調べる活動を通して,てこの規則性についての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがね...
(ア) てこを働かせたときの,力を加える位置や力の大きさに着目して,てこのつり合いの条件を制御しながら調べる。これらの活動を通して,力を加える位置や力の大きさとてこを傾ける働きとの関係について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,力を加える位置や力の大きさを変えると,てこ...
(イ) 身の回りの様々な道具で,力を加える位置や力の大きさに着目して,てこの規則性と道具の仕組みや働きとの関係を多面的に調べる。これらの活動を通して,てこの規則性について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,身の回りには,てこの規則性を利用した道具があり,てこの規則性が日...
ここで扱う対象としては,(ア) については,てこ実験器,(イ) については,ペンチ,釘抜き,空き缶つぶし,トングなどが考えられる。
ここでの指導に当たっては,支点からの距離とおもりの重さとの関係を表などに整理するなど,てこの規則性について考えたり,説明したりする活動の充実を図り,これらの活動を通して,てこがつり合っている場合は,「左側の(力点にかかるおもりの重さ)×(支点から力点までの距離)=右側の(力点にか...
日常生活との関連として,てこの規則性が利用されている様々な道具を調べる際には,「支点」,「力点」,「作用点」等の言葉を用いて説明したり,どのような便利さが得られるかについて話し合ったりするなど,道具の効果とてこの規則性とを関係付けて考えられるようにする。
(4) 電気の利用
(内容の取扱い)
本内容は,第5学年「A (3) 電流がつくる磁力」の学習を踏まえて,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「エネルギーの変換と保存」,「エネルギー資源の有効利用」に関わるものであり,中学校第1分野「(3)ア(ア) 電流」,「(7) 科学技術と人間」の学習につ...
ここでは,児童が,電気の量や働きに着目して,それらを多面的に調べる活動を通して,発電や蓄電,電気の変換についての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねらいである。
(ア) 身の回りにある発電,蓄電に関する道具に着目して,手回し発電機や光電池などを使って発電したり,蓄電器に電気を蓄えたりできることを多面的に調べる。これらの活動を通して,発電や蓄電について,電気の量と働きとの関係について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,電気は,つ...
(イ) 豆電球や発光ダイオードを点灯させたり,電子オルゴールを鳴らしたり,電熱線を発熱させたり,モーターを回転させたりしたときの電気の働きに着目して,それらを多面的に調べる。これらの活動を通して,電気の変換について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,電気は,光,音,熱...
(ウ) 身の回りにある,電気を利用している道具の働きに着目して,電気の利用の仕方を多面的に調べる。これらの活動を通して,発電や蓄電,電気の変換について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,発電したり,蓄電したり,変換させたりしながら利用していることを捉えるようにする。そ...
ここで扱う対象としては,電気を蓄える物として,例えば,コンデンサーなどの蓄電器が考えられる。電気をつくりだしたり,蓄電器などに電気を蓄えたりすることができることについては,豆電球や発光ダイオードの点灯やモーターの回転などによって捉えるようにする。
ここでの指導に当たっては,児童が手回し発電機や光電池などを使って自分で電気をつくりだし,その電気を蓄えたり,変換したりすることにより,エネルギーが蓄えられることや変換されることを体験的に捉えるようにする。
日常生活との関連としては,エネルギー資源の有効利用という観点から,電気の効率的な利用について捉えるようにする。このことについて,例えば,蓄電した電気を使って,発光ダイオードと豆電球の点灯時間を比較することが考えられる。また,身の回りには,温度センサーなどを使って,エネルギーを効率...
(内容の取扱い)
てこの規則性を活用したものづくりとしては,てこの働きを利用するという観点から,用途に応じて作用する力の大きさを制御することを目的としたてこや,物の重さを測定することを目的としたてんびんばかりなどが考えられる。
また,電気の働きを活用したものづくりとしては,風力や太陽光といった自然エネルギーでつくりだした電気を蓄電器に蓄えて効率的に利用することを目的とした照明などが考えられる。その際,目的に合わせてセンサーを使い,発光ダイオードの点灯を制御することなどが考えられる。
B 生命・地球
(1) 人の体のつくりと働き
(内容の取扱い)
本内容は,第4学年「B (1) 人の体のつくりと運動」の学習を踏まえて,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「生物の構造と機能」に関わるものであり,中学校第2分野「(3) ア(ウ) 動物の体のつくりと働き」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,体のつくりと呼吸,消化,排出及び循環の働きに着目して,生命を維持する働きを多面的に調べる活動を通して,人や他の動物の体のつくりと働きについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や生命を尊重する態度,主体的...
(ア) 人や他の動物の呼吸の働きに着目して,吸気と呼気の成分などを基に,肺を通して血液中に酸素を取り入れ,血液中の二酸化炭素などを体外に排出する働きを多面的に調べる。これらの活動を通して,呼吸の働きについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,人や他の動物は体内に酸素を...
(イ) 人や他の動物の消化の働きに着目して,食べた物が変化し体内に取り入れられることを多面的に調べる。これらの活動を通して,消化や排出の働きについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,食べた物は口から,食道,胃,小腸,大腸へと移動する間に消化されていくことや,口では咀...
(ウ) 人や他の動物の血液の循環に着目して,心臓の動きと血液の流れを関係付けて,血液に入った養分や酸素,肺から取り入れられた酸素の行方などを多面的に調べる。これらの活動を通して,血液の働きについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,血液が,心臓の働きで体内を巡り,養分...
(エ) 人や他の動物の体内の臓器に着目して,呼吸,消化,吸収,排出などと臓器との関係を多面的に調べる。これらの活動を通して,個々の臓器と生命を維持する働きとの関係について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,呼吸には肺が関係し,消化,吸収には主に胃,小腸,大腸,肝臓が関...
ここで扱う対象としては,人の体を中心とし,呼気や吸気を調べる活動では指示薬や気体検知管,気体センサーなどによる酸素や二酸化炭素の測定が,消化を調べる活動ではヨウ素液によるヨウ素デンプン反応などが考えられる。また,他の動物としては,呼吸の状態などが調べられる身近で安全な哺乳類や魚類...
ここでの指導に当たっては,人や他の動物の体のつくりや働きについて,個々の臓器の働きといった部分で見たり,生命を維持する働きという全体で見たりすることや,人と他の動物の体のつくりと働きを比較しながら調べることで,理解を深めるようにする。その際,映像や模型,図書,コンピュータシミュレ...
(2) 植物の養分と水の通り道
本内容は,第3学年「B (1) 身の回りの生物」の学習を踏まえて,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「生物の構造と機能」に関わるものであり,中学校第2分野「(3) ア(イ) 植物の体のつくりと働き」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,植物の体のつくりと体内の水などの行方や葉で養分をつくる働きに着目して,生命を維持する働きを多面的に調べる活動を通して,植物の体のつくりと働きについての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や生命を尊重する態度...
(ア) 植物の体のつくりと葉で養分をつくる働きに着目して,葉の中のでんぷんの存在を多面的に調べる。これらの活動を通して,日光と葉の中のでんぷんのでき方との関係について,より妥当な考えをつくりだすとともに,葉の中のでんぷんの存在から,植物が日光に当たると自らでんぷんをつくりだしてい...
(イ) 植物の体のつくりと体内の水などの行方に着目して,植物の体内での水の通り道を多面的に調べる。これらの活動を通して,植物の体内での水の行方について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,植物の根,茎及び葉には水の通り道があり,すみずみまで水が行きわたっていることや,根...
ここで扱う対象としては,葉ででんぷんがつくられる植物を扱う。
ここでの指導に当たっては,児童の理解の充実を図るために,観察,実験とともに,映像や模型,その他の資料を活用することが考えられる。
(3) 生物と環境
生物と環境について,動物や植物の生活を観察したり資料を活用したりする中で,生物と環境との関わりに着目して,それらを多面的に調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 生物は,水及び空気を通して周囲の環境と関わって生きていること。
(イ) 生物の間には,食う食われるという関係があること。
(ウ) 人は,環境と関わり,工夫して生活していること。
イ 生物と環境について追究する中で,生物と環境との関わりについて,より妥当な考えをつくりだし,表現すること。
(内容の取扱い)
(4) 内容の「B生命・地球」の(3) については,次のとおり取り扱うものとする。
ア アの(ア) については,水が循環していることにも触れること。
イ アの(イ) については,水中の小さな生物を観察し,それらが魚などの食べ物になっていることに触れること。
本内容は,第4学年「B (2) 季節と生物」の学習を踏まえて,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「生物と環境の関わり」に関わるものであり,中学校第2分野「(7) ア(ア) 生物と環境」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,生物と水,空気及び食べ物との関わりに着目して,それらを多面的に調べる活動を通して,生物と持続可能な環境との関わりについて理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や生命を尊重する態度,主体的に問題解決しようとする...
(ア) 動物は,水及び空気がないと生きていくことができないことや,植物は水が不足すると枯れてしまうことなどから,生物と水及び空気との関わりに着目して,それらを多面的に調べる。これらの活動を通して,生物と周囲の環境との関わりについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,生...
(イ) 様々な動物の食べ物に着目して,生物同士の関わりを多面的に調べる。これらの活動を通して,生物同士の関わりについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,植物を食べている動物がいることや,その動物も他の動物に食べられることがあること,生物には食う食われるという関係があ...
(ウ) 人の生活について,環境との関わり方の工夫に着目して,持続可能な環境との関わり方を多面的に調べる。これらの活動を通して,人と環境との関わりについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,人は,環境と関わり,工夫して生活していることを捉えるようにする。その際,人の生活...
ここで扱う対象としては,(ア) については,例えば,植物が酸素を出しているかを調べるために,気体検知管や気体センサーなどを活用して,酸素や二酸化炭素の検出を行うことが考えられる。また,地球上の水や空気の存在を想起するなど,生物と環境との関わりについて考察することが考えられる。(イ...
ここでの指導に当たっては,観察,実験が行いにくい活動については,児童の理解の充実を図るために,映像や模型,図書などの資料を活用することが考えられる。(ア) については,水の循環や酸素,二酸化炭素の出入りを図で表現するなど,生物と環境との関わりについて考えたり,説明したりする活動の...
(4) 土地のつくりと変化
土地のつくりと変化について,土地やその中に含まれる物に着目して,土地のつくりやでき方を多面的に調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 土地は,
礫
れき
,砂,泥,火山灰などからできており,層をつくって広がっているものがあること。また,層には化石が含まれているものがあること。
(イ) 地層は,流れる水の働きや火山の噴火によってできること。
(ウ) 土地は,火山の噴火や地震によって変化すること。
イ 土地のつくりと変化について追究する中で,土地のつくりやでき方について,より妥当な考えをつくりだし,表現すること。
(内容の取扱い)
(5) 内容の「B生命・地球」の(4) については,次のとおり取り扱うものとする。
ア アの(イ) については,流れる水の働きでできた岩石として
礫
れき
岩,砂岩,泥岩を扱うこと。
イ アの(ウ) については,自然災害についても触れること。
本内容は,第4学年「B (3) 雨水の行方と地面の様子」,第5学年「B (3) 流れる水の働きと土地の変化」の学習を踏まえて,「地球」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「地球の内部と地表面の変動」に関わるものであり,中学校第2分野「(2) 大地の成り立ちと変化」の学習...
ここでは,児童が,土地やその中に含まれている物に着目して,土地のつくりやでき方を多面的に調べる活動を通して,土地のつくりや変化についての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがね...
(ア) 崖や切り通しなどで土地やその中に含まれる物に着目して,土地のつくりを多面的に調べる。これらの活動を通して,土地のつくりについて,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,土地は,
礫
れき
,砂,泥,火山灰などからできており,幾重...
(イ) 土地やその中に含まれる物に着目して,粒の大きさや形や色などの特徴から,土地のでき方を多面的に調べる。これらの活動を通して,地層ができた要因について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,地層は,流れる水の働きや火山の噴火によってできることを捉えるようにする。その際...
(ウ) 土地の様子に着目して,火山の活動や地震による土地の変化を多面的に調べる。これらの活動を通して,土地のつくりやでき方について,より妥当な考えをつくりだし,表現するとともに,土地は,火山の噴火や地震によって変化することを捉えるようにする。その際,火山の噴火によって,溶岩が流れ...
ここでの指導に当たっては,児童が土地のつくりや変化について実際に地層を観察する機会をもつようにするとともに,映像,模型,標本などの資料を活用し,土地を構成物といった部分で見たり,地層のつくりや広がりといった全体で見たりすることで,理解を深めるようにする。また,遠足や移動教室などあ...
日常生活との関連としては,火山の噴火や地震がもたらす自然災害に触れるようにする。その際,映像,図書などの資料を基に調べ,過去に起こった火山の活動や大きな地震によって土地が変化したことや将来にも起こる可能性があることを捉えるようにする。
なお,土地の観察に当たっては,それぞれの地域に応じた指導を工夫するようにするとともに,野外観察においては安全を第一に考え,事故防止に配慮するように指導する。また,岩石サンプルを採る際には,保護眼鏡を使用するなど,安全に配慮するように指導する。
(5) 月と太陽
月の形の見え方について,月と太陽の位置に着目して,それらの位置関係を多面的に調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 月の輝いている側に太陽があること。また,月の形の見え方は,太陽と月との位置関係によって変わること。
イ 月の形の見え方について追究する中で,月の位置や形と太陽の位置との関係について,より妥当な考えをつくりだし,表現すること。
(内容の取扱い)
(6) 内容の「B生命・地球」の(5) のアの(ア) については,地球から見た太陽と月との位置関係で扱うものとする。
本内容は,第4学年「B (5) 月と星」の学習を踏まえて,「地球」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「地球と天体の運動」に関わるものであり,中学校第2分野「(6) 地球と宇宙」の学習につながるものである。
ここでは,児童が,月と太陽の位置に着目して,これらの位置関係を多面的に調べる活動を通して,月の形の見え方と月と太陽の位置関係についての理解を図り,観察,実験などに関する技能を身に付けるとともに,主により妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成することがねら...
(ア) 月と太陽の位置に着目して,月の形の見え方と太陽の位置関係を実際に観察したり,モデルや図で表したりして多面的に調べる。これらの活動を通して,月の形の見え方について,より妥当な考えをつくりだすとともに,月は,日によって形が変わって見え,月の輝いている側に太陽があることや,月の...
ここで扱う対象としては,太陽が沈んでから見える月の他に,昼間に観察できる月も考えられる。また,月を観察する際には,クレーターなど,表面の様子にも目を向けて,月に対する興味・関心を高めるようにする。
ここでの指導に当たっては,実際に観察した月の形の見え方を,モデルや図によって表現するなど,月の位置や形と太陽の位置との関係について考えたり,説明したりする活動の充実を図るようにするとともに,数日後の月の見え方を予測する活動が考えられる。また,児童の天体に対する興味・関心を高め,理...
なお,夜間の観察の際には,安全を第一に考え,事故防止に配慮するように指導する。また,昼間の月を観察し,太陽の位置を確認する際には,太陽を直接見ないようにするなど,安全に配慮するように指導する。
第 3 節 第5学年の目標及び内容
1 第5学年の目標
これは,教科の目標を受けて,第5学年の目標を示している。
第5学年においては,社会的事象の見方・考え方を働かせ,学習問題を追究・解決する活動を通して,次の (1) から (3) までのとおり資質・能力を育成することを目指す。
これは,第5学年における「知識及び技能」に関する目標を示している。
我が国の国土の地理的環境の特色や産業の現状,社会の情報化と産業の関わりについて,国民生活との関連を踏まえて理解する
とは,知識に関する目標を示している。
我が国の国土の地理的環境の特色
について理解するとは,我が国の国土の位置や構成,領土の範囲などを大まかに理解するとともに,国土で発生する自然災害は国土の自然条件と関連が深いことや,森林資源が国土の環境保全などに重要な役割を果たしていること,公害から国民生活を守ることの...
我が国の
産業の現状
について理解するとは,我が国の農業や水産業における食料生産や工業生産の概要,食料生産や工業生産を支える人々の工夫や努力,食料や工業製品が国民生活を支えていることなどを理解できるようにすることである
社会の情報化と産業の関わり
について理解するとは,放送,新聞などの産業は国民生活に大きな影響を及ぼしていること,大量の情報や情報通信技術の活用は様々な産業を発展させ国民生活を向上させていることなどを理解できるようにすることである。
国民生活との関連を踏まえて理解する
とは,我が国の国土の地理的環境の特色や産業の現状,社会の情報化と産業の関わりのいずれにおいても,国民生活との関連を考えることを通して,社会生活について理解できるようにすることである。
地図帳や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を通して,情報を適切に調べまとめる技能を身に付けるようにする
とは,技能に関する目標を示している。
地図帳や地球儀,統計などの各種の基礎的資料を通して
とは,我が国の国土の地理的環境の特色や産業の現状,社会の情報化と産業の関わりについて,地図帳や地球儀,統計などの基礎的な資料で調べることである。これらの活動を通して,適切に情報を集め,読み取り,白地図や年表,図表など...
これは,第5学年における「思考力,判断力,表現力等」に関する目標を示している。
社会的事象の特色や相互の関連,意味を多角的に考える力
を養うとは,複数の立場や意見を踏まえて,我が国の国土の自然環境などの特色やそれらと国民生活の関連,産業が国民生活に果たす役割,産業に関わる人々の働きや公害防止の取組の働き,貿易や運輸が工業生産に果たす役割,森林資源...
社会に見られる課題を把握して,その解決に向けて社会への関わり方を選択・判断する力
を養うとは,例えば,これからの農業や工業などの発展,情報化の進展に伴う産業の発展や国民生活の向上などについて考えたり,国土の環境保全に関して課題を見いだし,その解決のために自分たちにでき...
考えたことや選択・判断したことを説明したり,それらを基に議論したりする力を養う
とは,社会的事象の特色や相互の関連,意味について考えたことや,社会への関わり方について選択・判断したことを文章で記述したり,資料などを用いて説明したり,根拠や理由などを明確にして議論したりす...
これは,第5学年における「学びに向かう力,人間性等」に関する目標を示している。
社会的事象について,主体的に学習の問題を解決しようとする態度
を養うとは,学習問題を追究・解決するために,社会的事象について意欲的に調べたり,社会的事象の特色や相互の関連,意味を多角的に考えたりして,調べたことや考えたことを表現しようとする主体的な学習態度を養うように...
よりよい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養う
とは,これまでの学習を振り返り,学習したことを確認するとともに,学習成果を基に生活の在り方やこれからの国家及び社会の発展について考えようとする態度を養うようにすることである。
我が国の国土に対する愛情
を養うとは,我が国の国土についての理解を踏まえて,国民生活の舞台である我が国の国土の自然などに対する愛情を養うようにすることである。
我が国の産業の発展を願い我が国の将来を担う国民としての自覚を養う
とは,我が国の産業についての理解を踏まえて,国家及び社会の一員としての自覚や,我が国の産業の発展やよりよい社会を実現していくために共に努力し,協力しようとする意識などを養うようにすることである。
多角的な思考や理解を通して
とは,これらの愛情や自覚は,社会の仕組みやよさ,課題への理解に基づくものであり,学習活動を通して,複数の立場や意見を踏まえて考え理解したことを基に
涵
かん
養されるものであることを示している。
2 第5学年の内容
(1) 我が国の国土の様子と国民生活について,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
この内容は,主として「地理的環境と人々の生活」に区分されるものであり,我が国の国土の様子と国民生活についての学習で身に付ける事項を示している。我が国の国土の様子と国民生活とは,世界における我が国の地理的位置や国土の構成,我が国の国土の自然環境やこれに適応している人々の生活を指して...
ここでは,我が国の国土の概要に関する内容と国土の自然環境に関する内容から構成されている。我が国の国土の概要に関する内容については,アの(ア)及び(ウ)とイの(ア)を関連付けて指導する。例えば,
世界の大陸と主な海洋,主な国の位置,海洋に囲まれ多数の島からなる国土の構成などに着...
また,我が国の国土の自然環境に関する内容については,アの(イ)及び(ウ)とイの(イ)を関連付けて指導する。例えば,
地形や気候などに着目して,地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめ,国土の自然などの様子や自然条件から見て特色ある地域の人々の生活を捉え,国土の自然環境の特色や...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ア)及び(イ)は,知識に関わる事項である。
アの(ア)の
世界における我が国の国土の位置,国土の構成,領土の範囲などを大まかに理解すること
とは,世界の大陸と主な海洋の位置や広がりと主な国の位置,それらと我が国との位置関係,我が国の国土を構成する主な島の名称と位置,我が国の北端,南端,東端,西端の島などを含めた ...
アの(イ)の
我が国の国土の地形や気候の概要を理解する
とは,我が国の地形は全体としてみると山がちで平野が少ないこと,我が国の気候には四季の変化が見られること,国土の南と北,太平洋側と日本海側では気候が異なることなどを基に,我が国の国土の自然環境について理解することであ...
アの(ウ)は,技能に関わる事項である。
地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめること
とは,我が国の国土の様子と国民生活について,地図帳や地球儀,衛星写真などの資料で国土の位置や構成,領土の範囲などを調べたり,立体模型,統計,写真などの資料で地形や気候の概要,自然条件から見て特色ある地域の様子を調べたりし...
イは,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である
イの(ア)の
世界の大陸と主な海洋,主な国の位置,海洋に囲まれ多数の島からなる国土の構成などに着目して,我が国の国土の様子を捉え,その特色を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,我が国の国土の様子について,例えば,我が国は世界のどこに位置しているか...
世界の大陸と主な海洋
に着目するとは,ユーラシア大陸,北アメリカ大陸,南アメリカ大陸,アフリカ大陸,オーストラリア大陸,南極大陸の六大陸と,太平洋,大西洋,インド洋の三海洋の名称と位置や広がりについて調べることである。
主な国の位置
に着目するとは,各大陸に...
その
(我が国の国土の)
特色を考え,表現する
とは,例えば,我が国の国土の位置や形状,面積などの情報を総合して,我が国は北半球にあり,ユーラシア大陸の東方に位置していることや,大韓民国,中華人民共和国,ロシア連邦と隣り合っていること,太平洋や日本海,オホー...
イの(イ)の
地形や気候などに着目して,国土の自然などの様子や自然条件から見て特色ある地域の人々の生活を捉え,国土の自然環境の特色やそれらと国民生活との関連を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,国土の自然などの様子や自然条件から見て特色ある地域の...
地形や気候
に着目するとは,国土の環境について,主な山地や山脈,平野,川や湖,主な島や半島などの地形の概要や特色,地域や時期によって気温や降水量が変わるなど気候の違いや変化について調べることである。自然条件から見て特色ある地域については,地形や気候に合わせた生活や産業...
国土の自然環境の特色やそれらと国民生活との関連を考え,表現する
とは,例えば,我が国の位置や地形,気候の側面から,我が国の国土の自然環境の特色を考えたり,特色ある地域の自然条件と人々の生活や産業を関連付けて考えたりしたことを基に,文章で記述したり,説明したりすることで...
実際の指導に当たっては,地図帳や地球儀などを活用して,位置や方位を確かめ言い表したり,調べたことを白地図などにまとめたりする活動が考えられる。
(内容の取扱い)
内容の取扱いの (1) のアは,内容の (1) のアの「領土の範囲」について指導する際の配慮事項を示したものである。
領土の範囲について指導する際には,竹島や北方領土(
歯舞群島
はぼまい
島,
色丹
しこたん
島,
国後
くなしり
島,
択捉
えとろふ
また,竹島や北方領土の問題については,我が国の固有の領土であるが現在大韓民国やロシア連邦によって不法に占拠されていることや,我が国は竹島について大韓民国に対し繰り返し抗議を行っていること,北方領土についてロシア連邦にその返還を求めていることなどについて触れるようにする。
さらに,尖閣諸島については,我が国が現に有効に支配する固有の領土であり,領土問題は存在しないことに触れるようにする。
その際,これら我が国の立場は,歴史的にも国際法上も正当であることを踏まえて指導するようにする。
内容の取扱いの (1) のイは,内容の (1) のアの(ウ)の「地図帳」や「地球儀」を扱う際の配慮事項を示したものである。
地球儀の特徴や使い方については,具体的な活動を通して丁寧に指導する必要がある。例えば,地球儀を用いて2点間の方位や距離を確かめたり,緯度や経度等を使って位置を説明したりする活動が考えられる。
内容の取扱いの (1) のウは,内容の (1) のイの(ア)の「主な国」についての指導において取り上げる国の範囲と,それを取り扱う際の配慮事項を示したものである。
主な国の取り上げ方としては,近隣諸国を含めてユーラシア大陸やその周りに位置する国々の中から 10 か国程度,北アメリカ大陸,南アメリカ大陸,アフリカ大陸,オーストラリア大陸やその周りに位置する国々の中からそれぞれ2か国程度選択することが考えられる。その際,それらの国の名称や我が国...
指導に当たっては,地図帳や地球儀などを用いて,取り上げた国の正式な名称と位置を確認するようにする。また,我が国や諸外国には国旗があることやいずれの国でも国旗を大切にしていることが分かり,我が国の国旗を尊重するとともに,外国の国旗を尊重する態度を養うようにすることが大切である。
内容の取扱いの (1) のエは,内容の (1) のイの(イ)の「自然条件から見て特色ある地域」についての指導における配慮事項を示したものである。
事例地の選定に当たっては,自分たちの住んでいる地域の自然条件と異なる地域を選択するよう配慮する必要がある。例えば,山地や低地など特色ある地形条件の地域と,温暖多雨や寒冷多雪など特色ある気候条件の地域の中からそれぞれ一つ取り上げ,自然環境に適応しながら工夫して生活したり,自然条件を...
(2) 我が国の農業や水産業における食料生産について,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
この内容は,主として「現代社会の仕組みや働きと人々の生活」に区分されるものであり,我が国の農業や水産業における食料生産についての学習で身に付ける事項を示している。我が国の農業や水産業における食料生産とは,米,野菜,果物などの農産物や畜産物を生産する農業や,魚介類を採ったり養殖した...
ここでは,我が国の食料生産の概要に関する内容と食料生産に関わる人々の工夫や努力に関する内容から構成されている。我が国の食料生産の概要に関する内容については,アの(ア)及び(ウ)とイの(ア)を関連付けて指導する。例えば,
生産物の種類や分布,生産量の変化,輸入など外国との関わり...
また,食料生産に関わる人々の工夫や努力に関する内容については,アの(イ)及び(ウ)とイの(イ)を関連付けて指導する。例えば,
生産の工程,人々の協力関係,技術の向上,輸送,価格や費用などに着目して,地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめ,食料生産に関わる人々の工夫や努力を捉...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ア)及び(イ)は,知識に関わる事項である。
アの(ア)の
我が国の食料生産は,自然条件を生かして営まれていること
を理解することとは,我が国では様々な食料を生産していること,それぞれの土地や気候を生かして食料の生産地が広がっていることなどを基に,我が国の食料生産の概要について理解することである。また,(我が国の食...
アの(イ)の
食料生産に関わる人々は,生産性や品質を高めるよう努力したり輸送方法や販売方法を工夫したりして,良質な食料を消費地に届けるなど,食料生産を支えていることを理解すること
とは,農業や水産業の盛んな地域の人々が,新鮮で良質な物を生産し出荷するために生産性や品質を...
アの(ウ)は,技能に関わる事項である。
地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめること
とは,我が国の農業や水産業における食料生産について,地図帳や地球儀を用いて,国内の主な生産地や輸入相手国の位置,主な漁港や漁場の位置などを調べ,白地図などにまとめることや,統計,写真などの資料やコンピュータなどを使って,...
イは,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
イの(ア)の
生産物の種類や分布,生産量の変化,輸入など外国との関わりなどに着目して,食料生産の概要を捉え,食料生産が国民生活に果たす役割を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,食料生産の概要について,例えば,どこでどのようなものが生産されているか...
生産物の種類や分布
に着目するとは,我が国における主な農産物や畜産物,水産物の種類や生産量,主な生産地の分布について調べることである。
生産量の変化
に着目するとは,主な農産物の生産量や主な水産物の漁獲量の過去から現在に至る変化について調べることである。
食料生産が国民生活に果たす役割を考え,表現する
とは,例えば,我が国の農産物や水産物の種類や生産量,農業や水産業が盛んな地域の分布などの情報を総合したり,農業や水産業における食料生産と国民生活を関連付けたりして,我が国の食料生産が国民生活に果たす役割を考え,文章で記述...
イの(イ)の
生産の工程,人々の協力関係,技術の向上,輸送,価格や費用などに着目して,食料生産に関わる人々の工夫や努力を捉え,その働きを考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,食料生産に関わる人々の工夫や努力について,例えば,食料はどのように生産され...
生産の工程
に着目するとは,生産から出荷までの仕事の工程について調べることである。
人々の協力関係
に着目するとは,共同経営や協働作業,農業試験場や農業協同組合,水産試験場や漁業協同組合などの働きについて調べることである。
技術の向上
に着目すると...
その
(食料生産に関わる人々の)
働きを考え,表現する
とは,例えば,食料生産の仕事の工夫や努力とその土地の自然条件や需要を関連付けて,食料生産に関わる人々の働きを考え,文章で記述したり,白地図や図表などにまとめたことを基に説明したりすることである。
実際の指導に当たっては,地域の実態に応じて見学を取り入れて情報を収集したり,食料生産の盛んな地域で生産に従事している人々に電話や手紙などで調査したり,さらに,インターネットなどで生産地が発信している情報を活用したりする活動などが考えられる。
(内容の取扱い)
内容の取扱いの (2) のアは,内容の (2) のアの(イ)及びイの(イ)の指導において,取り上げる対象の範囲を示したものである。
ここでは,食料生産に関わる人々について,農業や水産業における食料生産の盛んな地域の具体的事例を通して調べるようにする。その際,国民の主食を確保する上で重要な役割を果たしている「稲作」については必ず取り上げる。また,国民の食生活と関わりの深い「野菜,果物,畜産物,水産物など」につい...
なお,第3学年では,地域の農産物を生産する仕事を通して地域社会に対する理解を深めることに,第5学年では我が国の農業や水産業について理解を深めることに,それぞれのねらいがあることに留意することが大切で
内容の取扱いの (2) のイは,内容の (2) のイの(ア)及び(イ)の指導における配慮事項を示したものである。
ここでは,学習したことを基に,生産性や品質を高める工夫を消費者や生産者の立場に立って多角的に考え,これからの農業や水産業における食料生産の発展に向けて自分の考えをまとめることができるよう指導することが大切である。その際,生産者の立場からは,農産物の生産では,農業法人などを設立して...
また,消費者の立場からは,安全性の確保や環境への負荷の軽減などの意識が高まっていること,低価格のものだけでなく,高品質のものや希少性のあるものを求める傾向も見られることなどを取り上げることが考えられる。
このようにして,今後の農業や水産業の発展について考えようとする態度を養うようにする。
(3) 我が国の工業生産について,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
この内容は,主として「現代社会の仕組みや働きと人々の生活」に区分されるものであり,我が国の工業生産についての学習で身に付ける事項を示している。我が国の工業生産とは,我が国における工場での生産活動であり,原材料を加工しその形や性質を変えたり,部品を組み立てたりして生活や産業に役立つ...
ここでは,我が国の工業生産の概要に関する内容と工業生産に関わる人々の工夫や努力に関する内容,貿易や運輸に関する内容から構成されている。我が国の工業生産の概要に関する内容については,アの(ア)及び(エ)とイの(ア)を関連付けて指導する。例えば,
工業の種類,工業の盛んな地域の分...
また,工業生産に関わる人々の工夫や努力に関する内容については,アの(イ)及び(エ)とイの(イ)を関連付けて指導する。例えば,
製造の工程,工場相互の協力関係,優れた技術などに着目して,地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめ,工業生産に関わる人々の工夫や努力を捉え,その働きを...
さらに,貿易や運輸に関する内容については,アの(ウ)及び(エ)とイの(ウ)を関連付けて指導する。例えば,
交通網の広がり,外国との関わりなどに着目して,地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめ,貿易や運輸の様子を捉え,それらの役割を考え,表現すること
を通して,
貿...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ア)及び(イ)並びに(ウ)は,知識に関わる事項である。
アの(ア)の
我が国では様々な工業生産が行われていること
を理解することとは,自分たちの身の回りには様々な工業製品があること,我が国では様々な種類の工業生産が行われていることなどを基に,我が国の工業生産の概要について理解することである。また,
国土には工業の盛んな地...
アの(イ)の
工業生産に関わる人々は,消費者の需要や社会の変化に対応し,優れた製品を生産するよう様々な工夫や努力をして,工業生産を支えていることを理解すること
とは,工場で働く人々は優れた製品を生産するために様々な工夫や協力をていること,工業生産には様々な工場が関連して...
アの(ウ)の
貿易や運輸は,原材料の確保や製品の販売などにおいて,工業生産を支える重要な役割を果たしていることを理解すること
とは,原材料や工業製品の輸出入の特色,原材料や工業製品の輸出入や工業製品の出荷には,海上輸送,航空輸送,陸上輸送など日本国内や世界の交通網が使わ...
アの(エ)は,技能に関わる事項である。
地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめること
とは,我が国の工業生産について,地図帳や地球儀を用いて,工業の盛んな地域の広がりや貿易相手国の位置を調べ,白地図などにまとめることや,統計,写真などの資料やコンピュータなどを使って,工業生産に関わる人々の工夫や努力を調べ...
イは,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
イの(ア)の
工業の種類,工業の盛んな地域の分布,工業製品の改良などに着目して,各種の工業生産の概要を捉え,工業生産が国民生活に果たす役割を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,工業生産の概要について,例えば,日本はどのような工業が盛んか,工業の盛...
工業の種類
に着目するとは,我が国の工業の種類や種類別生産額,工場の規模別の数や割合などについて調べることである。
工業の盛んな地域の分布
に着目するとは,我が国における工業地帯や主な工業地域の分布などについて調べることである。
工業製品の改良
に...
工業生産が国民生活に果たす役割を考え,表現すること
とは,例えば,我が国の工業の種類や生産額,工業生産が盛んな地域の分布などの情報を総合したり,工業製品の改良と国民生活の向上を関連付けたりして,我が国の工業生産が国民生活に果たす役割を考え,文章で記述したり,根拠や理由を...
イの(イ)の
製造の工程,工場相互の協力関係,優れた技術などに着目して,工業生産に関わる人々の工夫や努力を捉え,それらの人々の働きを考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,工業生産に関わる人々の工夫や努力について,例えば,工業製品はどのようにしてつく...
製造の工程
に着目するとは,工業生産における原材料の確保,生産から出荷までの仕事の工程について調べることである。
工場相互の協力関係
に着目するとは,関連工場の計画的,効率的な部品生産の工夫や努力,大規模な工場と関連工場との結び付きについて調べることである。...
その
(工業生産に関わる人々の)
働きを考え,表現する
とは,例えば,工業生産の仕事の工夫や努力と消費者の需要や社会の変化を関連付けて,工業生産に関わる人々の働きを考え,文章で記述したり,図表などにまとめたことを基に説明したりすることである。
イの(ウ)の
交通網の広がり,外国との関わりなどに着目して,貿易や運輸の様子を捉え,それらの役割を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,貿易や運輸の様子について,例えば,原材料や工業製品はどのような輸送手段で運ばれるか,我が国の工業は外国とどのよう...
交通網の広がり
に着目するとは,原材料の確保や製品の出荷のための高速道路や鉄道,航路などの交通網,陸運や海運などの輸送手段と,輸送の際の工夫や努力について調べることである。その際,運輸業や倉庫など物流に関わる人々の働きや港湾や空港といった施設などに触れるようにすること...
外国との関わり
に着目するとは,輸出入を通した我が国と諸外国との関わりについて調べることである。このようにして調べたことを手掛かりに
貿易や運輸の様子
を捉えることができるようにする。
それら
(貿易や運輸)
の役割を考え,表現する
とは,例えば,工業生産と貿易や運輸の働きを関連付けて,貿易や運輸が工業生産に果たす役割を考え,文章で記述したり,白地図などにまとめたことを基に説明したりすることである。
実際の指導に当たっては,地域の実態に応じて,自動車や造船,製鉄や石油,食料品などの工場で見学できる工場がある場合には,見学を取り入れて情報を収集したり,工業生産の盛んな地域で生産に従事している人々に手紙などで調査したり,さらに,インターネットなどで工業生産を行っている企業などが発...
(内容の取扱い)
内容の取扱いの (3) のアは,内容の (3) のアの(イ)及びイの(イ)の工業生産に関わる人々の工夫や努力について指導する際の配慮事項と取り上げる具体的事例の範囲や選択の仕方を示したものである。
具体的事例については,「金属工業,機械工業,化学工業,食料品工業など」の中から一つを選択して取り上げるようにする。その際,児童の興味・関心や学習経験の広がりを考慮し,第3学年において取り上げた事例に配慮する必要がある。例えば,第3学年の内容 (2) の「地域に見られる生産の仕事」...
なお,第3学年では,地域の工場の仕事を通して地域社会に対する理解を深めることに,第5学年では,我が国の工業生産について理解を深めることに,それぞれねらいがあることに留意することが大切である。
内容の取扱いの (3) のイは,内容の (3) のイの(ア)及び(イ)の指導において,指導する際の配慮事項を示したものである
ここでは,学習したことを基に,消費者や生産者の立場,人々の安全,環境,価格,利便性,バリアフリーなどに対する願いが工業生産により実現されることや,優れた技術やその向上が我が国の工業をより発展させること,工業生産を通した我が国と外国との関わり方など,我が国の工業の発展について自分の...
(4) 我が国の産業と情報との関わりについて,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
この内容は,主として「現代社会の仕組みや働きと人々の生活」に区分されるものであり,我が国の産業と情報との関わりについての学習で身に付ける事項を示している。我が国の産業と情報との関わりとは,放送,新聞などの産業が多種多様な情報を収集・選択・加工して提供していることや,販売,運輸,観...
ここでは,放送,新聞などの産業に関する内容と情報や情報通信技術を活用する産業に関する内容から構成されている。放送や新聞などの産業に関する内容については,アの(ア)及び(ウ)とイの(ア)を関連付けて指導する。例えば,
情報を集め発信するまでの工夫や努力などに着目して,聞き取り調...
また,情報や情報通信技術を活用する産業に関する内容については,アの(イ)及び(ウ)とイの(イ)を関連付けて指導する。例えば,
情報の種類,情報の活用の仕方などに着目して,聞き取り調査をしたり映像や新聞などの各種資料で調べたりして,まとめ,産業における情報活用の現状を捉え,情報...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ア)及び(イ)は,知識に関わる事項である。
アの(ア)の
放送,新聞などの産業は,国民生活に大きな影響を及ぼしていることを理解すること
とは,放送,新聞などの産業は,国民に正確な情報を分かりやすく速く伝えるために多種多様な情報を収集し,選択・加工していること,社会の出来事をより多くの国民に伝えるためにインターネッ...
アの(イ)の
大量の情報や情報通信技術の活用は,様々な産業を発展させ,国民生活を向上させていることを理解すること
とは,多様で大量の情報を情報通信技術で瞬時に収集・発信し,それらを活用することで産業が変化し発展していること,国民がコンピュータや携帯電話などの情報通信機器...
アの(ウ)は,技能に関わる事項である。
聞き取り調査をしたり映像や新聞などの各種資料で調べたりして,まとめること
とは,我が国の産業と情報との関わりについて,放送局や新聞社,情報を生かして発展している産業に従事している人への聞き取り調査をしたり,ニュース番組の映像や新聞記事などの各種の資料,コンピュータなど...
イは,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
イの(ア)の
情報を集め発信するまでの工夫や努力などに着目して,放送,新聞などの産業の様子を捉え,それらの産業が国民生活に果たす役割を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,放送,新聞などの産業の様子について,例えば,情報をどのように集めているか,ど...
情報を集め発信するまでの工夫や努力
に着目するとは,ニュースや天気情報,交通情報など多くの情報を収集し,意図をもって,分かりやすく伝えるよう編集・加工し,テレビやラジオ,新聞,インターネットなどの情報媒体を通して広く国民に伝えている放送局や新聞社などに従事する人々の工...
それら
(放送,新聞など)
の産業が国民生活に果たす役割を考え,表現する
とは,例えば,放送局や新聞社などから発信される情報と自分たちの生活を関連付けて,放送や新聞などの産業が国民生活に果たす役割を考え,文章で記述したり,根拠や理由を明確にして議論したりする...
イの(イ)の
情報の種類,情報の活用の仕方などに着目して,産業における情報活用の現状を捉え,情報を生かして発展する産業が国民生活に果たす役割を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,産業における情報活用の現状について,例えば,その産業ではどのような情...
情報の種類
に着目するとは,販売情報,気象情報,交通情報など産業が活用している情報の種類について調べることである。
情報の活用の仕方
に着目するとは,産業が情報を集める際の対象,情報活用の目的や方法,情報を活用する場面について調べることである。このようにして...
情報を生かして発展する産業が国民生活に果たす役割を考え,表現する
とは,例えば,情報を活用した産業の変化や発展と人々の生活の利便性の向上を関連付けて,情報を生かして発展する産業が国民生活に果たす役割を考え,文章で記述したり,根拠や理由を明確にして議論したりすることであ...
実際の指導に当たっては,放送,新聞などの産業については,自分たちが日頃から様々な情報手段を活用している事実を調べる活動などが考えられる。また,情報を活用して発展している産業については,情報活用が十分に行われていなかった頃の状況と現在の状況を比較して,情報の生かし方の工夫や国民の利...
(内容の取扱い)
内容の取扱いの (4) のアは,内容の (4) アの(ア)及びイの(ア)の指導において,取り上げる対象の範囲について示したものである。
ここでは,「放送,新聞などの産業」の中から一つを選択して取り上げ,その産業のもつ働き,国民生活との関わりについて具体的に調べられるようにする。事例の選択に当たっては,地域の実態や児童の興味・関心,教材の収集状況などから判断するようにする。放送については,テレビやラジオなどの放送局...
また,情報は放送,新聞などの産業が目的をもって発信していること,情報媒体にはそれぞれ伝え方・伝わり方に特徴があること,情報の中には不確かなものや誤ったものもあることなどを踏まえ,情報の受け手として,確かな情報を収集・選択し,様々な観点から比較して適切に判断することの大切さに気付く...
内容の取扱いの (4) のイは,内容の (4) アの(イ)及びイの(イ)の指導において,取り上げる対象の範囲について示したものである。
ここでは,「様々な産業」について,「販売,運輸,観光,医療,福祉など」情報を活用して発展している産業の中から選択して取り上げることが考えられる。取り上げる事例としては,例えば,販売情報を収集・分析して商品の入荷量や販売量を予測したり,インターネット上で商品の管理を行ったりしている...
事例の選択に当たっては,情報を活用して産業におけるサービスを向上させたり,販売業と運輸業などが結び付いて物流を構成するなど複数の産業が相互に結び付くことで新たなサービスを提供したりして,国民生活の利便性を大きく向上させている例など,国民の身近な生活を支えている事例を取り上げること...
また,学習したことを基に,大量の情報を活用して産業をより一層発展させることや,それにより国民生活の利便性が向上すること,国民は適切な情報を見極める必要があることなど情報活用の在り方を多角的に考えて,情報化社会のよさや課題について自分の考えをまとめることができるよう指導することが大...
(5) 我が国の国土の自然環境と国民生活との関連について,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
この内容は,「地理的環境と人々の生活」及び「現代社会の仕組みや働きと人々の生活」に区分される内容として,我が国の国土の自然環境と国民生活との関連に関する内容を学習することで身に付ける事項を示している。我が国の国土の自然環境と国民生活との関連とは,自然災害への対応,森林資源の保護,...
ここでは,国土の自然災害に関する内容,森林資源の働きに関する内容,公害の防止と生活環境に関する内容から構成されている。国土の自然災害に関する内容については,アの(ア)及び(エ)とイの(ア)を関連付けて指導する。例えば,
災害の種類や発生の位置や時期,防災対策などに着目して,地...
また,森林資源の働きに関する内容については,アの(イ)及び(エ)とイの(イ)を関連付けて指導する。例えば,
森林資源の分布や働きなどに着目して,地図帳や各種の資料で調べ,まとめ,国土の環境を捉え,森林資源が果たす役割を考え,表現すること
を通して,
森林は,その育成...
さらに,公害の防止と生活環境に関する内容については,アの(ウ)及び(エ)とイの(ウ)を関連付けて指導する。例えば,
公害の発生時期や経過,人々の協力や努力などに着目して,地図帳や各種の資料で調べ,まとめ,公害防止の取組を捉え,その働きを考え,表現すること
を通して,
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ア)及び(イ)並びに(ウ)は,知識に関わる事項である。
アの(ア)の
自然災害は国土の自然条件などと関連して発生していること
を理解することとは,我が国では,国土の地形や気候などとの関係から地震災害,津波災害,風水害,火山災害,雪害などの様々な自然災害が起こりやすいこと,自然災害はこれまで度々発生しこれからも発生する可能性が...
アの(イ)の
森林は,その育成や保護に従事している人々の様々な工夫と努力により国土の保全などに重要な役割を果たしていることを理解すること
とは,我が国は,国土に占める森林面積の割合が高いこと,森林は国民生活の舞台である国土の保全や水源の
涵
かん
アの(ウ)の
関係機関や地域の人々の様々な努力により公害の防止や生活環境の改善が図られてきたことを理解する
こととは,我が国では,産業の発展,生活様式の変化や都市化の進展により公害が発生して国民の健康や生活環境が脅かされてきたこと,関係機関をはじめ多くの人々の努力や協力...
アの(エ)は,技能に関わる事項である。
地図帳や各種の資料で調べ,まとめること
とは,我が国の国土の自然環境と国民生活との関連について,地図帳や衛星写真などの資料で自然災害や公害の発生位置,森林の広がりなどを調べたり,統計,写真や映像,年表などの資料で自然災害への対策や事業,森林資源の働き,公害の防止や生活...
イは,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
イの(ア)の
災害の種類や発生の位置や時期,防災対策などに着目して,自然災害を捉え,自然条件との関連を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,国土の自然災害の状況について,例えば,これまでに我が国においてどのような自然災害が,いつどこで発生したか,自...
災害の種類
に着目するとは,我が国で発生した主な自然災害の種類や被害の状況について調べることである。
発生の位置や時期
に着目するとは,我が国で発生した主な自然災害の位置や発生した時期について調べることである。
防災対策
に着目するとは,国や県など...
自然条件との関連を考え,表現する
とは,例えば,我が国で発生する様々な自然災害と国土の自然条件を関連付けて,自然災害が発生する理由や,国や県などの防災・減災に向けた対策や事業の役割を考え,文章で記述したり,白地図や年表,図表などにまとめたことを基に説明したりすることであ...
イの(イ)の
森林資源の分布や働きなどに着目して,国土の環境を捉え,森林資源が果たす役割を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,国土の環境について,例えば,国土における森林の面積の割合はどれくらいか,森林にはどのような働きがあるかなどの問いを設けて...
森林資源の分布
に着目するとは,森林の種類や広がり,国土に占める割合などについて調べることである。(森林資源の)
働き
に着目するとは,森林資源がもつ多様な機能や森林の育成や保護に関わる人々の工夫や努力について調べることである。なお,森林の働きによる自然災害...
森林資源が果たす役割を考え,表現する
とは,例えば,我が国の国土における森林の分布と国民の生活舞台である国土の保全を関連付けて,森林資源の果たす役割や森林資源を保護していくことの大切さを考え,文章で記述したり,白地図などにまとめたことを基に説明したり,根拠や理由を明確...
イの(ウ)の
公害の発生時期や経過,人々の協力や努力などに着目して,公害防止の取組を捉え,それらの取組の働きを考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,公害防止の取組について,例えば,どのような公害がいつごろ発生したか,それはどのように広がり,その後ど...
公害の発生時期や経過
に着目するとは,産業の発展や生活様式の変化,都市化の進展などにより主な公害が発生した時期や,公害により国民の健康や生活環境が脅かされてきたこと,関係の諸機関をはじめ多くの人々の努力により公害の防止や生活環境の改善が図られてきたことなどの経過につい...
その
(公害防止の)
取組の働きを考え,表現する
とは,例えば,公害防止の取組と環境改善や人々の健康な生活を関連付けて,公害防止の継続的,協力的な取組の大切さを考え,白地図や図表などにまとめたことを基に説明したり,根拠や理由を明確にして議論したりすることであ...
実際の指導に当たっては,自然災害への対応や公害の防止について,国や県などが策定した計画などの情報を,インターネットなどを活用して集めたり,関係の諸機関に従事する人に聞き取り調査をしたりする活動などが考えられる。
(内容の取扱い)
内容の取扱い (5) のアは,内容の (5) のアの(ア)において,自然災害を取り上げる際の配慮事項を示したものである。
自然災害については,我が国で過去に発生した地震災害,津波災害,風水害,火山災害,雪害などの自然災害を国土の自然条件と関連付けて取り上げることが考えられる。なお,風水害とは,豪雨,洪水,高潮,崖崩れや土石流などによる土砂災害,突風や竜巻などによる災害を指している。ここでは,第4学年...
内容の取扱い (5) のイは,内容の (5) のアの(ウ)及びイの(ウ)の公害についての指導において,取り上げる公害の範囲を示したものである。
環境基本法では,公害として,大気の汚染,水質の汚濁,騒音,振動,地盤の沈下及び悪臭が挙げられている。ここでは,「大気の汚染,水質の汚濁など」の中から具体的事例を一つ選択して取り上げることが考えられる。
事例の選択に当たっては,例えば,生活様式の変化や都市化の進展などがもたらした都市・生活型の公害,産業がもたらした公害などが考えられる。その際,取り上げた事例について,過去に我が国の国土で発生し改善されてきた公害を年表などで調べたり,公害の防止や環境改善に向けて成果を上げてきた関係...
内容の取扱い (5) のウは,内容の (5) イの(イ)の森林資源の働きやイの(ウ)の公害の防止の指導における配慮事項を示したものである。
ここでは,国民の一人として,国土の自然環境,国民の健康や生活環境の維持・改善に配慮した行動が求められるなど国民一人一人の協力の必要性に気付くようにすることが大切である。その際,一度破壊された環境を取り戻すためには長い時間と多くの人の努力や協力が必要であることに気付くようにするとも...
第5学年においては,内容の (1) から (5) までの学習を通して,社会的事象について,学習問題を主体的に解決しようとする態度や,よりよい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養うとともに,多角的な思考や理解を通して,我が国の国土に対する愛情,我が国の産業の発展...
第4 節 第6学年の目標及び内容
1 第6学年の目標
これは,教科の目標を受けて,第6学年の目標を示している。
第6学年においては,社会的事象の見方・考え方を働かせ,学習問題を追究・解決する活動を通して,次の(1) から(3) までのとおり資質・能力を育成することを目指す。
これは,第6学年における「知識及び技能」に関する目標を示している。
我が国の政治の考え方と仕組みや働き,国家及び社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産,我が国と関係の深い国の生活やグローバル化する国際社会における我が国の役割について理解する
とは,知識に関する目標を示している。
我が国の政治の考え方と仕組みや働き
について理解するとは,日本国憲法は国家の理想,天皇の地位,国民としての権利及び義務など国家や国民生活の基本を定めていることや,現在の我が国の民主政治は日本国憲法の基本的な考え方に基づいていること,立法,行政,司法の三権がそれぞれの役...
国家及び社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産
について理解するとは,我が国の歴史上の主な事象を手掛かりに,大まかな歴史を理解するとともに,関連する先人の業績,優れた文化遺産の働きなどを理解できるようにすることである。
我が国と関係の深い国の生活やグローバル化する国際社会における我が国の役割について理解する
とは,我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活は多様であること,スポーツや文化などを通して他国と交流し異なる文化や習慣を尊重し合うことが大切であること,我が国は平...
地図帳や地球儀,統計や年表などの各種の基礎的資料を通して,情報を適切に調べまとめる技能を身に付けるようにする
とは,技能に関する目標を示している。
地図帳や地球儀,統計や年表などの各種の基礎的資料を通して
とは,我が国の政治の考え方と仕組みや働き,国家及び社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産,我が国と関係の深い国の生活やグローバル化する国際社会における我が国の役割について,地図帳や地球儀,統計や...
これは,第6学年における「思考力,判断力,表現力等」に関する目標を示している。
社会的事象の特色や相互の関連,意味を多角的に考える力
を養うとは,複数の立場や意見を踏まえて,日本国憲法が国民生活に果たす役割や国会,内閣,裁判所と国民との関わり,国民生活における政治の働き,我が国の歴史の展開,国際交流の果たす役割,国際社会において我が国が果たしてい...
社会に見られる課題を把握して,その解決に向けて社会への関わり方を選択・判断する力
を養うとは,世界の人々と共に生きていくことに関して,社会における課題を見いだし,それらの解決のために自分たちにできることを選択・判断したり,これからの我が国が果たすべき役割などを考えたりす...
考えたことや選択・判断したことを説明したり,それらを基に議論したりする力を養う
とは,社会的事象の特色や相互の関連,意味について考えたことや,社会への関わり方について選択・判断したことを文章で記述したり,資料などを用いて説明したり,根拠や理由などを明確にして議論したりす...
これは,第6学年における「学びに向かう力,人間性等」に関する目標を示している。
社会的事象について,主体的に学習の問題を解決しようとする態度
を養うとは,学習問題を追究・解決するために,社会的事象について意欲的に調べたり,社会的事象の特色や相互の関連,意味を多角的に考えたりして,調べたことや考えたことを表現しようとする主体的な学習態度を養うようにす...
よりよい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養う
とは,これまでの学習を振り返り,学習したことを確認するとともに,学習成果を基に生活の在り方やこれからの国家及び社会の発展について考えようとする態度を養うようにすることである。
我が国の歴史や伝統を大切にして国を愛する心情
を養うとは,我が国の歴史についての理解を踏まえて,国家及び社会の発展に貢献した先人によってつくり出された歴史や伝統を大切にして国を愛する心情を養うようにすることである。
我が国の将来を担う国民としての自覚
を養うとは,我が国の政治についての理解を踏まえて,国家及び社会の一員としての自覚をもつとともに,主権者として将来にわたって我が国の政治に関わろうとする意識や,社会の担い手として平和で民主的な国家及び社会を築き上げようとする意識などを養...
平和を願う日本人として世界の国々の人々と共に生きることの大切さについての自覚を養う
とは,国際社会における我が国の役割についての理解を踏まえて,我が国はこれからも国際社会の一員として,平和な国際社会の実現を目指して努力を続けていくことが必要であるという自覚や,そのために...
多角的な思考や理解を通して
とは,これらの愛情や自覚は,現在及び過去の社会の仕組みやよさ,課題への理解に基づくものであり,学習活動を通して複数の立場や意見を踏まえて考え理解したことを基に
涵
かん
養されるものであることを示している...
2 第6学年の内容
(1) 我が国の政治の働きについて,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
この内容は,「現代社会の仕組みや働きと人々の生活」に区分されるものであり,我が国の政治の働きについての学習で身に付ける事項を示している。我が国の政治の働きとは,国家や国民生活の基本を定めている日本国憲法の下で,立法,行政,司法の三権がそれぞれ果たしている役割や,国や地方公共団体の...
そのためこの内容は,日本国憲法や政治の仕組みに関する内容と国や地方公共団体の政治の取組に関する内容から構成されている。日本国憲法や政治の仕組みに関する内容については,アの(ア)及び(ウ)とイの(ア)を関連付けて指導する。例えば,
日本国憲法の基本的な考え方に着目して,見学・調...
また,国や地方公共団体の政治の取組に関する内容については,アの(イ)及び(ウ)とイの(イ)を関連付けて指導する。例えば,
政策の内容や計画から実施までの過程,法令や予算との関わりなどに着目して,見学・調査したり各種の資料で調べたりして,まとめ,国や地方公共団体の政治の取組を捉...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ア)及び(イ)は,知識に関わる事項である。
アの(ア)の
日本国憲法は国家の理想,天皇の地位,国民としての権利及び義務など国家や国民生活の基本を定めていること
を理解することとは,日本国憲法には,国民の基本的人権は侵すことのできない永久の権利として保障されていること,主権は国民にあることや我が国が国際紛争を解決す...
アの(イ)の
国や地方公共団体の政治は,国民主権の考え方の下,国民生活の安定と向上を図る大切な働きをしていることを理解すること
とは,国や地方公共団体の政治は国民生活と密接な関係をもっていること,それらの政治は国民主権の考え方を基本として,国民の願いを実現し国民生活の安...
アの(ウ)は,技能に関わる事項である。
見学・調査したり各種の資料で調べたりして,まとめること
とは,我が国の政治の働きについて,公共施設などの見学や,そこで働く人への聞き取り調査をしたり,国や県,市などが作成した広報誌などの各種資料で調べたりして,図表などにまとめることである。ここでは,見学・調査して適切...
イは,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
イの(ア)の
日本国憲法の基本的な考え方に着目して,我が国の民主政治を捉え,日本国憲法が国民生活に果たす役割や,国会,内閣,裁判所と国民との関わりを考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,我が国の民主政治について,例えば,日本国憲法の基本的な考え方は...
日本国憲法の基本的な考え方
に着目するとは,日本国憲法に定められた基本的人権の尊重,国民主権,平和主義の原則,天皇の地位,国民の権利と義務などの基本的な考え方について,関連する条文などを根拠に調べることである。このようにして調べたことを手掛かりに,
我が国の民主政...
日本国憲法が国民生活に果たす役割
を考え,表現することとは,例えば,日本国憲法の基本的な考え方と国民生活を関連付けて,日本国憲法の特色や役割を考え,文章で記述したり図表などにまとめたことを基に説明したりすることである。また,
国会,内閣,裁判所と国民との関わりを考...
イの(イ)の
政策の内容や計画から実施までの過程,法令や予算との関わりなどに着目して,国や地方公共団体の政治の取組を捉え,国民生活における政治の働きを考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,国や地方公共団体の政治の取組について,例えば,どのような内容...
政策の内容や計画から実施までの過程
に着目するとは,国民の願い,国や地方公共団体の政策の内容,その計画から実施までの期間や過程などについて調べることである。
法令や予算との関わり
に着目するとは,国や地方公共団体の政治の取組を実施するための基になる法令や予算...
国民生活における政治の働きを考え,表現する
とは,例えば,国や地方公共団体の政治の取組と国民生活を関連付けて,政治の働きを考え,レポートなどにまとめたり,図表などにまとめたことを基に説明したりすることである。
実際の指導に当たっては,我が国の政治の学習が,抽象的になったり,細かい用語や仕組み,数値などを覚えるだけの指導になったりすることのないよう,国や地方公共団体の取組についての具体的な事例を取り上げて調べるようにすることが大切である。また,地方公共団体の政治の働きを取り上げる際には,...
(内容の取扱い)
内容の取扱いの(1) のアは,内容の(1) のアの(ア)及びイの(ア)について指導する際に取り上げる事柄と配慮事項を示したものである。
ここでは,アの(ア)の指導について,国会などの議会政治や選挙の意味,国会と内閣と裁判所の三権相互の関連,裁判員制度や租税の役割などについても扱うようにすることを示している
「国会など議会政治や選挙の意味」については,選挙は国民の代表者を選出する大切な仕組みであること,国民の代表者として選出された国会議員は国民生活の安定と向上に努めなければならないこと,国民は代表者を選出するため,選挙権を行使する必要があることを考えるようにする。
「国会と内閣と裁判所の三権相互の関連」については,国会が国権の最高機関であり,国の唯一の立法機関として法律の制定や予算の議決,条約の承認などを行っていること,内閣が国の行政権をもち,法律や予算に基づいて実際の政治を行っていること,裁判所が司法権をもち,法律に基づいて裁判を行ってい...
「裁判員制度」については,国民が裁判に参加する裁判員制度を取り上げ,法律に基づいて行われる裁判と国民との関わりについて関心をもつようにする。
「租税の役割」については,租税が国や県,市によって行われている対策や事業などの費用として使われていること,それらは主に国民によって納められた税金であることなどを理解できるようにする。その際,限られた財源をどのように配分するのかを決める責任は,国会や地方議会などの制度を通して,国民...
また,イの(ア)の指導に関連して,調べて得た情報などに基づいて,政治への関わり方について多角的に考え,自分の考えをまとめることができるよう配慮することを求めている。例えば,選挙は国民の代表者を選出する大切な仕組みであること,行政に必要な予算を国民が納める税金が支えていること,国民...
内容の取扱いの(1) のイは,内容の(1) のアの(ア)に示されている「天皇の地位」と「国民としての権利及び義務」について学習する際に取り上げる事例と配慮事項を示したものである。
「天皇の地位」については,例えば,国会の召集,栄典の授与,外国の大使等の接受などの国事行為や,国会開会式への出席,全国植樹祭・国民体育大会への出席や被災地への訪問・励ましといった各地への訪問などを通して,象徴としての天皇と国民との関係を取り上げ,天皇が日本国の象徴であり日本国民統...
これらの指導を通して,天皇についての理解と敬愛の念を深めるようにする必要がある。
「国民としての権利及び義務」についての指導に当たっては,日本国憲法に定められた国民としての権利及び義務について,国民生活の安定と向上を図るために政治が大切な働きをしているという観点から,具体的な事例を取り上げるようにすることが大切である。国民の権利については,例えば,参政権を取り...
内容の取扱いの(1) のウは,内容の(1) のアの(イ)について指導する際に取り上げる事例の範囲と配慮事項を示したものである。
ここでは,「国や地方公共団体の政治」の取組について,具体的に調べられるように児童の関心や地域の実態に応じて,「社会保障,自然災害からの復旧や復興,地域の開発や活性化などの取組」の中から選択して取り上げる。
社会保障の取組を取り上げる場合には,例えば,高齢者や障害者の生活支援や介護,医療の充実,子育て支援などに関わる具体的な事業を選択して取り上げ,市役所,県庁が地域の実態や住民の意見を取り入れながら政策を決定し,国と協力して計画的に実行していることなどを具体的に調べるようにすることが...
その際,税金が国や地方公共団体による対策や事業に使われ,国民生活の向上と安定のために重要な役割を果たしていることを理解できるようにする必要がある。
内容の取扱いの(1) のエは,内容の(1) のイの(ア)について指導する際の配慮事項を示したものである。
ここでは,「「国会」について,国民との関わりを指導する」に当たり,国民生活と関わりが深い具体的な事例として各々の国民の祝日を扱い,それらに関心をもつようにする。その際,国民の祝日に関する法律に定められている内容や歴史的な由来などを取り上げながら,各々の祝日がよりよき社会,より豊か...
(2) 我が国の歴史上の主な事象について,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
この内容は,「歴史と人々の生活」に区分される内容であり,我が国の歴史上の主な事象についての学習で身に付ける事項を示している。我が国の歴史上の主な事象とは,我が国の歴史の進展に大きな影響を与えた各時期の代表的な歴史上の事象のことである。具体的には内容(2) のアの(ア)から(サ)まで...
我が国の歴史上の主な事象に関する内容については,アの(ア)から(サ)までの各項目とアの(シ)及びイの(ア)を,それぞれ関連付けて指導する。例えば,
世の中の様子,人物の働きや代表的な文化遺産などに着目して,遺跡や文化財,地図や年表などの資料で調べ,まとめ,我が国の歴史上の主な...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの前文及び(ア)から(サ)までは,知識に関わる事項である。
前文では,歴史学習全体を通して,我が国の歴史の進展に大きな影響を与えた(ア)から(サ)までの代表的な歴史上の事象を手掛かりに,我が国が歩んできた大まかな歴史を理解するとともに,それらの事象に関連する先人の業績,優れた文化遺産を理解することである。
我が国の歴史上の主な事象を手掛かりに
するとは,(ア)から(サ)までに示されている各時代の典型的な歴史上の事象や関連する人物,代表的な文化遺産についての知識を習得し,その知識を基に考えるようにすることである。
大まかな歴史を理解する
こととは,政治の中心地や世の中の様子によって分けたいくつかの時期における世の中の動きを人物の業績や優れた文化遺産を通して捉え,我が国が歩んできた歴史を大まかに理解することである。従って,小学校では歴史を通史として事象を網羅的に取り扱うものではない...
関連する先人の業績,優れた文化遺産を理解すること
とは,我が国が歩んできた歴史の中で,その時期の世の中の様子を形づくったり,国家や社会の変化に大きな影響を及ぼしたりした先人の働きとともに,各時代の人々によって生み出され,今日まで保存・保護されてきた文化遺産の大切さを理...
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
遺跡や文化財,地図や年表などの資料で調べ,まとめること
とは,歴史学習を通して身に付ける調べ方や,調べたことを表現する学習の仕方を示している。遺跡や文化財については,地域の博物館や資料館等を活用したり,学芸員から話を聞いたりして調べること,地図や年表などの資料について...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
世の中の様子,人物の働きや代表的な文化遺産などに着目して,我が国の歴史上の主な事象を捉え,我が国の歴史の展開を考えるとともに,歴史を学ぶ意味を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,我が国の歴史上の主な事象について,例えば,世の中の様子,人物の働き...
世の中の様子
に着目するとは,例えば,いつから始まったか,どのような世の中だったか,どのように発展したかなどの問いを設けて,アの(ア)から(サ)までに示されたそれぞれの時期における国家・社会の様子について調べることである。
人物の働き
に着目するとは,例えば,その人物はどのようなことをしたか,なぜそうしたか,社会や人々にどのような影響を与えたかなどの問いを設けて,国家・社会の発展や優れた文化遺産を生み出すことに貢献した先人の働きについて調べることである。なお(ア)から(コ)までに示された...
代表的な文化遺産
に着目するとは,例えば,誰がいつ頃作ったか,何のために作ったか,歴史上どのような意味や価値があるかなどの問いを設けて,我が国の代表的な文化遺産について調べることである。その際,内容の取扱いの(2) のイに示された,国宝,重要文化財に指定されているもの...
このようにして,
我が国の歴史上の主な事象
を捉えることができるようにする。
我が国の歴史の展開を考えるとともに,歴史を学ぶ意味を考え,表現する
とは,例えば,調べた歴史上の主な事象を関連付けたり総合したりして,世の中の様子や国家・社会の変化,歴史を学ぶ意味などを考えたりして,文章で記述したり,年表や図表などにまとめたことを基に説明したりするこ...
その際,今日の自分たちの生活は,長い間の我が国の歴史や先人たちの働きの上に成り立っていることや,遠い祖先の生活が自分たちの生活と深く関わっていることなどを理解できるようにし,自分たちもこれからの歴史の担い手となることや,平和で民主的な国家及び社会を築き上げることについて,考えを深...
実際の指導に当たっては,我が国の歴史は各時期において様々な課題の解決や人々の願いの実現に向けて努力した先人の働きによって発展してきたことを理解できるようにし,我が国が発展してきた基盤について考え,我が国の歴史への関心を高めるようにすることが大切である。このことは,我が国の歴史や伝...
また,人物の働きや代表的な文化遺産を中心とした学習の効果を高めるためには,内容のアの(ア)から(サ)までに示した事象を取り扱う授業時数に軽重を付けるなど,単元の構成を工夫する必要がある。
この内容は,「くに」としての我が国の歴史が形づくられるまでの学習で身に付ける事項を示している。ここでは,狩猟・採集や農耕の生活,古墳,大和朝廷(大和政権)による統一の三つの事象を取り上げる。
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ア)は,知識に関わる事項である。
狩猟・採集や農耕の生活
については,貝塚や集落跡などの遺跡,土器などの遺物や,水田跡の遺跡や農具などの当時の遺物が残されていること,日本列島では長い期間,豊かな自然の中で狩猟や採集の生活が営まれていたこと,大陸から稲作が伝えられ農耕が始まると,人々は耕地の近くに定住し...
古墳
については,古墳の規模やその出土品,古墳の広がりなどが分かることである。
大和朝廷(大和政権)による統一の様子
については,各地に支配者が現れ,有力豪族を中心とした大和朝廷によって大和地方を中心とした地域の統一が進められたことなどが分かることである。なお,大和朝廷については,その成立や展開の時期を広く捉える観点から大和政権とも呼ばれているこ...
これらのことを手掛かりに,世の中の様子が
むらからくにへと変化したことを理解
できるようにする。
その際,神話・伝承を手掛かりに,国の形成に関する考え方などに関心をもつこと
とは,国の形成や地域の統一の様子を物語る神話・伝承を取り上げ,当時の人々のものの見方や考え方に関心をもつようにすることを意味している。神話・伝承には,児童が興味をもちやすい物語が多く見られ,そ...
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,貝塚や集落跡などの遺跡,土器などの遺物について,地域にある博物館や資料館などを利用して調べたり,身近な地域に残されている古墳を観察・見学したり,当時の様子や人物の働きなどを資料で調べたりして,年表などにまとめることなどが考えられる。ここでは,博物館や資料館などを見学して適...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,人々はどのような生活をしていたか,世の中の様子はどのように変わったか,どのように力を伸ばし国を治めたかなどの問いを設けて,狩猟・採集の生活や農耕が始まった頃の生活の様子,古墳の出現と広がり,大和朝廷(大和政権)の支配の広がりにつ...
実際の指導に当たっては,例えば,遺跡や遺物などを調べて,狩猟・採集や農耕の生活をしていたころの人々の生活や社会の様子を考える学習,
卑弥呼
ひみこ
が治めたと言われる
邪馬台国
やまたいこく
の様子を想像...
この内容は,
聖徳太子
しょうとくたいし
が政治を行った頃から
聖武
しょうむ
天皇が国を治めた頃までの学習で身に付ける事項を示している。ここでは,大陸文化の摂取,大化の改新,大仏造営の様子の三つの事象...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(イ)は,知識に関わる事項である。
大陸文化の摂取
については,
聖徳太子
しょうとくたいし
が法隆寺を建立し,
小野妹子
おののいもこ
らを
遣隋使
けんずいし
として
隋
大化の改新
については,
中大兄皇子
なかのおおえのおうじ
や
中臣鎌足
なかとみのかまたり
によって政治の改革が行われたことや,天皇中心の新しい国づくりを目指したことなどが分かることである。...
大仏造営
については,
聖武
しょうむ
天皇の発案の下,
行基
ぎょうき
らの協力により国家的な大事業として東大寺の大仏が造られ,天皇を中心とする政治が都だけでなく広く全国に及んだことや, <...
これらのことを手掛かりに,
天皇を中心とした政治が確立されたことを理解
できるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,
遣隋使
けんずいし
の航路や正倉院の宝物が渡来した経路を世界地図などの資料で調べてまとめたり,大化の改新や大仏造営の様子などを資料で調べて年表などにまとめたりすることが考えられる。ここでは,地図などの資料で歴史上の出来事の位置や広が...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,
聖徳太子
しょうとくたいし
はどのような国づくりを進めたか,国づくりには
聖武
しょうむ
天皇のどのような願いが込められていたかなどの問いを設けて,...
実際の指導に当たっては,例えば,
聖徳太子
しょうとくたいし
の肖像画やエピソードなどからその人となりを想像する学習,大仏の大きさから天皇の力を考えたり,大仏造営を命じた詔から
聖武
しょうむ
天皇の願...
この内容は,京都に都が置かれた頃の貴族の生活や文化についての学習で身に付ける事項を示している。
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ウ)は,知識に関わる事項である。
貴族の生活や文化
については,貴族の屋敷の様子や
藤原道長
ふじわらのみちなが
に代表される貴族の生活の様子,
紫式部
むらさきしきぶ
や
清少納言
せいしょうなごん
これらのことを手掛かりに,京都に都が置かれた頃,
日本風の文化が生まれたことを理解で
きるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,貴族の暮らしの様子や,
紫式部
むらさきしきぶ
や
清少納言
せいしょうなごん
の活躍などを資料で調べ,まとめることが考えられる。ここでは,絵画などの資料から生活や文化に関する情報を適切に読み取...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,貴族はどのような生活をしていたか,どのような作品を残したかなどの問いを設けて,この頃の貴族の服装や建物,日常の生活や行事などの様子や
紫式部
むらさきしきぶ
や
清少納言
せ...
実際の指導に当たっては,例えば,十二
単
ひとえ
や貴族の服装などから貴族の生活の様子を想像する学習,寝殿造の屋敷における貴族の生活の様子を調べる学習,当時の貴族が行っていた,現在にまで受け継がれている年中行事を調べる学習などが考えられる。
この内容は,
源
みなもとの
頼朝
よりとも
が平氏打倒の兵を挙げた頃から鎌倉に幕府が置かれた頃までの学習で身に付ける事項を示している。ここでは,源平の戦い,鎌倉幕府の始まり,元との戦いの三つの事象を...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(エ)は,知識に関わる事項である。
源平の戦い
については,力を付けてきた源氏と平氏が戦い,
源
みなもとの
義経
よしつね
の働きもあって源氏が勝利し,大きな力をもつようになったことなどが分かることである。
鎌倉幕府の始まり
については,朝廷から認められ全国に守護や地頭を置いた
源
みなもとの
頼朝
よりとも
が鎌倉に幕府を開き,武士による政治の仕組みをつくり上げたことなどが分かることである。<...
これらのことを手掛かりに,鎌倉に幕府が置かれた頃,
武士による政治が始まったことを理解
できるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,源平の戦いが行われた場所や鎌倉幕府が開かれた場所,守護や地頭の配置,元との戦いの様子を日本地図や世界地図などの資料で調べ,年表や白地図などにまとめることが考えられる。ここでは,地図などの資料で歴史上の出来事の位置や広がりなどを読み取る技能,調べたことを白地図や年表などに適...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,源氏と平氏はどのような戦いをしたか,
源
みなもとの
頼朝
よりとも
はどのような政治の仕組みを作ったかなどの問いを設けて,武士が台頭してきたことや源...
実際の指導に当たっては,例えば,源平の戦いにおける
源
みなもとの
義経
よしつね
の活躍の様子やエピソードを調べる学習,人物年表,エピソードから
源
みなもとの
...
この内容は,京都の室町に幕府が置かれた頃の学習で身に付ける事項を示している。ここでは,代表的な建造物や絵画を取り上げる。
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(オ)は,知識に関わる事項である。
京都の室町に幕府が置かれた頃の代表的な建造物
については,
足利
あしかが
義満
よしみつ
は金閣を,
足利
あしかが
義政
よしまさ...
京都の室町に幕府が置かれた頃の代表的な絵画については,
雪舟
せっしゅう
により我が国の水墨画を代表する作品が生み出されたこと,それらの中には国宝に指定され現在も保存されているものがあること,水墨画は現在も人々に親しまれていることなどが分かる...
これらのことを手掛かりに,京都の室町に幕府が置かれた頃,
今日の生活文化につながる室町文化が生まれたことを理解
できるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,金閣や銀閣などの建造物を比較したり,
雪舟
せっしゅう
によって描かれた水墨画の複数が国宝に指定されていることやそれらを鑑賞してその独自性やよさを調べたりして,まとめることが考えられる。ここでは,写真や絵画などの資料を比べたり結び付け...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,誰がつくった建造物か,誰が描いた絵画か,この頃の文化にはどのような特色があるか,今に受け継がれているものにどのようなものがあるかなどの問いを設けて,金閣や銀閣などの建造物や水墨画などの絵画や今に受け継がれる文化について調べ,これ...
実際の指導に当たっては,例えば,書院造の影響を受けている伝統的な家屋を観察して,この頃の文化に関心をもつようにすることなどが考えられる。また,この頃に生まれた能,茶の湯,生け花,盆踊りなども,今なお多くの人々に親しまれていることを関連的に取り上げることも考えられる。
この内容は,戦国大名の群雄割拠の状態から,
豊臣秀吉
とよとみひでよし
が全国統一をした頃までの学習で身に付ける事項を示している。ここでは,キリスト教の伝来,
織田
おだ
・
豊臣
とよと...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(カ)は,知識に関わる事項である。
キリスト教の伝来
については,ザビエルによってキリスト教が伝えられ我が国に広がったことなどが分かることである。
織田
おだ
・
豊臣
とよとみ
の天下統一
については,ポルトガル人によって日本に伝えられた鉄砲を多用するなどして
織田信長
おだのぶなが
が短い期間に...
これらのことを手掛かりに,群雄割拠の状態から
戦国の世が統一されたことを理解
できるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,キリスト教の伝来の様子を世界地図などの資料で調べたり,
織田信長
おだのぶなが
と
豊臣秀吉
とよとみひでよし
の働きを比べたり結び付けたりして調べ,年表にまとめることが考えられる。ここでは,複数...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,当時の世の中はどのような様子だったか,
織田信長
おだのぶなが
や
豊臣秀吉
とよとみひでよし
らはどのようにして力を伸ばしたか,どのような政策を進めた...
実際の指導に当たっては,例えば,戦い方を工夫しながら勢力を伸ばした
織田信長
おだのぶなが
による天下統一への様子を調べる学習,検地や刀狩の資料から,
豊臣秀吉
とよとみひでよし
の政策の意図を考える学習...
この内容は,江戸幕府が政治を行った頃の学習で身に付ける事項を示している。ここでは,江戸幕府の始まり,参勤交代,鎖国などの幕府の政策,身分制の四つの事象を取り上げる。
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(キ)は,知識に関わる事項である。
江戸幕府の始まり
については
徳川家康
とくがわいえやす
が関ヶ原の戦いに勝利を収め,その後,江戸幕府を開いたことが分かることである。
参勤交代や鎖国などの幕府の政策
については,大名を親藩,譜代,外様の三つに分けて全国に配置したこと,
徳川家光
とくがわいえみつ
の頃に参勤交代が制度として確立したこと,キリスト教の信仰を禁止し,貿易を統制し渡航を禁止するなど海外...
身分制
については,武士を中心とする身分制が定着したことなどが分かることである
これらのことを手掛かりに,江戸幕府が政治を行った頃,
武士による政治が安定したことを理解
できるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,大名の配置や参勤交代の経路,出島などを通して交易があった国の名称と位置を日本地図や世界地図などの資料で調べ,まとめることが考えられる。ここでは,地図などの資料で歴史上の事象の位置や地域間のつながりなどを適切に読み取る技能,調べたことをまとめる技能などを身に付けるようにする...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,江戸幕府はどのように始まったか,幕府はどのように世の中を治めたかなどの問いを設けて,関ヶ原の戦い,江戸幕府の大名配置,参勤交代や鎖国などの幕府の政策,武士を中心とした身分制について調べ,これらの事象を関連付けたり総合したりして,...
実際の指導に当たっては,例えば,
徳川家康
とくがわいえやす
や
徳川家光
とくがわいえみつ
の人物年表,エピソードなどから,それらの人物の業績を考える学習,大名行列や出島,踏み絵などの資料を活用して江戸...
この内容は,江戸幕府が政治を行った頃の学習で身に付ける事項を示している。
ここでは,歌舞伎や浮世絵,国学や
蘭学
らんがく
の二つの事象を取り上げる。
アは,「知識及び技能」に関わる事項である
アの(ク)は,知識に関わる事項である。
歌舞伎や浮世絵
については,
近松門左衛門
ちかまつもんざえもん
などによって生み出された歌舞伎の作品が数多く演じられ,それを人々が楽しんで鑑賞していたことや,
歌川広重
うたがわひろしげ
な...
国学や
蘭学
らんがく
については,
本居宣長
もとおりのりなが
が我が国の古典を研究し,国学の発展に重要な役割を果たしたこと,
杉田玄白
すぎたげんぱく
これらのことを手掛かりに,江戸幕府が政治を行った頃,
町人の文化が栄え新しい学問がおこったことを理解
できるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,歌舞伎や浮世絵の作品,『解体新書』や日本地図などの学問の成果などを資料で調べ,それらをまとめることが考えられる。ここでは,当時の作品などの資料から文化や学問に関する情報を適切に読み取る技能,調べたことをまとめる技能などを身に付けるようにすることが大切である。
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,歌舞伎や浮世絵はどのような人々に親しまれていたか,国学や
蘭学
らんがく
はどのような学問だったのか,どのようにして作り上げたのかなどの問いを設けて,歌舞伎や浮世絵が町人の間に広がったことや...
実際の指導に当たっては,例えば,歌舞伎や浮世絵を楽しむ人々の様子から,それらが町人の間に広がったことを調べたり,室町文化と比較してそれらの特色を考えたりする学習,
本居宣長
もとおりのりなが
,
杉田玄白
すぎたげんぱく
この内容は,幕末から明治の初めの頃の学習で身に付ける事項を示している。ここでは,黒船の来航,廃藩置県や四民平等などの改革,文明開化などの事象を取り上げる。
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ケ)は,知識に関わる事項である。
黒船の来航
については,ペリーが率いる米国艦隊の来航をきっかけに我が国が開国したことや江戸幕府の政権返上に伴い
勝海舟
かつかいしゅう
と
西郷隆盛
さいごうたかもり
の話し合いにより江戸城の...
廃藩置県や四民平等などの改革
については,
西郷隆盛
さいごうたかもり
,
大久保利通
おおくぼとしみち
,
木戸孝允
きどたかよし
らの働きによって明治...
文明開化
については,
福沢諭吉
ふくざわゆきち
が欧米の思想を紹介するなど欧米の文化が広く取り入れられたことにより人々の生活が大きく変化したことが分かることである。
これらのことを手掛かりに,幕末から明治の初めの頃,
我が国が明治維新を機に欧米の文化を取り入れつつ近代化を進めたことを理解
できるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,黒船の来航の様子や明治政府の諸改革などを写真,絵画,世界地図などの資料で調べたり,明治政府に関わる人物などの業績と主な出来事などの関係を年表や図表などにまとめたりすることなどが考えられる。ここでは,写真や絵画などの資料から世の中の様子や人物の業績に関する情報を適切に読み取...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,どのような背景から黒船が来航したか,黒船の来航を当時の人々はどのように受け止めたか,開国によって人々の生活はどのように変わったか,新政府をつくるために誰がどのように活躍したかなどの問いを設けて,当時の欧米諸国はアジア進出を進めた...
実際の指導に当たっては,例えば,ペリーの肖像画や黒船来航の絵画などから江戸幕府や当時の人々への影響を考える学習,
西郷隆盛
さいごうたかもり
,
大久保利通
おおくぼとしみち
,
木戸孝允
この内容は,明治中・後期から大正期までの学習で身に付ける事項を示している。ここでは,大日本帝国憲法の発布,
日清
にっしん
・日露の戦争,条約改正,科学の発展などの事象を取り上げる。
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(コ)は,知識に関わる事項である。
大日本帝国憲法の発布
については,国会の開設に備えて
板垣退助
いたがきたいすけ
や
大隈重信
おおくましげのぶ
が政党をつくったこと,
伊藤博文
いとうひろぶみ
日清
にっしん
・日露の戦争
については,
日清
にっしん
戦争の講和条約の締結で
陸奥宗光
むつむねみつ
が大きな働きをしたこと,日露戦争において
条約改正
については,幕末に欧米諸国との間で結ばれた不平等な条約を対等なものに改める交渉において,外務大臣であった
陸奥宗光
むつむねみつ
や
小村寿太郎
こむらじゅたろう
が大きな働きをし,...
科学の発展
については,
野口英世
のぐちひでよ
が黄熱病について世界的に注目された研究を行ったことなどが分かることである。
これらのことを手掛かりに,
我が国の国力が充実し国際的地位が向上したことを理解
できるようにする。
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,明治政府に関わる人物の業績や当時の人々の生活の様子,当時の国際関係などを写真や絵画,世界地図などの資料で調べて,年表などにまとめることが考えられる。ここでは,写真や絵画などの資料から世の中の様子や人物の業績などに関する情報を適切に読み取る技能,調べたことを年表や図表などに...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,どのようにして国力を充実させたか,どのような人物が活躍したかなどの問いを設けて,自由民権運動の進展,大日本帝国憲法の発布や帝国議会の開設,
日清
にっしん
・日露の戦争や不平等な条約の改正の...
実際の指導に当たっては,例えば,
伊藤博文
いとうひろぶみ
が中心となって行った大日本帝国憲法の制定のための取組を調べる学習,
日清
にっしん
・日露の戦争や条約改正に関わる主な出来事を年表に整理する学習...
この内容は,おおむね昭和の時期の学習で身に付ける事項を示している。ここでは,日中戦争や我が国に関わる第二次世界大戦,日本国憲法の制定,オリンピック・パラリンピックの開催などの事象を取り上げる。
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(サ)は,知識に関わる事項である。
日中戦争や我が国に関わる第二次世界大戦
については,我が国と中国との戦いが全面化したことや,我が国が戦時体制に移行したこと,我が国がアジア・太平洋地域において連合国と戦って敗れたこと,国内各地への空襲,沖縄戦,広島・長崎への原子爆弾の投下など,国民が大きな被害を受けた...
日本国憲法の制定
については,戦後,平和で民主的な憲法が制定され,我が国が民主的な国家として出発したことなどが分かることである。なお,ここでは,内容の(1) のアの日本国憲法に関する学習と関連付けながら,日本国憲法制定の意義について理解を深めるよう指導するようにする。...
オリンピック・パラリンピックの開催
については,我が国が国際社会に復帰し,工業が発展し電化製品が普及したことなどにより国民生活が向上したこと,スポーツの祭典としてアジアで初めて東京でオリンピック大会が開催され,その後も我が国でオリンピック・パラリンピックの大会が開催さ...
これらのことを手掛かりに,
戦後我が国は民主的な国家として出発し,国民生活が向上し,国際社会の中で重要な役割を果たしてきたことを理解
できるようにする。その際,(ア)から(サ)までに示されている事項を通して歴史学習全体を振り返り,我が国が歩んできた大まかな歴史や,関連す...
アの(シ)は,技能に関わる事項である。
例えば,当時の国民生活の様子を知る人への聞き取り調査や,戦争の広がりを世界地図や写真などの資料で調べ,年表などにまとめることが考えられる。ここでは,聞き取り調査で必要な情報を集める技能,地図や年表などの資料から事象の広がりや経過などを適切に読み取る技能,調べたことを年表や図表など...
イの(ア)は,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
ここでは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,例えば,戦争はどのように広がったか,人々の暮らしはどのように変わったか,世界との関わりはどのように変わったかなどの問いを設けて,日中戦争や我が国に関わる第二次世界大戦の広がりの様子,戦争の長期化や戦線の拡大に伴う国民生活への影響,各地へ...
実際の指導に当たっては,例えば,学校図書館や公共図書館,博物館や資料館などを利用したり,地域の高齢者に当時の話を聞いたりする活動を取り入れ,児童が自ら資料を活用したり調査したりする学習が考えられる。
(内容の取扱い)
内容の取扱いの(2) のアは,小学校の歴史学習における配慮事項を示したものである。小学校の歴史学習は,人物の働きや代表的な文化遺産を中心として学習することとしている。児童にとっては我が国の歴史を初めて学習することから,児童の興味・関心を踏まえて,取り上げる人物や文化遺産を精選する...
指導計画を作成する際には,例えば,(ア)から(サ)までに示された歴史上の事象の中で重点的に扱うものと関連的に扱うものを明確にして授業時間の掛け方に軽重を付けるなど,歴史上の主な事象の取り上げ方を工夫し,小学校の歴史学習に関する目標や内容が一層効果的に実現できるようにすることが大切...
実際の指導に当たっては,内容の(2) の(ア)から(サ)までに示された歴史上の主な事象に対応する人物の働きや代表的な文化遺産を取り上げるとともに,重点的に扱う歴史的事象やそれに対応する人物などについては,資料の数や扱う授業時間数に軽重を付けるなど,指導の重点の置き方に工夫を加え,...
内容の取扱いの(2) のイは,代表的な文化遺産を通して歴史学習を進める上で,内容の(2) の(ア)から(サ)に示した歴史上の主な事象に関連して,取り上げる文化遺産の範囲を例示したものである。
「重要文化財」とは,国内の建造物,美術工芸品等の文化財の中から国によって指定されたものであり,「国宝」とは,重要文化財のうち,学術的に価値が極めて高く,かつ代表的なものとして指定されたものである。「世界文化遺産」とは,ユネスコによって世界遺産リストに登録された遺跡や景観,自然など...
ここでは歴史上の主な事象と関連の深い国宝,重要文化財,世界文化遺産などの中から適切なものを取り上げ,我が国の代表的な文化遺産を通して学習が具体的に展開できるよう配慮する必要がある。なお,地域の実態を生かし,歴史上の主な事象に対する関心や理解を深める観点から,自分たちの住む県や市に...
実際の指導においては,取り上げた文化遺産を通して,それらが我が国の先人の工夫や努力によって生み出されたものであることや,自分たちの祖先によって現在まで大切に受け継がれてきたこと,それらは我が国の伝統や文化の特色や現在の自分たちの生活や文化の源流などを考える上で欠かすことのできない...
内容の取扱いの(2) のウは,人物の働きを中心とした学習を進める上で,内容の(2)の(ア)から(コ)に示した歴史上の主な事象との関連を考慮して,取り上げる人物を例示したものである。
具体的には,歴史学習の(ア)から(コ)までの10 項目に示した歴史的事象に関連して,国家及び社会の発展に大きな働きをした代表的な人物を,政治,文化などの分野から取り上げて,合計42 名を例示している。
実際の指導においては,これらの人物を取り上げ,その働きを通して指導を行うことが適切であると考えられる。しかし,これらは例示として示しているものであり,指導のねらいを実現できるのであれば,例示した人物に代えて,他の人物を取り上げることも可能である。その際には,内容の取扱いの(2) ...
内容の取扱いの(2) のエは,内容の(2) の(ア)において,「神話・伝承」について指導する際の出典の範囲及びそれの取り上げ方を示したものである。
ここで取り上げる「神話・伝承」については,「古事記,日本書紀,風土記など」の中から,国の形成に関する考えを学習する上で適切なものを取り上げることを示している。
古事記,日本書紀,風土記などには,国が形成されていく過程に関する考え方をくみ取ることのできる,
高天原
たかまのはら
神話,天孫降臨,出雲国譲り, 神武天皇の東征の物語,九州の豪族や関東などを平定した
日本武尊
やまとたけるの...
ここでの指導に当たっては,これらの神話・伝承の中から児童が興味や関心をもつことのできるものを取り上げ,国の形成に関する当時の人々の考え方などに関心をもつように指導することが大切である。
内容の取扱いの(2) のオは,世界の国々との関わりが深い歴史上の主な事象について調べる際の指導の配慮事項を示したものである。例えば,イの(イ)の「大陸文化の摂取」,イの(エ)の「元との戦い」,イの(カ)の「キリスト教の伝来」,イの(ケ)の「黒船の来航」,イの(コ)の「
...
内容の取扱いの(2) のカは,歴史上の事象について調べまとめる技能を身に付ける際の配慮事項を示したものである。年表については,出来事が生じた時期や歴史の展開を捉える上で手掛かりとなる資料であることを指導するとともに,その読み方を確実に身に付けるようにすることが大切である。また,絵...
内容の取扱いの(2) のキは,小学校の歴史学習全体を通して配慮すべき事項を示したものである。指導に当たっては,アの(ア)から(サ)までに示されている事項の全てを通して,我が国が歩んできた大まかな歴史を理解できるようにする。その際,我が国は遠い祖先からの長い歴史をもち,その間,私た...
また,取り上げる歴史上の事象と人物の働きや代表的な文化遺産を関連させ,我が国の伝統や文化が長い歴史を経て築かれてきたものであること,そうした遠い祖先の生活や,人々の工夫や努力が今日の自分たちの生活と深く関わっていることに気付くことができるようにすることが大切である。なお,その際,...
さらに,自然災害からの復興,少子高齢化の問題,環境問題,日本人拉致問題,領土問題など,国内外に残されている課題等にも触れ,これからの国際社会における我が国の在り方について考えるようにすることも大切である。
こうした学習を通して,我が国の歴史を学ぶ意味を考えるとともに,歴史に対する理解を深め,興味・関心を高めるようにする。
(3) グローバル化する世界と日本の役割について,学習の問題を追究・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
この内容は,主として「現代社会の仕組みや働きと人々の生活」に区分されるものであり,グローバル化する世界と日本の役割についての学習で身に付ける事項を示している。グローバル化する世界と日本の役割とは,世界の国の人々と相互に理解を深め合い,平和な国際社会の実現を目指して,我が国がグロー...
そのためこの内容は,我が国とつながりの深い国の人々の生活に関する内容と国際連合の働きや我が国の国際協力に関する内容から構成されている。我が国とつながりの深い国の人々の生活に関する内容については,アのア及びウとイのアを関連付けて指導する。例えば,
外国の人々の生活の様子などに着...
また,国際連合の働きや我が国の国際協力に関する内容については,アの(イ)及び(ウ)とイの(イ)を関連付けて指導する。例えば,
地球規模で発生している課題や世界の国々が抱えている課題,それらの解決に向けた連携・協力などに着目して,地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめ,国際連...
アは,「知識及び技能」に関わる事項である。
アの(ア)及び(イ)は,知識に関わる事項である。
アの(ア)の
我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活は多様であることを理解する
こととは,外国の文化や習慣を背景とした人々の生活の様子には違いがあること,その違いがその国の文化や習慣を特徴付けていることなどを基に,世界の人々の生活は多様であることについ...
また,
スポーツや文化などを通して他国と交流し,異なる文化や習慣を尊重し合うことが大切であることを理解すること
とは,オリンピック・パラリンピックをはじめとした国際的なスポーツ交流,様々な文化を通した国際交流が行われていることなどを基に,異なる文化や習慣を尊重し合うこと...
アの(イ)の
我が国は,平和な世界の実現のために国際連合の一員として重要な役割を果たしたり,諸外国の発展のために援助や協力を行ったりしていることを理解すること
とは,国際連合は,平和な国際社会の実現のための大きな役割を果たしていること,我が国は,国際連合の一員としてユニ...
アの(ウ)は,技能に関わる事項である。
地図帳や地球儀,各種の資料で調べ,まとめること
とは,グローバル化する世界と日本の役割について,地図帳や地球儀を用いて,取り上げる国や地域の名称と位置などを調べたり,学校図書館や公共図書館,コンピュータなどの活用,留学生や地域に住む外国人,国際交流活動や国際協力活動に...
イは,「思考力,判断力,表現力等」に関わる事項である。
イの(ア)の
外国の人々の生活の様子などに着目して,日本の文化や習慣との違いを捉え,国際交流の果たす役割を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,日本の文化や習慣との違いについて,例えば,その国の人々の生活や文化にはどのような特色があるか,その国の人...
外国の人々の生活の様子
に着目するとは,貿易や経済協力などの面,歴史や文化,スポーツの交流などの面でつながりが深い国の人々の衣服や料理,食事の習慣,住居,挨拶の仕方やマナー,子供たちの遊びや学校生活,気候や地形の特色に合わせたくらしの様子,娯楽,国民に親しまれている行...
国際交流の果たす役割を考え,表現すること
とは,例えば,世界の国々の文化や習慣は多様であることとスポーツや文化などを通して他国と交流することを関連付けて,異なる文化を相互に理解するために果たしている国際交流の役割を考え,レポートなどにまとめたり,根拠や理由を明確にして...
イの(イ)の
地球規模で発生している課題の解決に向けた連携・協力などに着目して,国際連合の働きや我が国の国際協力の様子を捉え,国際社会において我が国が果たしている役割を考え,表現すること
とは,社会的事象の見方・考え方を働かせ,国際連合の働きや我が国の国際協力の様子につ...
地球規模で発生している課題の解決に向けた連携・協力
に着目するとは,紛争,環境破壊,飢餓,貧困,自然災害,人権など国境を越えた課題,その解決のための国際連合の働きや我が国の国際協力の様子について調べることである。その際,国際紛争を避ける努力や国と国との安全保障の大切さ...
国際社会において我が国が果たしている役割を考え,表現すること
とは,例えば,地球規模で発生している課題の解決策と我が国の国際協力の様子を関連付けて,我が国が国際社会において果たしている役割を考え,文章で記述したり,根拠や理由を明確にして議論したりすることである。
実際の指導に当たっては,学習が具体的に展開できるよう,外国語科の学習などとの関連を図り,そこで出会った外国人を招いて話を聞く活動や,地域に住む留学生や外国で生まれ育った人などとの交流,青年海外協力隊の元隊員などから話を聞く活動などが考えられる。また,外国の人々の生活の様子について...
(内容の取扱い)
内容の取扱いの(3) のアは,内容の(3) のアの(ア)及び(イ)における国旗と国歌の指導について,それを取り扱う際の配慮事項を示したものである。
内容の(3) のアの(ア)の世界の国の人々の生活,アの(イ)の国際連合や我が国の国際協力に関わる学習においては,国旗と国歌について関連して指導するようにする。
国旗と国歌の指導については,国際社会においては,国旗と国歌が重んじられていることに気付かせるとともに,我が国の国旗と国歌の意義を理解させ,これを尊重する態度を養うことが大切である。また,諸外国の国旗と国歌についても同様にこれを尊重する態度を養い,国際社会に生きる日本人としての自覚...
国旗と国歌の意義については,第3学年及び第4学年,第5学年における国旗に関わる指導の上に立って,次のような事柄について理解できるようにする必要がある。
① 国旗と国歌はいずれの国ももっていること。
② 国旗と国歌はいずれの国でもその国の象徴として大切にされており,互いに尊重し合うことが必要であること。
③ 我が国の国旗と国歌は,それぞれの歴史を背景に,長年の慣行により,「日章旗」が国旗であり,「君が代」が国歌であることが広く国民の認識として定着していることを踏まえて,法律によって定められていること。
④ 我が国の国歌「君が代」は,日本国憲法の下においては,日本国民の総意に基づき天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国の末永い繁栄と平和を祈念した歌であること。
また,国歌「君が代」については,音楽科における指導との関連を重視するとともに,入学式や卒業式などにおける国旗や国歌の指導などとも関連付けながら指導することが大切である。
内容の取扱いの(3) のイは,内容(3) のアの(ア)について指導する際の配慮事項について示したものである。
ここでは,我が国と経済や文化などの面でつながりの深い国から,教師が3か国程度を取り上げ,その中から児童一人一人が自らの興味・関心や問題意識に基づいて1か国を選択して主体的に調べることができるようにすること,それぞれの児童が選択して調べた国の人々の生活の違いなどから,文化や習慣には...
内容の取扱いの(3) のウは,内容(3) のアの(ア)について指導する際の配慮事項について示したものである。
ここでは,それぞれの児童が選択して調べた国の人々の生活などについて互いに発表し,考えたことを話し合う学習活動を位置付けることなどにより,外国の人々の生活や文化の違いに触れ,その違いを理解し尊重することが,外国の人々と共に生きる上で大切であることを考えることができるようにする。その...
内容の取扱いの(3) のエは,内容のイについて指導する際の配慮事項について示したものである。
ここでは,世界の国の人々の生活,国際連合や我が国の国際協力について学習したことを基に,グローバル化する国際社会において,今後,我が国が果たすべき役割,義務や責任について,過去の戦争や原爆による人類最初の災禍を経験した我が国の立場,国際的な協力や援助を必要としている国や地域の人々な...
内容の取扱いの(3) のオは,内容の(3) のイの(イ)について指導する際の配慮事項について示したものである。
「国際連合の働き」について指導する際には,児童にとって身近なユニセフやユネスコの活動を取り上げて具体的に調べることができるよう配慮する必要がある。
「我が国の国際協力の様子」については,教育,医学,農業など様々な分野で技術者を海外に派遣したり,国内に海外からの研修生を受け入れたりしている事例を取り上げることが考えられる。それらを具体的に調べることを通して,国際社会における我が国の役割を具体的に考えるようにする。
こうした学習を通して,過去の戦争や原爆による人類最初の災禍などの経験を生かし,国際社会の平和と発展のために,我が国や日本人が今後果たさなければならない責任と義務があることに気付くようにするとともに,世界平和の大切さと我が国が世界において重要な役割を果たしていることを考えることがで...
第6学年においては,内容の(1) から(3) までを通して,社会的事象について,学習問題を主体的に解決しようとする態度や,よりよい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養うとともに,多角的な思考や理解を通して,我が国の歴史や伝統を大切にして国を愛する心情,我が国の...
Referred to as 'Class' from:
no title
Property
Example
(1)
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#string
Description
Abbreviated section title, intended for use in breadcrumbs and similar contexts.
「節タイトル」の短縮版。パンくずリストなどの利用を想定。
Maxcount
1
Name
Abbreviated title
短縮タイトル
Order
8
Path
http://purl.org/dc/terms/alternative
Example
1000031
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#string
Description
IDは数字7桁(独自のID)。
The ID is a 7-digit number. The ID is an original identifier.
Maxcount
1
Mincount
1
Name
ID
ID
Order
1
Path
http://purl.org/dc/terms/identifier
Example
(1) 物の溶け方
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#string
Description
When an item represents a section title, it denotes the same content as the “Description.”
細目が節タイトルを表している場合は「テキスト」と同内容を表す。
Maxcount
1
Name
Section Title
節タイトル
Order
7
Path
http://purl.org/dc/terms/title
Example
1
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#integer
Description
This is used in the order of the listings.
表示順を決める場合などで利用
Maxcount
1
Mincount
1
Name
Listing order of the item
順番
Order
9
Path
http://purl.org/linked-data/cube#order
Example
(1) 物の溶け方 物の溶け方について,溶ける量や様子に着目して,水の温度や量などの条件を制御しながら調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
Class
Course Of Study Item
Description
The Course of Study item addressed in this commentary
本解説で対象としている学習指導要領の細目
Name
The target Course of Study item
対象となる学習指導要領細目
Order
3
Path
http://schema.org/about
Example
(1) 物と重さ 物の性質について,形や体積に着目して,重さを比較しながら調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
Description
The Course of Study items referenced in this commentary
本解説で参照した学習指導要領の細目
Name
The referenced Course of Study item
参照した学習指導要領細目
Order
4
Path
http://schema.org/citation
Example
" 本内容は,第3学年「A (1) 物と重さ」の学習を踏まえて,「粒子」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「粒子の保存性」に関わるものであり,第6学年「A (2) 水溶液の性質」の学習につながるものである。"
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#string
Description
The value of the "Text of Commentary on the Course of Study".
元データの「学習指導要領解説」の内容。
Maxcount
1
Mincount
1
Name
Description
テキスト
Order
2
Path
http://schema.org/description
Example
(内容の取扱い)
Class
Item of Commentary on the Course of Study
Description
Child of the item.
子供の細目を表す。
Name
Child
子
Order
5
Path
http://schema.org/hasPart
Example
https://www.mext.go.jp/content/20211020-mxt_kyoiku02-100002607_05.pdf#page=68
Description
Link to the corresponding Course of Study Commentary with this item.
対応する学習指導要領解説へのリンク
Maxcount
1
Name
Commentary Page
学習指導要領解説へのリンク
Nodekind
http://www.w3.org/ns/shacl#IRI
Order
6
Path
https://w3id.org/jp-cos/commentaryPage
no title
Property
Example
2017
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#gYear
Maxcount
1
Name
Publication Year
出版年
Order
4
Path
http://purl.org/dc/terms/issued
Example
2003
Datatype
http://www.w3.org/2001/XMLSchema#integer
Description
This is used in the order of the listings.
表示順を決める場合などで利用
Maxcount
1
Mincount
1
Name
Listing order of the item
順番
Order
7
Path
http://purl.org/linked-data/cube#order
Example
第 3 節 第5学年の目標及び内容
Class
Item of Commentary on the Course of Study
Description
Child of the item.
子供の細目を表す。
Name
Child
子
Order
6
Path
http://schema.org/hasPart
Example
'【社会編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説'@ja,
'【しゃかいへん】しょうがっこうがくしゅうしどうようりょう(へいせい29ねんこくじ)かいせつ'@ja-hira,
'Commentary on the Elementary School Course of Study (Social Studies), Notification 2017'@en
Datatype
http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#langString
Description
Using language tags, this property represents an original name as well as transcription and English name. Language codes are as follows:
@ja
Japanese name (Kanji)
@ja-Hira
Japanese name (Hiragana). Presented a transcription of the name in Hiragana.
@en
English name
言語コードを用いて、名称に加え、そのよみ、英語名称を示します。言語コードとその意味は以下の通りです。
@ja
日本語名称(漢字表記)
@ja-hira
日本語名称(ひらがな表記)。名称のよみをひらがな表記で示します。
@en
英語名称
Languagein
First
ja
Rest
First
ja-hira
Rest
First
en
Rest
http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#nil
Maxcount
3
Mincount
1
Name
Name
名称
Order
1
Path
http://schema.org/name
Uniquelang
true
Example
https://www.mext.go.jp/content/20230308-mxt_kyoiku02-100002607_003.pdf
Description
Link to the fulltext
本文へのリンク
Name
Fulltext URL
本文URL
Nodekind
http://www.w3.org/ns/shacl#IRI
Order
5
Path
http://schema.org/url
Example
https://w3id.org/jp-cos/Elementary
Class
Type of School
Maxcount
2
Mincount
1
Name
Type of School
学校種別
Order
2
Path
Type of School
Example
Social Studies
Class
Subject Area
Mincount
1
Name
Subject Area
教科等
Order
3
Path
Subject Area
no title
Property
Example
本内容は,第3学年「B (1) 身の回りの生物」の学習を踏まえて,「生命」についての基本的な概念等を柱とした内容のうちの「生物の構造と機能」に関わるものであり,中学校第2分野「(3) ア(イ) 植物の体のつくりと働き」の学習につながるものである。
Class
Item of Commentary on the Course of Study
Mincount
1
Name
Source
出典
Order
2
Path
http://purl.org/dc/terms/provenance
Example
(1) 身の回りの生物 身の回りの生物について,探したり育てたりする中で,それらの様子や周辺の環境,成長の過程や体のつくりに着目して,それらを比較しながら調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
Class
Course Of Study Item
Mincount
1
Name
Course Of Study Item
学習指導要領の細目
Order
1
Path
http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#value
Referred to as 'Targetclass' from:
no title